冠婚葬祭が続いて出かけることが多い。今日も夕方から、そして明日も、そして土曜日も。
昨晩また、かなりイノシシに荒らされた。前回荒らされたのは10月7日の台風が通過した晩だったが、今日は2回目。その間にも出没していた形跡は、あぜ岸や果樹の根元を見た時にわかっていたが、野菜の被害はあまりなかった。
今日は前回の襲撃から1ヶ月ほど経過しているが、荒れた大雨の夜という状況は同じだった。イノシシは雨の日を好み、雨の日に被害が多いと聞いたことがあるが、まさにその通りの状況だった。
イノシシが始めて当地に現れたのは3年前の8月末である。
近辺の田んぼのサツマイモが軒並み被害を受けたのを知って、農機具店に依頼し9月1日に電柵を張ってもらった。
その後今日まで3年余り、サツマイモ畑に電柵を張るだけで、他の作物にはほとんど被害はなかった。
ただ今年の1~2月頃、麦畑にシカやイノシシらしい足跡がいっぱいついて、麦をかなり食われ、ホウレンソウも被害にあっていた。
しかしいろんな作物にこれほど被害が出たのは10月7日の夜が始めてで11月10日の夜が2回めである。
今日はまたかなり気分が落ち込んだ。でもどうすることもできない。
電柵は友人に距離等を測ってもらって、注文もしてもらっているし、農作業が一段落したら来てもらって設置を頼んでいるが、肝心の自分の方の準備がまだ整わない。
つまり、電柵を張るための竹薮の竹や雑木の整理であるが、半日かかりっきりで、後2日ほどかかる。
秋冬作の3分の1ほどが被害を受けた。こんなにやられると投げやりな気分になる。
電柵ができたらまた気分が違ってくるだろうが、電柵を張れば、週に何日かは電柵の下の草が伸びて漏電しないか見て回るという、余分の手間がかかってくる。草刈の回数も多くする必要があるし、杭の下の草は草刈機は使いづらいので手刈りする必要もある。
イノシシやシカの出現は、費用も手間も大きく増やす。
でもどうすることもできない。増え続けるだろう。
そして次の世代は、家庭菜園でさえするのが馬鹿らしくなるほど、害獣の被害が増えるだろう。
とにかく後10年、どんなにかして自分の畑の被害だけは食い止めなければと思う。
誰も助けてはくれない。
行政や農協には何の期待もできない。
集落で防御するという発想もまだ起きない。みんな家庭菜園だから、集落の出仕事で防御柵を設置し、各戸で費用を負担するという考えは、まだまだ先のことになるだろう。
ただでさえ収入にならないのに、害獣に対する手間がこの先どんどん増えていくことを考えると、ばからしくなる。
20年やってきて安定どころか、農業を続けることがますます試練になっている。
それでも後10年は農業を続ける必要がある。60才が近くなるとバイト先も少ないし、仮にあっても時間給が高くて800円ではむなし過ぎる。今まで20年間、農閑期でもバイトをしていないのに、今頃になってできるとも思えない。
がたがた言っても、農業からは離れられない。離れたら自分が壊れてしまう。なけなしの年金がもらえる65才までは農業収入でつなぐ必要がある。