俺に似たうろたえぐせの蝿がおる
冬の蝿ここより行き場無いものを
有線が豚逃げてると春の園
或る噂二転三転春終る
全景に火葬場のある島の園
見えぬ眼へつつじの花を食べてやる
風景の貯金小出しにして憩う
いま在るを良しとし生きる冬いちご
沈む日へ祈るしかない生をもつ
対岸を社会と呼んで病み
友逝けりむぎわら帽子置き去りに
病む島に正月が来るおもしろさ
訃の部屋の片づけられている寒さ
中山秋夫さんの過去記事
Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在67才、農業歴31年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
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