今年もあとわずかになった。
何となく物思いにふけっていたら、予定していた年末の仕事がほとんどできなかった。
年賀状も書けなかった。
いるのなら籾殻を早くとってと言われていたのに、これもできなかった。これは年明けそうそうに頂く必要がある。
明日から寒波が来るようだが、残りの2日間で家回りの片づけと草取りをする必要がある。今日の夕方、墓掃除だけはすませて榊(サカキ)を備えた。
ヤギにもニワトリにも正月はない。年末年始は卵の需要が多いので、エサを通常の2倍与えた。2倍と言っても一般的にはこれくらい与えるのが普通だろう。
韓国では口蹄疫が拡大して、殺処分がすでに47万頭を超えている。殺処分の対象になると、おさまってから新たに導入するのはかなり勇気がいると思う。それでも畜産家は畜産で生きていくしかないのが現実と思う。
島根県浜田市で大規模農業団地が完成した。牧場跡地に2006年度から第1期開発4ヘクタール3区画、08年度から第2期開発16ヘクタール15区画を整備していた。同団地には既に個人、農業参入企業など7経営体が入植し、本格出荷に向けて準備を進めている。(農業新聞12月29日)
30~40年ほど前に国が全国各地で整備したパイロットファーム事業で入植した農業者たちの、その後の現実はどうなっているのだろうか。
農業を効率や採算の観点から第2次、第3次産業のように大規模化しても、自然や気候が相手だから、計算通りにはいかない。日本には日本の気候風土に適した規模や農法があり、それは大規模農法とは相いれない。日本に適した農業形態は何百年も続いてきた「有畜小農複合自給型農業」である。時代がいくら変わっても、この農業形態を増やしていくしか、日本の農業と国土と風景を維持していく方法はないと思う。
戸別所得補償のような農業補助金には農業の未来が感じられない。かといって大規模農業者に支援を集中するのも反対である。大規模農業者(法人)によって日本の農業が支えられるとは全く思わない。大規模農業は日本の風土には適さない。
農業支援の在り方を根底から変える必要がある。
TPPに参加したら日本の農業が壊滅するとは思わない。かえって国産は脚光を浴びるだろうし、各地の直売所は繁盛するだろう。加えて外国の農作物がたくさん入ってきて選択肢が増え、低所得者は多大な恩恵を受けるだろう。
仮に農業が壊滅しても、多くの低所得者が恩恵を受けるならその方が大切である。
TPPに参加するしないにかかわらず、日本の農業は害獣によってすでに追いつめられている。崩壊の時間が多少前後するに過ぎない。
莫大な補助金によって高齢者農業を保持して、いったい誰の利益になるだろう。
若い大規模農業者(法人)を支援して、いったい誰の利益になるだろう。
農業の莫大な補助金は、働く場所のない若い世代に「生きていくための基礎年金」として支給した方がはるかに望ましい。
農業に参入したい時に簡単に参入できるような支援
日本的風土に適した農業形態に支援
いざという時に逃げ場になるような自給自足型農業
雇用の確保ではなく自営の確保としての農業
大規模農業を排して、そんな小規模自営農民を年金型支援でバックアップすることこそ、未来の農業につながる。
2030年 農業の旅→
昨日、あんなことを書いたせいか、オンドリに思いっきり足を蹴飛ばされた。いまだに痛い。
今日のイノシシ肉はタマネギと炒めてあった。「どうやったらこんなに柔らかくなったん」と聞くと、強火でさっと炒めて、その後、鍋の蓋をして蒸したと言う。
今日は山仕事三昧の一日だった。新たに下草を刈ったり、木を切ったりした。葉タバコ跡地の上に、同じく葉タバコ跡地の親戚の山があり、そこの草刈りもしたので、合計で20アールほどの原っぱになった。
巣箱や巣箱を置くブロックや黄色のコンテナを山の中腹まで持ち上げるのはちょっとえらいが、ミツバチの住処としては適するし、鑑賞や見回りのための山上りは健康にいいし、見晴らしもいい。
草刈りが2倍に増えたが、1年に1回すれば現状は保てれる。
来春、山桜が咲くころの第1分蜂が楽しみである。分蜂はいきなり「待ち受け箱」に入ることもあるが、いったん、近くの太い木に団子になって止まることも多いので、分蜂団子を捜し歩き、網で捕獲する楽しみもある。どんな場所がいいか教えてもらって「分蜂板」も5か所ほどに設置する予定である。
