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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

ビッグイシュー

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「ビッグイシュー」はホームレスの人が路上で販売する雑誌で、書店では販売していない。定価は300円。うち160円が、販売者の利益になる。1日20冊売れれば、3200円の収入。この金額があれば、何とか食事をとり、ネットカフェなどで寝泊まりすることができる(6月27日、朝日新聞)。

1日に20冊は売れるかもしれない。

しかし、毎日20冊売るのは相当に難しいのではないか。

売ろうと思えば、

あまり不潔な服ではいけないし、

身体や服が匂ってもいけないので、匂い消しのスプレーをふりかける必要もあるだろうし、

座っていては売れないので、一定時間は路上に立ちつくし、片手をまるで手信号のように伸ばして本を持ち続ける必要もあるだろう。

売るなら、年がいっていない方がいい。その点では若いホームレスの人でないと本は売れないのではないか。


あなたには関係のない世界かもしれない。

しかし、サラリーマンという組織からドロップアウトすると、坂道を転げ落ちるようにそういう境遇に陥ることもある。

1日に3200円稼ぐには、野菜では100円(百均の価格が実際多い)のものを32袋売る必要がある。

直売所では15%の手数料を取られるので、現実には38袋(3800円相当の野菜)を売る必要がある。

毎日これだけ売れたらいいのに・・・

売るためには、それを作る作業が同じ時間ほど必要である。

ビッグイシューを1日に20冊売ることも、百均の野菜を1日に38袋売ることも同じくらい難しいと思う。1日ではだめで、それを毎日のように続ける必要がある。 


ここ7~8年、売るための努力(営業)を全くしてこなかった。

今からでも遅くないので、また営業を始めようと思う。

直売所依存では今後もあまり期待できそうにない。

(1)イタリア料理店への電話営業(人気ブログランキング等から)を、暇を見てまた始める。

(2)以前に購入してもらっていた個人客に、時々ダイレクトメールを送る。定期的ではなく、随時コースで注文をもらう。
(3)ダイレクトメールのハガキ印刷等は、パソコンの先生からパソコン通話(スカイプ)で指導を受ける。

(4)営業は夜なのでブログに差し支えるが、ブログは少し「ツイッター」風にして時間の短縮も試みたい。

もちろん直売所も並行して出荷する。1年間は続けないと、直売所でどれだけ売れるかもわからない。

宅配送料は1箱につき120円ほどのアップを示されたが、送る個数が減っているのでこれは仕方がない。

作る技術力は能力差でいかんともしがたい面もあるが、売ること(営業)に能力差はあまりないと思う。 

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ワンパック野菜の組み立て方

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直売所へ出すのは面倒だが、ワンパックなら、今日はこれをサービス品にしようと思えば、さっと収穫し、さっと新聞紙に包めば完了。入れたのはラベンダー。

今日のワンパック
ナスビ・・・・・300円
ピーマン・・・・・50円(あまり収穫できなかった)
キュウリ・・・・・ 50円
(あまり収穫できなかった)
レタス・・・・・・100円×2
エンサイ・・・・150円×2
インゲン・・・・・300円(初収穫)
タマネギ・・・・・250円×2
ジャガイモ・・・200円
ルバーブ・・・・400円
(サービス品)→レモングラス、セイジ、レモンタイム、レモンバーム、アップルミント、ラベンダー(ドライフラワーに)、ニンニク小2個、青シソ
送料800円、合計3100円。

ワンパックは3000~3200円の価格帯にしている。

月に1回の顧客ならタマネギ×2、ジャガイモ×2でも構わないと思う。

継続して購入してもらうなら、先方負担の送料は300~400円ほどの感覚で、3品ほどのサービス品を入れる。仕訳して残ったものか、負担にならないもので、自分の場合は主にハーブティ用ハーブと青シソをサービス品にしている。

直売所へ出荷するようになって初めて、ワンパックの利益率の良さがわかった。ワンパックは当方も、先方も、両方が得するシステムと思う。

ただし、「ラディッシュボーヤ」や「ビオマーケット」のような大手の宅配ではこういうわけにはいかない。 



最近、家人が直売所の売上にいちいち口をはさみ始めた。ボクの収入が如実に低下していることに敏感になっている。全然見ていなかったのに最近、ブログを盗み見しているようだ。



今日は「青シソ」を直売所へ初出荷した。単価はちょっと迷ったが95円にした。枝を7~8本ほど入れた(ボードンの9号袋)。葉の枚数に換算すると8本×4枚=32枚ほど。

田舎では青シソは雑草化しているので売れるかどうかわからないが、1店舗につき5~6袋を置くつもり。  


明日のスーパーへの出荷予定は、
ハーブティ用ハーブ・・・6袋
青シソ・・・・・・・・・・・・・・6袋
エンサイ・・・・・・・・・・・12袋

JA直売所への出荷予定は、
ハーブティ用ハーブ・・・6袋
青シソ・・・・・・・・・・・・・・3袋
エンサイ・・・・・・・・・・・・5袋

エンサイはハーブティ用ハーブより傷みが早い。日曜日に出荷して売れ残ったエンサイは今日(火曜日)の午後、すでに一部の黄化が始まっていた。



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麦にスズメがたかっている。今週中に少しずつ鳥小屋に入れ、翌朝、ワラを取り出す。一部は物置につり下げて見るが、種どりはやっぱりできそうにない。 

    
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そろそろ、ナンキンを食べたいなあと思っていたら、姉が持ってきてくれた。牛窓町はナンキン、ソウメンナンキン、トウガンの大産地であり、「トウガン音頭」もあるくらい、トウガンに力を入れている。

画像は当方のナンキン。初収穫は7月中旬頃だろう。

株間を今までの1メートルから1メートル50センチにしたら、今のところ「ウドンコ病」は出ていない。

 

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サトイモが草山になった。全部で30アール未満しか作付していないのに、手が回らない。

部屋の中同様、田んぼでもポリや黒マルチや育苗箱が乱雑に散らかって、なかなか片付かず、人に見られたくない。

「〇〇生のノートは必ず美しい」という題名の本があったが、「売上の多い農家の田んぼは必ず美しい」とおきかえれるかも知れない。

田んぼがきれいな人は、農具置き場もきれいである。



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農業から切り離される時代

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21世紀は「農の時代」でも「農の世紀」でもない。その逆で、ますます農業から切り離される時代になるだろう。

「貧乏人」や「凡人」は農業という選択ができない時代である。

イノシシ、シカ、サル等の害獣もますます増え、「防御力」のない人はこれまた農業など無理。

防御力はあっても、手間と費用が随分とかかるだろう。


ヤギ飼育も広がらない。草刈り効果はほとんどなく、手間と費用だけが増える。自分の場合はなんとか、癒し効果と風景効果で「相殺」できている。


農業は、人間性の回復とか、土に触れる喜びとか、自然と一体感になれる職業である一方、経済とか、技術とか、効率とか採算という側面もある。

農業はこういう二面性を持った職業である。

だから二極化する。


ここ30年ほどにわたる農業への2~3兆円の予算は、ほとんど役にたっていない。

農業への補助金は、認定農家や農業法人や集落営農ではなく、環境と雇用と農業と林業のためにベーシックインカム的補助金にすべきなのに、どうすることもできない。ブログで主張するだけ。


伝えたい技術は持ち合わせていないが、次の世代に伝えたい風景と、残したい心象風景がある。

年齢的にもいい感じ。

いくらカネにならなくても、転職はもちろん、農業形態の変更や農業への新たな投資は難しい年齢である。

現状の中でもんもんとしながら悪戦苦闘するしかない。こういう状況がいいと思う。他に選択肢がない状況。 
 

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チマサンチュというレタスは、梅雨で他のレタスが出荷できなくなるこの時期からが本番の出荷。葉をかいで出したり、株ごと出荷したりと両方できる。

家庭菜園では特に重宝なおいしいレタスである。

 
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これは6月24日(木曜日)に出荷したハーブだが、6月28日(月曜日)の今日も、あまり傷んでいない。

晴天の日の早朝7時頃までに収穫して、すばやく袋詰めすれば、常温でもかなり日持ちがする。ジョロでの散水はしていない。袋に水がたまるから。


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オクラの右側に見える背の高い作物は「キクイモ」。これも売れない野菜の代表格かも知れない。放任していてもたくましく育ち、病害虫もほとんどこない、こんな野菜が好きである。

エンサイ、ツルムラサキ、青シソ、不結球レタス、キクイモ、ハーブ類。秋冬作なら、シュンギク、不結球レタスがこれに該当する。


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稲の葉のようなレモングラス。2本ずつに株分けしても、秋本番になる頃には稲のように、10倍の20株ほどに分けつしている。

袋詰めがしやすいように、収穫ハサミで10センチほどの長さに切る予定。


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3週間ほど前に草刈機で刈り飛ばしたアップルミントとブラックミントであるが、梅雨時期のせいか、早くもこんなに伸びた。

業務用のイタリア料理店の場合はミントは飾りに使うので、出始めしか利用できない。そのため一部は何回も刈り戻しておく。


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草山になりつつあったスイカであるが、画像のようにカラスの防御をした。草山でも10個ほどは収穫できるだろう。 

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隙間を埋める作物

   
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今日も来ていた西洋ミツバチ。

タマネギやジャガイモ、ナスビ、ピーマンのような基本作物では勝負にならないので、ハーブティのような「隙間を埋める作物」を細々と出荷していくしかない。

細々とでも、チリも積もれば山となる。

直売所の出荷にも大分慣れた。

ハーブティ用ハーブは3店舗に5~12袋づつ置いている。 
2日間で、出荷した半分は売れるようになった。

ハーブは雑草のようなもんだから、半分売れれば上出来。

今日入れたのはレモンタイム、レモンバーム、アップルミント。

ハーブティを作った時にきれいな色が出る「レモンタイム」と「レモングラス」のどちらかをベースにした3種類にしている。

単価は90~95円。

11月末頃まで出荷を続けることも簡単である。

だから半分売れればよい。

競争相手もいない。

競争相手が出てきても負ける気がしない。少ししか売れないことを悟ってすぐに出さなくなるだろう。

ハーブティ用ハーブは閉じる時に電熱シーラーで密閉することがポイント。見た目がきれいだから。どんくさい性格でもハーブティはおしゃれに。

ただし、ポップ(商品説明)などをおしゃれにしても意味がない。やはり中身と鮮度が大事である。単価に名前も表示されているのだから。


エンサイもハーブと同じ単価の95円で13袋を出荷した。

目方は150グラムほど。細長の袋なので、これ以上入れようとすると入れづらい。

エンサイもハーブと同じくらいの袋数しか売れないと思う。つまり1店舗で5~7袋。

エンサイはハーブと違って競争相手がたくさんいる。

エンサイも野菜の中では格段に作りやすい作物だから、売れ残ってもよしとしよう。150グラムが95円の単価で、1店舗に10袋置いて7袋売れることを目標にしたい。


ワンパック野菜(セット野菜)も1つ送った。
ナスビ200円     2単位 400円
ピーマン150円     2単位 
 300円
エンサイ150円    2単位 300円
ルバーブ300円    1単位  300円
キュウリ200円    1単位  200円

