あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

長島愛生園  近藤宏一さん


近藤宏一さんの子どもの頃の作品です。



夕方の海

夕方海岸にでた

耳もとで風がうなってる

波が金色に光ってまぶしい

紫色したところもある

手影島の大岩が

夕日にけぶった向ふの小豆島を

越えて突立っている

白くはっきりと浮いてる水平線

糸をひいたようだ










つばめ


にごった水がたまってる田

風に魚の鱗のような

小さな波が出来てる

つばめが水をすれすれにとんだ

水にかげがうつった










桜の芽


桜の木が芽をふいている

赤茶色の小さな芽

ぽつぽつととびでている

雀が枝に止っててすぐ逃げた

雀の逃げたあと

新芽が一つ落ちてる

千切れたところをよく見ると

青い色をしてくぼんでいる

朝焼のなかから

汽笛が聞えてきた











黄色い秋

酢っぱい秋

吊し柿に光る秋

破れ障子に夕日・・・・・

もずの声がひびく









夕方


卵色の空

紫の山

千切れ雲が真紅の波だ

━━また明日も天気か

鶺鴒せきれい

海の色をのみながら飛んでった









雨の日


蜘蛛の糸みたいな細い

銀の雨

静かに音もせずに煙って

降っている

濁った池の面に鯉が

二三匹口と目だけ出して

雨をのんでいる

石を投げたら

後ずさりする様に底に

沈んでしまった

桜の花も散ってしまって

濃い緑の葉っぱが

雨の中にぱっと明るい

松の新芽

灰色の空に元気よく

つっ立っている


(『望ヶ丘の子供たち』1941年8月21日)

「ハンセン病文学全集10 ・児童作品」より



2030年 農業の旅→ranking


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在64才、農業歴28年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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