集落ではすでに2軒しかカンピョウを作っていない。50年ほど前は、夏休み頃にはどこの家の門先にも、太い丸太(稲のはざかけ用の丸太)にカンピョウを干していた。それはまさしく、当時の田舎の風物詩だった。
干したカンピョウは缶などにしまわれ、お寿司や巻きずしを作る時に使った。一昔前の我が家では、地域の祭りや、田植え後の「しろみて」、誕生日や遠足などの時に、しばしばお寿司や巻きずしを作ってくれた。

芋づるは、袋に入れずに、野菜の結束バンドでとめただけの状態で出荷することにした。
茎を半分に切ったり、葉の部分だけを切って袋詰めするのは、何かおかしいと1~2日考えていたら、画像のようにするのがいいと思いついた。
近辺の直売所で芋づる(葉と葉柄)が出荷されているのを見たことがあったら真似をしているが、芋づるが出荷されているのをまだ見たことがない。

芋づるに結束バンドを使うために、画像の「たばねら」という器具も購入せざるをえなかった。5480円。
今後、使うことがあるかなあと想像したら、ダイコン、キャベツ、ハクサイ等にはこの結束バンドが使われていることが多いので、今後も必要になると思い購入することにした。
すでに、バッグシーラー、電熱シーラーを購入しているので、結束する器具としてはまさに3種類目。3種類の合計ですでに3万円ほどになっている。
農業には、こんな細かい出費がいろいろと出てくる。だから大きな投資は決してしてはならない。大きな投資をすればするほど、それに付属するように小さな出費が雪だるま式に増えてしまう。
すでに2種類の結束器具を購入しているし、この「タバネラ」の購入に躊躇していたら、直売所仲間に「持っていることが常識」と言われた。
「タバネラ」の費用くらいは、芋づるで稼がなくては。
芋づる(葉と葉柄)は20本で単価120円に設定し直した。
これ以上は単価は上げれず、これ以上は単価を下げれない、自分にとってはぎりぎりの価格設定である。他の作物の価格設定も、自分にとっての「ぎりぎりの価格」をつけている。つまり、これ以上下げたら「ボランティア価格」になってしまう瀬戸際の価格である。
芋づるの出荷に関しては、
(1)まず、芋づるを適宜収穫する。
(2)手早く、芋づるから葉柄をはずす。
(3)葉柄の数を数えながら20本を束にする。
以上の3工程が必要になる。
出荷して売れるかどうかはまた別問題。
芋づるに関してメールをくれた方が、戦前生まれの人は食べた経験があるかもしれないが、今の人は食べ方を誰も知らないだろうと言われる。そして、葉柄は「皮をむいてから料理に使う」と指摘してくださった。
皮をむかなければ使えないなら、そんな手間な野菜は売れないだろうと考えたが、とにかく、言われたとおりに皮をむいてみることにした。
何と面白いほどするするとむけた。皮むきは「意外と楽しめるかも」と思った。
ただ、よく売れても1店舗で3~4束だろう。これを見越して出荷する必要がある。

ひんまがったエンサイ。収穫後、時間の経過とともにエンサイの茎は曲がってしまう。これもスーパー等で売られない(市場性がない)原因の一つである。
見てくれは悪くても、鮮度がいいから曲がるということもわかってくれているようで、ホームセンターでエンサイはよく売れる。

ツルムラサキにシールを貼った。あまり鮮明に映らなかったが、わかりますか。1枚が2円するので全部に貼ったわけではない。3割ほどに貼った。今後は2~3日間隔で貼っていこうかと考えている。
シールは最初、直径3センチを考えていたが、商談の場にたまたま友人がいて、そんなにちまちませずに、作るのなら目立つように直径5センチにした方がよい、値段もそんなに違わないのだからと助言してくれた。

画像の左が欧風ハーブの「スイートバジル」で、右が和風ハーブの「青シソ」。150幅の畝に2条植え、長さは16メートルほどで、同じ面積(量)を作っている。

農業の七つ道具ならぬ4つ道具。左から、収穫ハサミ、鎌、ハサミ、ノコギリ。
ハサミとノコギリはあまり使うことはなかったが、回収した売れ残りの袋を切る時に、ノコはヤギに木を切って与える時に、しばしば使うようになった。