あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

母親の死

加賀田一さん「いつの日にか帰らん」P179~P180抜粋


 私の母が亡くなったのは1984(昭和59)年のことです。野良仕事に出ていて、その畑で倒れたまま自宅で亡くなりました。88歳でした。

 母には親しい友達がいて、彼女には私のことも早くから話していたようです。私のところへ「お母さんが倒れた」という電話を最初に寄越してくれたのはその方でした。彼女は「今からお見舞いに行ってきます。安心させてあげたいので、あんたが元気なことも伝えますよ」と言ってくれました。

 私は臨終には立ち会えませんでした。母の最期はとても幸せだったことを、その方が電話で報告してくれました。「晩年は離れに部屋を造ってもらって、最期のときはそこでお休みになって、お医者さんがそばに坐っておられました。聴診器で診察をしているところへ私が行きました」と。

 医者が診察し終わって、お茶を飲みにその場を離れたとき、母の意識は充分ではなかったそうですが、「ハジメさんは元気ですよ、と言ったら、意識はまったくないのに目を開けるようにして、口も動きました。私のその言葉が伝わったんじゃないかと思います」と彼女は話されました。。そして「お母さんは幸せですよ。病院にも入らずに自分の家で、大阪や東京に行っている子供さんもお孫さんも来られたそうで、自分の部屋でお医者さんについてもらって、みんなに見守られながら息を引き取られた幸せな姿を見てきました。あなたにそのことを伝えたい」と、電話をしてくれました。縁の薄い親子でしたが、愛情の通い合う尊敬する母でした。


2030年 農業の旅→ranking


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在64才、農業歴28年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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