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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

simatyan2のブログ

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大島青松園  林みち子さん(3)




夜のしらむ待ちて従妹の家を去るこの寂しさも吾のみのもの




一歩づつ遠ざかる道にかへり見る古里の眠りをつつむ朝靄




いつまでの命か六畳ひと部屋にインコと盲ひの夫と私と





灯を消せば籠のインコもしづまりて共に一つの蚊帳に眠れる




人一人の死のすみやかに片付きしあと閑かなり病棟の午後





午後四時の夕餉終りし時刻より何せむか長き夏の日ぐれを






眠るまに視力失せゆく怯えもち醒めたる時はあたり見まはす






多く産み多く死なせし山村のなげきを見せて墓のつづけり






ほしいまま風は隙間をはいりくる経済大国の中のライ園






みとられて過ぎゆかむ身の嘆き一つ果なく蒼き海に捨てくる




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大島青松園  林みち子さん(2)




目に光ある間に何かなすべしと声なき声に心せかるる




今は今の心にたりて生くるほかなかるこの身よ鳳仙花散る





耳のうしろに僅か知覚の残りいて生きの証のごとく噴く汗





かなしきまでにわれはこだわる嫋やかな五本の指の動く表情





風呂の湯のあつさ加減を舌にみる麻痺せぬところそこのみありて





海を出で海に没りゆく日のさまを此処に仰げり少女老ゆるまで




骨となりて出づるほかなき石の門海に入る日に赤赤と映ゆ




生きの限りくりかへさるる菌検査物体のごとくメスに切られて




ライゆゑに子を堕さるるをみな悲し菜種の花に蝶のあそぶ昼





夜を待ちて生家の跡にきて立てば地より聞ゆる父母のこゑ





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大島青松園  林みち子さん(1)



故国遠く独り病む身の如何ならん小声に友はアリラン歌う





「親不幸なる子」と五歳の日のわれの今日を言いあてし女の遍路




咽喉切開わが受けし日と母の死の重なる疼き消ゆることなし




ライ園の夜空に天ノ川仰ぐここに少女のいのち古りにき




目のくもり払わんとして瞬きをまたくりかえす昼の孤独に




宵はやく慣いとなりて床に入る眠るも眠らぬも時のままにて




うかうかと見ていしわれか聞くのみの夫が確かなストーリーを言う




杖にさぐる人それぞれに癖ありて夫の帰りもその音に知る




一本一本苦しみしのち落とされて指失せし手が語るわが過去





しのび来て独り見て立つ生家跡蝶は遥けき日のままに舞う



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ナスの味噌煮



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 IMG_5292_20180831192615fa3.jpg IMG_5311_2018083119234648a.jpg

熱した鍋にごま油を入れ、乱切りした秋ナスを炒め、水とダシの素を入れ、カツオブシも少し入れ、煮立ったら弱火にして10分ほど煮て、味噌をみりんで溶いて入れ、2分ほど煮て出来上がり。



今日もゴーヤチャンプルと酢の物

IMG_5302_20180831192439ccf.jpg IMG_5309_2018083119234343e.jpg  

熱したフライパンに油を入れ、ニンニク1片の粗みじん切り、魚ソーセージ、下処理したゴーヤの順に炒め、溶き卵1個を入れ、ニンニク醤油で味付けして出来上がり。


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ボールに大さじ2の酢、大さじ1のレモン果汁、蜂蜜を入れて混ぜ、上で使った残りのゴーヤを入れ、混ぜて出来上がり。



甘いハーブティ

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左からステビア、セイジ、アップルミントで、沸騰したら火を止めて入れ、3分蒸らし、全て取り出し、ステビアだけ戻し、さらに30分以上浸して出来上がり。



オクラの薄切り
   
IMG_5298.jpg IMG_5300.jpg IMG_5313_201808311923465ff.jpg

1分茹でたオクラを冷水にとり、薄切りしてカツオブシをふり、醤油で。
 


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読む・考える・書く

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長島愛生園  北田由貴子さん(10)




