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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

例年この時期に乱舞する土色のトンボ

 
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お盆にお墓に供える花、「みそはぎ」。

もうお盆が来る。早、今年も半分が過ぎた。

明日は早朝7時から集落の墓掃除があり、それが終わると集落の12軒ほどが使っている共同の簡易水道(山水)の掃除がある。だから、出荷をどうしようかと迷う。

出荷をするには5時40分頃までに田んぼに行き、とりあえず収穫だけでもすませておけば、袋詰めは墓掃除と水道掃除が終わってからでもできる。

なぜ迷うかというと、ホームセンターの直売所は1日おきにきちんと出荷しないと、いつもの置き場所がないことがある。

もう一つは、オクラは生育が早いので毎朝収穫したい。1日パスすると大きくなりすぎることがある。

出荷をするなら、エンサイ、ツルムラサキ、青シソ、オクラの4種類は収穫する必要がある。

それでも起きれるかどうか、朝になってみないとわからない。


夕方1時間半ほど、井戸水をポンプアップして「畝間潅水」をしている。20~30分ほどで畝間に水が走ったら、通りを変えてまた同じことをする。だから結構その作業についていなければならず、他の農作業と並行していても、畝間の水のことばかり気にかかる。

井戸水は1時間半ほどで空っぽになるが、翌日には水位は回復しているので、また1時間半ほどポンプアップできる。


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ポンプアップしている間に山へあがり、ミツバチの見回りをした。

日本ミツバチは2週間に1回ほどの見回りでよいと言われるが、イノシシやシカが出没するので、1~2日に1回は見回る。頻度多く見回っておれば巣箱の変化にもすぐに気付く。4つの巣箱に蜂が入っているので、見回りがいもある。

予行演習のつもりで、巣箱に入ってちょうど3ヶ月のミツバチの採蜜をしてから、確かにアンパンを買うことが少なくなった。卵もあるので、これでヤギ乳があればベストだが、そんなに甘くはない。

ハチミツや卵に比べて、ヤギ乳のハードルは高い。生まれてくる子ヤギをどうするかという問題もある。 


   
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山から下りがけに池の堤防から写した。PM6時15分。 



秋ナスに向けてナスビの「更新」をした。30本しか定植していないので1時間もかからない。枝を3分の2ほど切り戻し、葉は全部落とした。害虫のニジュウヤホシテントウ(テントウムシダマシ)の被害は今年は少なかったが、40日ほど休ませればピカピカの秋ナスがとれるし、この間、あまり水をまわさなくてすむから。



午後3時頃から2時間ほど、土色のトンボが群をなして乱舞していた。例年この時期には、このトンボが田んぼの上を乱舞するが、正式名を知らない。確か、田んぼで生まれてこの時期に山へ帰るトンボと思う。

近くに最後まで残っていた稲作農家が去年から稲作をしなくなったので、近くに稲田はない。稲田はあっても除草剤を使うので、トンボのヤゴは育ちにくいと思う。近くの川で育ったトンボかもしれない。

こうやってトンボの乱舞する様子を見ると、まだまだ環境はそんなに悪くなっていないと、少し安堵する。 

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自分に向けて書いた

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(1)徹底した自分らしさを出す

(2)放任栽培でも作れるものを作る

(3)水の要求量の多い野菜は少ししか作らない

(4)害獣が狙う野菜は少ししか作らない

(5)旬に徹底的に忠実に蒔く

(6)ハウスがないから農閑期にいろんなことができた

(7)病害虫の少ない野菜を中心に作る

(8)消費者の意向は考えない。あくまで自分が主体の野菜作りをする

(9)人の真似は農業では難しい

(10)上手な人の作り方は参考にならない

(11)あくまで我流でいい

(12)自分の野菜のファンを作る

(13)忙しすぎたらいい知恵は浮かばない

(14)自分が楽しめる作物を作る

(15)組織で農業をしない。農業は個人(家族)でするもの

(16)6次産業化など大きな投資は決してしてはいけない

(17)手取り100万円(高いハードル)の農業をめざす

(18)手取り100万で生活がまわらないなら農業は難しい

(19)150万以上の過大な農業投資は農業自体を縛る

(20)無農薬、無化学肥料は農業者の負担を増やすだけ
 
以上、自分に向けて書いた。
 
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表にでる「態度価値」だけは整える

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発砲スチロールの144穴の連結ポットに、キャベツ4ケース、芽キャベツ1ケース、ブロッコリー1ケースを播いた。

他にどんな忙しい農作業があっても、種蒔きだけは旬の時期に忘れずに蒔く必要がある。

種蒔きは田んぼでしたが、その後は家に持ち帰り、発芽するまでは納屋に置き、発芽したら日除けと虫除けのネットをかぶせ、目の行き届く家の門先で世話をする。


画像の軽四を置いている場所は、今の時期は9時半頃まで日陰になる。毎朝収穫(エンサイ、ツルムラサキ、青シソ、オクラ)が終わるとすぐに軽四の荷台で袋詰め作業をする。

雨の日は、収穫後は家に持ち帰り、軽四の車庫で袋詰めをする。

軽四の車庫は、子供の頃には豚小屋だった。

農業収入は少なかったので、家の普請(改造)はほとんどしていない。

親が残したわずかの財産で、母屋の2階を子供部屋に改造し、母屋の床は築50年が過ぎた頃にやり換えた。

親が残した財産はわずかでも、自分の代で家をいらわなくていいのは大いに助かる。

財産と言えるほどではないが、田んぼや農具もあり、就農当時は父も健在だったから、すぐに農業を始めることができた。

田んぼも一か所にまとまって2反ほどあり、道を隔てた2反余りをすぐに借地することができ、合計で4反ほどの田んぼになった。その田んぼには竹藪で日陰になる絶好の仕分場(袋詰め場所)もある。

農業を始めてから、農業をするには抜群の環境であることがわかった。だから農業の能力は低くても続けることができた。



日曜日には集落の墓掃除がある。

墓の上から見ると、田んぼが草山になっているのが丸見えである。今日は畦草を刈ったり、散らかっているものを片付けたりした。最低限、あまりみっともなくない「態度価値」だけは整えておく必要がある。それが集落で生きるということ。

毎日、忙しすぎる。あまり収入につながっていないのに、収穫、袋詰め、直売所の往復に時間がかかりすぎる。

何とかしなければ・・・
 
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苦しい時は一歩前へ

3時50分頃から10分間ほどだったが、強い夕立があった。10分間のシャワー雨は、1時間半のエンジンポンプによる潅水より効果的である。

今日は1日曇天だったが、雨はあまり降らなかった。明日も曇り雨のマークがあるが、もう少し降ってほしい。

明日は芽キャベツ、キャベツ、ブロッコリーの種播きをする予定。例年、8月14日に播いていたが、芽キャベツは7月中に播いた方がいいらしいので、2週間早める。

エンサイとツルムラサキの挿し木であるが、エンサイはほとんど活着したが、ツルムラサキは3分の1ほどしか活着しなかったので、すべて抜いて、別の場所に定植しなおした。不足を挿し木で追っかけるのはやはり不便で、時期的にもよくない。

ツルムラサキを抜いた場所に今季最後の地這いキュウリを定植した。 
 
来春の巣箱置き場予定地の雑木を少しずつ切り倒しながら、ヤギに与えている。「ヌルデ」を与えたら、樹液でヤギの口のまわりがこっけいなほど黒ずんだ。  

      

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以前にも朝日新聞に登場していた村崎太郎さん。今回は「おやじのせなか」というコーナーで登場だった。

この親にしてこの息子という感じである。

書かれていた内容を一部抜粋して原文のまま掲載します。

『父は部落解放の運動家でした。山口県の被差別部落の出身で「貧しさから抜け出すには、部落を改善しなければ」と立ち上がった。世話好きで、市議も務めました。

私が高校2年の正月、父に「太郎、猿まわしにならんか」と告げられました。「ロマンのない人生はつまらん。猿まわしには千年の歴史がある。努力し、差別をはねのけ、部落が誇るスターになれ」と。

民俗学者の宮本常一さんや俳優の小沢昭一さんが家に出入りして、父が伝統芸能を復活させようとしているのは知っていました。大学受験をするつもりで勉強していたのですが、「やります」と答えました。

父は「周防猿まわしの会」をつくり、初代会長になった。熊本県の阿蘇に悲願の劇場を建てた翌年、56歳で急逝しました。猿まわしを残して人生を終えるんだと言い、夢をかなえました。あまりに若く、息子としては残念でしたが、命を燃やし、父こそがロマンに生きたのだと思います。

猿まわしの復活を試み始めた時、父は「世界に飛び込め。苦しい時には一歩、足を前に出すんだ」と言っていました。部落出身だと明かしたことを父が知ったら?
「お前はやはり、そう生きたな」と言ってくれるでしょうか。』

略歴
村崎太郎 49歳 猿まわし師。17歳で猿の次郎とコンビを結成し「反省」のポーズで人気者に。2008年に被差別部落出身であることを公表。妻の栗原美和子さんと6月に「橋はかかる」(ポプラ社)を出した。


村崎さんの著書「橋はかかる」は、映画化もされた「橋のない川」という著書を意識されたものだと思う。

小学校の時に講堂で「橋のない川」という映画を見た。映画の前の先生の前口上が長かったので、何か特別の映画なのかなあと思ったが、その時はその理由がわからなかった。理由がわかったのは後年になってからだった。映画のすじも忘れてしまったが、なぜかあの時の雰囲気だけは覚えている。 