チマサンチュ100円 2単位  200円
タマネギ250円    2単位  500円
ジャガイモ200円   1単位  200円
  送料800円、合計3200円。
サービス品として、ジャガイモ1単位、エンサイ1単位、青シソ2単位、ニンニク小3個、レモンタイムとレモンバーム→ハーブティ

家族数が多い家なので、2単位でも食べてもらえると思った。

とにかく120サイズの箱がいっぱいになるようにイメージしながら収穫と仕訳をする。多すぎたら(箱に入らなかったら)無駄になる。

今日はエンサイが合計3単位、チマサンチュが合計2単位と「葉物」が多く、あまり日持ちがしないのが弱点。 

送料以外の中身2400円はすべて自分の取り分となるのだから、サービス品を3~4品入れても、セット野菜の方が直売所へ出荷するよりメリットは大きい。

直売所は売れると15%の手数料を取られるし、売れ残ったら引き取り。そして直売所往復の時間もばかにならない。

安定したセット野菜の送り先があれば、直売所出荷よりはるかによいが、セット野菜の顧客はなかなか続けてくれない。

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ヤギの種付料

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パソコン操作につまずいたらメモ書きして、それが10項目ほどたまったら、先生(大学生)にメールを入れて個人指導を受けている。 

ブログ以外のパソコン機能はほとんど使えず、そのブログも処理に行き詰まることが多々あり、この大学生のおかげで安心して更新だけに専念できる。

かゆいところに手が届くような指導をしてくれる先生はなかなか見つからない。5人目の先生である。



昨晩は強い風が吹いたのか、スイートバジル、ナスビ、ピーマンの一部が横倒しになり、オクラはほとんど倒れていた。挿し木したばかりのサツマイモも何本か飛ばされていた。

雨の中、倒れた作物を起こしてまわったが、ツルナシインゲンだけは起こしづらく、そのまま収穫を待つことにした。


明日もまた雨模様。雨だとハーブは出荷しづらい。それでも収穫して、袋詰めは車庫でして、3店に持参する予定。レタスとエンサイも出荷したい。出荷できなくても、前回の売れ残りを回収するために行く必要がある。
 
   

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雨でもミツバチは活発に出撃して、戻ってきていた。


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今は鶏の仲買人などほとんどいないし、牛の仲買人(バクロウと呼ばれた)も聞いたことがない。豚など、飼っている現場を久しく見たことがない。

それくらい家畜は人の目に触れることが少なくなった。

50年ほど前には、飼っていた豚が発情すると、どこからか雄豚が軽四に乗せられて連れてこられた。そして大人が介助して5~10分ほどで終わり、すぐに連れて帰られた。どれくらいの種付料を支払っていたのだろうか。

ヤギに関して自分が払える種付料は5千円が限度である。毎年だから、1万円も種付料がかかるなら出産は控える。

ヤギの人工授精の話も聞いたが、どうなんだろうか。精液は500円で、技術料は4千円とか。これだと5千円内で収まる。

通常の種付けだと、ヤギを連れていくか、もしくは連れてきてもらうために半日仕事になってしまう。 

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迷い

  
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昨日、このヤギさんに会いに行ってきた。

左はメスで角があるが、右はオスで角がない。

3ヶ月後に迫っている我が家のメスヤギの種付けは、右の画像の婿殿にお願いしようと思っている。


しかし、今、大きな迷いが生じている。
(1)来年3月以降、乳搾りに費やすための1日20分ほどの時間が捻出できるかどうか。

(2)まだ現役だから、売上に直結しないことに大きなエネルギーを費やしてはいけないという自分の中の気持ち。

(3)生まれた子ヤギ(1頭3千円ほどを予定)の買い手があるかどうかの問題。

(4)もし種付けをするなら、ブログで公募して、買い手が決まってからにしたい。



この婿殿にお願いするなら、生まれてくる子ヤギは、
(1)色は白

(2)オスには角がないし、当方のメスも角はないので、角はないはず。

(3)我が家のメスは30キロはないと思う。画像のザーネン種のオスは50キロ弱と思う。だから生まれてくる子ヤギの成長後の体重は、メスなら35キロほどでオスなら40キロほど(今うちにいるオスヤギほど)と思う。


もし購入するとしたら、上記の3点は特に大きなポイントだと思う。

(1)色が白であるというのは、自然の中ではよく目立ち、人間にも猟師さんにも目立つので「保護色」だと思う。

(2)角はない方が子供や他人には安全と思う。

(3)ヤギの成長後の体重は、この中でも最大のポイントである。大きすぎたら手に負えない。



うちのメスヤギを見たある人から、シバヤギの血が混じっているのではないかという指摘を受けた。「ガタイが小さい、肛門が黄色(ピンク)、耳が水平、オッパイが褐色。あのオッパイでは搾乳量がだいぶん少ないのでは・・・」。



自分の場合、ヤギのことを何も知らず、ただであげると言われて、うれしくてたまらなかった。そばにいた母ヤギをみて、これくらいの大きさになるのですかと聞いたら、これよりちょっと小さいという返事をもらっていた。

メスヤギもオスヤギも「あまり大きくない」という現在に至っての状況は、初心者の自分には、まことにありがたい現実だった。足を踏ん張って動かなくなっても、体躯が大きくないので鎖を力づくで引っ張って動かすことができる。

メスヤギの搾乳量が少なくても、それは費やす時間の短縮にもつながるし、自家用なら1日にコップ3杯も出れば十分である。



いろんなオスを見て、このオスがいいなと思った理由は、
(1)ザーネン種のオスとかけ合わせると、乳量も少し多くなるのでは?

(2)色が白だし、角がないし、うちのメスが小型なので、このオスとかけ合わせても、それほど大きなメスにもオスにもならないだろうと感じた。逆に、今以上に小型のヤギは、ヤギらしくないので自分は望まない。 


生まれてくる子ヤギの色や、角の有無や、サイズをあまり間違わずにイメージできることは重要だと思う。

しょせん、自分のような飼い方をイメージしている人しか、購入希望はないだろうし、こういう飼い方をしてくれる人に売りたい。


経済的理由から、今季、来期は野菜の売上に集中したいので、趣味的なことにあまり時間を費やすことはできない。

10月上旬に予定していた「種付け」は、大いに迷っている。

7月~9月の売上状況を見て考えたい。芳しくなければ、種付けは今年はせず、1年後に先送りしたい。

もし、種付けができるようであれば、9月下旬頃にブログで公募し、子ヤギの売り先が見つかってから種付けというはこびにしたい。

1頭を3千円という低い単価にしたのは、自分が2頭をただでもらっているし、その後の小屋作りや、鎖や首輪や杭代もかかり、放牧場を作るならメッシュ代か電柵代がかかり、ヤギに関する費用が6万円では収まらないと思うからです。加えて、10~15年という単元でヤギを飼い続ける(平均寿命は15年ほど)ことは「本当に甘くない(まことに厳しい)」と痛感しているからです。


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エンサイを入れる袋

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今週中に第2回目のサツマイモの挿し木をする。当地では最終は7月3日くらいに植えても間に合うが、今週で終わりにしたい。1日でも早い方がいい。
 

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レタスのチマサンチュは、葉をかぐのは止めて、今日から株ごと出荷を始めた。


 
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去年の秋に「とり木(2センチほど表皮を剥ぎ、ミズゴケを巻く)」をしたビワであるが、これまで2~3回確認したが、まだ根が出ていない。失敗かも知れない。


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今日初めて「スモモ」を一つ口に入れることができた。明日からは毎日、色づきの具合を確認しながら、カラスとの競争になるが、口に入れようと思えば、ほんの少しでも色づいたら(まだおいしくなくても)収穫しておかないと、カラスに先を越される。

カラスと競争にならない果樹は、キーウイとハッサクとユズの3種類だけ。 

  
 
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フェイジョアの花が満開である。梅雨をしのぎ、盛夏を耐え、秋を越えて11月中旬の収穫期を迎えることができるかどうかは不明。

植えて8年ほどになるが、実を口にできたのは2回(2年)しかない。


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香りのいい「くちなしの花」を愛でる余裕もなく、あっという間に季節は移り変わろうとしている。

人生を楽しむ余裕もなく、気がついたら死期が迫っているという「自分の人生の縮図」かも知れない。



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放牧場は去年まではハーブを植えていた。ヤギは匂いを嗅いでから食べ始める。ハーブ類は食べないが、このアップルミントの香りを楽しんでくれているだろうか。
 
 

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ヤギを放牧場の外に連れ出すのは、やはり近くが便利である。遠方だと、途中で好みの草があると足を踏ん張って動かなくなる。

この場所は日当たりも悪く、休耕田にしていたが、10月にマメ科のヘアリーベッチを播こうと思う。麦との混作も考えたが、麦を作るとイノシシやシカに狙われるのでヘアリーベッチだけにする。

ビワとクワを植えることも考えたが、木を植えるとヤギが皮を食べて枯れてしまうので、ここにつなぐことができなくなる。



直売所にも出荷したが、ワンパック野菜(セット野菜)も2つ送った。
ナスビ・・・・・・・300円(150円×2単位)
ピーマン・・・・・200円
ジャガイモ・・・・250円
タマネギ・・・・・・500円(250円×2単位)
レタス・・・・・・・・250円(チマサンチュ3株)
エンサイ・・・・・・200円
ルバーブ・・・・・400円(ジャム専用)
青シソ・・・・・・・・100円
スイートバジル・100円
合計2300円+送料800円(先方負担)=3100円
ハーブティ用ハーブ5種類(アップルミント、レモングラス、レモンタイム、レモンバーム、セイジ)とニンニクはサービス品にした。

