夕方6時半頃から30分ほど、今夏初めての強い夕立があった。待ちに待った涙雨だった。
雨量としては少しだが、これで明日、ニンジンが蒔けるかも知れない。
ツルムラサキはこの2週間ほど虫害が多く、少ししか出荷できなくなった。エンサイも水不足で成長が遅い。オクラも成長が遅くなっているのか、小さいのに茹でた時に固い。青シソも葉が随分と小さくなっている。
そんなわけで出荷できるものが少ない。
最初は大風呂敷を広げて、4種類だけなら3~4ヶ所の直売所へ出せると思っていた。それがこの渇水で、2ヶ所へ出荷するのも難しい状況になっている。
直売所の場合、出したり出さなかったりはよくないので、1ヶ所の直売所へ出すくらいの野菜しかないが、今後のことも考えて、出し続けたい2ヶ所に少しずつ分散して出している。
蚕とともに送られてきた小冊子を見ながら、厚紙で繭作りの部屋を作った。これでいいのかな?
最近特によく食べるようになったので、1日に何回も見て、桑の葉の状況を確認している。
蚕も蜜蜂と同じように足繁く見ることが大切だと感じた。納屋にはネズミや蟻のような外敵も多い。
外敵にやられてしまったら、来年の6月頃(桑の葉が成長する頃)まで蚕を手にすることはできないから、1年近くも遅れてしまう。
今までの蚕の変化はそう大きくなかったが、これからの変化は特に見逃せない。
インターネットで「蚕の飼い方」と検索したらたくさん出てきたが、ゆっくり読む間がないので、今いる蚕自体から直接学ばせてもらうしかない。
ここ2日間、残りの3群はスズメバチの大きな襲撃は受けていないようだった。ただ、山にいる10分ほどの間だけでもスズメバチの飛来は多いので、油断はできない。
ミツバチ目線で考えたら、いくらスズメバチに狙われても、この山の斜面が最も生存環境に適していると思う。
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朝はミツバチが出入りしていたのに、夕方行くとすでに逃去していた。
昼も山に上がって、この群に来ていたスズメバチを数匹撃墜しておいたのに。
スムシにやられて巣箱を動かした一群だった。動かしてから大スズメバチに連日のように狙われていた。毎日のようにその巣箱周辺で数匹のスズメバチを仕留めて助太刀していたのに、これ以上は留まれなかったようだ。
それでも、この一群からはすごい勉強をさせてもらった。
逃去の原因は、
(1)スムシへの「内見」の対応が遅れた。
(2)大スズメバチの「巣門防御」の対応が遅れた。
どちらも自分の弱点を突かれた。最初の頃は恐々で、「内見」の勇気も、方法もわからなかった。巣門防御の方は、不器用なため、金網を設置することが後回し後回しになってしまった。
スムシとスズメバチは逃去の二大要因だから、基本を順守(スムシは3~4週間に1回は内見して掃除をする。スズメバチは巣門に金網を設置する)すれば防げたはずなのに、していなかった。
ただ、内見も金網設置もミツバチには大きなストレスになると思うので、できればしないにこしたことはない。
1日1回の見回りで微妙な変化に気づき、この次は対応が遅れないようにしたい。それまでは、今のままでいこうと思う。
まだ3群も残っている。
残っていれば今後も引き続きミツバチから学ばしてもらえるし、見回る楽しみも残る。
少し気弱になったが、何としても2群は越冬させて来春を迎えれるようにしたい。
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宇野農園の宇野さんからメールを頂いた。
『私の家では昭和48年まで60年も蚕を飼っていました。
祖父が飼い始めました。祖父は二男で分家。
長男が新しい家を建って出て祖父はボロ家をもらいました。
分家と言ってもなにも財産は貰えませんでした。
そこで行商をしてその儲けで山を買い開墾して桑を植え
養蚕を始めました。
繭を売って田畑や山を買い今の財産を作りました。
「蚕には恩があるから養蚕は止めるな」が遺言でしたが
長女が3才のとき止めました。
それから私はイチゴを作り、家を建てて3人の子を育てました。
わたしはイチゴに恩があるから未だに辞めずに作っています。
1ハウスに毎年1500本植えています。
6人の孫の喜ぶ顔を見たいからです。
ヤギは昭和57年まで飼いました。
3人の子は「メーチチ」と言ってヤギ乳で大きくなりました。
牛乳を買って飲ませるお金がなかったからです。
ヤギは人なつっこく私が呼べば返事をしていました。
貴君の暮らしは仙人のようですね
もう 少しお金を儲けてみませんか
儲け方なら私が指南しますよ
いつでもおいでください』
昭和48年とは、ボクが20才の時。それまで蚕を
昭和57年とは、ボクが29才の時。それまでヤギを
飼われていたという宇野さん。来年は確か古希を迎えられる。
まるで若返っているような人である。
ブログも毎日のように更新されている。
