


早春の頃、ブログを見たといって来られた酪農家が、今日は「四角豆」と「パプリカ」と「牛乳」を手土産にくださった。
来訪されたのは、
(1)不耕起栽培について
(2)作られている乳酸菌堆肥のサンプル使用について
(3)9月1日からブログ(野ねずみ瓦版)を始められたこと
四角豆は初めて実物を見て、そして初めて食べた。パプリカも久しぶりに食べた。 四角豆はさっと茹でてマヨネーズで、パプリカは蒸してユズドレッシングで食べた。
おいしかったので、さっそくタキイの野菜ガイドで四角豆を調べたら、4月中旬に蒔くと7月中旬から10月末頃まで3か月半も生り続けるような暦が出ていた。来春は作ってみたい。歯ごたえがよく茹でると緑が濃くなった。
ブログ名が「野ねずみ瓦版」だったので、何で野ねずみなんですかと聞いたら、田舎者という意味らしいが、当人はハイカラな人である。
乳酸菌を利用した牛糞堆肥作りは岡山県では成本さんだけらしい。9月24日のブログには、
『乳酸菌の堆肥作りでは、水分70%前後の高水分で堆積発酵させます。できあがった堆肥も水分が多いため、畑に散布したり流通には不便です。発酵温度は40度前後と低いですが、高温発酵(60度以上)になると菌(タンパク質)は熱変を起こして死滅します。低温発酵の場合は、乳酸菌だけでなく、放線菌、酵母菌など有効微生物が増殖し、分解を続けていきます』と書かれていた。
不耕起栽培は今までに何回も話を聞いたことがあるが、今回、成本さんに話を聞かせてもらってまた、排水の悪い4アールほどの田んぼを不耕起栽培にしようとふと考えた。
成本さんの乳酸菌堆肥+メタン菌液肥+米ヌカを利用し、後は稲ワラや刈り草を畝の上に置いていき、草抑えをするやり方である。
成本さんは、取りに来られる方には、軽四一杯が千円の価格で乳酸菌堆肥を売られているようです。
夏にニワトリを引き取ってもらった時に赤磐市の友人からもらった飼料も「乳酸菌を利用した嫌気性発酵飼料」だった。


肥料に関しては、ここ十年ほどメタン菌液肥を主体にしてきたが、タゴで担いで施すので春夏作、秋冬作ともに12アールほどが限度であり、13アールを超えると担ぐのがえらい。
液肥の欠点は他にも、
(1)かなり臭うので住宅地の近くでは使えない。
(2)水の便(たとえば井戸など)が近くにないと無理。
(3)雨で流亡しやすいので、黒マルチを使うことが多い。
(4)長雨や大雨の後ではしばらく使えない。
それにもかかわらず、ボクはこの液肥を使うのがなぜか好きである。いつも仕込みができていて、いつでも使える状態にあるのがよい。
肥料に関しては幾多の変転を繰り返してきた。
(1)スタートした3年ほどは近くの酪農家から牛糞をもらい、稲わらや籾殻を利用して堆肥を作っていた。切り返しも必要で、重労働で続かなくなった。
(2)町内の酪農家から2トン車一杯が7千円の牛糞堆肥を3年ほど購入したこともある。
(3)ニワトリを飼っている友人に鶏糞をもらいに行っていたこともある。
9年目に井戸ができ、それがメタン菌液肥につながった。その数年前、赤磐市のKさんがメタガス発生装置を独力で考案された。
その時にメタン菌液肥をもらって以降は、タンクの液肥を半分使ったら、米ヌカとナタネカスを4対1ほどの割合で投入を続けるだけ。米ヌカは買うこともあるし、もらえることもある。ナタネカスは1袋が千円ほど。
その他の肥料としては、ニワトリ小屋の鶏糞(1年堆積するとかなりたまる)。主に冬に竹や木を燃やした時の消し炭(在庫が まだ50袋ほどある)。他にクン炭(焼きすくも)を2月末頃に1回作る。
化成肥料を全く使わなかった時代も10年余りあったが、ここ数年は年に1~2袋は購入している。天候や田んぼの状況でメタン菌液肥が使いづらいこともあるから。
「日本有機農業研究会」の会員であるが、農薬も化学肥料も「パーフェクトに使わない」という方法は取りたくなくなった。
有機無農薬の認証をとっている友人もいるし、農業仲間には農薬や化学肥料を一切使っていない人も10人以上いる。