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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

多摩全生園  国本昭夫さん



石をもて義足をたたく老人の悲しき声も金属音も




ねっとりと生血が壁に這ふ如く日暮れとなりて今日の生きざま




吾が視野は一つの窓に限らるる真夏の風がそこより起る




午前二時頭の繃帯を巻きなほし浄くあらむと又目をとづる


国本昭夫(国本衛・杜美太郎・李衛)さんの略歴
1926年2月30日朝鮮全羅南道に生まれる。4歳のとき、母とともに先に渡日していた父のもとへ移る。1941年5月1日全生病院に入院。1950年詩誌「灯泥」を創刊。著書に『はじめに差別があった』(1995年現代企画室)、『生きて、ふたたび』(2000年毎日新聞社)『生きる日、燃ゆる日』(2003年毎日新聞社)。『木がくれの実』(昭和28年)


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身延深敬園  鈴木靖比古さん



癩を病むわれに飼はるる鶏の今日もうましき卵生みたり




渓深き身延の寮に起き臥せば仰ぐ空さへ限られてあり




七年の隔りはなし故郷の柿の木立のこの枝振りは




癒えて世に出づるならねど童らは学を修むる癩院にありて




盲らの食みこぼしたる飯つぶを掃き寄せて池の鯉に放ちぬ




初ものの秋刀魚の骨を取り除き盲の友に食べさせにけり




湯気たてて干物乾く昼下り参観人が静かに通る




庭土のふくらみ柔くほぐしつつ春雨細く降り出でにけり




綱脇教之先生を悼む
花輪一対作りて贈る我我の為し得る報恩小さくありけり


鈴木靖比古さんの過去記事



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ナンキンの煮物



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無水鍋に出し汁大さじ3を入れ、醤油、蜂蜜、酒、みりんで味付けし、煮立ったらナンキンを入れてよく混ぜ、再度煮立ったら極弱火にして30分、火を消して余熱5分で出来上がり。



ピーマンの煮物

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鍋に出し汁を入れ、醤油、蜂蜜、酒、みりんで味付けし、煮立ったら半分に切ったピーマンを入れ、強火で3分ほど煮て、ピーマンがしな~っとなったら卵を2個入れ、弱火で5分煮て出来上がり。

細切りにすると意外と時間がかかるが、半分ならすぐ切れる。




ソーメン

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4束茹でた。薬味はミョウガの甘酢漬け3個と青シソのみじん切り。市販のメンツユで。



オクラの湯通し

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ポン酢や、醤油とカツオブシで。



ハム

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中元でもらったハムは魚焼きグリルで表5分、裏返して3分、火を消して余熱2分で焼いた。
 


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多摩全生園  碧海以都子さん



疵の臭ひにむらがりて来る蝿の群追ひつつ悲しきわが生きの身は




諧謔のなき生活を淋しみつ夫の好みにわが寄りてゆく




わが指の病み重りつついささかは腫みの退けば指環をはむる




病ひ重れば荒き言葉の一つさへ耐へがたきまでに胸にのこれり




病ひ悪くなりたくはなし髪結ひて廻る作業にわが働けり




クリスマス又回り来る夜夜を遠くあづけある子の服縫ひ急ぐ




焼茄子の甘きに泪湧きし朝容赦なき容赦なき人間世界




病む夫の指示にて野ばら移植しつつ汗を流せり彼岸に入る日




結婚の多き五月なり癩園のパーマ部に忙しくわれの働く




手の上のぶどうの房より這ひ出でて小蜘蛛が朝の童話をつくる




標準より少し小さしと聞くのみの吾子の服を縫ひ上げにけり


碧海以都子さんの略歴
多摩全生園。1928年4月30日愛知県に生まれる。1938年小学校4年の時多摩全生園に入所。一時帰省で故郷の学校に通う。木谷花夫の妻。『木がくれの実』(昭和28年)『輪唱』(昭和34年)『陸の中の島』(1956年)

あなたが木谷花夫さんの妻だったのですね!