「苦しい時は一歩前へ」という言葉が強く記憶に残ったが、そんな思いに至ったことがないのは、自分がまだ村崎さんの父親ほどの苦しさを経験していないからだと思う。 


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技術をアップする必要に迫られなかった

スーパーの直売所仲間は若い7人である。

ボク以外は30代と40代である。

パプリカとかいろんな種類のトマトとかアスパラとかズッキーニとかトウモロコシとか、難しすぎて自分には作れない野菜を出荷してくる。

農業歴は20年を越えたが、技術力があがらなかった。

それでもワンパック野菜なら全く問題はなかった。
 
少々外観が悪くても、虫食いでも、大きくなりすぎていても、他と比較されることはないし、その分、少し多めに入れて送れば問題はなかった。

しかし、直売所出荷では外観も重要である。 

泥がついていないジャガイモ

虫食いのないナスビ
 
変形の少ないキュウリ

すらっとしたピーマン

ワンパック宅配では技術をアップする必要に迫られなかった。今、そのしわ寄せが来ている。

対策として仲間とあまり差がつかない野菜を中心に出荷している。


イノシシ被害

田んぼに隣接している近所の農家のサツマイモ畑が昨日、イノシシに掘り返されて全滅したらしい。被害はなかったかと聞きに来てくれたが、まだ入られてはいない。しかしあわてて、電柵の下の草刈りをした。 
 

三重県伊賀市では、シカやイノシシの農作物被害を防ぐため、総延長130キロのフェンスを張り巡らせる計画が進んでいる。山と里の境目を隔てる工事の現場では、限られた予算の中でできるだけ長いフェンスを設置しようと、住民が自ら汗を流す。今年度中には、獣害が深刻な地区のほぼすべてを柵で囲える見込みだ。(農業新聞7月27日)

総延長130キロの柵は、周辺の騎馬民族の侵入に苦しんだ中国の万里の長城に似ている。

電柵の下だけは除草剤を散布する予定にしていたが、4月に1回使ったきりで、その後は草刈りを頻度多くして対応してきた。しかしそれも限界。お盆までにもう1回除草剤を使おうと思う。


巣箱の暑さ対策

数日前に、巣箱の外に蜂が群がっている画像をアップしたが、あれはやはり巣箱が暑すぎるようだ。巣門から入った風が少しでも抜けるように、後ろ側の板底に6ミリほどの隙間を作るようにと教えてもらったので、昨日、後ろ側の板の左右のコーナーに太い釘をさしこんで、蜂が後ろ側からも多少出入りできるようにしたら、今日は、巣箱の外に群がっていた蜂の量が随分と少なくなっていた。継ぎ箱(巣門のすぐ上に箱を1箱増やす)の方が効果があるらしいが、継ぎ箱は1人ではできないので、とりあえずできる方法で暑さ対策をした。


カンボジア ポルポト派元所長 禁固35年

170万人とも言われる国民の命を奪った政権の崩壊から30年余りを経て、責任追及の司法判断が下された。(朝日新聞7月27日)

ドイツでもナチスに関与した人々の責任追及が何十年にもわたって続けられた。

それに引き換え、日本の太平洋戦争の責任追及は大半がうやむやのままである。

終戦の8月が近くなると、戦争の悲劇体験や被爆体験が頻繁に新聞に登場するようになるが、悲劇をいくら伝えても戦争抑止力にはならないと思う。なぜ戦争に至ったか、なぜ戦争突入を抑止できなかったかを論考する記事がほしい。 

歴史学者 加藤陽子 『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』・・・読んではいないが、題名からこの本が言おうとしていることが何となく想像できる。

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今日の出荷

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田んぼは草山。ヤギはぜいたく。気に入った草しか食べてくれない。

ヤギの除草効果・・・ほとんど効果はない。あると思えるのは風景効果と癒し効果であるが、癒し効果は負担(世話のストレス)と表裏の関係にある。


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久しぶりのニワトリ画像。

ニワトリは高いところにある止まり木が好きなので、「家畜福祉」のために、ニワトリの止まり木はできるだけ高くしてあげましょう。

炎天が続いているが、この時期には、スイカの残渣や、取り遅れたバットキュウリなどのウリ科野菜をニワトリは喜ぶ。


今日の出荷

ワンパック宅配(セット野菜)

1類 タマネギ(250円)
    ジャガイモ(200円)

2類 キュウリ2単位(200円×2=400円)
     ナスビ(100円)
    ピーマン(200円)
    オクラ2単位(150円×2=300円)

3類 ナンキン(250円)

4類 エンサイ(150円)
     ツルムラサキ(200円)

その他 ミョウガ(150円)
      芋づる(200円)

サービス品 青シソ2単位 ニンニク小2個
        タイム、レモングラス、セイジ→ハーブティ

合計2400円+送料800円=3200円


スーパーの産直

エンサイ16単位(90円×16=1440円)

ツルムラサキ8単位(120円×8=960円)

青シソ14単位(90円×14=1260円)

オクラ8単位(120円×8=960円)

合計4620円。全部売れたとして自分の取り分は、4620円×85%=3927円

つまり、スーパーの産直はワンパック宅配の2軒分(2400円×2軒=4800円)より売上がかなり劣る。


ワンパック宅配(セット野菜)と、産直(直売)は、並行出荷して初めて比較して考えることができる。


産直(直売)の場合、夏野菜(6月中下旬~10月中下旬の4ヶ月間)は、上記4種類しか勝負できそうにない。他の野菜には苦手意識がある。目標は、
エンサイ(12単位)×90円=1080円
ツルムラサキ(12単位)×120円=1440円
青シソ(12単位)×90円=1080円
オクラ(12単位)×120円=1440円
合計5040円

つまり、4種類×各12単位で、1日、5000円の売上を目標にしたい。


夏野菜だけでなく、春夏秋冬、産直(直売)では4種類を12単位ほどづつ百円前後の価格で売リ、1日、5000円ほどを目標にしたい。

直売所主体に切り替えてから、ワンパック宅配(セット野菜)の方が利益率が高いと思い始めたが、年齢的に、ワンパック宅配(セット野菜)の新規営業をもう一度する元気はない。 

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ミツバチの生活圏

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ミツバチも暑さがこたえているのだろう。

こういう風景を見ると少し気味が悪い。

それでも、先日失敬した蜂蜜は、毎日おいしく頂いている。

酒は飲まないが、甘いものは大好き。

これでしばらくは、ヤマザキの薄皮アンパンを買わなくてすむ。

かわりに食パンを買って、ハチミツをつけて食べている。

自然の恵みをこんな形で口にすることができてありがたい。

1年前にはまだ、こんな状況を想像すらできなかった。

ハチミツを口にできるのは3人の支援が大きい。

(1)スロー人さんとの出会いと、ミツバチ飼育の手ほどき
(2)巣箱(3.5箱)をたった5千円で作ってくれる木工作家
(3)巣箱を置く山の整備や、巣箱の補充(挿入)や、採蜜を援農してもらっているUさん

どの人が欠けてもハチミツは口にできない。


父母の世代がミツバチの飼い方を知っておれば、生活が随分と楽しめたのにと思う。インターネットの普及で、知識が公開されて、多くの人がミツバチ飼育を楽しめるようになった。

葉タバコ跡地の10アールほどの山の斜面は「荒らしたくない」という理由で年に1回だけ草刈りをしてきたが、20年後に「ミツバチの飼育場所」として 、新たな利用価値ができるとは夢にも思わなかった。

50年前の葉タバコの風景は今、ミツバチが飛び交う空間と化している。

多分、何百年も前から、この山の斜面を生活圏としていたのに、人間が気付かなかっただけなのだ。

西洋ミツバチは草原のミツバチ

日本ミツバチは森林のミツバチ

この言葉を聞いていたので、巣箱を山の中に移動した。

こんなに簡単にひっかかる(捕まえれる)とは思いもしなかった。

初めて捕まえた瞬間から、ボクの人生はミツバチと共に歩めるようになった。

その後たった1ヶ月の間に、 怒涛のごとく4群もひっかかるとは、これまた想像もしなかった。

捕まえた瞬間から、ミツバチは「家畜」と呼ばれる。

ニワトリ、ヤギ、ミツバチという3種類の家畜のうち、ミツバチに最も多くの時間をとられている。ヤギに最も時間を取られているように見えても、実際はミツバチにより多く取られている。

山へ登り下りする時間と、巣箱の前でしばしたたずむ時間。

最近は、来年の巣箱置き場と、そのための森林整備の順序、捕まえる待ち受け箱の置き場所等を考えながら、太陽(西日)の当たり具合をチェックしている。

日本ミツバチの巣箱置き場は、午後からは太陽が当たらない場所、特に西日が当たらない場所が望ましい。


ミツバチの背中にのって、いっしょに蜜源探しに行くことができたら、ミツバチの生活圏がわかるのに。 

そしてボクもミツバチと同じように、小さな生活圏で生き、小さな生活圏の中で死んでいく。 

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あまり加工ができていない未完成な言葉


経済成長が人間を幸福にしないことはすでに常識。

経済成長しても下層階級に恩恵はほとんどない。

経済成長などいらない。

1970年代の生活レベルで十分である。

最低限の生活が何とかまわっていけば、それで十分である。そういう生き方をしているが、農業で最低限の収入の糧を得ることは難しい。

だからこそ、年間80万円ほどのベーシックインカム(生きるための最低限の基礎年金)で支援してほしいと思う。

既得権益に利益をもたらすだけの農業補助金を全廃し、その財源をベーシックインカムにまわすべきである。理由は、スペシャリスト型農家より、家庭菜園を中心とした自給自足農家を増やすことの方が、環境保護や、里山の景観作り、生物多様性の保持にははるかに重要だからである。


未完成

未完成の言葉かもしれない。

あまり加工がなされていない言葉の羅列になっているかもしれない。

それでも、今日、残そうと思わなければ、今日のことは永遠に残らない。

明日のことはわからないから、今日、残したいと思う。

・・・たら、もし・・・・では、いつまでたっても進まない。

30代でできなければ、50代になってもできない。

30代は未完成、50代なら完成に近いなど全く思わない。いずれも未完成である。

だから30代の未完成の言葉を、50代の未完成の言葉を、今日、残さなけば、明日以降も残せない。 
  


直売所

家から30分以内で行ける野菜の直売所が10軒もあるが、出荷しているのは3軒だけである。

この3軒を続けようと思う。

明日出荷するスーパーの産直は、週に3回あり、ハーブティや芋づるのような特殊なものを除き、売れ残りは少ない。
本来、直売(産直)はこうでなければならないと思う。スーパーと同程度かそれより安い価格設定にしているのだから、これで3分の1も売れ残りが出るようであれば、早晩続かなくなる(出荷したくなくなる)。