眉凛凛しき軽症の日の海人を連翹の黄が波打ちて呼ぶ




海底の目のなき魚を恋ひたりし海人をおもふ眼を病みて今




その妻の縋りて呼べど海人きみはあらぬ方のみてゐしよ狂ひて




病みて人の愛知りたりと海人の言ひし思ほゆ君が碑に佇つ




手のよき夫が枇杷むく指の機敏なる動き見てをり不意にかなしき




癩麻痺に汗出ぬからだ苦しくて臥しをり草木の息づく真昼




ほとんどの五体は癩に蝕ばまれ満足なるは乳房のみああ




死刑囚の手紙に母よと呼ばれつつ励まし合ひ来し何のえにしぞ




妻と子を恋ひつつ獄舎に刑死さるる君が歌かなし風花の舞ふ




渡り初めの橋を盲ひも足萎えも皆笑顔にてけふ五月晴れ



北田由貴子(林由貴子)さんの略歴
明治42年香川県の港町に4人兄弟の末子に生まれる。祖父は寺子屋、父は塩田の仕事に従事。昭和元年発病。明石の楽生病院に入院。昭和7年病院の閉鎖に伴い5月13日長島愛生園に移る。このとき一緒に長島愛生園に移った一人に明石海人がいる。昭和11年「水甕」入社。昭和16年「水甕」準同人。昭和23年結婚。一時、絵画による新しい生き方を模索したが視力の衰えで断念。昭和45年内田守人との再会を機に「水甕」復社。昭和48年「水甕」同人。「もくせい」所属。平成5年没。享年84。『萩の島里』の林由貴子。『楓陰集』(昭和12年)『死角の島』(昭和51年)『海光』(昭和55年)『この島を』(昭和57年)『ハンセン療養所歌人全集』(昭和63年)『春を待ちつつ』(平成元年)。


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長島愛生園  北田由貴子さん(9)




外出の自由となりしわが島にみづからいのち断つ人減りぬ




あと戻りできぬ命よ千両の朱味は天を指して群がる




われの苦渋ふかく沁みゐる島山を蔽ひて雪はしんしんと降る




双の手に荷を提げ持ちて讃岐より姪は来にけり二年ぶりに




わがために婚期おくれてゐし姪よ後妻に嫁ぎゆきたり許せ




海風に堪へて咲きゐる浜木綿にこころあづけて独りし憩ふ




夫とわが後幾年のあけくれか春くれば春の花咲かせて




偏見の長かりしかなと思ひつつ架橋起工式の赤飯を食む




手拭ひに病む面隠して故郷出でし遠き日のごと鳴くよ
ふくろう




兄の漕ぐ舟に病む身を潜ませて故郷出でし夜の月顕つ




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長島愛生園  北田由貴子さん(8)




行方不明と偽り出でしふるさとの慟哭のごとき潮さゐを聞く




掌に載せてとほき日を呼ぶ白き貝ふるさとの潮に揉まれて光る




家のため巡礼に出よ癩の身は家出をせよと言ひし叔父はも




巡礼の半ばに逝きて被せられし
むしろ
に木洩日揺れてゐたりき




眉毛なき眉を哀れみ島へ発つわれに眉墨賜ひき叔母は




厠にて縊死せし叔母と知るのみにそのゆゑよしは誰も語らず




日、独、伊傷兵親善交歓の旅より夫は日灼けしかへる




凱旋門に夫と写せる戦友の腕なき袖が垂れさがりをり




島流しと言ひて泣きゐし亡き父母へ本土架橋の決まりし告げむ




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焼きナスビ

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熱したフライパンに大さじ1の油を入れ、輪切りにしたナスビを置き、裏表5分ずつ焼いて皿にとり、醤油をまわしかけて出来上がり。



チーズオクラ

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オクラは1分茹でて冷水にとり、縦に半分に切り、フライパンに並べる。とろけるチーズ2枚を半分に切って置き、醤油を少しかけ、冷凍しているバジルの葉をふり、強火で3分、火を消して余熱5分で出来上がり。



