あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

多摩全生園  橋本辰夫さん(3)



この路地の芥箱に塵を捨てに来る乙女の笑みに今朝も会ひたり




時雨雲覆へる今日の眼の暗く母の手紙は封切らず置く




拡大鏡のぞきて書の一行も読めずに眼熱くなりたり




重ね見るレンズの中にきらめきて母健かに在ますを読みぬ




老母の手紙読み終へ拡大鏡置きて静かに目頭押さふ





病む吾れをうたに知りしと癩園に訪れくれし一人の少女




手術して明るさ戻りきし視力枇杷を剥くさへ心のはずむ




母よりの便りよみ得しぎりぎりの今の視力は保たるるべし




時間かけ清しむ如くたたむ洗濯物半麻痺の手と足と口も使ひて




父母の遺骨一片も拾ふなき病みて萎えたるわが手見つむる



橋本辰夫さんの略歴
生年不詳。昭和22年多摩全生園に入園。昭和34年「短歌草原」に入会。失明の失意のうちに作歌を中断していたが兄姉の死を契機に再開、「まひる野」に入会。『輪唱』(昭和34年)『開かれた門』(昭和53年)『青葉の森』(昭和60年)『ハンセン療養所歌人全集』(昭和63年)


2030年 農業の旅→ranking

このページのトップへ

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在64才、農業歴28年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

カウンター

QRコード

QR

検索フォーム