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身延深敬園  山田 寛さん



ひとしきり静かになりぬ面よせて君が病ひの息をうかがふ




別れて来て我が悲しみの深まりぬ長き夜汽車の窓にもたれて




開墾に掘りし大石を谷川に落せば地響きうって落着く




径ゆけば風にそよげる麦の穂が吾に触れしが少し痛かり




魚焼く匂ひに犬の鼻ならし叱りても亦尾をふりてくる




音楽も打揚花火も終りたる夜更けとなりて虫の声満つ




送り来し晴着衣桁に元旦を病ひの床に臥しし妹




カーヴィルに癩の癒えたる記事読みて我の希望の更に大きく




クレゾールの香りが少し掌に匂ふ納棺終へて合掌すれば




み仏に顔すり寄せていい処へ行きなさいよと姉はやさしく



山田 寛さんの略歴
身延深敬園。『河鹿集』第二集(昭和28年)


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黒豆の煮物



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残っていた黒豆は一晩、水に浸して、戻し水は捨てて(夏だから腐敗しやすい)圧力鍋に入れ、水を適当に入れ、煮立ったら蜂の巣を入れ、醤油を小さじ1入れ、蓋をしておもりが回り始めたら極弱火にして20分、火を消して1時間ほどそのまま放置して出来上がり。



玄米大豆ご飯

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玄米4合を洗って圧力鍋に入れ、5カップの水を入れ、一晩、水に浸したダイズ(青ダイズ)は戻し水を捨てて米の上に置き、強火でおもりが回り始めたら極弱火にして30分、火を消して余熱40分で蓋を開け、さっくり混ぜて出来上がり。

一部は炊飯器に移し、残りは1膳半ほどずつラップで包み冷凍にした。



夏野菜の蒸し煮

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熱した無水鍋に大さじ1のオリーブ油を入れ、適当に切ったオクラ、インゲン、ピーマンを入れ、中元でもらったハムを置き、極弱火で15分、火を消して余熱5分で蓋を開け、ニンニク醤油で味付けし、強火で1分炒めて出来上がり。



干しキュウリのパリパリ漬け

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キュウリ5本は4等分して縦に薄切りし、8時間ほど干した。瓶に入れ、醤油半カップ、酢半カップ、出し汁1カップを注いで出来上がり。朝食に毎朝食べる。



ソーメン
    
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薬味はミョウガの甘酢漬け3個のみじん切りと、冷凍生姜1片のすりおろし。
 


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多摩全生園  村山東多朗さん



亡き父のかたみと思へこのあわせいま一冬を縫直し着る




ぬかるみに義足うばはれし夢覚めてほとほと吾身汗ばみてをり




バス二台陳情団の出てゆくを感傷とも興奮ともつかず見送る




園にあれば温き御飯が食めると云ふこの安定をみじめとなせる




いつ歩く当もなけれど年迎ふ義足に足袋を履かせて置きぬ




留置場の必要説ける園長をさげすみし果に涙ぬぐひぬ



村山東多朗さんの略歴が掲載されていません。


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大島青松園  茂登美笑楽さん



寝台に重く病む友思ひ居りおちかけしふとんなほしてやりぬ




御顔の見えぬ心に浸みこみし教の親の言は忘れじ




故郷くにに写真送られ見えぬ目のまぶたにあつし父とよばぬか




夕顔の鉢とならびて花ひらく音を聴かむと耳すましをり


茂登美笑楽さんの略歴
大島青松園、『藻の花』(昭和10年)『白砂集』(昭和15年)には故人とある。



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ゴーヤの佃煮



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ゴーヤ(2本で300g)は半分に切って中のズをとり、小口切りして塩をふってもみ、5分ほど置いて、熱湯で30秒茹でて冷水にとる。

鍋に醤油30CC、蜂蜜大さじ2、酢25CCを入れて煮立て、ゴーヤを入れ再度煮立ったら弱火にして10分煮て、カツオブシ1袋と炒りゴマをふり、2分ほど煮て汁気が少なくなったらできあがり。