ピーマンの蒸し煮

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熱した無水鍋にピーマンを入れ、大さじ2の水を入れ、強火で3分、弱火で2分、火を消して余熱5分で蓋を開け、味噌をみりんで溶いて入れ、混ぜて出来上がり。



ポリポリキュウリ

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定番です。


ゴーヤの酢の物

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ゴーヤはスライスして塩もみをして5分ほど置き、30~60秒茹でて冷水にとり、水気をしぼる。

ボールに大さじ2の酢、大さじ1のレモン果汁、蜂蜜を入れて混ぜ、ゴーヤの半分を入れ、混ぜて出来上がり。





ゴーヤ炒め

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熱したフライパンに油を入れ、ニンニク1片の薄切り、残りのゴーヤを入れ、カツオブシをふって炒め、ニンニク醤油で味付けして出来上がり。



ゆで卵

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在野のアナリスト

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長島愛生園  北田由貴子さん(7)




するすると林檎を剥ける夫の手の揃ふ十指をまじまじと見る




舌すらも麻痺して味覚薄れゆくこの哀しみを何に放たむ




矯正眼鏡に拡大鏡を重ね読むひさびさに来し兄の便りを




われゆゑにつひに一生を娶らざりし兄逝きてけふ十三回忌(長兄)




田を家をなべてを売りて絶えたれど癩もわれにて絶ゆるよと思ふ




寮寮の軒に干柿吊るされて空の雲白し平和と言はむ




長島開拓回顧
長島回顧の古きフィルムに若かりしわれがをり砂利運びして




長島開拓にいのち燃やしし友ら眠る霊山にけふは梔子くちなしにほふ




ハンスト 昭和十一年八月なりき
定員八百の予算にて千二百収容し半座わかつも限界なりき




ハンストを新聞に知りて会ひに来し父の悲しき顔も浮び来



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長島愛生園  北田由貴子さん(6)



開眼を祝ひて賜びし鏡面に軒の雀の飛びかふ映る




眼の癒えて鏡に映すわが顔の頬つたひくる涙が光る




わが夫と顔を見あはせ語りあふ幾年ぶりにわが眼の癒えて




夫に委ねてありし厨よ今日よりは眼癒えたるわがものとせむ




かへりたるわれの視界や朝風に楠の若葉のきらめきやまず




厨ごと叶ふ眼となりし妻われを夫はよろこび人来れば告ぐ




見ゆる眼となりてにはかに忙しく考ふるなく夜夜ふかく寝る




砂丘より見ゆる海原の見ゆる眼とわがなりしなり涙にじみ来




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長島愛生園  北田由貴子さん(5)



われとわがこの日日にちにちのたたかひに畳に落ちし箸をまさぐる




われもまたこの骨堂にいつの日か壺に収まり並び置かれむ




一夜にて二人逝きたる病棟に今朝は黙してわれら食事す





白き杖つかねばならぬ悲しみをまつはる猫に言ひ放ちたり




癩児絶えし学園は車庫に変貌し二宮金次郎像一つ立つ




世の隅と憐れまれたる代は過ぎてめぐりの海のしろくかがやく




見ゆるやと顔寄せ給ふ河合先生あたたかくほのかにビールが匂ふ




眼帯外し見ゆるやと問ふ先生のお顔おぼろに見えて頷く




開眼の成りしは夢にあらずやとかざすわが手のまぎれなく見ゆ




く見ゆるまでになりたるわれの眼か友みな老いて髪白くなりぬ




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カレー


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いつもはリメイクしてカレーにするが、今日はいきなりカレーにした。

豚肉100gは15秒湯通しする。

熱した鍋に油を入れ、ニンニク1片の粗みじん切り、豚肉、タマネギ、ジャガイモ、ピーマンの順に入れて炒め、全体に油がまわったら2カップ半ほどの水を入れ、煮立ったら弱火にして15分ほど煮て、ルーを2個とグリンピースを入れ、さらに10分ほど煮て出来上がり。



