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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

栗生楽泉園  浅井あいさん



いま一人子がありしはず生きているはず老いの繰言やまぬとぞああ




我が生きてあることさえも秘め来しを口走るまで母よ老い呆けしか




らいを病むその兄をわれを世に秘めて苦しみ過ぎし母の一生ぞ




出合頭に打ちし額を撫でながら盲いの我ら笑い合いたり




飛ぶ虻の音を追いつつ座りおり盲いのわれはせんすべもなく




らい病めど看とられてあれど三十五部の新聞を配る仕事吾にあり




臣木至さん
距離おきて常に見て来し友なりき病むと聞きたる今朝すでになし




らい病は遺伝でないことついについにわが姉も弟もわかりくれたり




近間治さん
咽喉癌の痰拭う間も惜むごとく語りやまざる今日のわが友




逆立のさまに凍りて死にいしとぞ真昼小暗き重監房の隅に




零下十八度にも気温の下る療園に敢えて監房を建てし彼らよ




遺族らの寄付金のみが収入の欄を占め居る我らの会計簿




整理する後より乱るる部屋の内われら生きているしるしと思う




皿小鉢湯に洗いおり麻痺しるきわが手に今もなし得るひとつ




信じくるる友を恃みに己れのみ読み得る点字にて会計簿書き来し




らい病むと独りぎめして己が子を殺しし母が今の世にあり




重監房に虫けらの如く死にゆきき戦争の陰にらい病みし果に




重監房の跡に残れる土台にも積る落葉にも今日の日明るし




春の夜を短歌のテープ聴きて過ごす急須に入れし濃き茶を横に




新聞を受け取りながら君はわが胸の糸屑取りて下されぬ




外島の海に呑まれて伯父は果て逃れし君は五十年生きき


浅井あいさんの過去記事



2030年 農業の旅→ranking


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在66才、農業歴30年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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