直売所出荷を始めたのは去年の10月からだが、まもなくイノシシによる壊滅的被害が発生して出荷ができず、本格的にまた出荷ができるようになったのは今年の5月下旬頃だから、直売所のことに通じているわけではない。

日によっては、かなり売れ残る直売所もあるが、上記3軒だけはくじけずに続けて、直売所の情報提供をしたいと思う。

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「青シソ」と「ハーブティ」は捨てる戦法

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備前市のホームセンターへ出荷に行った帰りに、干していたカンピョウを写させてもらった。

カンピョウを干せるようなリッチな農業ができているのは戦前生まれの人たち。つまりボクより10才ほど上の世代である。

この家では、カンピョウを使って今でもお寿司や巻き寿司を作っているのだろうと想像した。


備前市のホームセンターは家から5~7分。

ここの直売所に自分の居場所ができた。

ただし、3日も出荷しなかったら、自分の居場所(置き場所)など、すぐになくなる。

少なくとも2日に1度は必ず出荷している。

そんなに売れなくても、近いことは大きなメリットである。

ここのホームセンターで、1日の売上1500円をめざしている。

1500円という金額をバカにしないでください。

直売所に出荷している人は、こういう金額を目標にしている人も多いと思う。

エンサイ・・・・・・・9単位(単価90円)
ツルムラサキ・・・6単位(単価120円)
青シソ・・・・・・・・・6単位(単価90円)
ハーブティ・・・・・ 4単位(単価90円)

この4種類しか出荷していない。

青シソとハーブティは「客寄せパンダ」というか、「引き立て役」にしている。

エンサイとツルムラサキを売るためには、そうした方がいいと感じたから。

青シソを6単位作るのは極簡単であるし、ハーブティは栽培の手間はほとんどかからず袋詰めの手間だけなので、この2種類は捨てる戦法。

青シソは半分売れることもあるが、ハーブティはほとんど売れない。

エンサイとツルムラサキの左右に、青シソとハーブティを配置して、エンサイとツルムラサキを売る。

これがエンサイとツルムラサキだけだったら味気ないし、そんなに売れないと思う。

青シソとハーブティで両脇を固めているから、合わせて15単位ほど売れているのだと思う。

エンサイ9単位で810円、ツルムラサキ6単位で720円、合わせて1530円。これが2日分。

2日に1度、持って行っているが、たいてい売り切れている。

目標は毎日これくらいを売ること。

近いが、毎日は行っていないので、いつ売れたのかわからない。この2倍の納品をしてもよいが、スペースが少ないので置き場所がない。

もっと売れるようになれば、もう少し広い場所の確保を店の人にお願いしようと思う。

オクラ(8号袋で10個入り90円)があれば確実に売れると思うが、作付量が少なく、他の店に出荷している。


1日の売上は大した金額ではないが、このホームセンターに居場所が確保できたことがうれしい。

しばらくこの4種類をキープしながら、10月中下旬以降から「小型レタス類」を、11月上旬から「株張りシュンギク」を、11月中旬から「ホウレンソウ」を出荷し、年明け頃から菜っ葉4種類「ビタミン菜・雪白体菜・ちぢみ菜・サラダ水菜」を出荷したい。

 
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秋冬作の準備

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梅雨明け後、炎天が続いているが、ヤギは鶏小屋の日陰にいることが多い。

去年はまだ放牧場ができていなかったので、午後からヤギをどこにつなごうかと考えることが多かったが、今は夕方の3時間だけ外につないでいる。

自由に動ける3アールの空間があるということは、ヤギにとっても自分にとっても大きな安らぎになっている。

  
 

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昨日、採蜜をした巣箱。1日過ぎても逃去はしていなかった。

今の時期はこの場所は1日中、日が当らない。斜面で風通しもいい。ミツバチが最初にこの箱を選んだ理由がわかるような気がする。

置き場所は山の中でも、箱をもって下りて採蜜するので、不便なことはなかった。
 
 
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続けてこの巣箱を採蜜する予定だったが、時期尚早のため40日ほど遅らせることにした。それにしても巣箱の外にこんなに蜂が。

この場所も1日中、日陰になる場所であり、暑くはないはずだが。



芋ヅル(葉柄も食べれるスイオウという品種)は、あまり売れない。ただ、少しは需要もあるので5単位ほどは出荷を続けようと思う。

スイオウは茎葉があばれて、そのまま放置しておけば他の品種のサツマイモの葉が負けてしまうので、適宜、茎を切る必要があり、そのための出荷でもある。

サツマイモを作るとイノシシに狙われやすいので、減らす予定だったが、1枚の田んぼの中にサツマイモと他の作物を共存させれば、サツマイモの葉がじゃまをしてしまうので、結局、1枚の田んぼはサツマイモでうめてしまったが、これは失敗だった。


秋冬作の準備がまだ全然できていない。

とにかく8月20日までには播きたいニンジン予定地の耕運だけは近日中にしておく必要がある。

直売所でよく売れるらしい芽キャベツは今月中に種を播く必要があるようなので、キャベツやブロッコリーも例年より2週間ほど早めて月末までに一緒に播こうと思う。



直売所では完売よりも、1~2割ほど売れ残りがあることが理想ではないかと言われる人もいる。つまり、10単位を出荷したら1~2単位、5単位を出荷したら1単位ほど売れ残っている状態がベストだと言われる。なるほどと思った。それも目標にしたい。

作物ごとの直売所の需要は限られているので、ツルムラサキやエンサイ、青シソの作付をそんなに増やすことはできない。出荷を増やそうと思えば、他のレパートリーを考える必要があるが、その作物として浮上してきたのがオクラである。

オクラは他の果菜類と異なり、「技術力の差」があまり生じない作物だと思う。


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採蜜

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4月20日に巣箱に入ってきたミツバチの「採蜜」をした。ちょうど3ヶ月経過しただけだが、画像のような巣作りがすでにできていた。
 
 
 
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4.5段(0.5段は巣門のある最下段の箱)ある箱の、一番上の箱の巣を失敬して、ハチミツを搾った。

1週間前にスロー人さん方で見学させてもらった採蜜作業がとても参考になった。


数日前に、百円ショップ等で採蜜作業の一式を購入していた。

(1)ポリのバケツとバケツに合うザル2つ

(2)木枠から蜜ロウを外す細長い包丁(刺身包丁)

(3)ビニール手袋(再度購入)2足

(4)麦ワラ帽子

(5)さらし



かなり重装備で山へ上がった。

(1)ビニール手袋の上から軍手をはいた

(2)冬用の上着を着た

(3)頭には蜂用ネットをかぶり、タオルで首を巻いた

それでも耳を刺されたので、タオルで「ほおかむり」をした。



手順は、

(1)巣箱の最上段の蓋をとり、最上段にのせているベニヤ板をケプラー12号というタコ釣り用の糸(針金のようなもの)で裁断してベニヤ板を取り除く。

(2)(1)と同じ方法で、最上段の箱を裁断してはずす。

(3)0.5段の巣門のすぐ上に、新しい一箱を挿入して完了。
 


その後の作業は山から下りて物置の日陰で、木枠から包丁で蜜ロウをはずす作業をした。

蜜ロウをはずした後、蜜ロウを包丁で3段に切り、蜜が流れ出やすくして、バケツのザルの上に置く。この状態で一晩おいておくと、翌朝にはバケツに蜜が溜まっている。



貴重な経験をさせてもらった。

援農してもらっているUさんが手伝ってくれたからできた。


今回の蜜の量は、スロー人さんが1週間前に採蜜した量の3分の1も取れていないと思う。

それでも、自分の巣箱で初めて採れたハチミツは感激だった。

こういう作業はあまり得意でないが、回数をこなして慣れていくしかない。
 
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西粟倉村の試み

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お前、昨日も見たぞ。ここはそんなに良いエサ場なのか。

電柵の本体を収納している箱の側面に止まっていた。

畑の強力助っ人、肉食系昆虫、カマキリ。



アントニオ猪木


『改革には、慣例に引きずられない「非常識な発想」が不可欠だ。私が1972年、新日本プロレスを設立した当時は、プロレスを見下すような風潮があった。最初は「馬鹿だ」と言われたこともあったが、地道にスポンサーを集めて人気団体にした。
 例えば「新日本相撲協会」のようなものを作り、今の相撲協会との対立構造ができると、相撲界も盛り上がるのではないか。』(7月13日、朝日新聞)


農協も「第2農業協同組合」のようなものができて、今の農協と相対峙するような構図ができないと、農業の改革はできない。

農協という組織が巨大過ぎる。相対峙する勢力が育たないなら、この国の農業はつぶれる。



サルコジ政権 VS ネット新聞


フランスでサルコジ政権の疑惑を追及、政府・与党と全面対決の姿勢を強めているのは、新興のインターネット新聞だ。

背景には、政権寄り企業の配下に入った一般紙などが政府を批判できないフランスのメディア状況がある。

同国の全国紙の多くは、大統領と個人的に親しい経営者の企業グループが買収した。テレビやラジオにも大統領側近が幹部として送り込まれており、政府への真っ向からの批判を控える傾向が顕著になっている。(朝日新聞7月14日)


