あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

大島青松園  塔和子さん


青い炎のように


あの声は

去年の虫の子供だよ

そして

ずっとずっと太古からつづいているものの流れだよ

私達がいまこうしているのと同じに

幼虫



そして 

あんな美しい声の主になる

いま虫は

虫である証しに鳴いて産んで

ただひたすらに虫であろうとするだけ

何代も何代も虫であった

何代も何代も虫である虫が

何も言わずにすごした時間をになって

いま青い炎のように鳴いている







さわらないで


私は

はじける前の木の実

咲く前の蕾

孵化する前の卵

さわらないで下さい

どこへさわっても  

なにかが始まってしまうのです

はじまる前のぼうちょう感の中で

いつまでも

夢を見ていたい

始まってしまったら 

あとは

とめどもなく

上昇し華やぎ溢れ

終わるだけ

その命の果てを思うとき

うっすらと涙さえにじむのです








水仙


ゆらりと咲いた水仙

切るとじくから花へ

真直ぐにゆきわたっていた水が

切られたところで勢いあまって

したたる

水は花になったり

野菜になったり

果実になったり

さまざまな姿をもって

現れる

しかしこの奥深い水の変身

こまやかな芸の

神秘に思いをめぐらせて

見るものがあろうか

切った水仙を

花瓶の水に移すと

水仙は

その成り立ちの水を

音を立てるように吸い上げ

清楚な香りを波ように

ゆっくりと広がらせて

活けた私をたじろがせる








不出考


枯れている芝生

珊瑚樹がしんから赤い実をつけて

ぼけの花がぽっかり咲いている

陽がうらうらと照り

小鳥がときおり鳴く

すべてが

一枚の画の中におさまった色彩のように

互いに互いをひき立て合った朝

私も

この中の一景として加えられ

出来上がった画の中を

いま出て行こうとしている

しかし

本当は朝昼夕べ

自然の画く豊かな色彩の中にいつでもはめ込まれていて

どこへも

出て行くことは出来ないのだ



2030年 農業の旅→ranking


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在64才、農業歴28年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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