あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

邑久光明園  杉山まさしさん



野路



暮色のたちこめた野路をかきわけて

むらさきの野分けが吹き抜けて行った

青竹の杖にすがった私の前を

母は黙って歩いてゆく

びんのほつれが痛ましい

押さえても押え切れぬ悲しみのあることを

私はこのときはじめて知った

みじかい啼声を夕空に散らして

小鳥のはばたきが頭上を越えた

ふる里が私に告げて呉れた

別れのことばのようだった

それっきり 何も聞えない

ただ跫音だけが

どこまでも跟いてくる


「達者で暮してな・・・帰る・・・」

母の声は最後まで聞きとれなかった

やつれた肩が激情にわななき

はり裂けるような嗚咽が

母の袂にくるまれた

わたしの胸に 今もなお

あの日の悲しみが 吹きしぶく



杉山まさしさんの略歴
1927年7月11日岐阜県に生まれる。1952年8月6日邑久光明園に入所、1967年退所。


2030年 農業の旅→ranking


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在64才、農業歴28年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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