あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

邑久光明園  名草良作さん


けむり


煙突の煙がみだれる日は

私の心がかなしむ日


煙突のけむりがそのまま空に昇り

雲になる日は

私の心がよろこびを唄う日


煙突にけむりのない日は

私の心がうつろな日


煙がみだれないために

煙が消えないために

私は

ボイラーに石炭を投込む













智恵の精髄よりこぼれる

美のしたたり



婉然と はたまた艶麗に

叡知の中に

飛翔せり


さしのばした口ばしを

ささえる優雅な音

均整する軽やかな足


白雪暟々の高嶺を翔って

空に散る

伝統のしたたり

雨なく

霧なく

永劫の彼方に

芳醇する


鴻儒の編んだ

精神の象徴



争いなく

おごりなく

汚れなく

鶴は知識の結集

美学の産んだ 架空の夢










人魚の歌

そなたはいつも

哀しんでいるから 美しい

人の世の

哀しみが産んだ象徴

そなたの母親は哀愁と云う名の方なんです

そなたの母が

そなたに教えた泪が

未来永劫人の世を濡らす限り

そなたもまた

そなたの宿命の歌をうたわねばならない

そなたのいのちがある限り

人の世も また

限りなく美しい



名草良作さんの略歴
1920年2月28日岐阜県生まれ。1942年2月20日邑久光明園に入所。1956年11月3日栗生楽泉園に転園。1958年「傷痕」が「小説新潮賞」の最終選考七編および「第三回中央公論新人賞」の最終予選通過の十編に選ばれる。1960年「省令105号室」が「サンデー毎日小説賞」選外佳作。積極的に療養所の外に発表の場を求めた。1992年1月5日死去。


2030年 農業の旅→ranking


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在64才、農業歴28年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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