「ゴーヤの佃煮」を参考にした。





ピーマンの炒め物


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熱したフライパンに大さじ1弱のオリーブ油を入れ、ニンニク1片のみじん切り、中元でもらったローストビーフ、ピーマンの細切りの順に炒め、オイスターソースと醤油各大さじ1で味付けして出来上がり。




キュウリの酢の物

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キュウリ4本はスライサーで薄切りして塩をふってもみ、15分ほどおいて水で洗い流し、水気をしぼりながらボールに入れる。ミョウガの甘酢漬け2個のみじん切り、ラッキョ漬け4個のみじん切り、青シソのみじん切りを入れて混ぜ、タレ(酢大さじ3、醤油大さじ1、蜂蜜大さじ2)を入れて混ぜて出来上がり。
  


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多摩全生園  熊倉双葉さん



癒えぬてふ病のことは忘れつつ心静かに花の種蒔く




母よ子よと相抱きつつ語らはんよしもあらなく距り座れり




眼路遠く麦踏む人の未だをり秩父
おろしに立ちすくむ見ゆ




一人食す夕餉うましもほのぼのと勤め疲れを身におぼへつつ




斉壇に弔辞よむ声かすれつつしりへの席に声のとどかず




別れ来て十とせへぬれど古さとの友は今なほ便り寄越しぬ




神にすがる心いつしか薄らぎて癒らぬ病久しかりける



熊倉双葉(貫一郎)さんの略歴
全生病院。昭和初期の「山桜」の俳句欄の選者をつとめ全生俳壇の最長老。昭和19年没。「東雲のまぶた』(昭和5年)


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長島愛生園  栗場寅造さん



浜の道に見ゆる古びしトタン屋根九年生活したりし果樹園




五歳にて別れし吾子と其の母を秋深き夜半に想ひつつ居り




萎えし手に竹ベラはさみ晴間みて花咲く庭の雑草をとる




面会の母は変りし吾が姿しげしげと見て泣きたまひけり




癩園に声の郵便受附て二十数名は今日吹き込みぬ


栗場寅造さんの略歴
昭和16年9月21日長島愛生園入園。30年3月6日没。享年43。『あらくさ』(昭和30年)『陸の中の島』(1956年)


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夏野菜煮込み(ラタトゥユ)



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熱した鍋に大さじ1弱のオリーブ油を入れ、ニンニク1片のみじん切り、中元でもらったローストビーフの細切り、タマネギのスライスの順に炒め、他の野菜(インゲン、オクラ、ピーマン)を入れて炒め、水分補給に白ワインを少し入れ、ミニトマトを入れ、煮立ったら弱火にして15分煮て、胡椒で味付けして出来上がり。

水5カップとコンソメ2個のポトフではなく、白ワイン少しとトマトの水分だけで煮る。



ソーメン

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ソーメン4束を茹でた。薬味はミョウガの甘酢漬け3個のみじん切りと青シソのみじん切り。市販のメンツユで。




ゆで卵

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東北新生園  藤間光子さん



長く病む足の小指を切断せん心定まりて今朝すがすがし




亡き母の写真も今は見えずなり萎えし双手にアルバム重し




手織りなる亡母の単衣を着る時にはた織る音の聞こえくる如




久久に繃帯のなき手になりて泡だちよろし今日の洗いもの



藤間光子さんの略歴
東北新生園。『うもれ木』(昭和34年)



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多摩全生園  小池秋水さん



我が膝に眠れる猫のこころよさ思いつつ用に立ち難くゐる




感覚を手に失へる盲なれば口に探りつつ薬瓶の栓する




我れのみが盲ならずと思ふときすべてに堪えむ力いでくる




盲目の哀れさ言はれ沸き出づる泪は我にとどめかねつも




現身の希望は一つ世に残す盲の歌を詠みて死にたし



小池秋水さんの略歴が掲載されていない。


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イワシの梅煮

 

