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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

栗生楽泉園  福島まさ子さん


花の香ありて


癩の宣告うなずくわれに医師立ちて乳飲ませよと吾子見やりにき




わが乳首吸っては離す幼子もただならぬ気配感じたるらし




くすくすの鼻吸いやればふと笑みて乳首含みし吾子を忘れず




柔らかき舌に包みて乳首吸うこの子を連れて入り難き園




授乳すめば奪うがに夫吾子をとる幼児期の伝染率高しを言われ




義妹に負われて帰る幼子をただに見送るわれの術なさ




わが肩
に夫の手あたたかくおかれあれど地に沈むばかり吾子との別れ




漲りて痛む乳房を抱きつつ吾子いる彼方爪立ちて見き




帰途の車中泣き通しに泣きし吾子とかや義妹の文は今も泣かしむ




白妙のジャスミンの花盲いわが唇に触るれば花弁の甘し




杖つきて行きなずむわれをおりふしに手をひきくれし人は今朝逝く




島木赤彦全歌集テープ十六巻読みくれし介護員君は今亡し




寒に入りて花咲き初めし沈丁花夕べの部屋に香り放てり



福島まさ子(マサ子)さんの略歴
大正5年東京生まれ。父は運送業。4歳の時母がなくなり、群馬の叔母の手で養育される。昭和14年父が運送業を止め帰郷。昭和16年6月隣村の養蚕指導員と結婚。17年女児出産。病気の兆候が現れ12月乳飲み子を連れ栗生楽泉園に受診。そのまま乳飲み子と別れて入所。19年前夫と正式離婚し園内結婚。昭和29年夫と別れ不自由舎に移る。浅井あいの勧めで短歌を作るようになる。41年「潮汐」入会。『山霧』(昭和41年)『冬の花』(昭和53年)『凍雪』(昭和63年)『ハンセン療養所歌人全集』(昭和63年)『高原短歌会合同歌集』(平成4年)『花の香ありて』(平成6年)


2030年 農業の旅→ranking


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在66才、農業歴30年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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