少なくとも10種類はそろわないとセット野菜は送りづらい。

カラスの食害でキュウリは送れなかった。何とかレタスでカバー。

毎年この時期に出荷できるインゲンの生育が悪く、送れなかった。

タマネギを×2倍は多すぎるかも知れない。このうちの2~3個は生食用の赤タマネギにして少し色を添えた。 
 

「長物3号」

直売所の先達にエンサイを入れる袋を「市場」から購入してきてもらった。エンサイは長いので「ボードン12号」では先が5センチほどはみ出てしまう。

購入してもらったのは「長物3号」という袋で16センチ×45センチ。1枚が3円80銭で少し高いが、これを使えば上部を電熱シーラーで密閉できる。

ツルムラサキは「ボードン11号袋」でいけると教えてもらった。

直売所の若い仲間がいろいろ教えてくれるので本当に助かる。
 
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ハーブティ用ハーブ、単価90円

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ハーブは90円、もしくは95円の単価にしている。どこの直売所でも売上単価の15%の手数料が取られる。売れなければ引き取り。

ハーブは3種類入れている。今はミント、タイム、セイジ。

雑草のようなもんだから、売れ残っても惜しくはない。

入れる目方は計らない。つまり量は適当である。軽すぎて計りづらいし、目分量で入れてもそんなに量は変わらない。

ボードンの8号袋を使用している。

3種類を30分で収穫し、残りの30分で30袋の袋詰めが目標。今日は25袋ほどだった。3店舗に出した。

配分は7袋、7袋、11袋。

売れても売れなくても、これを出荷するしかない。今、他に出荷できるものが少ないから。

どこの直売所でも、自分の出荷物の「居場所(存在感)」を確保する必要があると思う。そのためにも、ほんの少しでも、たった1種類でも、2日に1回は持参し、売れ残りはその時に回収する。

1類 タマネギ・ジャガイモ
2類 キュウリ・ナスビ・ピーマン・オクラ
3類 ナンキン・トウガン・ニガウリ
4類 エンサイ・ツルムラサキ・青シソ

自分がコンスタントに出荷できるものは4類の3種類しかない。だから、ハーブティ用ハーブ、エンサイ、ツルムラサキ、青シソを売れても売れなくても出荷し続ける。
 
 
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エンサイは明日から出荷できる。11月中旬頃までの5ヶ月間、毎日収穫できる。病害虫はほとんどない。


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オクラにアブラムシ?の被害が発生した。違う田んぼに定植した半分は被害を免れている。田んぼが少し離れているだけでこれだけ被害状況が異なる。

オクラは収穫時に葉を摘み取るので、今、アブラムシの被害があってもそのうちに樹勢は回復すると思う。


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黒マルチをしているツルムラサキには草は1本も生えていないが、黒マルチをしなかったピーマンとナスビの畝は画像のように草山。

黒マルチをすべきだったのに、まだ懲りていない。



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画像が少し不鮮明だが、ほとんどのミツバチが尻を巣門に向けて、目に見えない速さで羽を振動させながら、一心に巣箱の中に風を送り込んでいる。ほほえましい光景だった。


  

探し物は何ですか、まだまだ探す気ですか・・・。

こんな状況が頻発したので、現在、部屋の片づけを断行中。 

部屋がごったがえすと頭の中もごったがえす。
 
   

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農家の夜


農家の場合は通常、
(1)袋詰めの夜なべ仕事をしたり
(2)料理店等へ直接電話営業をしたり
(3)個々の野菜の作り方の勉強をしたり
(4)農業仲間に電話をして教えてもらったり 
(5)家にいても頭は田んぼの野菜や苗物に向き
(6)明日の仕事の段取りを考え
(7)明日の農作業のために早く寝て体調を整える

夜はこんな過ごし方をしていると思う。のんびりとテレビを見ているようでは農業の継続は難しい。

ここ7~8年、自分の場合は上記のようなことをほとんどせず、年一冊の小冊子作りやブログに、夜の時間の大半を費やしてきた。

夜の過ごし方の差は数年後、「販路の減少」、「野菜の貧弱」となって現れる。

現在の不本意な状況は、野菜より作文にエネルギーを注いだ結果であり、本末転倒であるが、そうしたかったのだから仕方がない。



夏野菜は、夜が「にだえる」ようになると急に大きくなる。5月17日に播き、ついこないだ定植したばかりのエンサイが早くも収穫期に入った。

同じ日に播いたツルムラサキとオクラは7月10日頃からの予定。

直売所出荷の先達に、入れる袋、入れる目方、適当な値段を前もって電話で尋ねた。



雨が降っていなかった午前中にジャガイモの一部を掘った。生育不良でクズが多かったが、田んぼに残すと後作のニンジンで困るので、クズも全部拾う。失敗作やひどい虫食いでも、ニワトリが口を開けて待っているので無駄がほとんど出ない。出荷できない野菜をリサイクルできることがニワトリを飼う醍醐味である。 
 


成長戦略などいらない。経済成長しても農業補助金と同じで半分以上の人には恩恵など全くない。

第一次産業(農業)は、資本主義を寄せ付けない産業である。
※時間回転率・・・収穫までに少なくとも1ヶ月ほどかかる
※設備回転率・・・その間、ハウス等の設備は他に転用できない
※土地回転率・・・その間、他に転用できないし、広大な用地も必要になる
この3つが他産業に比べて極めて劣る。だから、企業が新規参入しても儲けが少なく、いずれ撤退する。 
 

農業は「風景」や「土に触れる癒し」という経済の価値観とは異なる価値基準が半分以上を占める。そのためには「雇用創出」ではなく「自営(自給)創出」こそ必要である。 


ここ数年、「アライグマ」が文化財を傷つけたり、農作物を食い荒らしたりする被害が全国的に急増している。(朝日新聞6月19日)
お隣の兵庫県ではイチゴやブドウなどへの甚大な被害が出ているらしい。時間の問題で当地にも押し寄せてくるだろう。

イノシシ、シカ、カラス、アライグマ・・・次の世代はどうなるのだろう。防御費用はますます増加し、電柵の下の草刈りや緩衝地帯作り等、時間や労力も奪われる。

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今また、作り方と売り方の見直しを迫られている


売れたら疲労は残らないが、売れなければ、疲労は蓄積される。

かなり落ち込んでいたら、夕方、Uさんが顔をのぞけてくれた。

いろいろ話したら、気持ちも少しまぎれる。



野良着姿で長袖だったので、急だったが、ミツバチの箱の挿入(もう1箱重ねる)を頼んだら、快く了解してくださった。
Uさんには防虫ネットをかぶってもらい、ボクはタマネギネットをかぶり、増やす箱を2箱持って山へ上がった。

最初に入り、最も強群の巣箱は3箱と巣門だったので、巣門の上にもう1箱追加する必要があった。

ボクが3箱を持ち上げ、Uさんに挿入をお願いしたが、その時にUさんが両手を蜂に刺された。

ボクは白い軍手だったので刺されなかったが、Uさんは黒い軍手だったので、黒いものに攻撃的になる蜂に軍手の上から刺された。

2人ともあわててしまい、箱がきちんとのらず、ずらしたりしているうちに、何匹かの蜂が犠牲になった。

それでも何とか大きな衝撃を箱には加えず終わらせることができた。


持ち上げた3箱はかなり重く、蜜はすでに巣門のある箱(最下段の箱)近くまで伸びていた。持ち上げた瞬間、蜂がわっと騒ぎ出した。

蜂がまぶれついていたので、最下段の箱の床を掃除することもできず、最上段の箱の上には小さな蟻がいっぱいいたが、どうすることもできなかった。



2番目に強群の巣箱にも1箱挿入したが、こちらは3箱持ち上げた時に、1番目ほど重くはなかった。それでも最下段の箱の床の掃除は蜂がじゃまをしてできなかった。

持ち上げた時の重さから、8月上旬には初めての蜜取りができそうな気がしたが、どうすることもできなかった蟻の存在が気がかりである。

今日の作業は1人ではとてもできそうにない作業だった。蜂は興奮してしばらく大きな羽音を出していた。



蜂に関してまだ全く未熟で学ばなければならないことが多いが、野菜を売ることに関しても、また学ばなければならなくなっている。

20年続けてきた農業とあめんぼ通信を安易には手放せないが、「売るための作り方」や「売り方の見直し」を今また迫られている。

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ロストジェネレーション世代

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雨の合間にラッキョを掘った。秋にイノシシに掘り返されて収量は少ないが、海苔の一瓶くらいはラッキョ漬けができる。

一部は種用に軒下につり下げておき、涼しくなった10月末頃に定植する。ニンニク、ワケギ、ラッキョの3種類は忘れないように同一日に定植と決めている。 


10月には名古屋市で「生物多様性条約第10回締結国会議」が開かれ、世界の目標を話し合うことになっている。

第一次産業に従事する人が激減しているのに、生物多様性など維持できるはずがない。

維持するには、第一次産業に従事する人をもっと増やす必要がある。

第一次産業に従事するには「経済力」と、「能力」と、「よい環境に恵まれる運」がいる。

三拍子がそろわないと、農業に転身できても継続は難しい。 

だから農業に転身するには、定年帰農と同じような年金が現役世代にもぜひ必要である。


すでに3人に1人が「非正規雇用」の時代であり、正社員になるのは極めて難しい。

非正規雇用では社会生活の維持もままならない。

そういう状況から脱出するには雇用されるのではなく農業で自営するしかない。


農業予算は毎年2~3兆円が組まれているのに、「農業滅んで農協栄える」という時代が続いている。

従来の補助金のあり方を根底から変える必要がある。

80万円ほどの基礎年金が現役世代にももらえるなら、従来の価値観とは違った生き方ができる。

今後、ロストジェネレーション世代を中心に、ベーシックインカムがないと生きていけれない人が続出するだろう。
   


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今年は蚊取り線香を止めることにした。7月~9月中旬頃までの2ヶ月半ほど毎日セットすれば高くつくし、時間もかかるし、この小屋ではセットする適当な場所もない。

3アールの放牧場を作り、1日1回は外に連れ出している。これ以上のことは何もしてあげない。
 
   
 