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生きのよさそうなイワシがあったので買った。鍋に出し汁を入れ、醤油、砂糖、酒、みりんで味付けし、煮立ったら、洗ったイワシを入れ、小梅5個と生姜1片のすりおろしを入れ、再度煮立ったら弱火にして落し蓋をして、汁気がなくなるまで30分ほど(途中で大さじ3の出し汁を追加した)煮て出来上がり。「イワシの梅煮」を参考にしている。

魚は「イワシ」、「アジ」、「サバ」、「サンマ」、「鯛のアラ」の5種類を買うのがほとんどである。安くておいしいから。





ゴーヤチャンプル


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初物以後、なかなか生らなかった2本目がやっと収穫できた。ゴーヤ料理は「ゴーヤチャンプル」「ゴーヤとツナ缶の苦くないサラダ」「ゴーヤの佃煮」の3種類しかしない。

ゴーヤチャンプルの具材は「豚肉」か「カツオブシ」だが、中元でもらったハム(ミートローフ)があったのでそれを使った。

ゴーヤは軽く塩もみをして5分ほどおき、熱湯で30秒茹でれば、苦みはほとんどなくなる。

熱したフライパンに大さじ半分のゴマ油を入れ、ニンニク1片のみじん切り、ミートローフの細切り、湯通ししたゴーヤの順に炒め、ニンニク醤油で味付けして出来上がり。



オクラのバター醤油炒め

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オクラは40秒ほど茹でて湯切りする。熱したフライパンにバターを入れ、オクラを炒め、醤油で味付けして出来上がり。



ピーマンの佃煮

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鍋に大さじ3のだし汁を入れ、醤油、蜂蜜、酒、みりんで味付けし、煮たったら細切りしたピーマンを入れ強火~弱火で5分ほど煮て、汁気が少なくなったらカツオブシを1袋入れ、さらに3分ほど煮て出来上がり。

「ピーマンの佃煮」より「ゴーヤの佃煮』の方がおいしい。実がしゃんとしているから。


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邑久光明園  碧かほるさん



遠空にちぎれたたよふ雲のごと独りの吾のよるべ知らえず(離籍)




寝ながらに潮騒の音を聞きすましこの島に果つる現身思ふ




縫ひ針にこころせかるれ不自由の手に持つ針のはかどらずして




薬包紙日日にたまりて食欲の衰ふ夫よいのちやせつつ




小さき手を吾れの乳房にふれさせつ子無き淋しさ募りて泣かゆ




療養の身に夫婦舎の与へられこのやすけさも遂にあやしむ




芽ぶき来し桜の幹に目をとめて久しきもののまたるる思ひす


碧かほるさんの略歴
邑久光明園。楓短歌会『光明苑』(昭和28年)に出詠



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大島青松園  吉田章平さん



海鳴のはげしき夜をろうそくのゆらぐ焔に書読まむとす




しづかなる春の潮の満満と張りたる中に吾が島はあり




水槽の中の藻草によりあひて目高は何かささやく如し




歌つくる友ら次次なまけをり吾も刺激のとぼしくなりぬ




視力失せし瞳にのこる高松のネオンを友は云ふ渚にたちて




打上げの花火の音におびえたる小鳥は群れて闇に飛び立つ




読書後の眼薬さして夜の床に暫く庭の虫の音を聞く


吉田章平さんの略歴
昭和10年愛媛県生まれ。大島青松園入園。昭和27年4月から創作に入社、長谷川銀作に師事。『稜線』(昭和27年)。『澪』(昭和29年)


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ソーメン



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お中元でもらったソーメンを茹でた。薬味は青シソとミョウガの甘酢漬け。市販のメンツユで。




出し汁作り

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干しシイタケ、煮干し、昆布を6時間ほど水に浸し、中火にかけ、煮立ったら弱火にして削り節を入れ5分ほど煮て、出し殻は全て取り出し、再沸騰させ、アクをとって出来上がり。



ナンキンの煮物

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これはほくほく系のナンキンではなく、べちゃべちゃ系の菊カボチャである。出荷の前に味を確認する意味で食べてみた。ほくほく系の方がおいしい。



