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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

長島愛生園  古谷 弘さん



公園の暗きに父と会ひたりきマッチすりて吾を見つめたまひき




ははそはの母知らぬ世の寂しさに耐へて三十年まこと生き来し




痲痺の指温め揉みつつなほ読み得ぬ点字書の上に涙落ちたり




舌の尖に点字読む人ありと聞けどわが舌の麻痺も遠からじと思ふ




手間どりてやうやく読み得し点訳の一つを声あげて頒む




夕時雨あられまじりて降る聞けば心たひらかに冬を越したき




襤褸ぼろ毛布敷き寝て思ふ幼きより母に甘えしことなくて過ぎき




見覚えで訣れし母よ命あらば髪も白くなりていまさむ




貧しさをかこちつつ老ひし父上を歎かせて吾が病む日のながき




神を否定せざれどこの吾が五体にて感ずるものにすがりたし今は




意地も張りもなくなりて心淡淡と冬日の昏るる窓に向ひをり




血を吐きて友の幾人過ぎにけむベッドに吾の移されて来ぬ




高き熱に恋ひ思ふかな草津の峡に飲みしかの岩清水



古谷 弘さんの略歴
草津の聖バルナバ医院の閉鎖に伴い昭和16年4月23日長島愛生園入園。21年5月26日没。享年44。『高原歌集』(昭和12年)『青磁』(昭和26年)



2030年 農業の旅→ranking

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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在66才、農業歴30年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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