あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

邑久光明園  吉田 栄さん



命の掟



胸の円毛をあらわに一羽の鳥が死んで居る

冷い甃が死を見守りつつ暗に消えた

無限の暗を翔りゆく一羽の鳥が

穹窿の中よりたまたま洩るる光をたよりに

辿り来し穹窿

光明 法悦 白熱の生活

おおこの歓喜

だがそこにも冷い死があった

見よ霜のおりた甃の上に

いたましく投出された小鳥の屍









異郷


微風なく清らかで静かな空の死静

バラ色と水色をうまく綴あわせた空

此の美しい空の下で孤独な思航を続ける

療舎のギャレットが紫紺色に覆われ

暗い静かな中に療舎の夜が落ると

懐郷を抱いて身にせまり来る哀愁

火鉢をかこみ盲相手に炊く雑炊

こんな晩母のよく作ってくれた雑炊

しょぼんと遠い田舎の片隅で

こんな療島に居るとは知らず

僕の帰りを待ちわびて 武運長久を神に祈る

年老いた母の姿を胸に画く

逢いたい母 逢われない母

黄昏が深くなると流れ来るペーソス

眩暈する理性

煮上る雑炊の香を鼻腔いっぱいに吸込む



吉田 栄さんの略歴
1916年9月27日大阪府に生まれる。園の記録では1938年3月9日光明園に入所とある。1945年9月14日死去。


2030年 農業の旅→ranking


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在64才、農業歴28年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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