干しキュウリのパリパリ漬け
   
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キュウリは4等分して縦に5ミリほどに切り、天日で6時間ほど干した。瓶に入れ、酢80CC、醤油80CC、出し汁160CCを入れ、ショウガ1片とニンニク1片をすりおろし、混ぜて出来上がり。明朝には食べれる。


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菊池恵楓園  伊藤 保さん



生きてゐる内に何故に食べさせて呉れざりし露垂るる葡萄を棺に供ふる弟




熱にもだゆる妻を抱きて撫でをれば寝台の下を風の鳴りゆく




共に病み共に臥れる朝あけて寝台並ぶる妻に茶をのます




苦しみてもその儘にいのちを遂げよとぞ涙ぐみ君は言ひ給ひぬ




かそかなる雨となりきて雪の上に雫してをり梅の蕾は




臥しをれば汝が声
しきりに聞きたきに小綬鶏は鳴く蔦の芽を噛みて




春あらし砂まじへつつ吹きつけて
くぬぎの花芽散りこぼれくる




花ふふむ荒地野菊に踏み入りてよろこぶ妻も齢すぎにき




うつぼぐさの花吸ひて先をゆく汝に笑こみ上ぐるお婆さんに見えて




山草を分けて吹きゆく風の中髪伏せて泣く汝が小さき
つむり




伊藤 保さんの過去記事



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多摩全生園  望 月子さん



研究されて死にたる犬をうめしと云ふ盛られし土にかげろふのたつ




鬼藍と云はれる浴衣地あがなひて縫ふ吾が萎えの手の痛きまで




わづらへば仏の花も替えがたく枯れたるままの菊を見て臥す




命あるものみな楽し温室のスミレ水仙蕾をもてる


望 月子(仲田フク)さんの略歴
多摩全生園。仲田静月の妻。『木がくれの実』(昭和28年)『陸の中の島』(1956年)『輪唱』(昭和34年)


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ナスの味噌煮




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鍋に出し汁を入れ、乱切りしたナスを入れ、煮立ったら弱火にして10分煮て、味噌をみりんで溶いて入れ、煮立たせないように5分煮て出来上がり。

ナス料理は今日で終わる。というのは昨日「秋ナス」に備えて枝を4分の1切り戻し、葉を全部落としたから。こうすると餌がないので害虫がいなくなり、1ヶ月後にはピッカピカの秋ナスが生り始める。

当地では7月25日前後が切り戻しの適期であり、これより早くても、遅くなってもよくない。



ピーマンのチンジャオロース

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熱したフライパンにゴマ油とオリーブ油を合せて大さじ1入れ、ニンニク1片のみじん切り、ベーコン2枚の細切り、中元でもらったミートローフの細切りを少々、ピーマンの細切りの順に炒め、オイスターソースと醤油各大さじ1で味付けして出来上がり。
 



タマネギとツナ缶のサラダ

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タマネギの中玉2個をスライスして10分ほど水にさらし、ザルに上げ、水気をしぼりながらボールに入れる。ツナ缶の油をよく切って、ほぐしながら入れ、カツオブシを1袋入れて混ぜ、マヨネーズと、ポン酢大さじ1と半で味付けして出来上がり。