ソーメン
     
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薬味は青シソの粗みじん切り。メンツユで。


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クマのプーさんブログ

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長島愛生園  北田由貴子さん(4)



われに代り綻びを縫ふ夫のため網戸に換へて若葉風を呼ぶ




「悲しき病世に無からしめ」と願ひたる小川正子歌碑に蝉しぐれ降る




堪へて生きむ堪へて生きむになほゆらぐこころ放たむ
あかねの空に




けふは旅より帰りくる夫かはつはつに咲きたる菊を剪りて飾らむ




瀬戸内晴美修行の寺を見て来しと靴を脱ぎつつ夫は先づ言ふ




病むわれのなべてを知ればしばしばも叱り給ひし師をぞ恋ほしむ




生甲斐を歌に託せよとのたまへることば率直にあたためて来ぬ





先生が育てたまひし海人の歌碑に来れば我にも燃ゆるものあり




師の歌を朗詠しつつ涙垂り声にならねばこころに歌ふ




夫とわれ劬りあひてこれの世の死角の如き島に
なが
らふ




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長島愛生園  北田由貴子さん(3)



エンジンを響かせて漁に出る船に島の夜あけは海より来たる




味噌汁を膝にこぼししわれの手を上げしめて夫は丹念に拭く




佇ちゐるは夫かと呼びて寄りゆくに雪柳なり泣きたかりけり




われの眼のつひの視力をおもふとき映りくるものみな美しき




われの名を呼びつつ母は逝きまししと形見の数珠は離さずに持つ




手の冷えて下着の釦かけなずむこのいらだちよ叫びたくなる




卵焼き夫つくる間を食卓によりて一首の推敲をいそぐ




両の眼に眼帯をして坐りゐるわれにも縁の日はあたたかし




窓をゆく雲に悲しみ放ちつつ外科処置室に順番を待つ




灯の下に机持ちきてわが歌稿夫書きくるる鉢巻きしめて




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長島愛生園  北田由貴子さん(2)



女子寮に老いて盲ひて鈴つけし靴にてあゆむ友とゆきあふ




苦しさに上り来て
海人歌碑に対ふ肩冷ゆる風にしばらく堪へて




秋雨の降るけふは夫も家に居てわが望む書を読みくるるなり




ひたすらに点字舌読せる友は訪ひ来しわれにいまだ気づかず




舌にのみ残る知覚に点字読む友の一途さにこゑもなく佇つ




官職に就きたる兄の重厚さけふ会ふわれをたじろがしむる




両手もてわが手を握り
死人しにびとのごと冷たしと言ふなり兄は




爪もげて痛覚のなき足ながら生けるしるしと血の噴きいづる




わが視力ありて絵をかきゐしころに憧れたりしピカソ逝きたり




入選したる段段畑のわれの絵を面会に来し兄持ちかへる





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ナスとピーマンの炒め煮


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ナスビは7月25日に、枝を4分の1ほど切り戻し、葉は全部落として休ませ、「秋ナス」に備えていたが、1ヶ月経過してまた生り始めた。1ヶ月休ませた方がトータルで収量が多く、外観もよくなる。

秋ナスとピーマンは乱切りしてゴマ油で炒め、少しの水とダシの素を入れ、5~6分煮て味噌をみりんで溶いて入れ、2分ほど煮て出来上がり。



ナンキンの煮物

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醤油、砂糖、蜂蜜、酒、みりんと大さじ2の水を無水鍋に入れ、煮立ったら乱切りしたナンキンを入れ、再度煮立ったら極弱火にして25分、火を消して余熱5分で出来上がり。



ゆで卵

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RITERA

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長島愛生園  北田由貴子さん(1)




