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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

人生相談  高橋源一郎



毎日新聞 11月29日 15面 人生相談 高橋源一郎

 
5年前から引きこもる娘


40代半ばの娘。父親の死をきっかけに引きこもるようになり、5年がたちます。

食事は声をかけて一緒に食べています。

昼夜逆転していて、働くよう話をすると口をきかなくなります。友達とも話をしていません。

私は明るく振る舞っていますが、夜トイレに起きたとき、パソコンに向かう娘の姿を見ると悲しくなります。この生活、いつまで続くのでしょうか。   (85歳・女性)





お嬢様のいまの状態、ご心痛のことと思います。けれども、その点に関しては、わたしにできるアドバイスは、ほとんどありません。残念なことですが。

「引きこもり」については、なにより、早急に専門家に相談されるべきだと思います。

斎藤環さんの本や活動など、この問題に関して、有益な知見も増えました。読んで、ぜひ、参考にしてください。その上で、いくつか、申し上げたいことがあります。

相談者の年齢を考えれば、残りの時間も多くはありませんね。

ならば、お嬢様のこと以外で、あなたのこれまでの人生の中の、気にかかっていること、やり残したことに始末をつけなければなりません。

あなたの人生の責任をとれるのはあなただけなのですから。

わたしたちはみんな、どこからかやって来て、この世という「仮の家」に住み、やがて出てゆきます。その「家」をきれいに片づけ、できうるなら、次に住む誰かのために、一つでもいい、なにかを残して、去りたい。わたしは、そう考えるようになりました。

お嬢様も苦しいでしょう。あなたが去ってからはさらに。

これからの彼女を助けてあげあられるのは、財産やサポートしてくれる具体的ななにかだけではありません。人間として見事に完結してみせる親の後ろ姿。それを子どもへの最後のプレゼントとされますように。





いつも読んでいる、高橋源一郎さんの「人生相談」だが、今日のは特に感動した。

こんな言葉が発せられるのは、高橋さんが生きてきた「人生行路」の凝縮なのだろう。


哲学的(宗教的)な言葉もあった・・・わたしたちはみんな、どこからかやって来て、この世という「仮の家」に住み、やがて出てゆきます。その「家」をきれいに片づけ、できうるなら、次に住む誰かのために、一つでもいい、なにかを残して、去りたい・・・


人間として見事に完結してみせる親の後ろ姿。それを子どもへの最後のプレゼントとされますように。


上記二つとも簡単ではない。大半の人にとって、それは難しいのではなかろうか。


産まれると、死に向かって歩み始めるが、60歳を越えると、その後の人生はもう長くはない。


子どもは親を土足で踏み越えていけるが、親は子供に対してそれはできない・・・


見事に完結する後ろ姿は見せれないが、ブログを続けて軌跡を残したい。



・・・やり残したことに始末をつけなければなりません。あなたの人生の責任をとれるのはあなただけなのですから・・・


始末は、ぼくにはできない。ひたすら「念じる(祈る)」だけ。日々、頭に浮かべて。




どこから来て、どこへ行くのか・・・このフレーズが好きだ。



長島愛生園の志樹逸馬さんの詩を3つご紹介します。






手は汚れていた

けれど

水は

━━澄みきった深さ

しびれるほどの

生命の波紋で美しかった


水は天に投げ、地に叩きつけても砕けなかった

光を透かし

緑を匂わせていた


どこからきて どこへゆくのか

けれど

この胸の渇きのほど

水は生れ

無限に ほほえむかのように流れていた







癩者


誰が 俺に怪異の面を烙印したのだ

碧天の風を吸って 腐臭を吐き

黄金の実を喰って

膿汁の足跡を踏む


よろめき まろび

指を失った掌にも

土塊は砕け

何故 花は開くか


捨てられた水を呑んで生き

そそがれる光に

描くは 紫の浮腫 斑紋


己を憎み

人を恋い

闇の彼方に

天を憧れる 無性の渇き

ああ 非情の石よ

己が掌を微塵に砕け

悪魔よ ほくそえめ


除けものにされれば されるほど

自らを知る性


俺は 誰に

生きる表情を向けたらいいのだ








水を掬む女


広い地上 貴方はどうして

私達病み汚れている者の集まる小さな島を

たった一つの職場と選んだのですか


黒く澄んだ瞳を持つ若い貴方に

純白の服を着せたのは 誰なのですか


この生命に
まれる水の 今日も━━

冷たいかおりを親しみ

うちに・・・赤い血潮となる不思議をいぶかしみながら


あゝ貴方は何処から来た

この胸に顫える手を

じっと 私はみつめるばかりです

(1951年)


2030年 農業の旅→ranking




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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在67才、農業歴31年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp
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