あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

多摩全生園  飯川春乃さん(2)



双手にて杖運びゆく足元の探りとどかずまたもつまづく




病棟へ慌しく夫は運ばれゆき畳に義足の転がりてゐつ




物の形見えなくなれば唐突に人の掛けたる声に驚く




また一人療友の逝きたりクラクション静かに鳴らし霊柩車発つ




若死の母をしみじみ語る兄われただ泣きし七歳の春




盲人と知るや知らずや杖をひくわが足元に寄り泣く仔猫




氏も生まれも関はりのなき療園の患者となれば甘えはならず




わが萎えしその中の唯一本がカセット扱ふ大切な指




知覚の指一本欲しきエレベータ探りさぐるも我に分らず




咲いて散り今年も咲いた椿の花夫はいまだ病棟に居る



飯川春乃さんの略歴
大正15年生まれ。昭和17年多摩全生園入園。昭和47年失明。55年8月から「多磨」誌に投稿。『青葉の森』(昭和60年)『ハンセン療養所歌人全集』(昭和63年)『十字架草』(平成8年)


2030年 農業の旅→ranking

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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在64才、農業歴28年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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