ミツバチがいったん箱に入れば、2週間に1回ほどの巣虫掃除(台座掃除)と、スズメバチ用ペットボトル捕獲器の設置くらいで、後は見回りの楽しみだけである。
蜜量が5~10倍であろうとも、明治になって日本に入ってきた西洋ミツバチに興味はない。数千年の昔から各地の里山を根城にして、半径3キロを行動圏にしてきた日本ミツバチには自然の息吹を感じる。
当地に果たしてどれくらいの日本ミツバチが生息し、どれくらいの巣箱がキープできるか、4~5年のうちに結果が出るだろう。
50年前の葉タバコの思い出、眼下には子供の頃に泳いでいた池。
なんと恵まれた里山であろうか。山仕事は里山遊び。
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1泊2日の外泊も簡単ではないのに、1月後半に2週間の外泊を想定してみた。
やっぱり無理だろうか。問題は3点ある。
(1)朝、夕の電柵の開閉
(2)1日1回のニワトリのエサやり、水替え、青菜やり、集卵
(3)1日1回のヤギのエサやり(青菜と雑木)
慣れていなくても、作業時間はニワトリに15分、ヤギに25分ほどの合計40分ほどで終わると思う。
世話代として1日2千円×2週間=2万8千円
家族は2人はフルタイム、1人は夜の仕事なので頼めない。
誰か、世話(アルバイト)をしてくれる人がいるだろうか。
ヤギには放牧場の外から、野菜(ハクサイ2個とキャベツ2個とダイコン2本)と、ドングリの枝2~3本と、1本の竹(笹)を投げ込んでもらうだけでよい。
世話人が見つかれば、雄ニワトリ2羽は凶暴なので殺処分するしかない。雄ニワトリがいると危険を伴うから。
タマネギ、エンドウ類、ナバナ等の大事な冬越し野菜もあるので、電柵を放棄するわけにはいかない。ほとんど誰も通らないが、村道なので、朝、夕の開閉が必要になる。
ヤギとニワトリの世話だけなら、比較的広い範囲で世話人を探せるが、これに加えて、朝、夕の電柵の開閉もとなると、できるだけ近い人が望ましい。
集落の人を思い浮かべたが、依頼できそうな人は1人しかいない。そしてその人が受けてくれるかどうかは全くの未知数。家畜の世話は女性には頼みづらい。
2週間の外泊など夢のまた夢なのだろうか。
ニワトリだけでも2泊3日は難しい。
ヤギだけでも2泊3日は難しい。
電柵だけでも2泊3日は難しい。村道をふさがないような電柵の張り方では、本体が2つ必要になるし、田んぼへの出入りが極めて不便になる。
ああ、やっぱり夢なのか。でも、もう少し考えて見よう。
1泊2日なら、ほとんど問題はない。
農業の第一線を退いて自給野菜だけになったら、電柵は外泊期間だけ放棄しても構わないが、ニワトリかヤギがいるとやはり2泊以上は難しい。
家畜がいると、別に世話人が見つからなければ、自分が死ぬまで、あるいは家畜が死ぬまで(いなくなるまで)拘束されるのだろうか。
それでも家畜を飼う意義があるかどうか。
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見事な肉塊のイノシシ肉をもらった。もったいないので5回ほどに分けて使うことにした。
ダイコン、キクイモ、タマネギに、少し炒めたイノシシ肉を入れて炊いた。仕留めてすぐのイノシシらしい。上手に血抜きをして、このような肉にさばくのはかなりの技術がいると思う。
少し硬かったが、噛めば噛むほど味があった。イノシシ肉は今の時期が最もおいしい。他の時期に仕留めたイノシシ肉の活用は難しいのでは。
前回の山仕事でできた消し炭を米袋に入れたら5袋あった。
ヤギは竹の葉も食べる。右の画像は特に好物の木の葉であるが、木の名称がわからない。当地の雑木林にはこの木も多い。大きいのは太ももくらいの太さになり高さは6メートルほどになる。
2週間ぶりに巣箱の扉を開けて台座の掃除をした。一つの方の巣箱は巣くずが結構落ちていて、5匹ほどミツバチも死んでいた。巣くずには巣虫の糞が多いような気がしてちょっと心配である。もう一つの箱は巣くずもさほど落ちてなく、ミツバチの死骸もなかった。
「財政難、流れる下水道計画」、「自治体、浄化槽シフト」という記事が今日、朝日新聞に載っていた。
いままでにもっと下水道と浄化槽を比較して、その論点を取り上げるべきだったと思う。