戦争をはさんでの10~15年の生まれ年の違いは、たった2~3年で世の中が激変していったほど、見てきた世間や風景や生活が異なるようだ。
宇野さんのブログ・・・同業者なら、画像を見るだけで、その人の技術レベルがわかるし、稼いでいる金額まで想像できたりする。
4時に山へ上がったら、先日採蜜した巣箱と、スムシにやられて場所を動かした巣箱の2つが、大スズメバチに占拠されていた。
無防備だったが、すぐに蠅叩きを持ち、採蜜した巣箱の巣門にいた3匹を仕留めた。その勢いで、場所を動かした巣箱の大スズメバチも撃退しようと思ったが、間一髪の差で1匹は仕留めたが2匹に逃げられ、そのうちの1匹が顔面に向かってきた。あわてて逃げた。これでは戦えないと思い、下山して頭(防御ネット)と上半身(ジャンバー)を防御して再度山へ上がった。
20分ほど待機している間に、たびたび飛来したが、1匹しか仕留めることができなかった。
ここは大スズメバチのよい餌場なんだと認識せざるをえなかった。画像のように、ミツバチにかなりの犠牲が出た。
巣門を囲うように、ミツバチは通れて大スズメバチは通れない金網をおくといいようだが、その準備ができていない。それよりも、1日1回(理想をいえば午前と午後の2回)山へ上がり、防御ではなく攻撃して撃退できるなら、その方が効果的だと思う。
毎日の見回りが欠かせなくなった。そして20分ほど待機する必要もある。
こうなると、ミツバチが最も手のかかる家畜になってしまう。
採蜜する前は、大スズメバチが飛来しても手が出せない状態だったのに、やはり採蜜直後で群が少し弱っていたのかも知れない。大スズメバチはサイズが大きいので、巣門からは入れないが、こういう状態が続くと逃去の原因になる。
さっき「生まれる前から不眠症」という料理・飲食店ブログを見ていたら、「空芯菜(エンサイ)のシンプル炒め」という画像が出ていて、茎の太い部分ばかりを炒めた画像が出ていた。
空芯菜は茎の太い部分は空洞であり、その部分は堅いので通常は使わずに捨てると思うが、太い部分は蒸して炒めたのかもしれない。
太い部分は蒸さなくても細切りしてキンピラ風に使えると思う。
家人は空芯菜が大好物で、毎日のようにおひたしにしている。
近頃、我が家が食べる空芯菜はすべて「売れ残り商品」である。
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当時は「お蚕様」と呼ばれていたらしい。
だいぶ大きくなっているのがわかりますか。孵化して今日で11日目。
「眠・脱皮」を4回繰り返して大きくなるらしいが、日数計算が途中でわからなくなり、蚕の様子を見ながら対応することにした。
通常は湿度85%ほどがよく、「眠・脱皮」の時は乾燥気味がよいらしい。そして、「眠・脱皮」の時は、
(1)餌をやらない
(2)さわったり動かしたりしない
と送られてきた小冊子に書いてあったが、8匹が同時に「眠・脱皮」に入るわけではなく、個体差があってそれぞればらばらなので、餌をどうしようか迷ってしまう。
結局、ずっと湿度を保ち、餌をやり続けた。
蚕は途中から劇的に変化するらしい。日数計算でいくと月末頃には繭づくりを始めると思うので、これから急激に大きくなるのかもしれない。
昨日採蜜をした巣箱は、物置の近くに置いていたが、今朝8時に見た時にも数十匹が一固まりになって箱の中に留まっていたので、元の巣箱まで持って行ったら、まるで分蜂騒ぎのように、そのあたり一帯を多数のミツバチが乱舞していた。こういう状況は「突然女王蜂が死んだ時」にもなりやすいと聞いていたので、昨日の採蜜の時、誤って女王蜂を殺してしまったかもしれないと考えた。
とにかく、持って上がった巣箱を元の巣箱の近くに置き、様子を見ることにした。2時間後の10時に上がったら、乱舞していたミツバチの大半は巣箱の中に戻ったようだった。ひょっとして女王蜂は、物置の近くで夜明かしした数十匹の一固まりの中にいて、その女王蜂が巣箱の中に戻ったため、やっと他のミツバチが落ち着いたのではと考えた。
今日は少し寝過ごしてしまい、田んぼについたら7時30分近くになっていた。それでも山ぎわの田んぼなので、まだ朝陽があたっていない野菜も多い。大急ぎで葉物の青シソとエンサイを収穫し、その後オクラを収穫した。山ぎわの田んぼのメリットはこういうところにもある。そして竹藪と物置の間の日蔭は絶好の「仕訳と袋詰め」の場所となる。
3種類で、金額にして2400円ほどの出荷でも、産直の店が近くなら、ちょっと置いてこようという気にもなる。往復で1時間近くかかるなら、2400円ほどの出荷なら、行く気がなくなる。
ニンジン、インゲン、レタス、シュンギクの種を蒔きたいが、この暑さでは、うまく発芽してくれるかどうかわからない。残暑が厳しすぎて秋のスタートができない。
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甘いものは蜂蜜だけではない。他に2種類の甘い作物を作っている。ただ、それをあまり利用していないだけ。
