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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

それでも子孫は三陸を選んだ

 
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5ケース収穫できれば40袋ほどできる。今はナバナしか出荷できるものがないので、1回の出荷で40袋は出したい。

他の出荷者は、アスパラ、トマト、ミニトマト、ホウレンソウ、ミズナ、キャベツ、アイスプラント、シュンギク等を出している。

とにかく農業は実力主義の世界である。

3月、4月はナバナだけで、5月~6月中旬の1か月半は、ミニレタスとサラダナの2種類しか出荷できそうにない。

5月からまた始まるワンパック宅配では下記の野菜を出荷するが、このうち直売所にまわせる余裕のあるのは3類のレタス類と4類しかなく、4類のチンゲンサイとサラダシュンギク(2~3回ずらし蒔きの予定)に関しては、うまくいくかどうかわからない。

1類・・・タマネギ、ジャガイモ
2類・・・エンドウ、グリンピース、スナップエンドウ
3類・・・レタス類、キャベツ
4類・・・菜っ葉類(チンゲンサイ、サラダシュンギク)
ハーブ・・・ルバーブ、ハーブティ用ハーブ

6月中旬以降は、青シソ、スイートバジル、エンサイ、ジャガイモが直売所へも出荷できるようになる。

ワンパックを止めないでよかった。ワンパック宅配ならハーブ類もかき集めて何とかセットを組み立てることができる。

これが自分の実力であり、20年ほどかかって培ってきた現実であり、今さらどうすることもできない。
 

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ジャガイモの植え付けをした。サツマイモの跡地なので土地が「やせている」ため、ジャガイモの間に鳥小屋の鶏糞を一掴みずつ置いた。他にメタン菌液肥を今週中に施すと肥料はそれで終わり。


中学校の社会で習った三陸地方のリアス式海岸。いつか行ってみたいと思っていた。このたびの地震で観光客の2500人ほどが行方不明らしい。

果たして復興できるのだろうか。

この喪失感をどうしたら取り戻せるだろう。

人間の帰属意識が最も強いのは、故郷の山河や風景に加えて、その地の水や空気だと思う。その根源の場所をこのたびの地震で失ってしまい、その喪失感はいかばかりだろうか。

人間の根源の居場所は「記憶の奥深くにとどまる故郷の地」であり、そのベースの上に家族や職場という次の段階の帰属意識ができあがると思う。

その根幹の居場所を喪失した人たちは、今後どうやって自己を維持していくのだろうか。

もと住んでいた場所に復帰するのは、今の現状では難しい。

新しい土地へ新天地を求めて行くのは、年齢が高くなればなるほど難しい。

たとえ歴史は繰り返すとしても、もと住んでいた場所の近くに簡素な住宅を建てて暮らすことになるのだろうか。それとも、そこに住むことはもう許されず、少し離れた高台に建てられるのだろうか。

いずれにしても経済力の差が今後の明暗をわけてしまう。


869年(貞観三陸地震)死者約1000人

1611年(慶長三陸地震)死者2000~5000人

1896年(明治三陸地震)死者・行方不明者21959人

1933年(昭和三陸地震)死者・行方不明者約3000人

それでも子孫はその土地から離れることはなかった。ただ、前4回の大地震では、生活の根幹をなすライフラインがほとんど無料だった。

電話代はいらず、ガス代もいらず、灯油代もいらず、上水道代もいらず、下水道代もいらず、新聞代もいらず、NHK受信料もいらず、国民健康保険料を払う必要もなく、国民年金保険料を払う必要もなく、生命保険料や火災保険料もなく、固定資産税を払う必要もなく、車両関連費はかからず、家庭電化製品代はかからず、ほんの少し必要だったのは電気代と冠婚葬祭費だけだった。

多くの人は今、毎月、高止まりしているこれらのライフラインの支払に追われている。衣食住を含まない生きていくためのランニングコストである最低限のライフラインだけでも毎月5万円を超える固定費となっている現状では、復興は困難をきわめる。

戦前までは、衣・食はほとんど自給自足であり、住もそれほど費用がかからないわら屋根の簡素なものだった。

生きていくためには、毎月、莫大な金額を稼がなければならないのだ。それが近代資本主義を生きるということ。 


2030年 農業の旅→ranking



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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在66才、農業歴30年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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