
昨日、3時半頃に田んぼに行ったら、銀ちゃんが脱柵して、鳥小屋の前の田んぼでうろちょろしていた。喜んで飛び跳ねるので捕まえるのにちょっと手こずったが、いつもの出入口を開けて呼び込むようにしたら、走りこんだ。
今だから笑い話で済ませるが、ネパールへ行っていない時にこんなことが起きたら、餌やりを依頼した人ではなかなか捕まえれない。行く前に柵をよく点検しておかなければ。
朝日新聞の朝刊一面のコラム「天声人語」のスタイルに合わせた「天声新語」を読者から募集していて、テーマは「挑戦」だったので、これはぴったりと思い、1年後のネパール挑戦を書いた。字数は600~606字以内だったが、書いた後で数えたら572字あり、すぐに30字追加の1行が頭に浮かんだ。簡単に600~606字に収まったから、選ばれるかもしれない予感。
稲作の大型機械が幾つかあると、止める時のタイミングが難しい。
ヤギがいると、その日の行動を制御されることもある。
ハウスがあれば、12月、1月、2月も出荷で忙しいが、ハウスがないので少しゆっくりできる。
何でも、いったん導入すると取り返しがつかない(元に戻れない)ことが多い。自分の行動はヤギに制限されてしまうのか。それとも、ヤギがまたしても新たな未来を切り開いてくれるだろうか。
「本や新聞の読み方」で、作家の平野啓一郎さんが「遅読」を勧めているらしい。新聞でこの「遅読」という読み方を知ってから、急ぐ気持ちが起きるとゆっくりゆっくりと自問している。速読ができたとしても、一生のうちに読める本はたかが知れている。それなら、あえてゆっくり読みたい。ビスターリ、ビスターリと唱えながら。
ビスターリとはネパール語で「ゆっくり」という意味で、現地でKさんはこの言葉をよくかけられるらしい。
野菜の収穫に要する時間
野菜の葉を落とす時間
落とした葉をヤギやニワトリに持っていく時間
収獲した野菜のうち10~15%はクズが出る
それらをヤギやニワトリが残さず食べてくれる量
野菜を洗うのにかかる時間
冷たい水洗いが我慢できる時間
洗っている時に腰が痛くならない時間
出荷した野菜が直売所で売れてしまう量
これらは全て連鎖している。自分の場合その適量は、1回の出荷につきニンジンなら10キロ(20袋ほど)、ダイコンなら15本ほど。
2030年 農業の旅→

左の画像のごとく、近所の家庭菜園のタマネギはりっぱなのに、右の当方のタマネギは通路に植えたカモミール(タマネギの病虫害を防ぐといわれるコンパニオンプランツ)ばかりが目立ち、肝心のタマネギはよく見ないと見えない。
苗が草にまかれて「爪楊枝」のような茎のタマネギを植えたから・・・。情けない。
タマネギの育苗には、ニンジンの種まきと同じように「天日による草枯らし」が必要なことはわかりきっていたのに。
オクラの株間にエンドウを蒔いたが、エンドウ類はおごるので、オクラを並べて2畝植えていても両畝には蒔けない。両畝に蒔くには最初からオクラの畝は離しておく必要がある。
家畜の世話のシミュレーション
1年後に3週間留守にする時、家畜の世話を誰に頼み、どういう方法をとってもらうかということを、同時期の今、シミュレーションしている。
19羽のニワトリは年末までに、ニワトリを飼っている友人に引き取ってもらおうと思う。ヒヨコを導入して4年が来る来年の5月には新しいヒヨコを入れるつもりなので、少し早めに淘汰する。
ニワトリがいなくなれば、世話は2頭のヤギだけ。餌やりは1日1回だけ、夕方にお願いするつもりである。
ヤギには毎日、ニンジン6本と、キャベツ2個と、ダイコン2本と、ハクサイ2個を与えてもらう。ニンジンとダイコンはそのままだと食べないことがあるので、一口サイズに鎌か包丁で切って投げ込んでもらう。栄養補給にニンジンとキャベツは必須だと思っている。
この他、竹を切って放牧場に入れてもらったり、ドングリの木などを投げ込んで欲しいが、ドングリの木はこの3年間で近くのは切り倒してしまったので頼めない。竹も慣れていないと危険なので頼みづらい。野菜ならすぐそばにあるから簡単である。雑草は冬には伸びない。
その他、5日に1回ほど飲み水を入れ替えてもらう。
99%誰も通らないが、村道なので、2ヶ所の電柵ゲートだけは10時頃までに開けてもらう。日が暮れるのが早いので、夕方は4時半頃までに餌やりをすませてもらい、電柵のゲートを忘れないように閉めてもらう。
1日2千円で20日間ほど集落の誰かにお願いしようと思っているが、引き受けてくれるかどうかわからない。引き受けてくれる人がいなければ集落外の人を探すしかない。
ワンパック宅配と直売所出荷
ワンパックならあらゆる野菜を作る必要があるので、考える余地はないが、直売所に出す場合は、
(1)出荷仲間と競合することが多いか少ないか
(2)得意作物か、不得意作物か
(3)採算が合うかどうか
等を常に考える。そして選んだ作物だけを多めに作って出荷しても、考える余地のないワンパックの方が採算がよい。直売所は売上の15%の販売手数料をとられるし、洗ったり、袋詰めがあるし、サイズや外観という見栄えも必要になるし、全部が売れる保証もない。
都道府県別月間給与の差
都道府県別の月間給与の平均額は、トップの東京が37万2900円で、最下位の青森は22万2200円。トップと最下位の差は15万700円。(朝日新聞1月12日)
ライフラインである電話代、電気代、ガス代、灯油代は東京も青森もほとんど変わらず、新聞代やNHK受信料も変わらない。多少変わるのは上下水道料金と固定資産税くらいだろう。
車両費は交通の便が少ないから青森では必須であり、冠婚葬祭費も田舎の方がかなり高くつく。そして肝心の物価は東京より青森の方がかなり高い。現代においては、生活必需品である食料品や日用品は、田舎へ行けばいくほど高くなる。
つまり給料は安く、生活必需品は逆に高いので、田舎は都会より経済的には住みづらい。「衣」「食」「住」の「食」に関しては、食べ量なら買った方が、作ることの3分の1の費用ですむ。「住」に関しては田舎の方が安く見えるが、火災保険料、固定資産税、不動産取得税、老朽化を考えると、安くはない。田舎で2千万円の家を建てようと思えば、土地代はただでも、1ヶ月6万×12ヶ月=72万 72万×25年=1800万円。つまり25年以上にわたって月6万ほどのローンの支払い(家賃の支払い)をしないと2千万の家は建たない。田舎でも「住」に係る費用は都会に比べて決して安くない。
つまり現代社会では、田舎より都会の方が経済的にはかなり安くつく。会社をいったん辞めたら、老若男女、正規雇用の職が少ないのは都会でも田舎でも一緒。雇用に関しては既に全国一律化している。
トップの東京と最下位の青森の月間給与の差15万700円は、衣食住を含めて考えれば20万円以上の差になるだろう。
いまだに、田舎の方が生活しやすいと見なされる根拠はなんだろうか。誤った事実が大手を振ってまかり通っている。