ステビア・・・砂糖の200倍の甘さがあり、カロリーは砂糖の100分の1と言われる。葉をちぎって湯のみに入れ、熱湯を注ぐと、甘い砂糖湯ができる。
ステビアは挿し木や株分けがとても簡単なので、いくらでも増やせる。耐寒性もかなりあり、当地では株元に少し籾殻を置いて防寒すれば越冬する。地上部は初冬には枯れるが、翌春にはまた芽が出てくる。
ステビア(ハーブの一種)はほとんど売れないので、コレクションとして数株だけ保持している。収穫期間は長く、6月上旬~11月中旬頃まで連続して収穫が続く。
ルバーブ・・・フキに似ていて、フキと同じように茎を利用する。ただ、フキのように皮をむく必要はなく、小口切りして目方の半分の砂糖を加え、弱火で20分ほど煮ると、酸味のあるおいしいルバーブのジャムができあがる。
ルバーブは株分けに強く、手で引きちぎるように株分けしても、翌春にはたくましく芽が出てくる。株分けは10月末~11月上旬が最適期。5月に野菜の種類がまだ揃わない頃、ルバーブがあるとワンパックで送る時に重宝する。
ルバーブ(ハーブの一種)は種からスタートしても翌春には収穫できる。
ルバーブの収穫期間は、春の5月、6月と、秋が深まる11月、12月上旬頃の年2回であるが、数日前に収穫してジャムにしたら普通に食べれた。だから株が元気であれば盛夏でも収穫可能。
ルバーブやステビアなど、少し手を加えるだけの素材が常時あるのだから、市販のアンパンはやめなければ・・・。
麦茶を飲むのなら、ハーブティを作って冷蔵庫で冷やしておけば、その方がはるかに身体にいいのに、その一手間がかけれていない・・・。
サツマイモは直売所出荷野菜の構想からはずれているのに、今年もたくさん植えてしまった。来年こそ減らさなければ。
タマネギ、ジャガイモ、ナンキン、トウガン、サツマイモのような長期保存野菜は、安い値段で直売所に大量に置かれていることが多い。
蚕
蚕は今朝、3匹ほどが孵化したようだ。
午前6時・・・孵化を確認し、桑の葉を与えた
午前9時・・・田んぼから帰って、葉の新しいのを与えた
午後3時・・・田んぼへ行く前、葉の新しいのを与えた
目を凝らさないと幼虫が確認できなかった。葉を入れ替える時、うっかり捨ててしまうところだった。幼虫はそれくらい目につきにくい。
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昼寝から目覚めるのは2~3時頃。3時半頃に田んぼに出てもまだ暑く、物置の日陰でぼう~としている。ぼう~っとしていたらすぐに30分ほど過ぎてしまう。
ミツバチの見回りをしてもすぐに10~15分が経過する。
来年以降の巣箱の置き場所を考えたら、38ヶ所ほどになった。
このあたり一帯で38群のミツバチが飼える「蜜源」が果たしてあるだろうか。
春にはミツバチの「分蜂」があるので、38群まで増やすことは可能だと思う。
4月15日~5月15日頃の1ヶ月間に多い「分蜂」は2時間ほどかけてするらしいので、この1ヶ月間だけは、10時半頃と3時頃の2回、山に上がるようにすれば、分蜂を見逃すことはないと思う。
「38ヶ所」というのは、山を上がり下りしながら考えた置き場所である。
現実には、38群もの蜂を世話ができるかどうかはわからない。今はまだ夢のような数字である。
ミツバチの置き場所と同じように、直売所に出荷できそうな春夏秋冬の野菜をしばしばシミュレーションしている。
8月・・・エンサイ・ツルムラサキ・青シソ・オクラ
9月・・・エンサイ・ツルムラサキ・花穂シソ・オクラ
10月・・エンサイ・ツルムラサキ・オクラ・レタス類
11月・・レタス・シュンギク・ホウレンソウ・菜っ葉類
12月・・レタス・シュンギク・ホウレンソウ・菜っ葉類
1月・・・ホウレンソウ・菜っ葉類
2月・・・ホウレンソウ・菜っ葉類
3月・・・菜花3種類
4月・・・菜花3種類・春キャベツ
5月・・・タマネギ・春レタス・春キャベツ・菜っ葉類
6月・・・ジャガイモ・タマネギ・エンサイ
7月・・・エンサイ・ツルムラサキ・青シソ・オクラ
ワンパック宅配の場合は、少なくとも8種類はないと送れないので3月、4月の2ヶ月間は出荷を休んでいた。
直売所の場合は1種類でも出荷できるので、3月、4月は菜花が出荷できる。この場合、3月中旬頃から出荷するには黒マルチをしておく必要があると思う。
直売所に出荷するなら年間を通して出荷した方がいいと思う。それでもハウスがないので、3月、4月は比較的ゆっくりできる。
菜っ葉類とはアブラナ科の4種類で、雪白体菜、ビタミン菜、水菜、ちぢみ菜。
ハーブの「ロケット」はレタス類とサラダにするとおいしいので、11月、12月を中心に出荷したい。
秋冬作のアブラナ科四天王(ハクサイ・キャベツ・ダイコン・カブ)は重量野菜であるし、直売所向きではないように思う。
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