今度の参議院選挙も民主党はマスコミにしてやられたと思う。マスコミのほとんどは反民主党の立場が鮮明だったように思う。



一票の格差

今回の選挙区での最大格差は、神奈川県と鳥取県の間の5.01倍だった。神奈川では69万票を集めた民主党候補が落選、鳥取では15万票台の自民党候補が当選した。

大阪や北海道、東京、埼玉、愛知では50万票を越えた人が敗れた。

最小の13万票台で勝てた高知や、20万票以下で当選した徳島、山梨などとの「一票の価値の不平等」は歴然だ。

全選挙区での総得票数と議席数を比べて見ても、深刻さが浮かぶ。

民主党は2270万票で28議席を得た。一方、39議席を獲得した自民党は約1950万票にすぎなかった。(朝日新聞社説7月15日) 



西粟倉村の試み

田舎暮らしを希望する人に家と雇用を提供する岡山県 西粟倉村の試みが成果を上げている。約2年間で23世帯、40人が東京や大阪などから移住した。

村は今年も8月7日に東京、8日に大阪で説明会を開く。森の学校は事業拡大でさらに多くの人材を必要としている。「家も雇用もおまかせください、というのが西粟倉方式。多くの人を村へ呼び込みたい」と話している。問い合わせは村総務企画課 (電話0868-79-2111)( 朝日新聞7月15日)

    
 
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がんばらないと農業が続けれない。

がんばり過ぎると資本主義下では農業は損をする仕組み。
それでも、がんばらない生き方は農業では難しく、

がんばりすぎて病気になるか、

過労死と農機具事故の瀬戸際で生きる。

それが農業・・・。


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ハウスの無い農業

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夏空にはノウゼンカズラの花が似合う。どうやら梅雨明けしたようだ。 

今日、今季最後のキュウリの種を播いた。


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近いうちに採蜜をする予定だが、楽しいというより、何か怖い気がする。刺されて以来、急に怖気づいてしまった。

それでも心強い援農があるので、Uさんの指導を受けながら進めようと思う。


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昨日アップしたエンサイの曲がり。生産者の方で、エンサイの茎が曲がらない方法をご存知でしたらお教えください。

ワンパック野菜なら大した問題にはならないが、直売所出荷では、この曲がりはやはり致命的な敬遠要素になる。 



7月末か8月頭から、繰り返し、レタス類とシュンギクの種を播こうと思う。10月はまだエンサイとツルムラサキが出荷できるが、この時期には特にレタスが喜ばれる。サラダ菜や極早生レタスが出荷できるようにしたい。

レタスもシュンギクも病害虫のほとんどない野菜だが、早播きはしたことがないのでどうなるかわからない。

レタスは一晩水に浸した後、冷蔵庫で発芽させるとか、井戸の中で発芽させると聞いたことがあるが、具体的なことは知らない。近所の高齢のおばさんは井戸で発芽処理をすると以前話していたので、聞いてみよう。


エンサイ、ツルムラサキ、青シソ、オクラの4種類だけは、コンスタントに出荷できそうである。

平均単価が100円とすると50単位売って5000円。ここから15%引かれるので取り分は4250円。  
 
50単位売ろうと思えば、エンサイ15単位、ツルムラサキ15単位、青シソ10単位、オクラ10単位を売る必要がある。

ワンパック野菜(セット野菜)の宅配なら、中味2400円+送料800円=3200円なので、2軒送れば2400円×2軒=4800円になる。


ニワトリもヤギもミツバチも、3種類の家畜は至って元気である。

ニワトリは導入以来まだ1羽も死んでいないが、この冬の農閑期にはメス6羽、オス1羽を料理して23羽ほどに「口減らし」をしようと思う。

ヤギは涼しくなる午後3時半~6時頃までの2~3時間だけ外に出せば、他の時間帯にボクを呼びつけるような鳴き方はしない。つまりほとんど鳴かない。

呼びつける時には甲高い鳴き声で何回も鳴くから、行かざるをえない。

ミツバチは今のところ、イノシシやシカに箱を蹴っ飛ばされることもなく、アナグマ(アライグマ?)やヌートリアに狙われてもいない。このまま害獣防御をしなくてよいなら、随分と助かるのだが。


先日、スーパー内の産直に出荷した「芋づる」は全く売れていなかった。今日は荷姿を昨日の画像のように変え、120円ではなく90円(15本)で6束出荷した。

ここのスーパーの産直で売れなければ、他の2ヶ所の直売所は客層が違うのでもっと売れない。


直売所で自分の居場所を確保するには、少しずつでもコンスタントに年間を通して出荷を続けた方がよさそうである。ワンパック野菜の出荷を休んでいた3月、4月の2ヶ月間は野菜がほとんどない時期であるが、今年はサカタのタネの菜花を中心に少なくとも2アールは菜花を作付しようと思う。 
 

ハウスを有効に生かせる農業者はそんなに多くないと思うし、今後の気象条件を考えると、リスクの高い買い物だと思う。

ハウス適性のない人はハウスを持ってはいけない。よく考えれば自分でわかるはず。

ハウスがないから農閑期ができ、ハーブの導入、百姓塾、百姓塾の営業、ドラム缶炭焼き、小冊子の出版、ヤギやミツバチの導入、山仕事もできた。

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「タバネラ」が必要になった

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ナンキンの黄色い花、カンピョウの白い花。コントラストがきれい。

集落ではすでに2軒しかカンピョウを作っていない。50年ほど前は、夏休み頃にはどこの家の門先にも、太い丸太(稲のはざかけ用の丸太)にカンピョウを干していた。それはまさしく、当時の田舎の風物詩だった。

干したカンピョウは缶などにしまわれ、お寿司や巻きずしを作る時に使った。一昔前の我が家では、地域の祭りや、田植え後の「しろみて」、誕生日や遠足などの時に、しばしばお寿司や巻きずしを作ってくれた。
  


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芋づるは、袋に入れずに、野菜の結束バンドでとめただけの状態で出荷することにした。

茎を半分に切ったり、葉の部分だけを切って袋詰めするのは、何かおかしいと1~2日考えていたら、画像のようにするのがいいと思いついた。

近辺の直売所で芋づる(葉と葉柄)が出荷されているのを見たことがあったら真似をしているが、芋づるが出荷されているのをまだ見たことがない。


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芋づるに結束バンドを使うために、画像の「たばねら」という器具も購入せざるをえなかった。5480円。

今後、使うことがあるかなあと想像したら、ダイコン、キャベツ、ハクサイ等にはこの結束バンドが使われていることが多いので、今後も必要になると思い購入することにした。

すでに、バッグシーラー、電熱シーラーを購入しているので、結束する器具としてはまさに3種類目。3種類の合計ですでに3万円ほどになっている。

農業には、こんな細かい出費がいろいろと出てくる。だから大きな投資は決してしてはならない。大きな投資をすればするほど、それに付属するように小さな出費が雪だるま式に増えてしまう。

すでに2種類の結束器具を購入しているし、この「タバネラ」の購入に躊躇していたら、直売所仲間に「持っていることが常識」と言われた。

「タバネラ」の費用くらいは、芋づるで稼がなくては。

芋づる(葉と葉柄)は20本で単価120円に設定し直した。

これ以上は単価は上げれず、これ以上は単価を下げれない、自分にとってはぎりぎりの価格設定である。他の作物の価格設定も、自分にとっての「ぎりぎりの価格」をつけている。つまり、これ以上下げたら「ボランティア価格」になってしまう瀬戸際の価格である。

芋づるの出荷に関しては、
(1)まず、芋づるを適宜収穫する。
(2)手早く、芋づるから葉柄をはずす。
(3)葉柄の数を数えながら20本を束にする。
以上の3工程が必要になる。
 
出荷して売れるかどうかはまた別問題。

芋づるに関してメールをくれた方が、戦前生まれの人は食べた経験があるかもしれないが、今の人は食べ方を誰も知らないだろうと言われる。そして、葉柄は「皮をむいてから料理に使う」と指摘してくださった。

皮をむかなければ使えないなら、そんな手間な野菜は売れないだろうと考えたが、とにかく、言われたとおりに皮をむいてみることにした。

何と面白いほどするするとむけた。皮むきは「意外と楽しめるかも」と思った。

ただ、よく売れても1店舗で3~4束だろう。これを見越して出荷する必要がある。

 

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ひんまがったエンサイ。収穫後、時間の経過とともにエンサイの茎は曲がってしまう。これもスーパー等で売られない(市場性がない)原因の一つである。

見てくれは悪くても、鮮度がいいから曲がるということもわかってくれているようで、ホームセンターでエンサイはよく売れる。 


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ツルムラサキにシールを貼った。あまり鮮明に映らなかったが、わかりますか。1枚が2円するので全部に貼ったわけではない。3割ほどに貼った。今後は2~3日間隔で貼っていこうかと考えている。

シールは最初、直径3センチを考えていたが、商談の場にたまたま友人がいて、そんなにちまちませずに、作るのなら目立つように直径5センチにした方がよい、値段もそんなに違わないのだからと助言してくれた。 


 
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画像の左が欧風ハーブの「スイートバジル」で、右が和風ハーブの「青シソ」。150幅の畝に2条植え、長さは16メートルほどで、同じ面積(量)を作っている。



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農業の七つ道具ならぬ4つ道具。左から、収穫ハサミ、鎌、ハサミ、ノコギリ。

ハサミとノコギリはあまり使うことはなかったが、回収した売れ残りの袋を切る時に、ノコはヤギに木を切って与える時に、しばしば使うようになった。













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楽しく収穫、楽しく袋詰め

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放牧場ができていたおかげで、ヤギに手間がかからなくて助かる。

今日は、普通は出さない裏口から外に連れ出した。

画像に見える2頭のヤギの間に「ビオトープ」を作る予定であるが、イノシシが掘り返して「ぬた場」になっている。身体についたダニなどをとるためにイノシシがころげまわって「泥浴び」をしているようだ。

