あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

邑久光明園  原よし志さん


もつれ蝶

癩者の肉体は着ている衣より早く損ね変貌し、一夜の中に昨夜の面影を失うこともたびたびである。そして、その肉体の変化につれて、お互の友情にも微妙なる動きがある。


会う度に縺れあい

縺れあう度に深まる友情であったが

なぜか

いつのまにか

顔をそむけるようになった


たまたま訪れた日

花園には

薔薇が咲き

香りが甘くただよっていても

二人のへだたりは

どうすることもできなかった


二人は

あじさい色のしじまの底に

深く深く沈んで行くのだった


かつて「チューレリイ宮の噴水が欲しいね」と

読みあった小説の風景を

いっしょに描いたのも

とうとうむかしの思い出になってしまった


ぼくはやわらかな午後の風をうけて

もつれた蝶が

遠くへとんで行くのをながめながら

時間について考えた






私は絵本を繙げる

背にうす冷えを感じつつも、窓外の陽射し春めきて、小鳥の声もいとたかいと思う日の平日、幼き小学生の慰問をうけて。


梅の花がこぼれる日向の縁で

私は

絵本を繙げる

絵本の中に誰がいる

子供の顔に何がある

山のあなたの空遠く

私を去って行ったあの瞳

子供の動かぬ瞳をみているだけで

私は悲しい

風もないのに梅の花がこぼれる

絵本を涙でよごしてはいけない

私は絵本をみるのをよして

お母様をお迎えに行こう






寒灯に想う


霜の降る音に心をすまして

寒夜部屋に詩すれば

ともしびが淡くながれて

青い息を吐く


寒灯戦きて吾れを呼ぶ

生きるは悲し

詩するは苦しと

心寒く透き

寒灯の光芒は

腐肉をさらして

たえず息づく



2030年 農業の旅→ranking


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在64才、農業歴28年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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