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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

菊池恵楓園  松浦新平さん(2)




 逢へばいつも言ふこともなく忽ちに時間は経ちて母帰り給ふ




草深き境界壕を巡りゆき赤き入日をしばし見てをり




アカシヤの並木がづづく境界壕西日は強くきらめく葉群




かなしみに耐へつつ庭に降り立ちて崩れ散りゆく銀杏黄葉見てをり




梅雨に咲き梅雨に萎えゆくねむの花納骨塔を覆ひ茂れり




みごもりて寝てばかりゐるこの猫の時折庭に出でて草を食む




百姓の苦しきことを語りつつ豆がらで飯を炊きし母はも




澄む月に思ひは募る五つ島に病み臥す母にひと目逢ひたし




高原はしぐれて暗き一日をなにすることもなく炬燵に眠る




園内に四十年を生き延びて今日移り住む新築の四畳半




傷癒えし手をリゾール液にひたしつつ短くなりし指をかなしむ




茂り立つネムの木陰に坐込み病む母の便り繰返し読む




移り来し部屋は礼拝堂の前にして心しづめむよりどころなり




故里の近くまで車でゆき家だけを見て帰る病ひかなしかりけり



松浦新平さんの略歴
明治44年佐賀県西松浦郡に生まれる。昭和10年菊池恵楓園入園。昭和25年3月「檜の影」、26年1月「アララギ」入会。『菴羅樹』(昭和26年)『陸の中の島』(1956年)『海雪』(昭和35年)『檜影集』(昭和51年)『ハンセン療養所歌人全集』(昭和63年)


2030年 農業の旅→ranking

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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在67才、農業歴31年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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