今日の農業新聞で、俳優の愛川欽也さんが「解雇された多くの派遣社員を、過疎化に悩む農山村の貴重な戦力として、もっと本腰を入れて呼び込んだらどうだろうか」と話されていた。
最近、こういう意見は数多く見かけるが、現在の世の中は、一昔前の「自給自足」が根こそぎ崩されている。どんな限界集落にすんでいても、固定的なライフラインの支払いと、社会保険料の支払いは免れないし、支払い金額は、大都会の東京でも、山深い奥山の集落でも、同一金額である。
1月6日山陽新聞・・・広島大は急激に悪化している雇用情勢の中、少しでも地域に貢献したいとコメント。図書館での本の整理や大学病院の清掃などに従事。自給900円で交通費も支給する。雇用期間は19日から3月末までで延長はしない。(20人募る)
1月6日農業新聞・・・山口県は解雇された非正規社員らの雇用創出のために、竹の伐採事業を始めた。竹を伐採する期間は20~30日程度で、つなぎとしての緊急的な雇用確保のため。(45人以上の雇用を創出する)
これらの記事を読んで、あまりにひどいと思った。でもこれが現実なのだろう。
自分が何にむいているかわからない・・・
自分が何をしたいのかわからない・・・
したいと思う仕事はあるが入れない・・・
介護の仕事はあるが、自分には向いていない・・・
どこへ行っても続かない・・・
非農家なので農業もできない・・・
農業を見たこともないので農業は自信がない・・・
どうしたらいいのだろう・・・
どうしていいかわからない・・・
ボクもわからない。一箇所に定着するタイプではなかったし、何をやっても続かなかったし、職場はことわざ以上に転職した。
今でもまるで稼げていない。スズメの涙ほどの収入でも、マルミさんに定期収入があるので、我が家はまわっている。
解雇された非正規社員の人もそうだと思うが、「稼げない」という回転が始まると、そういうサイクルで人生が回りはじめて、もう、稼げるサイクルに復帰できないのが現実だと思う。
継続して一箇所に長く勤め続けるということができなかった自分のような人間にとって、非農家出身で、まだ30代だったら、この先長い人生をどうやって生きていこうか困ってしまうだろう。
これからの時代に求められているのは、雇用創出や雇用確保ではなく、そんなに稼げなくとも、生きていける社会の構築である。
つまり、自給自足的な生活をしても、人間としての最低限の文化的生活ができることが必要である。そのための施策を出して欲しいと思う。
環境省が「緑の雇用」で提案したのは、
公共施設での太陽光発電の導入
省エネ家電、次世代自動車の購入支援
環境企業への無利子融資制度の創設
自動車の共同利用の促進
貸自転車システムの整備
等であるが、これでは何も変わらない。
今最も必要なことは、「緑の雇用」ではなく「緑の自給」ができる方法を提示することである。それこそが二酸化炭素の排出の抑制に最も効果がある。大きな施策でなく個人レベルの施策に戻さないと効果は出ない。
今日も昼から、稲ワラをもらいに行った。
(今日の夕飯)
ダイコンの煮物・・・アゲ、シイタケ
ホウレンソウのおひたし
ブロッコリー
道を開いてくれます→