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菊池恵楓園  伊藤 保さん



おほよその嘆き抑へて癩病めるふたりは看護あひて契りぬ




生きてゐて下さるだけでいいわと祷るがに妻が言へれば生き来ぬ今に




世の常の契りにあらず見る目なき身を看護あひ八年生きにけり




とこしへの光かそかに差すごときいのちを黙し掌合すけふは




けむりの如くうぶ毛の生ひし妻が頬を抱きて剃れば眼つむりぬ




豊かなる頬にかげさす貝のごときやさしき耳よ八年契る妻




見る目なき病む吾をみとり堪え難くあらむをけふも妻叱りたり




仰臥せる吾を寝台ゆすりて責めゐたる妻は箒に縋り出でゆく




涙溢れて胸の上に掌を合せゐつ自が魂の虚しさのみみえて




吾妻はやすき日なけむ襤褸ぼろの中より声する吾の息絶ゆるまで




とこしへに遠くつづけるみちありと嘆き疲れて和ぎて眠りぬ




清けくも癒えゆく妻が艶ふふむ手に病潰えしこの身任する




寝台に首をくくれと狂ひ寄る妻を仰ぎ伏しつつ心澄みをり




仰臥す吾に軽き夏布団縫ひ上げて頬笑みてゐし妻は帰りぬ




洗濯たらいも新しく買ひ待つといふ妻よ今暫し生きて汝と棲まむ




よだれ垂るる顎を拭ひぬぐひ妻に叱られて歌作る伊藤保の世界


伊藤 保さんの過去記事



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菊池恵楓園  平原さうびさん



ははそはの母のみなさけこもりたるこの小包の結びかたしも




すこやかに年むかへしと母そはの拙なき筆の賀状とどけり




餅米研ぎてあかき手足は餡を焚くかまどの前にうちはたげけり




今は亡きはろけき人を思ひつつ花散る萩の中に佇ち居り




裏窓ゆ吾が貰ひたる無花果はほのぼのとして陽のぬくみあり




母そははまがれる腰をのばしつつ稲刈りまさむ今日のよき日に


平原さうびさんの略歴
九州療養所。『檜の蔭の聖父』(昭和10年)


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夏野菜の蒸し煮




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熱した無水鍋に大さじ1のオリーブ油を入れ、乱切りした夏野菜(ナス、ピーマン、オクラ、インゲン)を入れ(混ぜない)、中元でもらったミートローフを置き、極弱火で15分、火を消して余熱5分で蓋を開け、大さじ1と半のニンニク醤油で味付けし、強火で1分炒めて出来上がり。



豆ご飯

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4合の白米を洗い、4合の水加減にし、塩を小さじ3分の1入れて混ぜ、グリンピース200g(200gずつ冷凍している)を入れ(混ぜない)、炊けたらさっくり混ぜて出来上がり。



オクラの湯通し

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1分茹でて湯切りし、冷めたらざく切りする。ポン酢で。
  


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菊池恵楓園  伊藤 保さん



病める身を諾ひて神に縋るわが妻に身ごもる子をおろさせぬ




たのむべきいのちの拠り処思ひしがつかれて飯の食めぬ今日かも




味噌を搗きつつ塩の加減をたづね来る妻よいつまでも吾は生きたし




戦争に力かさざりしとは何を言ふ木の葉を繃帯に巻き堪へて来にしを




鐘ならし飯の車の近づけば仰臥ししまま碗ささげ持つ




仰臥してけふも歌詠み麦踏みより妻が帰れば辞書引きもらふ




迫りくる身の命終にもだえをれば浄きまぼろし穢きまぼろし




高窓より雪の散りきぬ妻が匙にてふくます飯に口開きをれば




何故となく妻が臥す吾を責めやまねば寝台に震ふ体支へゐつ




見る目なく崩えつつ病める我と妻地虫の鳴ける夜に抱きぬ


伊藤 保さんの過去記事



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多摩全生園  多山良一さん



癩園の吾を秘め兄の家に居る妻如何につくらふ国勢調査に




食足りて早寐する夜夜今の生を余剰の如く思ふ時あり




プロミンの空凾に裁縫用針と糸各各に持つ男子軽症療




月照らす白き舗道に躓きて思ひみじめなりあしなえわが影




プロミンに癒えゆくものの多くなりて友愛の失はれゆくと言ふこゑ




痲痺し果て皮膚こぼれ落つるわが足を面会の妻洗ひてくれぬ


多山良一さんの略歴
多摩全生園。『陸の中の島』(1956年)『輪唱』(昭和34年)


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カレーにリメイク



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昨日のポトフはグリコの二段熟カレー2個を入れ、煮立ったら弱火にして15分ほど煮込み、カレーにした。




メザシ

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ハーブティ

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沸騰したら火を止めてハーブ(セイジ、アップルミント、タイム)を入れ、3分蒸らし、取り出して出来上がり。ステビアがなかったので甘くないハーブティ。



