女我れ針持てぬ身や寒月夜
きりなく雪麻痺の瞼のとぢがたく
すずらん活け癩一生の乳房抱く
碑の文字の指頭に深し救癩日
(眼球内容除去のため入室)
眼帯の中の火の玉末枯るる
義眼入れ夕凍の日を負ひゐたり
開眼の神のメス受く雪の果
眼の癒えて新居に似たり花菜に灯
山菜の青を豊かに終の地ぞ
Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在67才、農業歴31年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
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