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雨でももちろん見まわる。

ミツバチは忙しい時期が4月8日~5月18日頃の40日間だけであり、残りの時期は「果報は寝て待て」のごとく、単に見まわるだけ。

4月8日~5月18日頃はまだ農作業はそんなに忙しくなく、1日2~3時間はミツバチに費やせる。この時期の「分蜂」は午前中の10時半頃から1~2時間かかって分蜂するらしいので、山へ上がって「待機」するつもり。

この春、運よくミツバチが捕まえれたことで、ミツバチの好みそうな地形や風景が何となくわかる。来春はお墓の上の山に「待ち受け」を5箱置かせてもらい、毎日チェックして捕まえれたら当日に、決めた置き場所に移そうと思う。 

  
  
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青シソが収穫期に入った。今度は青シソで攻める。きざんで豆腐にのせたり、サラダに散らすと独特の風味があっておいしい。葉ではなく枝切りして単価は80~90円にしたい。家庭菜園では雑草化しているが、取りに行くのが面倒だから買おうという人が狙い目。

「葉シソ→花穂シソ→実シソ」と6月下旬~9月上旬頃までの2ヶ月半出荷する。  



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青シソの次はエンサイ。エンサイを作り始めてもう21回目。就農準備期間中に読んだ徳野雅仁さんの「自然流野菜作り」という本で初めてエンサイとツルムラサキを知った。それまでの36年間、見たことも聞いたことも食べたこともない野菜だった。

出荷している人が、1店舗10袋は売れるだろうと言ってくれた。 

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ほとんど売れていなかった

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池のヒが抜かれ、当地も田植えが始まった。10年後、この風景が残っているだろうか。

記憶に残しておこう。

稲作はつくづく「貧乏人にはできない農業」と思う。貧乏人は機械が買えない。だから稲作を止めた。結果的には早く止めたから大分得をした。

機械を駆使する稲作は、止める時のタイミングが難しいと思う。

10年後、集落で何軒、稲作をしているだろうか。


野菜は機械なしでもできる。ただし、農業用軽四、乗用トラクター、草刈機、エンジンポンプ、管理機(ミニトラクタ)、井戸、物置は必要と思うので、元手は結構かかる。 
 

近日中に半日ほど時間をとって、部屋の片づけをする必要が出てきた。ちょっと探し物をするにも、家探しの用に探さないと、モノが見つからなくなった。


今日も気分がかなり落ち込んだ。ハーブがほとんど売れていない。売れていたのは、
地元のJA・・・・・・・・・・・・・・・2袋
備前市のホームセンター・・・1袋
備前市のスーパー・・・・・・・・少し遠いので確認できず

昨日のハーブが売れていたら補充をしようと店をのぞいたら、上記のようにほとんど売れていなかったので、補充はしなかった。

包装をしていたらハーブは4日間は劣化せず、店に並べれる。現に、14日(月曜日)納品のハーブが17日(木曜日)でも外観はほとんど変化がなかった。

今日納品したのは、
瀬戸内市の民間の直売所(20袋ほど)
ブルーライン沿いの道の駅(20袋ほど)

上記の瀬戸内市の民間の直売所は、メールで当日の売上情報を送ってくれる。ここだけは比較的よくハーブティが売れる。といっても1日に4袋ほど。

ブルーライン沿いの道の駅は京阪神の観光客が多いはずだが、売れ行きは極めてよくない。6月は売上の少ない月らしいが。

今年は野菜の失敗が多く、今のところ、ハーブティくらいしか出荷できるものがない。
ジャガイモ・・・全くの肥料切れで収量がごく少ない
インゲン・・・たった1日の大雨で畝が水に浸かって2日間ほど水が引かず、これも不良。
 
ブルーライン沿いには道の駅がもう2つあり、瀬戸内市内にもう一つJAの直売所があるが、この3店はルートコースだから、ハーブティを8袋ほどずつ置かせてもらいたかったが、すでに生産者がいっぱいで置かせてもらえなかった。

1年ほど前から直売所がかなりのブームで、市場に出すほどではない生産者の多くが直売所に出すようになっている。半年ほど前ならまだ受け付けてもらえたようだが、自分はいつもワンテンポ遅れている。

それでも出せる直売所は多いので、地道にこつこつ売っていくしかない。
備前市のスーパー(15分)・・・・・・・・・・・・・週に2回
備前市のホームセンター(7分)・・・・・・・・・少量を毎日
地元のJA直売所(4分)・・・・・・・・・・・・・・・少量を毎日
瀬戸内市内の民間の直売所(18分)・・・・・週に2回
ブルーライン沿いの道の駅1店(18分)・・・週に2回
クロネコ宅配(営業所まで7分)・・・・・・・・・・週に1~2回
 
直売所は多くても、自分が出すものはあまり売れない。基本的な野菜の技術力を磨いてこなかったので、それらが少ししか出荷できない。

直売所という同じ土俵に上がると、自分の弱点が見えてくる。

自分の出荷農業はすでにカウントダウンを始めているので、野菜の技術的なことにはなかなか挑戦できない。


直売所出荷の他に、宅急便にワンパックを1箱持参したら、運賃のアップのことを言われた。一昨年あたりから、送る個数が随分と減っているので、運賃の話を持ち出されても仕方がなかった。ただ、1箱あたり100円以上のアップを言われると、顧客に転嫁できないだけに厳しい。現在は送料として一律に800円もらっているが、これが900円以上になれば、仮に月に20個送れば、2000円以上持ち出しが多くなる。


家人に定職があるので、すぐに生活に困るというわけではないが、家族でも財布は全く別である。自分の小遣い(ほとんど使わないが)、食料品や日用品の買い物、冠婚葬祭費、ライフラインの一部は自分が支払うので、必要最低限の収入はあげる必要がある。


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こんな精神状態の時、ヤギとミツバチは大きな安らぎになっている。

絶妙のタイミングだった。1年早くても、1年遅くても飼うことができなかった・・・。

  


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今日の出荷

  
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 差し迫った農作業がない限り、毎日出荷しようと思う。

年のせいか、遅く寝ても、早く目が覚める。

5時間しか寝れなくても、昼寝を2時間すればいい。午後1時~3時頃は暑くて仕事にならないから。

朝6時から7時の1時間で収穫し、7時から8時までの1時間で袋詰めをする。

8時10分頃には終わらせて、ニワトリの餌やり、水の入れ替え、収穫・袋詰め残渣を鳥小屋に入れる。

その後、散らばった新聞紙等を片付ける。ヤギは外には出さない。これからの季節は日射病の危険もある。ヤギを外に出すのは午後、田んぼに出てから。夕方3時間ほどたっぷり雑草を食べさせればそれで十分。 

8時半頃までには家に帰り、電熱シーラーで袋を閉じる。

それから朝飯を食べて、配送。

備前市 スーパー(15分)・・・・・・・ハーブティ10袋他
備前市 ホームセンター(5分)・・・ハーブティ10袋
地元   JA(5分)・・・・・・・・・・・・・ハーブティ10袋

帰ったらすでに正午をまわっていた。

収穫は1時間だけなのに、その後の一連の作業時間が長すぎる。

今日のだったら、仮に全部売れたとしても4千円ほど。これから手数料の15%を引かれる。

ハーブティの単価95円はアップしづらいので、時間を短縮するしかない。



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ひとまわり大きいミツバチが2匹いるのがわかりますか。これはオス蜂。オス蜂は巣門からあまり出入りしないのに、この箱では、今日はよく目についた。
 
   
   
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カラスがまたキュウリをかじっていたので、キラキラテープを張った。魚釣り用のテグスが効果があるらしいが手元になかった。

先日、同業者が、キュウリをカラスがかじって困ると話していたので、当地だけではないのだと思った。

キュウリは1回目~3回目は5本ほど定植し、4回目(台風シーズン)だけは20~25本ほど定植する予定。苦手なキュウリは「地這い作り」にしている。


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ピーマン25本、ナスビ30本定植という数

今日は池の「ヒ抜き」の日だった。午前8時には常設(土木委員)さんの世話で、神霊拝しの詔がカセットデッキから流れ、農作業の安全と今年の天候をお祈りする。

今は池の水は使わせてもらっていないが、雨模様で稲作関係者の出席が少ないようだったので、土手に上がっていっしょに詔を聞いた。

その前に、泥縄式に、終わっていなかった水路沿いの草刈りをして、水路の大きなゴミを取り除く作業をした。

 

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画像左に見えるナンキンの蔓がやっと伸び始めた。

画像右端の1列にピーマン25本とナスビ30本を定植している。

例えば、ピーマン100本、ナスビ100本の定植なら、自分には幾何学的数字に思えるが、他の農業者なら朝飯前である。 

自分の場合、ピーマンは30本、ナスビは90本を植えたのが最大の定植数であり、ナスビの90本定植は初年度だけで、翌年からは60本に減らした。

ここ10年ほどは、ピーマン20本、ナスビは40本を定植してきた。ワンパック宅配はこれで十分足りたし、これくらいの数字ならほとんど負担感はなかった。

ただ、ナスビは7月下旬に葉を全部落とす「強剪定」をするので、40本は少し多いような気がしていた。強剪定をしないと「テントウムシダマシ」の被害を免れることができなかった。


定植数一つとって見ても、農業者の能力にはこれだけの差がある。

ピーマン20本、ナスビ40本の定植なら、技術をほとんど必要とせず、技術を磨くこともなかった。

それが続いて現在に至る。他の作物も大体同じである。 


出荷形態を変更してから自分の弱点(技術力の無さ)を突かれることが多い。

それでも自分の農業を続けるしかない。

農業の「立ち位置」はそれぞれ異なるし、めざす「方向」も異なる。

あまり稼げなくても、自分の農業を続けるしかない。



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サツマイモの第1回目の挿し木をした。田んぼの準備ができていなかったので、例年より2週間ほど遅れての第1回目である。

昨日の夕方に黒マルチをして一部を植え、今朝、その続きをした。雨脚が強くなる前に終わらせることができた。

右の画像は茎葉も食べれる「すいおう」という品種である。茎葉はあまり売れそうな気がしないが5~7単位ほどずつ出荷しようと思う。

6月25日頃に「すいおう」以外の2種類をもう1回挿し木をして完了。
 


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雨だったので、ヤギは1日中、1メートル四角の小さな小屋の中で過ごしたようだ。小屋の床も濡れていて、ヤギは立ったままだった。