ゆで卵

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キュウリの酢の物

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定番です。ミョウガの甘酢漬けだけ2個をみじん切りして入れた。



ナンキンのサラダ

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無水鍋に大さじ3の出し汁を入れ、醤油、酒、みりんで味付けし、煮立ったらナンキンを入れ、再度煮立ったらよく混ぜ、極弱火にして30分、火を消して余熱5分で蓋を開けてつぶし、ボールに入れ、キュウリの塩もみの水気をしぼって入れ、茹で卵1個をスプーンでつぶし、マヨネーズで味付けし、味を見て、酢と砂糖を少し入れた方がいいと思い、甘酢(ラッキョ酢)を大さじ2と半入れた。    


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菊池恵楓園  伊藤 保さん



看護みとられてさきに逝き得るをかたみにも祈りて契る病む吾と妻




此の部屋にひとり乱れて祷りにきけふ妻とある幸思ひ沁む




妻を率てゆく一生のとぼしさを今宵すなほになりておもへる




生き生きと妻と二人の老いたらば帰らむ英彦えいけん山よ雪の降る見ゆ




妻と妹が吾の両手を縋るがに握りしめをれば生きたし今朝は




寝台の下に茣蓙ござ敷きて寝入る妻のいとけなければ限りなく思ふ




健けく睦みたりしは十月ばかりか妻よ癒えたし我すみやかに


伊藤 保さんの略歴
大正2年大分県山国町生まれ。昭和8年菊池恵楓園入園。「檜の影」、昭和8年「アララギ」入会。昭和16年結婚。「短歌研究」誌上にしばしば秀作を発表。『昭和百人集』に登載される。昭和38年没。『檜の蔭の聖父』(昭和10年)『菴羅樹』(昭和26年)『仰日』(昭和26年)『陸の中の島』(1956年)『海雪』(昭和35年)『三つの門』(昭和45年)『白き檜の山』(昭和33年)『定本伊藤保全歌集』(昭和39年)『ハンセン療養所歌人全集』(昭和63年)


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栗生楽泉園  長谷川史郎さん



癩の身も末期となりて二十五の我にはすでに性慾わかず




癩治療薬プロミン予算を獲得すべく吹雪猛るあさ絶食祈祷に入る




入室以来微熱つづきて読みかけし現代詩講座つひに返しぬ




結節潰瘍に日日臥りつつプロミンの使用順番を率直に待ちぬ


長谷川史郎さんの略歴
大正13年3月生まれ。昭和17年2月栗生楽泉園入園。昭和24年5月逝去。『盲導鈴』(昭和32年)



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夏野菜煮込み(ポトフ)



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熱した鍋に大さじ1のオリーブ油を入れ、ニンニク1片のみじん切り、ベーコン1連の細切り、タマネギのスライス、その他の野菜(ナスビ、ピーマン、オクラ、インゲン)の順に炒め、5カップの水を入れ、煮立ったら弱火にしてコンソメ2個を入れ、風味付けに月桂樹を入れ15分煮て、月桂樹は捨て胡椒で味付けして出来上がり。




オクラの薄切り

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熱湯で1分茹でて、湯切りし、冷めたら薄切りして、カツオブシをふり、醤油をかけて食べる。




ポリポリキュウリ

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定番です。



食パングラタン

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食パンを焼き、4等分して2個ずつ入れ、冷めたポトフを入れ、トマト1個を適当な大きさに切り半分ずつ入れ、粉チーズをふり、オーブントースターで6分ほど焼いて出来上がり。「ランチに!コンソメスープのパングラタン」を参考にした。





ミョウガの甘酢漬けのやり直し

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「出し汁180CC+酢120CC+砂糖50g」の甘酢から「みりん1カップを鍋に入れて中火にかけ、半量になるまで煮詰め、火を止めてから酢4分の3カップと塩小さじ1を加え、そのまま冷ます」の甘酢に入れ直した。長期保存にはこの甘酢の方がいいらしい。
 


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在67才、農業歴31年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp
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