あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

長島愛生園  小泉雅二さん


ぼくらその人柱か
隔りにむかうぼくら


ぼくらその人柱か

ぼくら深海の魚族か


ぼくらの住家は狭過ぎる

それは隔てられる故だ

柵があったり

カーテンがあったり

格子があったり

壁があったり

ぼくらの前には障害物が多過ぎる

人と人との間に隔りがあるなんてのは

愚の骨頂だ


だから ぼくら

その隔りの上にたってやろう

そこから内と外とに

「やあ! こんにちわ 内がどっちで外はどっちなんですか」

笑顔で言ったら

壁を崩すつるはし

格子を破るのこぎり

カーテンを切り裂く刃物

柵を倒すハンマーなのだ


ぼくらいいかげんな狭い住家をさよなるするのだよ

誰にも広い世界がもてるはずだから

手を叩いて

大声あげてはしゃぎながら

内から外へ走ってやる

そしたらぼくら

自らが燃えなければならない深海魚の世界も広くなる


ぼくらその掛橋

ぼくらその人柱になりたくないが

ぼくらその人柱か









逆立ち


逆立ちしているのは

ぼくじゃない


逆立ちした風景ばかりがあって

逆立ちした人間ばかりがいて

息苦しくなったら

誰にも遠慮することはない

大地をけって

己れを確かめてみることだ


ほらっ

生きている 生きている

らいにゆがんだ指でも

やっぱり地球は重いぞ━










代筆

十年以前まえには

十人の代筆をしました


五年以前には

五人の代筆をしました


三年以前には

三人の代筆をしました

『らいはなおる時代になりました

らい院ではお医者さまが退屈をし

お医者さまがいらなくなりました

社会復帰者は数を増し

日本のらい政策は終わりました

だから 国立らい院に

眼科医もおりません

眼科のお医者さまは

二週間に一度 らい院にやってきて

一日百五十人の患者を診察しておられます


らい政策の終ったらい院で

ぼくはだんだん光を失っております』


今 ぼくが

息づまる思いの 沈黙の

吐出すへどの代筆をしてもらっています




2030年 農業の旅→ranking


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在64才、農業歴28年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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