あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

邑久光明園  うちだ・えすい さん




菖蒲から


母は

粽をむすんでいた

姉は

菖蒲湯の釜を焚いていた

父は

旅から帰って来て

鯉のぼりを立ててくれた

青い菖蒲を見ていると

巻きもどってくる

昔の懐かしいフィルム








面影


白い



がひとつ

秋も終り

の木立を縫うていく


別れのとき

姉が振っていた

ハンカチのようだ 








絵本

もうその絵本はいらなくなった

あの子は

昨日まで何度見たであろうか

自分でよめないうちに

地を去っていった

・・・・・・・・

忘れられた絵本は

秋風にぱたぱたと鳴っていた












枯れいくものの中に

青白い月影をいだいて

湖水は静かに眠る

夜毎にほそる湖水の月には

あなたの面輪がある

父よ

若き日の戦塵に

生命をさらし

・・・・・

老いての敗戦に

娘まで奪われ

あまつさえ運命は

残された息子をも

癩の虜にしてしまったが

生きねばならない

宿命のゆえに

・・・・・

欠けいく湖月にも似た

顔写せよ━━



うちだ・えすい(内田恵水)さんの略歴
1921年7月10日奈良県生まれ。1940年光明園に入所。長期外出ののち1947年11月27日園に戻る。1958年受洗。詩のほかに俳句も親しむ。1998年5月2日死去。


2030年 農業の旅→ranking


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在64才、農業歴28年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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