あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

園内「作業」

加賀田一さん「いつの日にか帰らん」P75~P76抜粋

 
 愛生園のなかでは、長期療養者である多くの入所者が元気な様子で作業に従事していました。少しは働いて、わずかでも金を稼いで生活をしていくということは、物心両面で効用もあったと思います。仕事には大工、理髪、製菓、製茶、窯業、養豚、養牛(牛乳屋)、園芸、農場、裁縫、洗濯、保母、購買(売店)等がありました。また舎屋建築のための掘削や道路造りのための土木工事もあり、技能のすぐれた朝鮮の方が取り仕切っていました。病人が力仕事をするのもおかしなものでしたが。

 作業は内容によって甲乙丙の三種類に分かれていました。それぞれ一日五時間働いて十銭、八銭、六銭でした。土工仕事は丙でした。もっとも安いタバコのゴールデンバットが七銭の時代です。しかしこれらの作業については一応、本人が希望した職種を選べますから強制労働というわけではありませんでした。私は夜学で商業簿記を学んでいたので、まだ初歩でしたが、そういう専門家も少ないこともあり、まもく購買部の売店の経理をやるようになりました。また新憲法施行にともなって、園内通用票を現金に振り替えることもしました。

 愛生園はかたちこそ療養所でしたが、目的は不治の病を前提にした、病者による病者だけの「楽園」作りにあったようです。そのためには避けられない強制労働がいくつもありました。


2030年 農業の旅→ranking


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在64才、農業歴28年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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