農業は環境破壊の側面も大きいと思う。
畔にも水田にも除草剤を使い、化学肥料を多投し、もしくは畜糞の捨て場になり、農薬も使う。
「水田は生物多様性の宝庫」と言えるだろうか。
里山も、農業者の大半は見向きもしない。利用できるものはほとんどないし、多少利用できても重労働でメリットが少ない。
自分の場合も20年間、山にはほとんど上がらなかった。必要なかったし、とにかく作物に集中しないと、最低限の収入にもならなかったから。
もうそろそろ、ぼう~っとした時間を過ごしたいが、まだ状況がそうなっていない。
一昔前のように自給できるものもなく、自給しようとするとかえって高くつく。築60年ほどの家屋と、90アールほどの田んぼと、30アールほどの山林でも、固定資産税と火災保険料だけで、年間10万ほどかかる。
山水(簡易水道)もあるが、上水道と下水道だけで月間に9千円ほどかかる。電気代も月間に1万円は軽く超える。
農業では食べれない。だから田舎の人は家庭菜園はしても、職業としての農業はしない。
自分は結構はまっているが、ミツバチ飼育は人にはあまり勧めれない。
第一、手間ばかりかかって、日本ミツバチはビジネスにはならないと思う。
分蜂で増えた蜂を巣箱ごと売るにしても、日本ミツバチは移動先ですぐに逃げ出す可能性が高い。
採蜜は、画像の5段ある重箱の最上段の箱が、年に1回もしくは2回しか採蜜できないし、定期的な巣虫の掃除と、ペットボトルのスズメバチトラップを常備する必要もあるし、1日1回の見回りも必要だと思う。
だから、疑似体験ですませてほしいと思う。
ヤギも疑似体験でとどめておいた方がいい。好物の木の葉を与えようとすると手間はニワトリの「5倍以上」かかるし、長生き(平均寿命は15年)だし。
目的のヤギ乳に至るには、オスを探し、生まれた子ヤギをどうするか(買い手は少ない)、加えて乳しぼりの時間を捻出する必要がある。
飼い始めた以上、運命を共にするしかないが、同じ飼うならニワトリの方が、卵、野菜残渣の処理、手間がほとんどかからないという三拍子がそろっている。20年ほど飼っているがニワトリは負担に感じたことがなく、ニワトリがいると畑がいつもきれいになる。
ミツバチの見回りをして、ヤギを外に出したりしていたら、瞬く間に時間が過ぎた。「2年前はどちらもいなかった」と、ぼう~っと考えていたら、また、あっという間に時間が過ぎた。