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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

田舎の田んぼは資産ではなく負債に近い

 
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午前10時半の雪景色。当地では数年ぶりに雪がつもった。

初めての雪景色をヤギは堪能してくれただろうか。


日本経団連は10日、農業の競争力をつけるために、農地法を改正して企業の参入を促すとともに、大規模農家に支援を集中するべきだとする提言を発表した。
企業や担い手農家が農地を借りて経営面積を広げやすくするよう貸手農家への支援も求めた。
(朝日新聞2月11日)

反対する理由
(1)大規模農法は日本の地形や気候風土に適さない。 
(2)大規模単作では特定の農薬の投下量が多くなる。
(3)経済作物の場合、必然的に農薬散布量が多くなる。
(4)風による農薬の飛散も大いにありえる。
(5)「単一栽培」は、環境面から考えても極めてよくない。
(6)例えば大豆のような単一作物を近くで大量作付されたら、大豆の害虫が大量発生し、それに対する農薬の量も、面積が広いだけに多くなる。
(7)特定作物に来た特定の害虫が周囲の田んぼにも被害を及ぼす。
(8)ミツバチ、ヤギ、ニワトリ、カイコを飼育する畜産農家にとって、近くに大規模なモノカルチャー(単一栽培)の農家が来ることは死活問題だ。


今、田舎の田んぼは作り手がいなくて困っている。何も作らなければ草ぼうぼうになるので、休耕田にしていても、年に数回の耕運と畔草刈りはできればした方がよい。

すでに田舎の田んぼは資産というより負債という概念になっている。後継ぎがいなかったりする場合、売りたい人の方が多いように思う。かくいう自分も、現在作っている田んぼ以外は、貸してくれと言われれば喜んで貸すし、売ってくれと言われたら、金額によっては売りたい気持ちが強い。 

しかし、まだ見ぬ未来の後継者のために、長期間契約(20~30年契約)で田んぼを貸すことと、田んぼを売ってしまうことは、できれば最後の最後まで我慢しよう。

周囲の田んぼが、大規模農家(企業)の借地、もしくは所有地になったら、環境なんかよりビジネスが最優先の農業をされてしまう。

繰り返すが日本の農業に大規模単一栽培の農法は適さないし、特定の農薬や肥料の多投により河川の汚染にもつながり、無人ヘリコプターによる農薬の空中散布等も大いにありえる。こういう現実に直面する前に阻止する必要がある。 

その昔、ゴルフ場開発に反対して、立木トラスト運動などで戦った人もいる。

日本経団連は、企業や担い手農家が農地を借りて経営面積を広げやすくするよう貸手農家への支援も求めた・・・今後10年、こういう流れが加速するだろう。

今まで新聞記事を読んでも漠然としか感じなかったが、我が家の田んぼの近くに大規模農家が来て大豆を作るという話を聞いてから初めて、企業や大規模農家への農地集積がいかなる問題を引き起こすか、深く考えるきっかけになった。 

自分にできることは、この問題をブログでしばしば取り上げて問題提起をすること。企業や担い手農家に田んぼが集積してからでは遅すぎる。
 
しかも田舎の田んぼは現在、資産ではなく負債に近くなっていて、売りたい人の方が多い。買う方は二束三文で買えるだろう。貸すにしても借地料も二束三文。

大規模農家に田畑が集積すれば、日本の農業は根底から崩れてしまう。 

21世紀の農業は、企業や担い手農家による大規模農業ではなく、我々のような「有畜小農複合自給」農家こそが求められる。

21世紀は大規模から小規模への時代であり、大規模集積は時代に逆行している。もちろんウインドレス大規模養鶏や大規模酪農も、鳥インフルエンザや口蹄疫のリスクや家畜福祉の観点から、小規模分散飼育(有畜小農)に移行する必要がある。
 


2030年 農業の旅→ranking



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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在66才、農業歴30年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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