弱視われの嘆きは言はね灯の下にほころびを縫う夫いとほしく




癩病めば優生手術を受けて住む夫婦舎地区に子らの声なし




大きく太くみづから書きし文字ながら読み難きまで視力衰ふ




島に来て三十九年かふるさとの記憶を呼べどただ淡淡し




弱き眼に容赦なく沁みる陽を避けてわれは日陰を撰りつつあゆむ




義肢の友はるばる山を越えてきて今日はわがために日もすがら読む




わが膝にわがこぼしたる飯粒を拾ひつつ何かつぶやく夫よ




亡き父母の遺志継ぐ姉が讃岐米背負ひて今年も面会に来し




相逢へば手をとりて泣くわが姉の荒れしその手にふるさと匂ふ




眼を病めば学ぶことさへ限られて今日も頼みの録音を聞く




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多摩全生園  碧海以都子さん



疵の臭ひにむらがりて来る蝿の群追ひつつ悲しきわが生きの身は




諧謔のなき生活を淋しみつ夫の好みにわが寄りてゆく




わが指の病み重りつついささかは腫みの退けば指環をはむる




病ひ重れば荒き言葉の一つさへ耐へがたきまでに胸にのこれり




病ひ悪くなりたくはなし髪結ひて廻る作業にわが働けり




クリスマス又回り来る夜夜を遠くあづけある子の服縫ひ急ぐ




焼茄子の甘きに泪湧きし朝容赦なき容赦なき人間世界




病む夫の指示にて野ばら移植しつつ汗を流せり彼岸に入る日




結婚の多き五月なり癩園のパーマ部に忙しくわれの働く




手の上のぶどうの房より這ひ出でて小蜘蛛が朝の童話をつくる




標準より少し小さしと聞くのみの吾子の服を縫ひ上げにけり


碧海以都子さんの略歴
多摩全生園。1928年4月30日愛知県に生まれる。1938年小学校4年の時多摩全生園に入所。一時帰省で故郷の学校に通う。
木谷花夫の妻。『木がくれの実』(昭和28年)『輪唱』(昭和34年)『陸の中の島』(1956年)



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多摩全生園  木谷花夫さん(7)



父と母の睦み給ひし年月の短くて子に癩つづきたり




癩園に離りゆかむと義父の前手をつきし少年のわれの日よ




母も老い義父も老いまして癒ゆるなきわれを交交いたはり給へり




名刹を誇りたりしが相続く癩に廃れしよわが生れし寺




末の子の生れしばかりの家を出で行きしが父の帰り来たらず




忽ちに手足の萎えてしまひたる変化も社会の隅の出来事



木谷花夫(田所靖二、田中真砂穂、田中正雄)さんの略歴
1919年1月19日山梨県に生まれる。1930年4月8日全生病院に入院。短歌を中心に、小説、詩、俳句を制作。歌集に『石上の火』(1959年日本文芸社)。小説は二篇が『ハンセン病に咲いた花戦後編』(2002皓星社)に収録されている。1961年6月15日死去。『石上の花』(1959年)


木谷花夫さんは記憶に深くとどまっている歌人の一人である。わかりやすく、心にずしんと響き、割愛した短歌はほとんどなかった。時代を越え、残っていく歌人だと思う。

木谷花夫さんにはプロミン治療の効果はあまりなかったのだろうか。


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サンマ


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新物ではないが、おいしかった。



キュウリの酢の物

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キュウリはスライサーで薄切りし、塩をふってもみ、30分ほど置いてさっと水洗いし、水気をしぼる。

ボールに酢大さじ2、レモン果汁大さじ1、醤油大さじ1、蜂蜜を入れて混ぜ、15秒湯通しして冷水にとったチリメンを入れ混ぜる。3分ほど置いてキュウリを入れ、混ぜて出来上がり。



甘いハーブティ

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左からステビア、セイジ、レモンバーベナ、アップルミントで、沸騰したら火を消して入れ、3分蒸らし、全て取り出し、ステビアだけ戻し、さらに30分以上浸して出来上がり。



オクラの薄切り

IMG_5194_20180827191954886.jpg IMG_5197_2018082719195724e.jpg  

1分茹でて冷水にとり、薄切りしてカツオブシをふり、醤油で。



ポリポリキュウリ

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定番です。



ゴーヤの酢の物

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ゴーヤはスライスして塩をふってもみ、10分ほど置き、30~60秒茹でて冷水にとり、ボールに入れる。大さじ2の酢、大さじ1のレモン果汁、蜂蜜で味付けして出来上がり。