朝、樫(かし)の木を切って放牧場に入れておいた。

 
 

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今日初めて、ミツバチの見回りをパスした。

昨日の来訪者は趣味で西洋ミツバチを飼っている人で、画像のハチミツをくださった。

西洋ミツバチは逃去したりせず、放任しておけるので、月に2~3回しか見まわっていないと言われた。

蜜の量も日本ミツバチの5倍以上で、一般的にはミツバチと言えば「西洋ミツバチ」のことを言い、日本ミツバチの多くは「趣味の世界」であると話された。

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袋詰めにやたらと時間がかかる

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夕方6時過ぎ、ニワトリに青菜をやろうとクローバーに近づいたら、西洋ミツバチが群がっていた。3キロ四方のどこかで、誰かが、西洋ミツバチを飼っている(巣箱を置いている)という現実を今日も突きつけられた。
   
 

韓国の大学進学率は8割を越え世界有数だが、一般の4年制大学を卒業後、正社員で就職したのは4割弱(09年)。有名大卒でも非正規職を転々とせざるを得ない若者も珍しくない。(朝日新聞6月14日)

いずこの国の資本主義も同じようだ・・・ぼろ雑巾のように絞られて、ポイ捨てにされるのだろう。

「がんばらない生き方」が、本当に難しくなっている。



今日は2ケ所の直売所へ出荷した。ハーブティ用ハーブとレタス(チマサンチュ)しか収穫できるものがなかったので、この2種類。

収穫は短時間で終わるが、袋詰めにやたらと時間がかかる。袋詰めにかかる時間を今の半分に減らす必要がある。
それと、直売所の往復時間がかかりすぎる。



セット野菜(ワンパック野菜)の宅配を止めてしまったわけではないので、週1回はセット野菜を送る。

直売所出荷もセット野菜の宅配も一長一短がある。

観光農園構想も前に進んでいない。



宮崎県で流行が続く口蹄疫を警戒し、種牛や精液を分散して管理する動きが全国各地に広がっている。(朝日新聞6月13日)

種牛や精液だけでなく、1軒あたりの飼う頭数を少なくして分散する必要がある。非効率で非採算でも、危険分散のために「多数飼い」は止める必要がある。

鳥インフルエンザや口蹄疫の発生は、「資本主義的飼い方への挑戦状」である。集中管理ではなく分散管理をしないと、背負うリスクが大きすぎる。

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同じ失敗を何度も繰り返す懲りない面々

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田植えの手伝いは午前中で終わった。

家に帰ってから3時間ほど寝て、起きたら5時がまわっていた。同じ農業でも他所の家の手伝いは結構くたびれる。
 
義父は手伝いに行った人数分のアルバイト代を、毎年きちんと支払ってくれる。


夕方には雨が止んでいたが、ヤギはそれぞれの小屋の中にいた。2日間は外に連れ出せないと思っていたので、金曜日の夕方、雑木を切って放牧場に多めに入れておいた。
ヤギは牛と同じ反芻動物なので、1~2日食べれなくても、どういうことはない。

  
 
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久しぶりの雨でミツバチも喜んだかも知れない。

相変わらず、巣門の周囲で画像のような状態を続けているが、6時頃に見に上がった時は、羽は振動させていなかった。曇天の6時でも、ミツバチは頻繁に下界に飛び出していき、頻繁に戻ってきていた。
 

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久しぶりの雨で野菜も一息ついた。

出始めのキュウリは、右の画像のようにカラスに食われていた。年によってカラスはキュウリやナスビをかじることがある。続いたら困るが、遊び半分にかじるくらいならまだ良しとしなければ。

さっき、美作市のUさんから電話をもらった。これからの時期は一般的なトマトやキュウリで稼ぐようにと言われたが、ボクが最も苦手とする2種類でもある。

「トマトはまだ出荷したことがない」と話すと、20年もやっていてまだ不得意・・・と尋ねられた。

そして、台風や大雨や口蹄疫に比べたら、イノシシやシカやカラスなど全然問題にならない。簡単に防げるからと言われる。

害獣一つとっても、農業者によってこれだけ防御力(能力)に差がある。それは往々にして20年経過しても差が縮まらない「どうしようもない現実」でもある。


キュウリ、ナスビ、ピーマン、青シソが取れ出した。

青シソは刻んで、レタスに散らしてドレッシングで食べた。

キュウリはカラスの食い口は捨てて、残りは塩もみにすることにした。


夕暮れにまた、ツルムラサキ、青シソ、スイートバジル、レタス(チマサンチュ)の植え継ぎをした。

青シソ、スイートバジル、レタスに関しては、すでに収穫期に達しているのもあるのに、まだ「植え継ぎ」をしている。

エンサイ、ツルムラサキ、オクラに関しては、ヨトウムシ防除の農薬を使ったのは正解だった。ほとんど被害を受けなかった。ただツルムラサキは育苗に失敗してあまりよくない苗も植えたので欠株が多く、2~3本立ちしている箇所を抜いて植え継ぎをした。

有機農業者には「懲りない面々」が多い。2~3回の失敗で学ばずに(懲りずに)、同じ失敗を何回も繰り返す。「塀の中」から出ようとしない人が多い。


5時半に田んぼに出ると、ニワトリに米ヌカと購入飼料を与え、水を入れ替え、裂球したキャベツやトウ立ちしたサニーレタスや雑草を与えた。その後、デジカメを持って放牧場に入り、しばし様子をうかがい、その後、ミツバチの見回りのために山へ上がった。

その後、定植した苗物の見回りをして「植え継ぎ」を終え、時計を見たら7時半。あっという間に2時間が過ぎている。動きに無駄が多いかも知れない。そして経済に直結していない動きも多い。それらを含めてすべてが自分の農業。


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田植えの手伝い


妻の実家の田植えの手伝いに行った。

義父(80才)はいつまで稲作を続けるつもりだろう。

近くに住んでいる息子(妻の兄)夫婦は、稲作をするかどうかまだ意思表示はしていないようだった。

義父が稲作を続けてくれると、ボクは助かる。

1町7反の稲作で生じたコゴメ(くず米)は、ニワトリの飼料に全部もらえるし、食べ量の米の不足分ももらっている。

コゴメがもらえなくなったら、ニワトリの数は現在の半分(15羽)以下に減らさざるをえない。


田植え機を使ったのは妻の兄だった。事務系のサラリーマンであり、田植え機は1年に2日間しか使わない農具なのに、操作をよく覚えておけるものだと思う。

田んぼは全て圃場整備した田んぼで、5枚で1町7反だから、1枚平均が3反以上のきちんとした長方形の田んぼである。

だから機械は使いやすいが、1年に2日しか使わない農具だから逆に不備も生じやすく、今日は途中でごてて、農機具店に来てもらった。


田植えの手伝いに行く前に、電柵のゲートを開け、ヤギの安否を確認し、ニワトリに餌を与える。この3つは集落の葬儀の日でも雨の日でも必須項目である。

手伝いから帰るとすぐに田んぼに直行し、ヤギを少しの間外に出し、ニワトリに餌を与え、電柵のゲートを閉めて帰る。


我が家の田んぼは全部で9反ほどあり、その内の2反は現在野菜を作っている田んぼであり、残りの7反は集落内の親戚の稲作農家に委託していたが、今年になってその内の4反を戻された。困っていたら、我が家から10キロほど離れた方が、近くに請け負っている田んぼがあるので、小作料なしでよければ作ってあげると言ってくださったので、すぐにお願いした。

作ってもらえなかったら、年に何回かの「田んぼの耕運」と「畦草刈り」という、労役だけが新たに加わる。すでに田んぼは負債の時代である。特に山ぎわでイノシシやシカの被害が生じる田んぼはまず作ってもらえない。
 
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家畜の頭数

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農業の片手間に飼うなら、ヤギなら1~2頭、ニワトリなら20~30羽ほど、ミツバチは10箱くらいまでのような気がする。

ニワトリは農業を始めた1年後から飼い始めた。

最初に導入したニワトリの数は36羽だった。

それ以上には増えなかった。

ニワトリ小屋が自分で建てれなかったから。

エサはほとんど購入しなければならないと思ったから。

飲み水の問題もあった。

卵の販路のこともあり、中途半端な羽数は飼えない。


ニワトリのいない農業も想像できなかった。

物心ついた頃から昭和30年代の末頃まで、家では20羽ほどのニワトリを飼っていたので、農業を始めたら、それくらいの羽数は飼おうと思った。

黒牛1頭と豚2頭もいたが、これらは、
エサの問題
飲み水の問題
牛小屋や豚小屋の問題
仲買人(ばくろう)さんの問題
環境の問題
巨体の問題
等で、飼えると思わなかった。

宮崎県では、1軒になぜあんなにたくさんの頭数が飼われているのだろう。


  
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夕方、液肥を担いだ。

やっと、サツマイモ予定地の畝立てができ、液肥の散布も終わったので、この後、黒マルチを張る。


最近、田んぼ全体で、肥料が足らないと感じている。

液肥の肥料効果が低下しているのかもしれない。

産直の仲間たちは、りっぱな野菜を出してくる。

どんな肥料を使っているのか聞いて、

真似れるものは真似ようと思う。
 
  
 

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画像の2群が、昼間に羽を激しく振動させている。巣箱の中が暑く、外から風を送り込もうとしているのだろうか。

どちらの巣箱も今は朝1時間ほど日が当たるだけでその後は、涼しい日陰になる。

原因を知るには、巣門の掃除を兼ねて巣門を開き(蝶つがいで開けれるようになっている)、巣の中を観察する必要がある。

怖がらずに、面倒がらずに、見て見る必要がありそうだ。


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出鼻を激しくくじかれた

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手前のバッグシーラーから、後方のシュアーシーラー(瞬間的に電流を流し、ヒーター線を発熱させ、ビニールフィルム等を熱容着する機器)に袋とじを変更し、のりのりで、岡山ブルーライン沿いの道の駅に出荷したのに、激しく出鼻をくじかれた。

いくら売れているか確認の電話をした時、一瞬、耳を疑った。それだけしか売れていない?・・・


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バッグシーラーは2800円ほどだが、シュアーシーラーはそれよりゼロが一つ多い28000円ほどである。しかし、これにした方が、ハーブに関しては見た目が随分と良い。