直売所出荷は「売れた、売れていない」という、また違った楽しみがある。

(1)備前市スーパー
(2)備前市ホームセンター
(3)岡山市 民間直売所

の3ヶ所にしぼりつつある。(3)の民間直売所は当日の売上が午後6時にメールで送られてくる。今日はオクラ1単位、エンサイ6単位、ツルムラサキ1単位が売れていた。

この民間直売所に持っていくようになってまだ2回目だが、今後伸びるような気がする。家から片道20~25分ほど。

初回は月曜日に持っていったが、今日は木曜日で3日目にもかかわらず、月曜日からの売れ残りのエンサイもツルムラサキもスイートバジルも、ほとんど傷んでいなかった。

まだ「陳列しておける」と店長さんに言われたが、もちろん、今日持参した野菜とすべて入れ替えた。葉物の場合、夜は冷蔵庫に入れてくれるらしい。

陳列する場所も店長さんが付き添ってくれて、置き場所を言ってくれる。

売れ残っていたハーブティを店長さんにあげたら、常連客にあげると言ってくださった。

エンサイやツルムラサキの売れ残りは捨てずに家で食べている。特にエンサイはしばしばおひたしで食べる。昨日、一昨日と「挿し木」にしたのは、売れ残りのエンサイやツルムラサキが主だった。一晩バケツに入れて「水上げ」してから挿し木にした。 

 

明日は備前市のホームセンターに、エンサイとツルムラサキを8~9単位ほど持って行く予定。家から6~7分だし、できれば毎日持っていこうと思う。

ツルムラサキは、6~8本入りで単価は120円に設定している。ボードン12号袋を使用し、袋は電熱シーラーで閉じている。

明日はブログ名入りのシールを始めて使ってみようと思う。


直売所に「はまっている」という高齢の生産者の気持ちが少しわかりかけてきた。

早朝6時、エンサイとツルムラサキと青シソを楽しく収穫し、楽しく袋詰めして、翌日、売れた数に一喜一憂する。なお、このホームセンターは当日の売上のメール配信はないので、翌日行った時に確認するしかない。

メール配信があれば、翌日どれくらい持っていくべきか判断がつくので、出荷ロスはもっと少なくなるが。

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芋づるの袋詰め、および単価設定

「芋づる」を初めて出荷した。エンサイとツルムラサキは今日は出荷できるほど大きくなっておらず、芋づるを出すしかなかった。

収穫はそんなに手間ではなかった。

芋づるを収穫して、その場で茎から葉軸をとって収穫容器に入れた。

次が袋詰めである。

最初、エンサイを入れる長物3号という袋に入れたが、葉の先が袋から飛び出すので使えなかった。

その後、茎を半分に切り、ボードン9号袋に入れたが、半分に切るとうまくおさまった。

それを何袋か作ったが、同じ半分に切るのなら、葉と軸の付け根のところで切れば、買ってくれた人が、葉と軸を切り離さなくてすむと思った。

葉と軸の付け根のところで切ると、顧客は一手間省けるが、袋に入れた時の見栄えがよくない。それでもこの方法しかなかった。

頭で考えてもわからないので、袋詰めをしながら試行錯誤するしかなかった。

エンサイは9本前後で90円にしているが、芋の葉軸は15本前後で90円にした。

15本というのも、袋詰めしながら、この数字に収まった。

あまり売れなければ、芋づる出荷は止める。

直売所へ持参してから気付いたのであるが、食べ方の表示(POP)が必要だと感じた。

葉はおひたし。葉軸はキンピラ風の炒め物や、アゲといっしょに煮びたしにする。 

 

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昨日の続きで今日も、エンサイとツルムラサキの挿し木をした。

用意も何もできていなかったので、タマネギ跡地や、多く植えすぎたハーブの株間などに、挿し木をした。

うまくいくかどうかはわからない。陽がさせば黒い寒冷紗で日除けをする必要があるし、寒冷紗が足らない部分は草をかぶせておく必要がある。

挿し木をするなら、ここ2~3日がぎりぎりの限度である。梅雨明けしてからでは遅すぎるし、明日から3~4日は曇天が続いてくれることが望ましい。ただし、これ以上雨が降っても困る。畝間の水がなかなか引いてくれない。

エンサイもツルムラサキも、それぞれ15単位ほどを毎日出荷しようと思えば、かなり作付をしておく必要があると思った。

青シソは毎日8単位ほどなら、150センチ幅で16メートルほどの畝に2条植えすれば足りる。

ハーブティは3種類を入れる必要があるので、単価を同じ90円に設定するなら、青シソの方がはるかに採算がよい。

なお青シソはエンサイと同じく8~9本の「茎」を1単位にしている。

エンサイも、青シソも、芋の葉軸も、ハーブティ用ハーブも、1単位90円の単価設定にしている。

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異次元の世界


ホームセンターの直売所など、野菜を買う目的で来ていないから、あまり売れんだろう・・・という農業仲間の言葉はあたっていなかった。

逆に、野菜だけの直売所でほとんど売れていない。

日曜日にホームセンターのナンバに出荷したツルムラサキとエンサイは完売し、青シソは2袋残っているだけだった。

もっと売れるようなら、毎朝、エンサイ12袋、ツルムラサキ8袋、青シソ6袋を持参しようと思う。

しかしそうするには、物がない。

夕方、雨の中、エンサイを増やすために定植した数と同じくらいの220本ほどの挿し木をした。今の時期は、エンサイもサツマイモもハーブのタイムも茎のところから少し根が出ている。だから挿し木をすればすぐに活着する。1ヶ月も経ないうちに出荷できるようになると思う。

明日はツルムラサキも追加で50本ほど挿し木をする予定。見た感じではツルムラサキは挿し木ができないように見えるが、実際はエンサイと同じくらい挿し木が簡単である。


目標設定が「手取り100万」と低いので農業でがんばることができる。

これが「手取り150万」にしなければならないなら、自分の場合は農業ができない。

その100万も、今の現状では到底とどかない。

それでも、農業にほとんど投資をしていないので設備投資の借金はないし、病気がないなら、少しずつでも収入を上げていくめどを立てることもできる。

農業にとって最も危機的な状態は、貧乏であることより、病気になることである。

農業に投資していないということは、農業のランニングコストも少ないことに通じる。

たとえばハウスがあれば4年に1度ほどハウスのビニールの張り替えがあり、8~10万円ほどの出費を迫られるのでなかろうか。


ワンパック野菜だけをしている人は直売所出荷を、直売所出荷だけをしている人はワンパック野菜の営業もしてみると、「目からうろこ」のような発見がある。

ずっと「顔の見える関係」にこだわってきた。だからワンパック野菜(セット野菜)だけを続けてきた。

直売所出荷は「顔の見える関係」ではない。どこの誰が買ってくれているのかほとんどわからない。

それでも、今日は5個売れたとか7個売れた等、違った楽しみがある

単価のシールに名前が表示されているから、先方からは名前がわかる。案外、身近な人が買ってくれている可能性もあるし、同じ集落の人が買ってくれて、夕げの話題の一つになっているかもしれない。

このホームセンターで1日に売れる個数の概算がつかめるようになったら、直径5センチの「ヤギの画像を載せたブログ・あめんぼ通信」のシールを張って、ブログに誘導したいと思う。

そして野菜を購入してくれた客がブログを見てくれたら、店での固定客になってくれる可能性もある。

しかしまだその域には達していない。少なくとも後1ヶ月は経過しないと、1日に売れる個数の概算はつかめない。

シールは1枚が2円もするので、今はまだ使う時ではない。

このホームセンターで、自分の野菜の確固たる居場所と、出荷するリズムと、購入してくれるだろう個数が把握できた時、ブログのシールを張る。

ホームレスの人が「ビッグイシュー」を1日10冊売れば、1日に1600円の純売上(手取り)になる。

90~120円の単価のものを1日に20袋売れば、1日に2000円ほどの総売上になる。ここから15%の売上手数料と、生産にかかった経費の概算を差し引くと、1200~1300円ほどの純売上になる。

年収が600~800万の人からみれば、まるで異次元の世界かもしれません。


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シュンギクとレタス類を7月末には播きたい

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2日に1回は近くのホームセンターの直売所に持っていく。

エンサイ・・・・・・10単位前後(単価90円)
ツルムラサキ・・・8単位前後(単価120円)
青シソ・・・・・・・・・5単位前後(単価90円)

売れ残りは全て引き上げ、新しいのを置く。

とにかく欠かさずに習慣にすることが大切だと思う。

これ以外の野菜は置かずに、この3種類で様子を見る。


エンサイやツルムラサキが硬くなる10月中下旬頃には、シュンギクとレタス類に切り替わるようにしたい。

シュンギクとレタス類は霜に弱く、12月中下旬頃にはホウレンソウと菜っ葉(水菜、雪白体菜、チヂミ菜、ビタミン菜)に切り替わるようにしたい。

ホウレンソウと菜っ葉が終わる頃には、菜花に切り替わるようにしたい。


そのため、シュンギクとレタス類の第1回目は7月末には播きたい。例年より1ヶ月ほど早播きである。工夫しないと発芽しないだろう。

品種もいろいろ播いて比較する必要がある。と言ってもタキイ種苗、サカタのタネ、ナント種苗の3社からしか購入していない。


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「スロー人」さんの採蜜

 
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スロー人さんの採蜜を見学させてもらった。

援農してもらっているUさん、巣箱を作ってもらっている木工作家等、総勢5人で行かせてもらった。他にも7人ほど来られていて12人ほどで一部始終を見せてもらった。

採蜜は一人ではできない作業だと思った。

作業自体は1時間ほどで終わった。
 

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いろんな巣箱を持たれている。画像は丸太に穴をあけた巣箱。


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外から、巣箱の中の様子がわかるように工夫した巣箱。
 

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西洋ミツバチの巣箱で日本ミツバチを飼っている巣箱。


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左は自宅横に置いている巣箱で、右は山の中に置いている巣箱。全部で15箱ほど設置されていて、そのうち逃去した巣箱もいくつかあった。

 
 
