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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

大島青松園  塔和子さん



塔和子さんは、10月15日に「妖精 師 胸の泉に 崖の上」を紹介しましたが、引き続き紹介させて頂きます。

塔和子さんは「癩詩人」として極めて著名だが、塔さんの特徴は、「癩病」という病気のことをほとんど詩に反映させず、癩病以外の事を詩にしている。



人の林で


花に蜜がなければ蜂も寄ってこない

海に魚がいなければ釣り糸をたれはしない

地下に水がなければ掘りはしない

花も海も地面も

あるがままにあって

ゆったりとしている

関心がないものは見つめることさえしないが

その魅力を知る者は

どこからともなく寄って来て

貪婪に摂取する

ああ人の林で

意識することなく

蜜をもつ花になりたい

豊かに魚を住まわせている海になりたい

質のいい地下水を

たっぷりふくんでいる地面になりたい

作意もなく誇張もなく

見せかけもなく

花が花であることにおいて

海が海であることにおいて

地面が地面であることにおいて

おのずからもつ

魅力を

身のうちにもちたいのだ
 






それは

生き作りの鯛

ぴいんと

いせいよく尾鰭を上げて

祝いのテーブルの上で

悠然と在りながら

その身は

切られ

切られて

ぴくぴくと痛んでいる

人々は笑いさざめきながら

美しい手で

ひと切れ ひと切れ

それを口にはこんでいる

やがて

宴が終わるころ

すっかり身をそがれた鯛は

すべての痛みから

解放されて

ぎらりと光る目玉と

清々しい白い骨だけになり

人々の関心の外で

ほんとうに鯛であることの孤独を

生きはじめる






行く

人も獣も

鳥も魚も

みんな行く

私も行かなきゃあと

ぼんやり思いながら立っている

どこへ

餌をさがしに

とどくとも思えない夢にとどくために

みんな必死に走っているのだ

まっさきに捕って腹を満たすために

目を輝かせて走っているのだ

私も行かなきゃあ

走っているもののすごい力に押されて

ゆらゆらしながらそう思う

なにか

ちょっと

それたところで

しらじらと立って



2030年 農業の旅→ranking


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在66才、農業歴30年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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