あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

長島愛生園  小村義夫(小酒井時則)さん



斜陽のゆれる部屋で



何事もなかったように

壁にゆれている光を凝視ていると

二十三年振りに面会に来た

姉と妹の顔が浮かぶ

それは

呟くように

古里の変貌を語る姉

その向うに

帰ってゆけない

風景の広がりを見る

工場の進出

煙突の煙は

吹き上げる胎動のなんだろう

田園にも土の匂いがないという

二十三年の空間に刻まれた歴程か

容赦なく反転しながら

耐性をもった病菌の

染みこんだ惰性の悲しみのあけくれ

窓の外に鉛色の風景があり

滔滔としてつきることを知らない

隔絶の流れに

雲のかげりを

深い淵に沈めようとしながら

重症棟の一室で

斜陽を背にして

貧しい営みの中で

祈りを忘れた人間のように

今日から明日への位置を

確認する








海景


たれこめた雲

風速が加わると海は ばんばんと鳴りはじめた


白い馬が駆けて来る

激しい衝動が岩盤に追突すると

ぱっと 波の花々が散った





私は海のように強い男になろうと思った

杳い傷心の日

今日 はたはためくるもの


惜しみない太陽の饒舌を浴び

砂金をまきちらした広い海


流れるともなく

悠々と流れる潮流

青く

深く

この海底ふかく海藻のうたが聞えてくる


誰れかのささやきのように





海のような静かな男になりたいと思う




2030年 農業の旅→ranking


このページのトップへ

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在64才、農業歴28年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

カウンター

QRコード

QR

検索フォーム