FC2ブログ

あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

大島青松園  塔 和子さん(13)


五月


花々が野山を飾り

海がやわらかい色に変貌し

風が羽毛のように頬をさすってゆく

この明るい世界は

這い出すとかげ 飛び交う蝶 肥えた猫

農耕にいそしむ男

針を運ぶ妊婦

洗濯物を未来に向って干す女

人は

彼方からくるものに

眉間を輝かせ

生きている喜びにはち切れそうに見えるが

  花は極限を

  とかげは生きるために他の生きものをねらい

  そのとかげは猫にねらわれ

  妊婦は難産の

  男は疲労の果てのうすい毒を

みんないちように

あらがいがたい

自らの負う黒いかげを宿していて

見つめていると

明るさの底がじんわりと透けてくる














嘔吐


台所では

はらわたを出された魚が跳るのを笑ったという

食卓では

まだ動くその肉を笑ったという

ナチの収容所では

足を切った人間が

切られた人間を笑ったという

切った足に竹を突き刺し歩かせて

ころんだら笑ったという

ある療養所では

義眼を入れ

かつらをかむり

義足をはいて

やっと人の形にもどる

欠落の悲哀を笑ったという

笑われた悲哀を

世間はまた笑ったという

笑うことに

苦痛も感ぜず

嘔吐ももよおさず

焚火をしながら

ごく

自然に笑ったという



2030年 農業の旅→ranking

このページのトップへ

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在65才、農業歴29年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

最新記事

最新コメント

カテゴリ

カウンター

QRコード

QR

検索フォーム

月別アーカイブ