下水道事業が市町村の財政を圧迫して危機的状況なのは自明のこと。
下水道事業による道路の陥没は今後、大きな問題になるだろう。
民家の点在する田舎では、下水道より戸別の浄化槽の方が低コストであり、完成までの時間も早い。
下水道管の「耐用年数」を考えると、どう考えても浄化槽の方が優れている。
下水道・・・各戸負担金は5%の19万5千円。そしてトイレの改修費用に100万円前後の支出が必要になる。下水道への連結は完成から3年以内と決められている。つまり、各戸の経済状況に関係なく、下水道が地域に敷設されると、3年内に120万円ほどの支出を迫られる。
浄化槽・・・家の新築とか子供の結婚を契機に、もしくはその時の経済状況を勘案して任意の時期を選択できる。環境省によると一般的な5人用の建設費は約84万円で、年間維持費は約6万円。
下水道料金は年間6万円ほどかかるので、維持費に関しては同じくらい。
国や地方の財政難を背景に、各地で公共下水道に代わり、世帯ごとに汚水を処理する合併処理浄化槽の導入が進めらている。整備コストが低い浄化槽の利点が買われたためだが、下水道を待望していた住民からは反発の声も上がる。下水道普及を進めてきた自民党に対し、浄化槽へのシフトを掲げる民主政権の背後には「新・族議員」の影もちらつく。(朝日新聞12月20日)
下水道を待望していた住民・・・?
住民からは「もっと山奥でも下水道計画が残る地域もある。なぜここだけ浄化槽なのか」と反発の声が続出。下水道整備が地区のイメージや地価に影響しかねないとの見方もあり・・・。
下水道敷設の負担によって地方財政が逼迫してしまう前に、浄化槽か下水道かの問題を新聞はもっと定期的に取り上げるべきだったと思う。
下水道事業は水をめぐる環境問題というより、施工する業者利益の観点でなされたと思う。
浄化槽清掃業者でつくる全国環境整備事業連合会は07年から「自民政権では下水道優先の流れは変わらない」として民主党を支援。…こちらも業者利益の視点か。
いずれにしても、民家のまばらな田舎では下水道より合併処理浄化槽の方が優れていると思う。
(注)合併処理浄化槽・・・微生物の働きで各家庭の生活排水を浄化し、側溝などを経由して川に放流する。トイレの排水だけを処理する単独処理浄化槽に比べて浄化能力が高く、生物化学的酸素要求量の値を10分の1以下に抑える能力がある。
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17日の農業新聞に「キクイモ」のレシピが載っていた。
(1)キクイモは厚さ5ミリに切って、丸1日天日で干す。
(2)味噌と砂糖を2対1の割合で混ぜて作った漬け床に、少しだけミリンを足す。こうすることで味に深みが出る。
(3)漬けて1週間して取り出すと、じっくりと味噌のうま味が染み込んだ漬物が完成する。
「厚さ5ミリに切って、丸1日天日で干す」というのがポイントだったようだ。これを知らなかったためにキクイモから水が出過ぎて、あまりおいしくなかった。それと1週間漬けるというのもポイント。自分の場合は一夜漬けだった。
このレシピでは「キクイモの皮をむかない」ことも大きな長所と思う。
トマトの受粉に活躍するセイヨウオオマルハナバチについて、国立環境研究所の主席研究員が「北海道ではハウスから逃げ出して野生化し、在来種を駆逐している」と報告。「農家は逃亡を防ぐネットを使うとともに、野外に出たセイヨウオオマルハナバチは生態的害虫と位置づけ、総合的に防除することが必要だ」と提言した。道東の別海町でも野外での生息を確認、住民が網で蜂を捕る地道な防除が始まっているという。(農業新聞12月18日)
こういう蜂も日本ミツバチの脅威になるのだろうと思う。
イチゴ農家が使う受粉用の蜂は問題ないのだろうか。
日本の陸生哺乳類の4分の1が既に外来哺乳類となっている。特に全国に生息し、繁殖力が強いアライグマを取り上げ、「3000頭生息していれば2000頭を捕獲しないと数は減らない」と指摘した。根絶のポイントは①明確な目標設定②実現性の高い研究③緻密な捕獲④専門家との連携⑤十分な資金⑥地域住民との合意形成ーを挙げた。(農業新聞12月18日)