去年の秋に友人に勧められて先行投資していたが、今日初めて使った。

見た目もいいし、単価も95円にして、店の人が「POP(商品説明)」のいいのを作ってくれて、3拍子揃ったのに、夕方5時に電話したら34袋のうち2袋しか売れていなかった。

今日中に売れなくても、
(1)朝露のある早朝取りであるし
(2)袋を密閉しているのであまり空気に触れず
(3)人の手にも触れず
(4)3日ほどは十分鮮度が保てる

それでも、今日の販売数を見れば、あまり期待はできない。

土曜、日曜は京阪神からの顧客が多いが、平日は少ない。それでも10袋は売れるのではないかと想像していた。


初日から落ち込んでも仕方がない。

売れる野菜を出せばいいのにと言われても、得意、不得意もある。

出鼻をくじかれたので、明日予定していた他の店は急遽取りやめた。

土、日は家人の実家の田植えの手伝いがあるので、出荷はできない。


往復の時間は35分ほどでガソリン代もそんなにかからず、8号袋を使ったので1枚が1円48銭ほどだし、シール(ヤギ画像入りのブログ名入りシール)は1枚が2円するのでまだ1枚も使っていない。

それでも売れ残るということは、それまでに費やした時間と経費がすべてロスになる。

5~6年前に、岡山ブルーラインが無料化された時には、2つの道の駅の売上は急激に伸び、産直野菜も飛ぶように売れたと言う。

その時にはまだ、ワンパック野菜(ハーブ)の顧客が比較的安定していたので、道の駅の生産者募集の広告が入っていても見向きもしなかった。その時に「2形態の出荷方法を持つ」という柔軟な対応をしておれば、また違った展開になっていたかも知れないが、後の祭り。

人よりいつも5年ほど遅れていることを痛感する。
 

  
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数日前に、エンサイとオクラに、ネキリムシ防除の農薬を使ったと書いたが、ツルムラサキにも使った。効果はてきめんで、あまり被害を受けていない。

農薬を使ったのは大きな「伏線」があった。画像のチマサンチュ(2回目)と、青シソと、スイートバジルの定植後、甚だしいヨトウムシ被害が出たからである。この3種類はいくらでも予備苗があったので、少々やられても植え継ぎをすればいいと思ったが、未だに被害が続いている。 

完全無農薬にはあまりこだわらない方がいいと思う。人間でもそうだが、生育初期には病害虫にやられやすく、放任すれば致命的になりやすい。

生産方法にこだわるより、販路にこだわる方がはるかに大切である。

慣行農法が5~6回の農薬を使うとすれば、低農薬農法ではせいぜい1回。完全無農薬にこだわると技術力が上がらないような気がする。低農薬農法の方が「より自然であり」、完全無農薬の方が「不自然」と今は思っている。ただ、自分の場合も「完全無農薬」の期間の方が圧倒的に長かった。

生産者に「無意味な負担」を強いるべきではない。完全無農薬は一部のマニアックな人の農法であり、広がることはないだろう。現にこの20年、ほとんど広がりを見せていない。合鴨農法と同じ・・・。


  
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この春にゲットした4箱のうち、これは最も強い群の箱。今日は2時頃に山に上がったが、最近は巣門の周囲でこういう状態が多い。羽を激しく振動させているのは蜜のありかを仲間に教えているのか、持ち帰った蜜の水分を飛ばしているのか、どちらかなのだろう。

 


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勝負できる野菜が少ない

  
袋詰めには少し慣れてきた。

今までは新聞紙で包めばよかったが、直売所出荷だと市販しているような透明の袋に入れる必要がある。不本意でも、ワンパックの顧客が減ったのだから仕方がない。


スーパーの産直で、他の7人のは残らず売れているのに、自分のだけ売れ残っていることが、しばしばある。

農業歴は20年を越えたが、勝負できる野菜が本当に少ない。

そして、自分が勝負していきたい作物はあまり一般的でない。

エンサイ、ツルムラサキ、青シソ、ハーブティ用ハーブ。

誰でも、勝負できる野菜はそんなに多くはないと思う。

自分の比較的得意な作物しか、カネにすることはできない。

野菜がそろわなくても、2~3種類でも出せる野菜やハーブがあれば、毎日それを出荷する習慣をつける必要がある。(セット野菜では8~10種類そろわないと出荷はできない) 
農作業の半分の時間は収穫出荷作業だから、残りの半分の時間で野菜作りをする。

 

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伸びすぎたハーブを草刈機で刈り、その後、ハサミでもう少しきれいに切った。

この後、水をたっぷりやれば、1ヶ月ほどでまた再生してくる。

ハーブはあまり肥料を欲しがらないが、様子を見て、化成肥料を追肥する予定。

黒マルチをしているし、追肥で液肥は使いづらい。  


 
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画像は「レモンタイム」。ミツバチが群がっていた「コモンタイム」は半分切り戻した。ハーブティには花を咲かせるのはあまりよくない。

ミツバチには申し訳なかったが、背に腹は代えられない。

コモンタイムは切り戻しても、画像のレモンタイムがある。今度はこちらが咲いてくる。

切り戻して捨てたりせずに、出荷しながら切り戻していくの本来の道。 

一昨日、昨日と曇天や雨でミツバチはあまり来なかったが、晴天の今日はまたコモンタイムに西洋ミツバチがたくさん来て、日本ミツバチも少し見かけた。鑑賞ではなく観察を心掛けた。

 
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クローバーの花も鼻に近付けて見ると、甘い香りがする。これもいい蜜源だが、ミツバチが目立って多くないと、目に入らない。コモンタイムは、ブンブンという羽音で気づいた。
 

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少しでも先の草を食べようと、前足を折っている。鎖は2メートル50センチの長さ。杭は45センチの長さ。これだけあれば十分。

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人糞と草の今昔

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岩の上の特等席はいつもオスがとる。雑木を切ってきてもオスが先にいいところを食べる。

序列(力関係)ができていて、メスはたいてい遠慮をする。

外に連れ出す時も、出入り口にはいつもオスが先に来る。

メエ~と鳴いてしばしば要求を出すのもオスで、メスはほとんど鳴かない。

 
 
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11時頃に見たら、2匹しかきていなかった。今日のは「日本ミツバチ?」と思う。

20枚ほど写したのに、ほとんどがぼやけていて、1枚だけアップできた。

昨日のコメントは頭に一撃を感じた。

毎日見ているのに、自分の態度はいつも「鑑賞」で、「観察」がなかった。



6月15日に池のヒが抜かれると、当地でも田植えが始まる。稲作をしているのは4軒に1軒ほどになった。

ボクが子供の頃はまだ「手植え」だった。苗代(なわしろ)も育苗箱ではなく、土の上に直に播いていたので、まず苗を抜く作業から始まり、一定の束にすると、田植えをする田んぼの畦岸から、その束をできるだけ遠くへ投げる。そして、赤いぼん天のついた針金をピンと張って、赤いぼん天を目印に苗を植える。一家総出の作業だった。

今の稲作は全て機械作業で、おもしろくない。

池のヒが抜かれる前に、水路まわりの草刈りと、水路掃除をする必要がある。草刈りはかなり時間のかかる作業である。

今、畦草は邪魔物になって多くの農家は除草剤を使うが、50年ほど前までは集落のどこの家でも1軒に1頭の牛(黒い使役牛)を飼っていたので、草は貴重な餌だった。

早朝から、チョウタ(細長い一輪車)に竹で編んだ大きなカゴを載せて、カゴにいっぱいの草を刈ってきて牛に与えるのが、集落の大方の家の仕事だった。

自分の家の畦草だけでは足らず、池の土手の草などは一定の区画を有料で買っていたらしい。


人糞尿も貴重な肥料だった。門先に作っていた葉タバコの踏込み温床にはいつも「人糞尿」を使っていた。

逆に今は、人糞尿は高額の代金を支払って処分してもらう時代である。下水道の敷設費、トイレの改修費、かなりの水代、そしてかなりの下水道代。

下水道にもトイレにも「耐用年数」があるが、次の世代はもう、そんなものを支払う余力はないだろう。

こんなにライフラインにカネがかかるようになったら、自給自足はできない。

リサイクルの循環からはずれ、定期的に莫大な改修費がかかり使用者に転嫁される下水道という設備は、田舎では50~80年後も残っている設備かどうかは疑わしい。


人糞尿はリサイクルできなくなったが、草の多くはリサイクルできている。

ニワトリ・・・・・・・・青菜が必須
ヤギ・・・・・・・・・・・食糧の大部分
ナンキン等・・・・・・敷き藁のかわりに敷き草
その他野菜・・・・・ポリマルチのかわりに草マルチ
植え継ぎ・・・・・・・草で日除け

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農作物の輸入自由化に賛成する理由


 20100607_018.jpg 20100606_070.jpg

昨日のミツバチの画像は「西洋ミツバチ」だと指摘を受けた。日本ミツバチと思い込んでいたが・・・。

左の画像は今日写した巣箱の画像(これは明らかに日本ミツバチ)。

理解したつもりだったが、「西洋ミツバチ」と「日本ミツバチ」の区別がまだはっきり認識できていない。

すぐ近くの「美しい森」で見たミツバチも、ほとんどが「西洋ミツバチ」と言われたので、当地では両方が共存しているようだ。

それにしても、コモンタイムに群がっていたミツバチが「西洋ミツバチ」だっとは・・・。

今日は曇天で時々雨模様の天気だったので、コモンタイムにミツバチは来ていなかったが、明日以降、もういちどよく確認してみます。

お互いに戦ったりはしないらしいが、西洋ミツバチがこの巣箱の近くに来たらどうなるのだろう。
 
西洋ミツバチを飼っているプロの養蜂家が、お隣の備前市におられるが、自分が知らないだけで、近くに西洋ミツバチを飼っている人がいるのかもしれない。半径2~3キロが行動範囲といわれるから。 


 
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6月に入ったから、春の分蜂はもう期待できないが、盗難被害と、イノシシやシカの被害と、巣箱の環境チェックのために、毎日1回は山へ上がっている。

上がるたびに、50年前、この急な傾斜地でよく「葉タバコ」を作っていたなあと思う。いつ開墾して、何年、葉タバコを作ったのか、親からは何も聞いていない。戦前は作っていなかったと思うから、戦争から帰って作り始めたとしても20年ほどの期間しか作らなかったと思う。上がり下りするだけで結構体力がいる。
 