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木の低い場所に、小さな水平板を3ヶ所ほど設置していた。分蜂はたいていこの分蜂板のどれかに止まるらしい。 


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来客のために細かな配慮をされていた。ネットで囲んだテントの下で、採蜜したばかりのハチミツをクラッカーにのせて頂いた。

 
 
 
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5段重ねの最上段の箱の蓋を釣り糸のようなもので切り取り、次にまた同じやり方で最上段の箱を切り取ると、上から2段目の箱の断面は右の画像のようになっていた。最上段の箱は最初の6枚の画像のような処理を続けた。

スロー人さんは働きながら趣味で日本ミツバチを飼っている。キャリアはすでに6年ほど。わからない点はインターネットで調べながら独力で現在の巣箱を形作った。

手にはゴム手をつけ、頭には面布(ネット)をつけていたが、半袖で一連の作業をされていた。見学者の中には面布をつけていない人もいたが、ミツバチに刺された人はいなかった。

見せてもらってから、こういう作業はあまり得意でないなあと思った。

Uさんは一連の作業の手順がすぐに理解できたようだった。この理解力の差はどうすることもできない。

8月10日頃までに2箱を採蜜しようと思う。

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フランシーヌの場合

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草が伸びて、電柵の線にかなり触れていたが、やっと柵線の下の草刈りを終え、支柱の所だけは鎌で刈り終えた。

柵線の支柱の地ぎわの部分は、草刈機の刃が少々あたっても構わないように、全てのポールにパイプを入れてくれ、コーナーの部分は画像のように鉄棒で補強を入れてくれている。だから、去年の11月24日に電柵を作ってもらってからこっち不都合は全く起きていない。備前市八塔寺のNさんに作ってもらったが、こういう細部の配慮がとてもありがたい。

だから、草さえきちんと刈って漏電を防げばよい。しかし、その草刈りがなかなか予定通りに進まない。

草刈りをしながら、よくこれで害獣に侵入されなかったなあと思った。

電柵の下だけは定期的に除草剤を使うつもりだったが・・・4月に1回だけ使い、その後使っていない。

   
   
 
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ニワトリの特定部位の羽がずっと抜けており、生えてこない。

こういう画像をアップするのがいやで、ニワトリの画像を避けていた。

一緒に購入した2人の友人はどちらも、羽は抜けていないらしいので、エサの何かが足らないのだろう。

ただ、今まで19年間ニワトリを飼ってきて、羽がこんなに他のニワトリによって取られたのは初めての経験である。

エサは従来と全く変わらず、草は毎日欠かしたことはない。

羽装がきれいで、今までと羽の色が違ったのでこの品種を選んだが、次回は従来飼っていたニワトリの品種にしようと思う。

ニワトリを飼う目的は、野菜の残渣処理や卵だけでなく「鑑賞目的」も大きいから。
 


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ミツバチに刺されたのは、飼い犬に噛まれたような体験だった。

あれから少し気分が落ち込んで、毎日は見に行かなくなった。

それでも今にしておもえば、状況をもっとよく観察しておけば刺されなかったと思う。あの時、巣門の周りにたくさんいたミツバチが急に「ばらけた」ように見えた。それから攻撃された。 
 



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ヤギは石垣をそんなに壊していない。もともと崩れかけていた石垣も多いが、これ以上の崩れは望まない。あまり崩すようなら、石垣に竹を並べようと思ったが、その必要はなかった。 


 フランシーヌの場合
 

フランシーヌの場合は、あまりにも、おばかさん・・・

しかし、そういう生き方を選択する人も多い。


団塊の世代の人は、高度経済成長という波に乗ってただひたすら走り続け、疑問を持つ余地などなかったのだろう。
それでも若い時は「全共闘世代」だから、それなりにデモもしたのだろうが、それは青春の単なる飾りであり、身だしなみのようなものだった。卒業するとすぐに、そういう「若さの特権」から卒業し、組織の歯車の一つとして、疑問を持つ時間も術もなく回転し続けたのだった。

そのしわ寄せは次の世代(団塊世代の子供)に、「ロストジェネレーション」問題として浮上した。


ボクは団塊世代より5年ほど遅く生まれた。予備校の時に「浅間山荘事件」があり、その衝撃から「学問の府」は急速に静けさを取り戻し、「遊びの府」になった。

何となく大学へ行き、何となく卒業し、何となく会社へ入り、何となく入退社を繰り返しているうちに、次第に追いつめられ、晴天のへきれきのようにひらめいた農業に転身した。

会社組織にうまくはまれず、結局サラリーマンをドロップアウトしてしまった。
 
農業は、フランシーヌの場合のような「死」ではなく「再生」となった。

しかしいまだに、先が見えない再生の渦中にある。

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農業補助金の「垂れ流し」を事業仕分けせよ



2010年度の農林水産関係予算は2兆4517億円で、10年連続で減った。2兆5千億円を下回ったのは1976年度以来34年ぶりだ。(農業新聞7月7日)

こんな莫大な予算が農林水産関係に投下され続けてきたにもかかわらず、農業は衰退の一途である。補助金の投下の仕方に致命的な誤りがあったか、投下しても効果は全くなかったかのどちらかだと思う。


農林水産関係予算を2010年度より増やすと回答したのは自民、公明、国民新、社民、たちあがれ日本、共産の6党。共産党は3兆5千億円程度、自民など5党は3兆円程度に増額するとした。(農業新聞7月7日)

本当にばかげている。

消費増税の前に、「農業補助金の垂れ流し」を事業仕分けすべきだ。


支持政党がない。それでも消去法で考えたら民主党しか残らなかった。ただ、管首相の消費増税発言は致命的な支持率低下となって投票に反映されるだろう。



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芋づる「すいおう」。近々これも出荷しようと思うが、どんな袋を使い 、どんな荷姿で 、何グラム入れるかは、まだわからない。

そして、エンサイやツルムラサキに比べて、
(1)収穫スピードは
(2)袋詰めのスピードは
(3)値段と量的な問題は

それには、まず自分が食べてみて確認する必要がある。インターネットで調べたら、
(1)葉はおひたしに
(2)葉軸(葉柄)は、キンピラもしくは煮物に



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オクラの花落ちが多い。節間も広く、低節位からの生りが少ない。グリーンソードという値段の高い種を使っているのに。


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2ヶ所に「キクイモ」を植えている。あまり一般的ではない芋であるが、11月下旬以降には何とかこれを売りたい。

春夏作では、
(1)エンサイ
(2)ツルムラサキ
(3)青シソ

秋冬作では、
(1)レタス類
(2)シュンギク
(3)キクイモ
(4)菜っ葉(雪白体菜・ビタミン菜・ちぢみ菜・サラダ水菜)
(5)ホウレンソウ

なお、菜っ葉とホウレンソウはすべて、直播ではなく、育苗して「定植」という方法を選択するつもりである。今年は黒マルチに定植ではなく、露地に定植を主体にしたい。

直播をしない理由は、
(1)直播でうまくできたためしがない。
(2)播種機を持っていない。
(3)畝上げ機を持っていないので、高畝にできない。
(4)生育に大小ができ、出荷の時に不便。
(5)種代が少なくてすむ。

上手な人からみれば、直播の方がはるかにスピーディなのかも知れないが、できない者にとっては、経験年数が20年になってもできない。

なお、定植にも2通りがあり、
(1)発砲スチロールの144穴の連結ポットで育苗して定植
(2)地床育苗して定植→この場合、根に土はつかない。
 (1)と(2)は並行してやってみようと思う。


 
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ヤギは頭突きが大好き。

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こんな注文がありがたい

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去年の10月にビワの「とり木」をしたが、9か月後の今月、成功したのは15本のうちの2本だけだった。そのうち1本は根が伸びているが、もう一本はそれほどでもない。

残りの13本は根が出かかっているような形跡はなかった。

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それでも、そのまま捨てるのは惜しかったので、上の画像のように、枝を切り詰め、葉を4分の3ほど切り捨て、土の中に埋けた。つまり挿し木にしてみた。切り詰めた枝葉はヤギがおいしそうに食べた。

 

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ビワの取り木はうまくできなかったが、クワの挿し木は8本ほど成功した。クワは品種が多い。2種類のクワを挿し木にした。


 
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ハーブの挿し木も、今のところ、うまくいっている。左からステビア、レモンバーベナ、セイジ。

ステビア・・・砂糖の300倍?の甘さ。あまり注文はないが10本ほどは常時確保しておきたいので挿し木をした。挿し木成功率は9割ほど。それほど簡単。

レモンバーベナ・・・茎の堅そうな部分を挿し木にすればまず成功する。

セイジ・・・青枯れ病が多いので毎年60本ほど挿し木をしている。セイジの挿し木成功率も70~80%と高い。

 
 

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今日、コメントを頂いたタイム。

コモンタイム・・・料理用
レモンタイム・・・ハーブティ用

ミツバチが群がっていたのはコモンタイムの方です。レモンタイムより香りが強烈である。

ハーブは花を咲かせると株が弱るので、花が咲く前にどんどん摘み取り収穫をした方がいいです。出荷がなく放置していたら花が咲いてしまったので、切り戻して刈り捨てようと思って近づいたら、ミツバチ(西洋ミツバチ)がわんわんと群がっていました。だから偶然の光景だったわけです。

タイム類は6月の梅雨時にはサツマイモのように根元に近い茎から根がたくさん出るので、切り取って植えるだけで、1株で50倍ほどに簡単に増やすことができます。常緑草ですが、花が咲くのは5月、6月の2ヶ月間です。秋に植えれば、春には大株に成長します。成長スピードが早く、すぐに株が密集するので、毎年株分けした方がいいです。

自然にこんもりとした丸型になるので鑑賞用にもなり、放任栽培でよく育ちます。ハーブは肥料をあまり欲しがらない。


(今日の出荷)