ゴーヤチャンプル

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熱したフライパンに油を入れ、ニンニク1片の粗みじん切り、練り製品1枚の角切り、上で使った残りのゴーヤの順に炒め、溶き卵1個を入れ、ニンニク醤油で味付けして出来上がり。


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マスコミに載らない海外記事

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多摩全生園  木谷花夫さん(6)




澄み深き冬天の中白鷺の首伸べて翔ぶただ一羽なり




春未だ冴え返る夜夜の月射せり手術迫れる意志弱きわれに




宿命は父系を流れ来にしかばうとまれて父の死にゆきにけり




燕翔ぶ五月の道に立ちどまるわれのこころの揺れ出でにけり




父と兄の葬列に従きてくれし人いまわが園に幾人残りゐむ





癩の家系とうとまるる世に堪え来しがわれらこれより小さくは生きられぬ




わが体に蠢めき止まぬ病細胞すでにいくたび遂げし分裂ぞ




柳の芽小さく無数に光りたり父死にし日のその同じ道




自殺者の続きし話題も大凡は日のうちに消えてゆく癩園よ




天界にわが恋人の住めるがにあかねゆふづく癩園の森





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多摩全生園  木谷花夫さん(5)




この国の政治豊かなるときも貧しきときも低し癩者は




ひらひらと吾を離れてゆくものあり真夏の夜のその漆黒に




秋深む陽差しとどけば寝台にいくたびもわが身を起しみる




水のごと光はくだる一年の終るしづけき枯草の上




弟妹ら母のあたりに集ふときいかに語られてゐるらむ吾のこと




内臓出血のその血を喀きて暫しののちカーテンに差す春日の光




父の病み兄の病みわれの病みつづく癩を憎めり魂のかぎりに




高窓に月光るとき簡潔に神を否定し眠らむとする




療養生活調査紙にわがためらはず書き込みし少額の小鳥の餌代




病める眼の至近を白き浮遊物となりて漂よへり人のかげ猫のかげ



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多摩全生園  木谷花夫さん(4)




ドロップス無暗に荒く噛みくだきわれとわが身にする抗ひよ





身に秘むる一つ二つは言ひ出でてわれの終りの死に向ふべし




病人らの今日の怒りは医師怠慢昨日は配食のこと明日は何がある




癩園にとめおくべしとわがこつの始末を言へど安からなくに




残照の衰ふるとき枯草の中よりたちて石かがやけり




やうやくに放屁果せしやすらぎに泪こぼして日の暮れをあり




春浅き光の中に眼を閉づる既に悲しき行為の一つ




病む視野にさくらは見えずとどろとどろ脹れたる腹の鳴るひもすがら




春蚊出でて今宵しきりに近づけどわれは敗北の顔さらしゐる




癩留置場設置反対運動

鞭打たれ血を吐きて土に伏したりき無断外出を問はれし患者





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オクラを使った2品


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オクラは1分茹でて冷水にとり、縦半分に切り、熱したフライパンに並べる。チーズ2枚を半分に割って置き、塩、胡椒、醤油をかけて火を消し、余熱5分で出来上がり。

農家のレシピ「オクラのチーズ蒸し」を参考にした。





オクラの梅おかか和え

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1分茹でて冷水にとったオクラを乱切りしてボールに入れ、小梅2個、メンツユ大さじ1と半、みりん小さじ1、カツオブシを入れ、混ぜて出来上がり。「オクラの梅おかか和え」を参考にした。




チャーハン(ニンニクライス)

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熱したフライパンに油を入れ、ニンニク2片の粗みじん切り、ベーコン2枚の細切り、タマネギとピーマンの粗みじん切りの順に炒め、ニンニク醤油で味付けして火を消し、ご飯を入れ、ほぐしながら点火し、具材となじんだら出来上がり。

最後にご飯を入れれば「べたつかない」。
 


2030年 農業の旅→ranking


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在67才、農業歴31年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp
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