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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

多摩全生園  桜戸丈司さん



足るを知るこころをねがふひと鉢のまつばぼたんに水注ぎつつ




いづくにか夜半の二時打つ鳩時計口添えて指の繃帯巻き直す




園長の懲戒検束権に苦しみし昔を涙し語るを聞きぬ




一生ひとよ
の隔離も民族浄化のため耐へて死に行きし生命いく千




父に抱かれ庭に遊びし淡淡し一つの記憶
一生ひとよ恋はむかも




オルガンに向ふは十年ぶりにして萎えたる指をさびしみにけり




人間復帰の命を惜しみ生くる園に知らぬ間に国警監房の工事始まる




座敷豚と罵られつつ人権も認められず過ぎ来し四十年




ありありと眼開きてピアノ弾きし夢さめてうつつの思ひ儚く




ピアニストになり得ざりしもみ摂理とし知覚にぶき指にヨブ記を読む




木の芽匂ふ春の嵐の吹きしきて埃はまぶた閉ぢぬ目に入る




少年のある夜母と仰ぎし一つ星永遠なる光母を恋はしむ




窓閉ざし指読する部屋に匂ひつつザボンの皮の煮ゆるたのしも




苦しむためのいのちなりともおろそかならず夕光に返り咲きし沈丁花匂ふ


桜戸(桜井)丈司さんの略歴
1908年3月新潟生まれ。15歳で発病。草津の聖バルナバ病院に入院。コンウォール・リーの感化でキリスト教に入信。1923年4月20日受洗。霊名ダビデ。1932年11月一夜にして失明。点字を習い短歌を学ぶ。1936年「アララギ」入会。土屋文明に師事。1941年聖バルナバ病院解散、多摩全生園に移る。昭和61年没。『高原歌集』(昭和12年)『陸の中の島』(1956年)『輪唱』(昭和34年)『棕櫚の花咲く窓』(昭和40年)『三つの門』(昭和45年)『開かれた門』(昭和53年)『青葉の森』(昭和60年)


2030年 農業の旅→ranking


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在66才、農業歴30年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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