あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

多摩全生園  宮田正夫さん



八十路なる盲ひのわれをいたはりて君の給ひし別れの頬ずり




頬ずりを給ひし君は病ひゆえ会ふことのなき姪の年ごろ




わが名札つける山茶花の花枝を君は折り来て頬にふれしむ




いつかまた読みてもらはむ君よりの手紙束ねて箱に仕納ひぬ




祭り伴天の園長が焼きしタコ焼きを浴衣のナースが食べさせくるる




同姓の若きナースの手を借りて西瓜割りする楽しき偶然




納涼祭のボランティアに来し主婦はわが療園の近き街人




文化祭のわれらの短歌を色紙に書いて下さる大西先生




萎えしわが足をナースはその膝にのせつつ軟膏ぬりくるるなり




九十の盲ひの媼が声張りて民謡唄ふ息切れもなく




額より流るる汗は眉毛なき盲ひのわれの目に痛く沁む




紅梅が綺麗といへば顔上げて眺めてゐたり盲ひながらも




車椅子押して下さる看護婦の乳房が吾頭にふるる坂道




口づけの紅の残れるわが額君は撫でなで帰りゆきたり


宮田正夫さんの略歴
明治42年生まれ。昭和3年数え年20歳で九州から上京官職につく。昭和8年発病(25歳)。職を辞し草津湯之沢で点灸療法を受ける。父の援助を受けつつ東京で自活するが、失明。昭和18年多摩全生園入園。昭和23年入室。キリスト教に入信。昭和25年5月退室。「一路」所属。『陸の中の島』(1956年)『輪唱』(昭和34年)『ハンセン療養所歌人全集』(昭和63年)『闇から光』(平成4年)


2030年 農業の旅→ranking

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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在64才、農業歴28年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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