イノシシ、シカ、クマについても、早く処置をしないと、次の世代が農業をできなくなるし、里山に入れなくなる。
昨日、今日と私事が多く、農作業が進まなかった。夕方、田んぼに行ったらオスヤギが脱柵していた。今回で3~4回目。思いつくところを補強してまわった。
脱柵するのは決まってオスで、メスはまだ1度も脱柵していない。
脱柵すると、なかなか捕まえることができない。広い放牧場があるにもかかわらず、脱柵するとよほどうれしいのか、捕まえようとすると走り出す。その間15分ほど。ニワトリに与えるコゴメでつって、やっと捕まえた。
2030年 農業の旅→
サラリーマンをしていたら、今頃、くたびれきっているのだろうか。それとも第2の人生が始まると希望に燃えているだろうか。
都会に住んでいると第2の人生の選択肢は少ないような気がする。田舎では家庭菜園を始める人が多い。だから「何もすることがない」というようなことは少ない。
現役時代とは逆に、定年後は田舎の方が暮らしやすいと思う。
就職難・・・就職が難しくても、何か自営できる道はないのだろうか。たくさん稼げなくても、国民年金の満額支給(80万円ほど)くらいは普通にがんばれば稼げる自営業が、今のような世の中にはぜひ必要だと思う。
普通に80万円ほど稼げるなら、ベーシックインカムという主張はしないが、自営業でそれだけ稼ごうと思えば、現在の世の中では相当に難しいと思う。
就職難の人たちに、農業で80万円ほどは確実に稼げる道を政府は用意(保障)する必要がある。
各市町村で、そういう形で毎年5~10人ほど雇えないだろうか。3年間ほど農業を学ぶ、もしくは農業の空気に触れるくらいでよい。3年後の独立も、借家借地を各市町村で手配してあげる。そうやって確実にベーシックインカムくらいは稼げる道を提示できないだろうか。
新卒ではなく、30代、40代、50代の人の選択肢として、こういう方向をお膳立てする必要があると思う。
最近の朝日新聞は「反民主」の論調が顕著と思う。自分は現政権を支持していて、そういう立場でいつも朝日新聞を読んでいるからだろうか。
昨日の第1面に岡田幹事長のげっそりした顔を載せたのは「あきらかに失礼」だと思った。ある種の作為さえ感じた。見た瞬間そう感じたのは自分だけだろうか。
現政権を支持する理由は、前政権に比べたらはるかにいいと思うから。政治は単に比較の問題であり、いつの世の中でも改革は遅々として進まないと思う。
では他にどんな選択肢が考えられるだろうか。二大政党ならどちらかを選択せざるえないし、小党乱立なら、全く異なる政策の政党と連立を組む可能性が高い。
二大政党の「大連立」などもってのほかだと思う。今日の朝日新聞でジャーナリストの田原総一朗さんが大連立を論じていたが、この人は自民・公明系の論客と思う。そして朝日新聞で重用されている。
やっと変えれた政権だから、4年間は続いてほしいと思う。
茨城県議選では民主党は惨敗だったようだ。
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年末が近づいている。
年賀状を書くのが面倒くさい。
出したくないが、お世話になった人には出さざるをえないし・・・
パソコンが使えればいいのだが、
ブログ以外の機能はほとんど使えないし、
だから手書きで出す。必要最低限の10枚ほど。
書くのはたぶん12月25日以降~、面倒くさい・・・
ミツバチは何年飼えるかな~
20年飼えたら、その時には77才になっている。
その年齢でも、葉タバコ跡地の急斜面が登り下りできるだろうか。
4年後の巣箱最終目標の35箱の設置場所はすでにイメージできて、それに沿った山仕事をしているが、果たしてこの地域一帯で35群を養える密源があるかどうかもわからないし、その時にスズメバチ捕獲用のペットボトルがどれくらい必要になるか、見回り等の1日の労力がどれくらいかかるか、採蜜がうまくいくか、それらはまだイメージするところまでいっていない。
半日ほど費やして、どこにいったか、わけがわからなくなっていたメモ書きや書類の整理をした。部屋が散らかっていると頭の中も散らかって、どうにもならなくなる。
探し物がやっと見つかった。実はいったんあきらめて田んぼに出たが、懲りずに探し続けたらやっと出てきた。
