08年度に国が補助金などとして支出した天下り「指定席」法人数と金額で、断トツに多いのが国土交通省と農林水産省の二つ。
国土交通省 法人数(79) 支出額(3165億円)
農林水産省 法人数(55) 支出額(3435億円)
いわゆる土木建設業と農業(農協)関連。
自民党の集票マシーンとして機能してきた。
天下り一つ見ても、事業仕分けで農水省関係の補助金が削られるのは当然のことだと思う。
農業関連の莫大な補助金はいったいどこに落とされてきたのだろう。
自分のような農業者は全く蚊帳の外だった。
農業関連の補助金には反対である。
今まで莫大な補助金が振舞われてきたにもかかわらず、農業は衰退の一途だった。
つまり、補助金が何の役にもたっていないか、もしくは効果的な補助金がごく少なかったと言える。
こんな過去の実績からも、農業関連の補助金は使途が厳しくチェックされる必要がある。
EUのように、補助金を受けた個人と法人は、名前と金額がインターネット上にきちんと表示されるべきだと思う。
そうしないと、どんな補助金がどこにまわっているのか、農業者の自分にも全くわからない。
個人名や企業名がきちんと公開表示されない補助金なら支出すべきではない。
結局の所、補助金漬け農業はいいことにならない。
現在、事業仕分けを批判しているのは、今まで補助金をもらっていて「梯子をはずされた人たち」と思う。
永遠に補助金がもらえ続けるとでも思っているのだろうか。
補助金がおりるのは、自分と対極に位置するような農業者ばかりである。
しかし自分こそ理想的な農業と自負している。
農業に決して大きな投資をせず、
生活と農業経費のランニングコストを徹底的に少なくして、農業の「自由度」を高め、
「有畜・小農・複合・自給」という農業をしている。
無農薬、無化学肥料という農業には否定的で、少農薬、少化学肥料という、より「自然な」農業をめざしている。
集落の一画で40アールほどの農業を継続することで、農の風景を維持し、家畜を飼うことによって農業本来の姿を維持し、田んぼ周辺の農道の草刈をして地域の農道を保全し、田んぼの傍らの水路の泥上げをして水路を維持し、竹の子を取って竹の道への侵入を防ぐ。
こんな環境対応・景観創出の農家は無視されて、何が戸別所得補償だろうか。
あくまで、農業関連の補助金には反対である。
その代わりに、ロストジェネレーションの世代を中心にした「農業者ベーシック・インカム」を導入して、年間80万ほどの金額を平等に支援し続けることこそが「農業の維持継続」につながる。
大規模生産者や集落営農を支援するのではなく、小規模な個人の農業を支援すべきだと思う。
これから2月末頃までの3ヶ月間は草はあまり伸びないので、電柵に触れて漏電は少ないから、見回りの必要はないかも知れない。
右の画像のように休耕田のあぜ岸に電柵を設置させてもらったので、トラクタの耕運は今まで通りで不便はない。
左の画像のように、田んぼは道を隔てて半分半分あるが、道を横切るように電柵を設置した。こうしなかったら電柵本体が2つ必要になるし、耕運がとても不便になる。心得ておくことは朝一番に道をふさいだ電柵のゲートを開けること。