タマネギ(250円)
ジャガイモ(200円)
キュウリ(300円)・・・2単位
ナスビ(250円)
ピーマン(200円)
ナンキン(200円)
レタス(150円)・・・2個(収穫末期)
エンサイ(150円)
ツルムラサキ(200円)
合計1900円、送料800円、総計2700円
サービス品・・・青シソ、ニンニク、ハーブティ用ハーブ3種類(アップルミント、レモンバーム、レモングラス)

この時期は通常、インゲンがあるので+400円で3100円ほどになるはずだが、今年は失敗した

その他、イタリア料理店からスイートバジルだけの注文。1単位は150グラムで単価は150円。16単位は入るので、150円×16単位=2400円。送料800円で総計は3200円。


(明日の出荷予定)


ホームセンター(エンサイ6単位、青シソ4単位、ハーブティ3単位)

JA直売所(エンサイ4単位、青シソ3単位、ツルムラサキ3単位、ハーブティ3単位)

民間直売所(エンサイ6単位、青シソ5単位、ハーブティ12単位)

イタリア料理店・・・レモンバーム、レモンバーベナ、レモングラス、コモンタイム、レモンタイム、ブラックミント、スペアミント、アップルミント、セイジ、ローズマリー各2単位、スイートバジル1単位の注文・・・イタリア料理店をえり好みするわけではないが、こういう注文はありがたい。

イタリア料理店に送るハーブはすべて1単位を150円にしている。よく注文をくださる料理店は送料分800円ほどのサービス品を入れている。つまり5~6品のサービス品であるが、サービス品は収穫しすぎたり、残ったりしたのを入れるわけだから、あまり負担にならない。ましてハーブは、はびこって困る雑草なんだから。

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ひなびたエンサイなどニワトリにやる気もしない

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青シソは、葉ではなく茎を束ねて袋詰めしている。

8本ほどを目分量で入れている。ボードン9号袋。単価90円。


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エンサイは収穫しながら「5センチほど」再度切り戻して、黄色のコンテナに入れている。

茎が長いと、茎が曲がってしまう。

とにかく、長物3号という袋からエンサイの先が出るのはよくない。袋詰めの方法を教えてくれたKさんは、太い茎はほとんどないくらい「7~9センチ」切り戻しているようだ。これだけ切り戻せば茎が曲がることはない。

エンサイも目方は量っていない。8~9本を手に持った時の重さの勘で袋詰めしている。葉物をたくさん袋詰めする人はたいていこのようにするようだ。量っても勘でも、慣れればほとんど違わない。

重さを量ろうとしなければ(そちらに注意を取られなければ)、袋詰めの直前に虫の有無など最後のチェックをすることが可能である。



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ツルムラサキはまだ勘ができていない(収穫が始まったばかり)ので、今は量っている。300グラムほどで単価は120円にしている。今はボードン12号を使っているが、収穫最盛期になればボードン11号を使う予定。
  
 

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ハーブティ用ハーブは3種類を画像のように並べて、これも少しずつ目分量で取り、8号袋に入れている。

ハーブティは売れないので、止めようかと思っている。収穫袋詰めはスピーディになったが、あまりに売れないのでばかばかしくなっている。

今後、ツルムラサキがたくさん収穫できるようになり、オクラの収穫が始まれば、売れないハーブに時間をまわす余裕はなくなる。


エンサイやツルムラサキは他の野菜ほど売れないが、自分の比較的得意な野菜しか直売所では勝負にならない。他の野菜はワンパック野菜の宅配にまわす。


たった30アールほどの作付なのに、忙しくて、草刈りができない。

電柵の下の草を刈らなければならないのに、遅れ遅れになっている。


ハーブティや青シソやエンサイなどは、売れ残ってもそんなに惜しくはないが、売れ残れば、収穫、袋詰めの時間、袋代、単価のシール代(1枚1円)等、全てが無駄になり、売れ残り処理(持ち帰って内容物は捨て、袋はゴミに出す)の時間までかかる。

ひなびたエンサイなど、ニワトリにやる気もしない。
  
 

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アカシアの雨に打たれて

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アカシアの雨に打たれて、このまま、死んでしまいたい・・・

そのアカシア(ニセアカシア)をもらいに行った。

数日前に和気町のNさんから、ニセアカシアの幼木をたくさん見つけたが、いらないかと電話をもらっていた。ミツバチの蜜源として有名な木なので、何人かに声かけして頼んでおいた。

画像は8年ほど前にNさんが植えたバナナの木。我が家より15キロほど県北の山に囲まれた盆地なのに、温暖化のせいかバナナが生っている。その木陰で語り合った。


Nさんが当地に来られて、まもなく11年が来る。

40代半ば過ぎで、第2の移住地として当地を決めるのは、厳しい決断を迫られただろうと思う。それ以前には、那智勝浦町の色川という「都市住民が多く移住している全国的にも有名な村」におられた。

色川は地理的な「限界集落」である。Nさんは「ほどほどの田舎」を求めて、再度の移住地探しをして、当地を決めたのだった。

大都市で長く生活されていたが、「田舎暮らし」のうまい人だと思う。

Nさん独特の「田舎暮らし術」を持っている。

半農半Xの暮らしで、半Xはいろんな請負仕事をされている。

Nさんが教えてくれた話で、ある「物」が必要になった場合、
(1)カネで買う
(2)交換する
(3)広告に出す
(4)人に頼んでおく
(5)もらう
(6)ひろう
(7)自分で作り出す
というような方法があるらしい。

この7項目の発想からして、大都会でも、過疎の山村でも、無人島でも生き残っていく人だと思う。ただし当人は「ほどほどの田舎」がいいと言う。家族もそれを望み、色川から移って来られた。
 
ずっと以前から当地に住み続けてきたような人間関係をすでに築き、風景にも染まっている。

この地に根を張り、この地でアイデンティティを確立し、この地で死んでいくつもりだろう。


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Nさんの自信の稲。尺角半(45センチ)の間隔で2本植え。
肥料は全く入れない、除草剤も全く使わない。投入するのは収穫した稲ワラと刈り草だけ。


  
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手先が器用で手作りの農具も多い。画像は「ころがし」という除草器具。草の生え具合によって2種類を使い分けている。

「稲を作ると地域から信頼を得られる」という言葉を聞いたのもNさんからだった。この言葉を聞いた時には、「はっと」した。


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野菜にも肥料は全く使わない主義。耕起もしない農法だったが、モグラの被害が多く、今年は耕起してから草を敷き詰めた。草マルチでほとんど草は見えない。ナスビとキュウリが見事に育っていた。

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集落営農

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赤磐市のMさん方へ、マメ科の緑肥「ヘアリーベッチ」の種を貰いに行った。

一部は漬物樽に入れて足で踏んで種を落とし、一部は刈ったままを籾殻袋に入れて持ち帰った。

本来ならレンゲと同じ10月中下旬頃に播くが、今から播種予定地にばらまいておいても、あるいは敷き藁がわりに置いていても、時期が来れば芽が出ると教えてもらったので、そうすることにした。

Mさん方まで来たら、近くの村のこのヤギを見ずには帰れない。30アールほどの田んぼとノリ面に3頭のメスヤギと3頭の子ヤギが放牧されている。1ヶ月半ほど前に見た時より子ヤギが随分と大きくなっている。周囲は電柵で囲んでいる。
 
休耕田とノリ面の草刈りがヤギ飼育の主な目的である。


集落営農

我が集落ではまだ「集落営農」の話は持ち上がったことはない。

ただ、こういう話は農協や地域の議員さんから、ふってわいたように突然持ち出される(下水道の誘致の時もそうだった)ことが多いので、近い将来、そういう話が出てくる可能性もある。

当地で集落営農をするなら「水稲」しか考えられない。

元々、野菜や果樹の産地ではないし、集落営農を始めるからと言って、新たな作物を開拓するようなことは、ノウハウの蓄積もないので現実問題としてできないと思う。

仮に水稲で集落営農をするとしたなら、
(1)山ぎわのイノシシやシカの被害が出る田んぼはどうするか。
(2)採算の合わない小さな田んぼはどうするか。
(3)稲作をする主体メンバーをどう決めるか。
(4)果たして水稲で利益など出るのか。
(5)補助金なしでやっていけるのか。 

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エンサイの荷姿


戸別所得補償は税金を溝に捨てるようなものである。

なんでこんなに農家に税金をばらまこうとするのか。

30年以上も同じようなことをやってきてほとんど効果はなかったのにまだ続けようとしている。

山村からの人の流出は止まらない。

耕作放棄地も増え続ける。



田舎で生活しようとするなら、その場所で最低限の生活が維持できる必要があり、それには老いも若きも「年金暮らし」しかないのである。

高齢者が残れるのは「年金暮らし」ができるからである。

若い人が残れないのは「収入がない」からである。

若い人に田舎に留まってもらうには、国民年金ほど(月に7万円ほど)の年金が入ってくるようにする必要がある。

こうなれば、働く場所がなく他に収入がなくても、田舎に留まることもできる。


戸別所得補償制度は、既存の農家への補助金であり、今以上の衰退を先送りするには多少の効果はあるかも知れないが、それ以上の何もない。


現役世代にも年金を支払う・・・理由は、いったん失業したら次に正社員になるのは、この国では極めて難しくなっているからである。それと、逃げ場としての農業がどうしても必要だと思うからである。

80万円ほどの年金(ベーシックインカム)が保証されるなら、田舎人でも都会人でも農業が逃げ場になる。

雇用農業では意味がない。

集落営農のような組織型の農業でも意味がない。

農業は一人(もしくは家族)でして初めて、農業の農業のたるゆえんがある。



80万円ほどでは生活できない・・・?

