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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

「宇根 豊」という論客

日本の原風景である草屋根の民家を描き続けた画家「向井潤吉」。生涯の主題となる民家を描き始めたのは1945年44才の時で、以来1995年に亡くなるまで50年間にわたって日本全国を訪ね歩き、古里の原風景を描き続けた。

田舎育ちの人なら誰でも「古里の原風景」があると思うが、開発、開発でその原風景を壊し続けてきたのが、この50年間だった。

滅び去ろうとしている故郷

滅び去ろうとしている農業

滅び去ろうとしている里山

滅びゆくものは美しい


「宇根 豊」という論客

1日に2回「田まわり」する百姓と、3日に1回しか「田まわり」しない百姓とでは、コストは後者が低い。

あぜを年に6回刈っている百姓と、除草剤を散布して刈り取りを半減させている百姓とでは、後者が生産性は高い。

「田まわり」の回数を減らすから、うっかり水を切らして生きものが死ぬ。

除草剤を散布して、あぜ草刈りの回数を減らすから、野の花の種類が減り、落ち着いた風景が荒れていく。

「田まわり」をするから稲と一緒にカエルやトンボも育ち、あぜ草刈りをするから野の花は変わらずに咲き、風景も美しい。

ほとんどの日本人は「自然が大切だ」と言う。その自然を守るための、本格的な農業政策が必要だ。そのためにも、自然と風景の「生産」も農業生産だと位置付け直して、「環境支払い」という政策で実現したらいいだろう。(宇根 豊 「農」の正当な評価)


効率、非効率

生産性 非生産性

「効率や生産性」は「環境」と反比例する。

効率がよく生産性の高い農業が優秀とされる。

効率や生産性だけが目標の農業も多い。

定年帰農や家庭菜園、小規模農業のように、癒しや楽しみを半分目的とする農業もある。癒しや楽しみの農業は、田んぼの生き物や野の花や家畜や風景も重要視する。

自分は、できうるならば効率や生産性の高い農業をしたかった。

その能力が自分にはなかった。適性もあまりなかった。

だから、癒しや風景という農業のもう一つの価値観にシフトしていったのかも知れないが、経済のために、これらを犠牲にすることは性格的にできなかった。


宇根 豊さんの言われるように、自然と風景の「生産」も農業生産である。

集落営農や農業法人では、効率や生産性だけが重んじられるのではなかろうか。そして補助金目的で立ち上げられる場合が多いと思う。

集落営農や農業法人に、風景の創出や癒しという概念が入り込む余地があるだろうか。

自分の意に反しても、組織の論理である効率や生産性に同調せざるをえないだろう。

集落営農や農業法人は、旧ソ連のコルホーズやソフホーズに何となく似ている。生産性は全く上がらないと思う。

工業や商業と異なり、農業は組織化すると生産性は上がらず、環境破壊にもつながる。

農業や里山や故郷や環境を守れるのは、小さな個人農業しかない。


2030年 農業の旅→ranking 



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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在66才、農業歴30年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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