田んぼもこういう状態で散らかっているが、これから春にかけての3ヶ月間は草がほとんど伸びないので、春にかけては田んぼが片付く。
冬の間に、家の傍の防火用水(堀池)の泥上げをして、ごちゃごちゃになっている家の納屋を片付けて、そこに置いてある母の嫁入りタンスも、自分が元気なうちに焼却する必要がある。しようしようと思いながら3年ほど過ぎた。
身辺整理はしておかないと…そんな年齢に入りつつある。
2030年 農業の旅→
今日は1日雨の予報だったので、昨日たっぷりと雑草を食べさせておいた。
たまった事務処理をしたり新聞を読んだりした。
逸見政孝さんの妻(逸見晴恵さん)死去(61才)
1993年、人気アナウンサーの夫、逸見政孝さんの胃にガンが見つかった。テレビの生中継でガンを告白し、末期での13時間に及ぶ大手術の末の壮絶な最期は、マスコミの話題をさらった。半年後、自身が子宮頸ガンになった。政孝さんは主治医に遠慮し、セカンドオピニオンを拒んだ。「私は後悔したくない」と、主治医以外の医師2人に意見を求めて治療方を決め、克服した。手記の出版をきっかけに講演を始め、セカンドオピニオンの大切さを訴えた。
「医者まかせじゃなく、患者から情報を求めようと伝えたい」(朝日新聞12月11日)
今はインターネット等でかなり情報を集める手段はあるが、現実に直面すると、医師のいいなりになりそうな気がする。セカンドオピニオンをすっと受け入れてくれる医者は少ないのではなかろうか。
今年度の小作料1万2千円ほどを地主さんに支払いに行った。数日前には別の人から、小作料として米2俵(120キロ)をもらった。つまり、借りている田んぼもあるが、作ってもらっている田んぼもある。支払いより、もらえる方が多いのはありがたい。
早く手を打たないと、草食動物の害獣が増えすぎて農業どころではなくなる。肉食動物がいなくなっているのだから草食動物は増え続ける。
鳥インフルエンザは「渡り鳥説」に決めつけたいようだが、野鳥の死骸はほとんど発見されていない。口蹄疫もあれほど伝染力が強いのに、野生動物の死骸が見つかったという報道は一度もない。つまり、野生のものには感染しないというか、発病しないと考えれはしないだろうか。密度の高い多頭飼い(大羽数飼い)という飼育自体に問題があると思うが、新聞でこういう意見は見たことがない。書けないことなのだろうか。
韓国でまたも口蹄疫が猛威をふるっている。鳥インフルエンザより怖い。なぜなら鳥の数百倍もある巨体動物だから。
鳥インフルエンザ(島根県)1例 、殺処分数2万1549羽(消毒措置終了までの期間は6日間)
口蹄疫(宮崎県)292例 、殺処分数約29万頭(消毒措置終了までの期間は76日間)
(朝日新聞12月12日)
ニワトリ2万1549羽でも、ものすごい量なのに、豚や牛29万頭というのは幾何学的数字である。昔ながらの飼い方なら、犠牲はその100分の1でおさまっていたと思う。これでもまだリスク管理として分散より集中の方がすぐれていると言えるだろうか。
閉鎖空間という地獄(朝日新聞12月9日・池澤夏樹)
学校のいじめについて、何が本当の原因かと考えて、この逃げ場がないということに思い至った。いじめる側は手加減を知らない。スーパーマーケットで誰かが殴られているのを見れば、店員ならずともすぐ警察に電話する。しかし学校ではすべては内部に封じ込められる。事件が起こると教師と保護者が一体となって外部から学校を遮断する。時には悪いのは死んだ子とさえ言われる。ぼくは日本の学校は今も軍隊をモデルにしていると思っている。服装や髪形などの形式的秩序、全員参加の強制、絶対服従・・・。
逃げ場がないのはサラリーマン生活もいっしょ。つまり学校生活の延長がサラリーマン生活である。だから、農業という逃げ場がどうしても必要と思う。競争や儲けとは関係のない環境保全型農業(自給自足型農業)をベーシックインカムで支援する必要があると思う。
小さな農業は癒しの農業である。この側面で農業を捉えない限り、農業の衰退は止まらない。
当地ではスギやヒノキなどの植林はないので、昔ながらの植生の雑木林である。スギやヒノキのない風景は故郷そのものであるが、今その雑木林は「ナラ枯れ」という大問題に直面しつつある。
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