昨日送られてきた「愛生」誌に、ハンセンボランティア「ゆいの会」会員 疋田邦男さんの書かれた『詩人・永瀬清子と長島⑩』の記事があり、その中に志樹逸馬さんの詩が3つ載せられていた。1つずつ紹介させて頂きます。
水を 掬む女
広い地上 貴方はどうして
私達病み汚れている者の集まる小さな島を
たった一つの職場と選んだのですか
黒く澄んだ瞳を持つ若い貴方に
純白の服を着せたのは 誰なのですか
この生命に掬まれる水の 今日も━━
冷たいかおりを親しみ
うちに・・・赤い血潮となる不思議をいぶかしみながら
あゝ貴方は何処から来た
この胸に顫える手を
じっと 私はみつめるばかりです
1951年