 

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ヤギは何でもよく食べるが、6月を彩る「ドクダミ(左の画像)」は食べない。ヤギの放牧場内にも、日陰に近い部分に、たくさんのドクダミが自生している。


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レモンバーベナとセイジと桑の挿し木をした。毎日1回は水やりしながら、2週間ほど(根が出るまで)黒い寒冷紗で覆っておく。



「なぜ、農作物の輸入自由化に賛成されるのですか」というメールをもらって、はっとした。

あまりに安易にこの言葉を使っていたと気づかされた。

このメールのおかげで、頭の中が少し整理できたような気がする。

農作物の輸入自由化に賛成する理由


(1)自由化によって海外から大量の安い農作物が入るようになり、消費者はもっと安く買える(選択肢が広がる)ようになる。

(2)輸入関税が取り払われると、工業製品はそれだけ競争力が強くなり、農業以外の他産業は大きなメリットになる。

(3)農業補助金は、自給率向上や農業の振興には全く役立っていない。反比例するように農業人口は減り続けている。つまり農業補助金が農業への新規参入にあまり使われていないからこのようになる。
 
(4)新規参入を増やすには80万円ほどの基礎年金(ベーシック・インカム)を現役世代にも支給する、これに尽きると思う。

(5)基礎年金と引き換えに、農業補助金を全廃(そうした方が財政的にも大いに助かる)し、並行して農作物の輸入自由化を促進(関税をなくす)して、工業製品の輸出競争力をアップして工業立国の立場を鮮明にする。

(6)海外の農作物が安く大量に輸入されるようになっても、自給自足型農業者はほとんど影響を受けない。影響を受けるのは大規模農業である。

(7)大規模な出荷農家が自給率や環境に貢献しているのではなく、自給自足型農業者こそが自給率向上に寄与し、環境に多大な貢献をしている。たとえば定年帰農者は、都会の親族や子供たちや友人たちに農作物を送る可能性が高いが、このことは自給率向上という統計には現れなくても、食糧セキュリティの面からは高い貢献度がある。いざという時には、定年帰農者を頼って「都会からの疎開」も可能である。 

(8)農業は効率や生産性や経済性という資本主義的見地から捉えるべきでなく、「癒し」とか「景観」とか「自給自足」とか「逃げ場」とか「ライフスタイル」とか「土への回帰」といった観点から捉えるべきであり、少数の大規模農業ではなく多数の小規模農業こそが、環境面からも人間性の回復の面からも望まれる。

(9)従来の補助金農政では「淘汰されるべき農業形態」が生き残り、いつまでたっても改善されない。

(10)補助金構造の根本的変更が必要である。「作る農作物にたいする補助金」から、「人に対する補助金」に180度切り替える必要がある。物から人へ、つまり最低限の基礎年金80万円ほどを農業者個人に直接支給する方が、補助金が相当に少なくてすむ。

(11)「補助金農政」こそ既得権益が巣くう「ガン」である。

(12)こんなに農業人口が減り続けて(農業では食えなくなって)、行政の問題とだけ言えるだろうか。農協は一体何を果たしてきたのか。時の権力に迎合して補助金を多く取ってくることには上手だったかも知れないが。

(13)とにかく、従来の補助金の多くを撤廃すると同時に、農作物の輸入自由化を促進して、農業以外の他産業の国際競争力を促し、農業は最低限の基礎年金(ベーシック・インカム)で支援するという、全く新しい政策を示さない限り、この国の農業は早晩壊滅する。


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ハーブの現在

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ハーブのタイム(コモンタイム)に、ミツバチが群がっていた。

デジカメを近づけても花に夢中で、逃げようとしない。

この春、ミツバチをゲットしていなかったら気に留めることもなかっただろうが、今はもう足が止まってしまう。

夕方5時10分、この時刻にまだこんなに活動している。この蜜(花粉)を持って、どこの巣へ帰るのだろう。

ひょっとして、寺山の4箱のうちのどれかに持ち帰るのかも知れないと考えると楽しくなった。

ミツバチのサイズからすれば、花は豊饒の海。

毎年、タイムの花にはこんなにミツバチが集まっていたのだろうか。

気に留めなかったから、去年までの記憶がない。

ハーブティとして出荷するなら、こんなに花が咲く前に収穫している。

タイムの花が咲くのはこの時期のみ。

花を咲かせると株が弱るが、ミツバチがこれほど好むなら、覚えておこう。



    
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ハーブを出荷する時間がとれなくて、こんなに大きくなってしまった。草刈機で根元から刈り飛ばして、新しい芽を出す必要がある。刈り飛ばしても1ヶ月すればまた出荷できるようになる。ハーブはまるで雑草。

作っているハーブティ用ハーブの6種類は、

(1)レモンバーム・・・・・・株分けで増やす
(2)レモンバーベナ・・・・挿し木で増やす
(3)レモングラス・・・・・・・株分けで増やす
(4)タイム・・・・・・・・・・・・株分けで増やす
(5)ミント・・・・・・・・・・・・・株分けで増やす
(6)セイジ・・・・・・・・・・・・挿し木で増やす

タイム→レモンタイム・コモンタイム
ミント→アップルミント・スペアミント・ブラックミント

タイムとセイジは常緑草で、その他は「初霜」の頃まで収穫できる。

つまりハーブは、収穫の手間と、売る能力だけ。

その他に「カモミール」というハーブが5月の1ヶ月間だけ収穫できるが、タマネギのコンパニオンプランツとしてタマネギの畝間(通路)に植えておけば、雑草化する。
 
     
     
  
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左の画像の花はセイジ。右は株分け前のレモングラス。レモングラスは高温と水を好むので梅雨の頃に株分けする。


料理用ハーブも6種類を作っている。
(1)スイートバジル(春夏作)
(2)イタリアンパセリ(春夏作と秋冬作)
(3)ローズマリー(常緑草)
(4)ロケット(秋冬作)
(5)ディル(秋冬作)
(6)チャービル(秋冬作)

なお、タイム、ミント、セイジは「ハーブティ用」と「料理用」の両方に使われる。


 
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「頭突き」が大好きなヤギ。


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美作市 宇野農園

    
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2年ほど前にパソコンを習い始めたばかりだったのに・・・

美作市の宇野岱宏さん(68才)から、ブログを始めたというメールを頂いた。

『野菜や身の回りのことを子供の絵日記のように書いています。書く気になったのは道の駅「彩菜茶屋」が昨秋に箕面市に出店したので、消費者に野菜等の情報を発信しようと思ったからです。先輩から数行の短い文章にしないと読んで貰えないと言われたので、なるべく短くしています。多くの人が見てくれているようです。
 5反の野菜作りは結構忙しい。トマト624本、ナスビ180本、キュウリ500本(3回)、ピーマン90本、トウモロコシ4000本、枝豆1000本など、若いころに負けないくらい作っています』


農業ではとてもかなう相手ではないが、ブログも・・・。

トマト624本はハウスではなく、天上だけの雨よけ。

ナスビ180本は、夏の更新はせず、生らし続ける。

トウモロコシは6センチポットで育苗して定植。1メートルの畝幅に株間25センチで4000本の定植だから10アール(1反)の作付。

枝豆も6センチポットで育苗して定植。140センチの畝幅で2条植え。株間は30センチで1000本定植すると約2アールの作付。実をちぎリ選別して出荷する。

頭にライトをつけて夜なべ仕事もされるらしい。
 
「若いころに負けないくらい作っています」と書かれていたが、農業では40才と60才では、60才の時の方が、より広い面積をより短時間でこなせると思う。経験年数が長くなると身体の動かし方や、手をかけるポイントなどもよくわかっているので、それだけ早くなる。

奥さんと2人でされているものの、野菜を50アール作付されるのはかなりハードな農作業になると思う。その上、稲作もされている。

真似はなかなかできない。

真似をするのは、ものすごい能力がいる。
 
真似が簡単にできるなら、どんな農業形態でもできる。

真似ができないから、農業は難しい。

いろんな農業者から、丁寧に教えてもらったり、現場で直接指導を受けたことも多いが、いざ自分の田んぼでしようとすると、身体が動いてくれないことが多かった。

宇野農園


昨日のブログで、或る人から次のようなコメントを頂きました。

『水田さんは 鶏糞を そのまま畑に入れて
おられますか? 以前生鶏糞は餌のこぼれた
のが必ず入ってるから、それが夜盗虫とかの
被害につながるので、必ず発酵させるように
と聞いた事があります。』

ニワトリはヤギと違って「閉じ込めて」飼っているので、30羽ほどでも年間にすれば、かなりの量の鶏糞が取れます。
鶏糞の前だしは主に冬の農閑期にするので、時期的に田んぼの準備はできておらず、果樹の根元などにそのまま施して(置いて)います。

購入飼料は朝も夕も10分ほどで食べ終える量しか与えておらず、どちらかと言えば「菜食主義」みたいな飼い方なので、鶏糞の肥料効果は?です。餌のこぼれもほとんどないと思います。

夜盗虫が問題になるのは「定植野菜」の定植後2週間ほどで、自分の場合は、エンサイ、ツルムラサキ、青シソ、スイートバジル、オクラです。これらに鶏糞は使わず、メタン菌液肥とクン炭と木灰だけを使っています。

夜盗虫は前作を遊休地などにしておくと大発生することもあるようです。多い時には5割近い植え継ぎが必要になることもあり、大量の予備苗が必要で、生育のばらつきも出てきます。

苗がうまくできなかった時は予備苗がなく、夜盗虫は無農薬では脅威の害虫と言えます。自分の場合、この他の脅威の病害虫は、
タマネギ・・・・・・・・・・・・・・・べト病
ジャガイモ・・・・・・・・・・・・・疫病
ナンキン・・・・・・・・・・・・・・ウドンコ病
秋のアブラナ科野菜・・・・ダイコンサルハムシ



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無農薬はほどほどに・・・


9時30分、風呂から出て離れの私室に入る時にふと外を見たら、「ホタル」が舞っている。

今はちょうど「ホタル」の時期なんだと気付いた。

麦秋(5月末~6月上旬)が終わった頃、雨上がりの夜にホタルは出てくる。

今が麦秋であることをすっかり忘れ、雨もここしばらく降っていないので、ホタルに教えられるまで、季節の風物詩をすっかり忘れていた。

今年もホタルは出てきたのだ。当地では絶滅危惧種と認識しているが、家の前の小川で、今日はかなりたくさん舞っていた。


外に出てホタルを追った。



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田んぼから帰る時には、道に障害物(竹)を置いて、電柵のゲートがあることをアピールする。そうしないと、電柵に気付かず、車で突っ込んでしまうこともあるから。