そんなことはない。年がいったら誰でももらえる年金の範囲内で生活せざるをえないし、田舎で一人暮らしなら、80万あれば何とか最低限生きていける。

紹介があれば、借地や借家には全く事欠かないだろう。そして借地料はもちろんただ、借家料も1軒家で1ヶ月せいぜい5~8千円くらいだろう。誰も住まなければ朽ちるだけだから。



現役世代に年金がおりるようになれば、逃げ場としての農業を選択する人が飛躍的に増えるだろう。

夢や生きがいを持ち続けれているのは農業のおかげである。サラリーマンならこういうわけにはいかない。



農業を逃げ場と捉える人は、出荷農業ではなく自給自足型の農業を希望するかもしれない。

この自給自足型農業者こそが、里山を守り、森林や田畑の環境を考え、日本の本当の自給率を支えてくれる。

出荷農業者は、里山より自分の農業であり、田畑の環境問題より田畑の作物の売上である。




農作物の輸入自由化を促進することによって企業や消費者に大きなメリットがある一方、農業者の不利益は戸別所得補償ではなくベーシックインカム(現役世代の年金)で補償すべきである。

戸別補償制度では日本の農業はますますの沈没を待つだけとなるが、ベーシックインカムなら、過疎の山村へ若者を呼び込み、新たな再生の一歩を踏み出すこともできる。

ベーシックインカムが導入されるなら、消費税が20%でも全く問題はない。

戸別所得補償に関わる膨大な事務経費もほとんどいらない。

ロストジェネレーション世代の雇用問題も解決に向かう。

生活保護や母子家庭父子家庭支援、各種所得控除も廃止できる。

ベーシックインカムこそ、雇用と農業と環境を再生するキーワードになる。

ヨーロッパのような資本主義国ではベーシックインカムは必要ないほど各種の社会保障や雇用保障が充実しているが、日本のような資本主義でベーシックインカムがないなら、いつホームレス状態になってもおかしくない。

戦争に至った政治経済システムがきちんと総括されなかったから、戦後も民主主義が育たなかった。

最低限の生活保障もない日本の資本主義とはいったい何だ。

最低限の生きる権利も保障されていない。

経済的な最低限の保障が全くない。



世代間戦争が起こってもおかしくないくらい、若い世代は不利益な状態に置かれている。

世代間に平等に分配するためにも、現役世代の年金(ベーシックインカム)は当然の権利だと思う。

ベーシックインカムという一つだけをマニフェストに掲げる政党がなぜ出てこないのだろうか。

「ベーシックインカム党」。

今は少数派でも10年後はメジャーになる可能性もある。

 


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ハーブティ用ハーブは6種類で組み立てているが、画像のレモンバーベナは入れていない。レモンバーベナは日持ちがしないので、2日目の夕方には葉が黒ずむことがある。他のハーブなら、早朝収穫すれば4日間ほどは十分見栄えもよい。

しかしレモンバーベナは特に香りがよいので、ワンパック野菜を送る時だけ、サービス品として入れている。
 


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レモングラスは画像のように「カヤ」のような姿なので、収穫の時に上部から10センチほどずつ2~4分割しながら収穫する。このような収穫をしないと袋詰めの時に不便である。


出荷できる直売所が30分以内の距離に少なくとも4~5店はないと、直売所へ出荷するメリットはない。

つまり、直売所を選択できる状態がよい。

その中で売れる直売所を選んでいく。

直売所も過当競争の時代である。

品ぞろえが悪ければ顧客は減るし、顧客が減ってあまり売れなければ、生産者も減る。

だから、好循環になるか悪循環になるかは、紙一重だと思う。



ボクは引き立て役。

トマト、キュウリ、ナスビ、ピーマン等のメイン野菜の傍らで、需要の多くない野菜を少量出していくという感じ。

それでも直売所では品ぞろえが大事なので、ボクのような生産者も必要になってくる。

つまり、主役を支えるためには脇役が必要。

だから直売所での居場所はすでに確保している。

しかし、ボランティアでしているわけではないから、あまり売れなければ引かざるをえない。



主役は主役どうし、競争も激しいようである。

ボクは主役のような野菜はとても出荷していく自信はないので、脇役の野菜で勝負していくしかない。

ところが、主役も脇役もよく売れて、売れ残りが少ないのが備前市のスーパーの直売所。

ボクは7人目の生産者として入れてもらった。

8人目の生産者はスタートしてまだ2年目の30代半ばの若い生産者であるが、今日は大量のトマトを出荷していた。

他にトマトを出す人は3~4人いて、売り場面積に占めるトマトの割合は大きく、これだけのトマトが「はけれる」のだろうかと思っても、次回にはほとんど売れ残っていない。

ボク以外は若い農業者で、うち2人は完全無農薬無化学肥料の野菜である。

品ぞろえもよく、今日は、セロリ、アイスプラント、オカヒジキ、スイスチャード、モロヘイヤ、ズッキーニ、トウモロコシ、アスパラ、イタリアンパセリ、スイートバジル等もあった。

ボクが出荷したのは、エンサイ、青シソ、ハーブティ用ハーブ。


今日は他の直売所3ヶ所へも出荷したが、1ヶ所の店長が、エンサイの荷姿がこれでは見栄えがよくない。他の生産者の荷姿を参考にするようにと言ってくれて、比較して説明してくれた。その生産者は、エンサイの茎の太い所(硬くて食べれない)は少なく(つまり短く切り戻していて)、かつ茎をまとめて野菜結束テープできちんと留めていた。

その生産者が店長に、荷姿を説明してあげてと頼んでおいてくれたのだった。

野菜結束テープで留める所までは真似ができなくても、太い茎の部分はもう5センチ切り戻しておくことが、購入してくれる人への親切であり、切り戻しておけば「茎の太い所は食べれません」と売り場の人に説明してもらう必要もない。5センチ短くすれば、袋の上部を電熱シーラーで閉めることもできる。



ホームセンターの直売所には昨日、エンサイを7袋置いたが、今日見たら全部売れていた。だから新たに12袋を置いた。ただ、青シソは2袋しか売れてなく、ハーブティは全く売れていなかった。

エンサイは「足が早い(日持ちがしない)」ので、今日と明日の2日間しか置けない。これがスーパー等で流通しない大きな原因だと思う。

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秋冬作の種の注文

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秋冬作の種の注文書を書いた。

サカタのタネ(3329円)、タキイ種苗(14874円)、合計で18203円。

タキイ種苗の「友の会」に入っているので、どうしてもタキイ種苗への注文が多くなる。



秋冬作でサカタのタネから購入するのは、
(1)エンドウ、スナックエンドウ、グリンピース
(2)芽キャベツ・・・直売所でよく売れるらしい。
(3)ロケット(ハーブ)・・・タキイより安かったから。
(4)菜花(オータムポエム、のらぼう菜、三陸つぼみ菜)



タキイ種苗の主な内訳は、
タマネギ・・・合計で4252円(極早生2袋、中晩生1袋)
キャベツ・・・合計で2308円  

菜っ葉・・・・・雪白体菜、ビタミン菜、ちぢみ菜、ミズナ 

菜っ葉4種類は直播はせずに育苗して、露地に定植もしくは黒マルチをして定植のどちらかを選択する予定。播種機は持っていないし、直播は、20年経過してもどうもうまくできない。

レタスは、サラダ菜→極早生シスコ→チマサンチュ→サニーレタスの順に出荷したい。

シュンギクは、株張り品種を3回ほど、ずらし播きする予定。

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初めてミツバチに刺された

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サツマイモの最後の挿し木をした。今日は7月1日だからまだ間に合うと思う。 

「すいおう」という葉も食べれる品種を植えている。葉は7月中旬頃から出荷予定。これも「売れない葉物」の一つだろうか。

食べ方は、葉は湯がしておひたしやごま和えに。葉軸はキンピラ風に炒めたり、アゲと煮物にしてもよい。 

 

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ミツバチに3ヶ所刺されて、刺された人の痛さが初めて分かった。

デジカメを20センチほどに近付けても、いつもはどうもないのに、今日はなぜか凶暴だった。額を2ヶ所、頬を1ヶ所刺された。

アシナガバチに刺された経験はあるが、ミツバチに刺されたのは初めてだった。それでもアシナガバチに比べたら痛さは半分ほどである。

左は巣門の周りにこんなに蜂が、右は他の箱であるが、一番上の箱の側面にこんなに密集している。どちらも何か原因があると思うが、どうすることもできない。


家畜の抗生剤 削減指針

米食品医薬品局は28日、エサや飲み水に混ぜて豚や鶏などの家畜に常時与える抗生物質の量を減らすよう、畜産業界に求める指針案を発表した。

抗生物質を家畜に与えると、病気の治療や予防だけでなく、成長促進の効果があり、米国では感染の有無とは無関係に広く使われている。だが、薬剤耐性菌発生の温床となり、人間の感染症治療が難しくなる恐れがある。

日本では食品安全委が2004年から、家畜に使われる抗生物質の危険度評価をしているが、常時投与は広く行われている。

欧州連合(EU)は成長促進目的の常時投与を06年度から全面禁止している。
(朝日新聞7月1日)

ニワトリに抗生物質を使ったのは、10年以上前に発生した「コクシジウム」という病気の1回だけである。電話したら家畜保健所が見に来てくれて、水に混ぜる抗生物質をくれたが、これを投与したら死ぬのがぴたりと止まった。  
   


昨日の午後、6月30日という提出期限ぎりぎりで「個別所得補償モデル対策の加入申請書」を提出した。稲作はしていないから関係ないと思っていたが、水田転作で野菜を出荷している場合も交付金が出るように書いてあった。


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早くも7月。ちょっと前に桜が咲いたような気がするが、1年の半分が過ぎた。

秋冬作の種の注文をまだしていない。例年ならキャベツ、ブロッコリーの種を播く8月お盆から秋冬作のスタートを切るが、今年は7月末に「芽キャベツ」を、8月10日頃にレタスとシュンギクの第一回目を播く予定。

秋冬作はレタスとシュンギク(株張り品種)で勝負していく。他の秋冬野菜はとても勝負にならないから。


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在67才、農業歴31年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp
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