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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

長島愛生園  金沢真吾さん


日々あらた


牧師あり医師作家あり教授あり癩園高校にかつて学びて

(癩園高校は長島愛生園だけにあり、全国の療園から若き学徒が難関を突破して集まった)



やや距離を置きてつき合ふ友ゆゑに常に親しく常鮮しく




悲しみを深く沈めて上澄めるこの透明を風よ濁すな




溜めためし涙のごとく山茶花は触れしわが手に花ふりこぼす




わが名呼ぶ彼の夜の母が声かとも霧笛の音は真夜を貫く




髪洗ふ母がさらしし髢禿見しより知りし女のかなしみ




耳朶を吹く微風に君が溜息を想ひ出だして嘖まれゐる




盲ひし眼にうつつはまぶし露に濡れ桑摘む君がまなざしぞ顕つ




まなぞこに君を閉ぢこめ潰えたる日より涙は流れて止まず





杖音にはたと鳴き止む邯鄲よ汝も聴覚に命生くるか




包まるる黄昏色は盲目のわれに賜ひし平安の色




妻に子に逢はむと島抜け試みたる病友幾十呑みし海峡
(最短でたった30メートルほどの距離なのに、潮の流れが早い)



癩盲の我ら看取りて退き行かす君が二十年疎かならず




「さやうなら」と手はとられつつめくるめく想ひ溢れて言葉とならず





橋成りてわが療園の夏祭人いきれ迷子もの焼く匂ひ




子ら持ちて帰らぬと言ふ君の遺骨他人われらの相寄り拾ふ




癩癒えて余病に逝きし君ながら遺骨を子らは島に置き去る




事故車の辺に寄らば病がうつると言ふポリスの言葉死者を鞭打つ
(20年ほど前、長島に帰りつく直前のブルーラインで起きた、入所者6人即死の大事故。僕の記憶にも残っている大事故だった)



はばからずわが言ふべきを言ひ放ち透明人間のごとくわがゐる





自治会存続めぐる議論もつづまりは語るに落つる保革確執
(長島愛生園でも過去にすさまじい対立があった。加賀田一さんの「いつの日にか帰らん」に詳しく載っている。療友という深い友情とは別に、他の側面ではこういう対立も多かった)



顔色を窺ふるすべのなきを利し今日は会議に自説貫く


金沢真吾さんの過去記事


2030年 農業の旅→ranking




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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在66才、農業歴30年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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