引きバネで4本の電柵をしているが、肉眼では見えづらい。

ヤギを放牧場に戻し

ニワトリの水を確認して、クローバー等の草を与え

トリ小屋の前と物置の横の電柵ゲートを閉め

自家消費のチマサンチュとキャベツを収穫し

朝開けたサツマイモの苗床のポリを元通りに覆い

朝開けてまだ定植していないツルムラサキとトーガンの苗床をポリで覆い

先日定植したオクラとエンサイに水やりをして

ばてばてになりながら軽四に乗り、画像の電柵ゲートの外に出て停車し、ゲート(4本の引きバネ)を閉めて帰る。

ばてばてでも心地よい疲労感。 



重厚長大な設備を持たず

大きな投資もせず

軽四と乗用トラクタと管理機とエンジンポンプと草刈機と物置とトリ小屋だけ

できるだけ少ない元手で

非農家の人でも簡単に農業に参入できるように

現役世代にも80万円ほどの基礎年金が支給されるなら

定年帰農ならぬ現役帰農が多きなうねりとなるだろう



何も望んではいない

ただ、最低限の生活が続けれることを望んでいるだけだ

その最低限の生活もままならぬ

この国は基本的な生活保障の底が抜けてしまったのだ

30代の半ば、サラリーマン生活や資格取得にどうしようもなく絶望した時、全く違う世界へ転身できる道があれば、絶望からは救われる

しかしこの国では、サラリーマン社会に絶望しても、他の選択枝がほとんどない


農業という逃げ場がどうしても必要である。

使われる農業では全く意味がない。

農業法人も集落営農も意味がない。

独立自営だけが農業と考える。

ニューディール政策のような大胆な農業政策が必要である。 


莫大な農業補助金はこの国の農業を安楽死させるだけである。

淘汰されるべき農業が生き残るような補助金であってはいけない。

農作物の輸入自由化を促進し、各種農業補助金を全廃して、その見返りに最低限のベーシック・インカム(基礎年金)で保障(支援)することが、この国の農業と里山をよみがえらせる。
 

農業は指導員に教えてもらうより、同業の農家に教えてもらった方がはるかに適切であるし

肥料や農業資材はどこにでも売っているし

直売所も乱立気味であるし

長さや重さや大きさの規格は、以前より随分と問われなくなったから、出荷先にはあまり困らなくなっている。

大きな投資はせず、重厚長大な設備を持たず、旬に忠実に、農閑期のある農業をして、「多く売ろうとしないこと」、「多くは売ってあげないこと」…これらがポイントと思う。 

 
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ピーマンとナスビは今年に限って黒マルチをしなかったが、しておけばよかった。生育がかなり遅れている。黒マルチと露地では保水力に大きな差がある。
 

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年によって「ネキリムシ」の甚大な被害を受けることがある。スイートバジルはすでに6割以上の植え継ぎを強いられている。予備苗がいくらでもあったからいいようなものの、エンサイとオクラは予備苗はほとんどなく、定植の翌朝、数年前に購入していた「ネキリムシ防除の農薬(名称をうっかり忘れた)」を株元に少量使ったら、その後、1本の被害も出ていない。

ボランティアではないのだから、無農薬はほどほどに・・・


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口蹄疫


1軒あたりの、飼っている頭数が多すぎはしないだろうか

鳥インフルエンザの時も毎回それを感じていた

こういう病気が今後とも日常的に発生するなら

たくさん飼うことはリスクが大きすぎる

たくさん飼えば、予防の観点から抗生物質や抗菌剤の投与が当然多くなる


「少数飼ったのでは生活ができない」かも知れない

しかし

牛なら、1軒あたり30~40頭ほどが

ニワトリなら、1軒あたり1000羽ほどが

限界の数字ではないだろうか

それなのに、こういう病気発生の場合、報道される飼育数は、ゼロが1つ、もしくは2つ多い

牛なら300~400頭、もしくは3000~4000頭

ニワトリなら1万~10万羽

普通に考えても多すぎると思うが、

そういう記事を農業新聞で読んだことがない


飼う頭数や羽数がもっと議論されるべきである 

そうしなければ、

家畜があまりにかわいそう
 

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毎日出荷しないと100万にとどかない

6月~12月の7ヶ月間は、毎日出荷するつもりでないと、目標の手取り100万には到底とどかない。


野菜はコンスタントに出荷できなくても、ハーブなら毎日でも出荷できる。


毎朝60袋分を収穫して袋詰めするのは、ハーブなら簡単である。


単価90円として40袋売れれば3600円。


ハーブティ用ハーブは種代もかからず、その他の経費もほとんどかかからない。かかるのは袋代と、直売所へ持参するガソリン代だけ。


何とか、1店舗で10袋は売れそうだ。


とにかくハーブだけでも毎日、3~4店舗へ15袋ほどずつ置けれるように出荷時間を確保しなければ。



 

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エンサイ(240本ほど)とオクラ(130ポットほど)を定植した。

夏に出荷できる野菜は、
(1類)
タマネギ
ジャガイモ・・・肥料不足で生育が極めて悪い

(2類)
キュウリ・・・苦手作物で、少ししか作っていない
ナスビ
ピーマン
オクラ

(3類)
ナンキン
ニガウリ・・・苦手作物で、少ししか作っていない
トウガン・・・10本定植するだけ

(4類)
エンサイ
ツルムラサキ
青シソ

(その他)
ハーブティ用ハーブ・・・6種類

だから夏に直売所に出荷できる野菜は、自分の場合は①タマネギ、②ナスビ、③ピーマン、④オクラ、⑤ナンキン、⑥エンサイ、⑦ツルムラサキ、⑧青シソ、⑨ハーブティ用ハーブしかない。


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稲ワラ→5アール分ほど頂いている
麦ワラ→合計で3アールほど作る(スズメとの競争になり種の自家取りが難しい)

稲ワラ、麦ワラを利用する作物
(1)ナンキン・・・・・・・・・今年は24本定植
(2)トウガン・・・・・・・・・10本定植予定
(3)地這いキュウリ・・・4回播くが、合計で25本ほど定植
(4)スイカ・・・・・・・・・・・6本定植

稲ワラ、麦ワラが足らなければ、雑草をワラ代わりに使う。  


 
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用があって、野良着でなく普段着で田んぼに行ったら、軽四にはすぐに反応したが、近づくと警戒して近寄ろうとしなかった。以前もそうだったが、ヤギは服装が異なると見分けがつかなくなるようだ。

 
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日本ミツバチは1年の間に3~4割ほどが逃去するらしいが、1群たりとも逃去させないことが目標。そのために1日1回は見回りを兼ねて楽しみに山へ上がる。
(1)大スズメバチを網で捕獲。
(2)春夏秋冬、朝昼晩の日当たりと日陰のバランスチェック。
(3)前方の見晴らし(クモの巣の除去や伸びすぎた雑草は刈る)。
(4)その他、強風による枯れ木の落下等。


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iPad(アイパッド)

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エサを持ってくる世話係を信用しきっていたのだろう。1羽ずつ簡単に捕まえることができた。逃げもせず、捕まえて横腹に抱えても鳴き声一つ出さなかった。

ニワトリの体温を感じながら、黄色のコンテナに2羽ずつ入れた。

夕方、最後の卵を集めようと巣箱を見て愕然。2個はカラスが持ち去り、1個は割られて黄身が食べられていた。

出入り口はきちんと閉めたつもりだったが、すきがあったかもしれない。


主がいなくなり殺風景になったが、たいした感傷はない。

最後を自分の手で絞めず、他人に依存したからだろうか。



iPad(アイパッド)のことは何もしらないが、ソフトバンクがアイパッド向けに、新聞や雑誌、テレビニュースなど31のコンテンツが月額450円で見放題になる配信サービスを6月1日に始めると発表した(朝日新聞6月1日)

アイパッド、もっと安くなるはずだし、機能も向上するだろう。何種類かの新聞がそんなに安く読めるなら、4年後くらいに買いたい。


新聞は「読むもの」というより、多くは「目で見る」ものだと思っている。

だから、その日の大見出しや、広告等を、一通り見る。

最近は朝日の社説や天声人語は読んでいない。主義主張が自分と反するから。

ここ何ヶ月も朝日は、「読ませる記事」が乏しい。

農業新聞も「農協の立場の主張」に終始して、めぼしい記事はほとんどない。

それでも2紙とも購読を止めるわけにはいかない。

テレビは見ないので、世の中の情報(流れ)を知るには新聞しかない。 

新聞は総花的だから、自分の興味のない記事も目に飛び込んでくる。これが重要だと思う。

アイパッドでもそういう見方ができるだろうか。

主義主張がほとんど同じ(反民主党)で、横並び方式の新聞など、アイパッド等の電子メディアに淘汰されても一向に構わないが、電子メディアを使いこなすには「メカを買う経済力」、「メカを使いこなす技術力」、「情報を取捨選択する見識力」の3拍子が必要と思う。

新聞は「森」、アイパッド等の電子メディアは「木」だと思う。

電子メディアで「森」の役割をするような何かができた場合、新聞は淘汰されるだろう。 



平均寿命近く生きるとすれば、ヤギは自分が70才の頃まで生きる。この現実を受け入れていかざるをえない。

ヤギの草刈効果はほとんどなく、癒し効果や風景効果だけでは、この先長く飼い続ける動機には乏しい。やはり、ヤギの最大の特徴である「ヤギ乳」を飲みたいという欲求が必要だと思う。


農作業の足を引っ張っているものは、ブログ、ヤギ、ミツバチ、電柵、山仕事。

しかしこれらは、ニワトリも含めて次の世代にどうしても欠かせないものばかり。

『80万円ほどのベーシック・インカムを「当然の権利」として受給しながら、ライフスタイルとしての農的暮らし。自給自足型農業を中心に据えながら、年100万ほどを稼ぐ農業』・・・これが自分の理想とする農業であり、次の世代にそのマニュアルを伝えたいと思う。 


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在67才、農業歴31年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp
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