田植えの手伝いは午前中で終わった。
家に帰ってから3時間ほど寝て、起きたら5時がまわっていた。同じ農業でも他所の家の手伝いは結構くたびれる。
義父は手伝いに行った人数分のアルバイト代を、毎年きちんと支払ってくれる。
夕方には雨が止んでいたが、ヤギはそれぞれの小屋の中にいた。2日間は外に連れ出せないと思っていたので、金曜日の夕方、雑木を切って放牧場に多めに入れておいた。
ヤギは牛と同じ反芻動物なので、1~2日食べれなくても、どういうことはない。
久しぶりの雨でミツバチも喜んだかも知れない。
相変わらず、巣門の周囲で画像のような状態を続けているが、6時頃に見に上がった時は、羽は振動させていなかった。曇天の6時でも、ミツバチは頻繁に下界に飛び出していき、頻繁に戻ってきていた。
久しぶりの雨で野菜も一息ついた。
出始めのキュウリは、右の画像のようにカラスに食われていた。年によってカラスはキュウリやナスビをかじることがある。続いたら困るが、遊び半分にかじるくらいならまだ良しとしなければ。
さっき、美作市のUさんから電話をもらった。これからの時期は一般的なトマトやキュウリで稼ぐようにと言われたが、ボクが最も苦手とする2種類でもある。
「トマトはまだ出荷したことがない」と話すと、20年もやっていてまだ不得意・・・と尋ねられた。
そして、台風や大雨や口蹄疫に比べたら、イノシシやシカやカラスなど全然問題にならない。簡単に防げるからと言われる。
害獣一つとっても、農業者によってこれだけ防御力(能力)に差がある。それは往々にして20年経過しても差が縮まらない「どうしようもない現実」でもある。
キュウリ、ナスビ、ピーマン、青シソが取れ出した。
青シソは刻んで、レタスに散らしてドレッシングで食べた。
キュウリはカラスの食い口は捨てて、残りは塩もみにすることにした。
夕暮れにまた、ツルムラサキ、青シソ、スイートバジル、レタス(チマサンチュ)の植え継ぎをした。
青シソ、スイートバジル、レタスに関しては、すでに収穫期に達しているのもあるのに、まだ「植え継ぎ」をしている。
エンサイ、ツルムラサキ、オクラに関しては、ヨトウムシ防除の農薬を使ったのは正解だった。ほとんど被害を受けなかった。ただツルムラサキは育苗に失敗してあまりよくない苗も植えたので欠株が多く、2~3本立ちしている箇所を抜いて植え継ぎをした。
有機農業者には「懲りない面々」が多い。2~3回の失敗で学ばずに(懲りずに)、同じ失敗を何回も繰り返す。「塀の中」から出ようとしない人が多い。
5時半に田んぼに出ると、ニワトリに米ヌカと購入飼料を与え、水を入れ替え、裂球したキャベツやトウ立ちしたサニーレタスや雑草を与えた。その後、デジカメを持って放牧場に入り、しばし様子をうかがい、その後、ミツバチの見回りのために山へ上がった。
その後、定植した苗物の見回りをして「植え継ぎ」を終え、時計を見たら7時半。あっという間に2時間が過ぎている。動きに無駄が多いかも知れない。そして経済に直結していない動きも多い。それらを含めてすべてが自分の農業。
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袋詰めには少し慣れてきた。
今までは新聞紙で包めばよかったが、直売所出荷だと市販しているような透明の袋に入れる必要がある。不本意でも、ワンパックの顧客が減ったのだから仕方がない。
スーパーの産直で、他の7人のは残らず売れているのに、自分のだけ売れ残っていることが、しばしばある。
農業歴は20年を越えたが、勝負できる野菜が本当に少ない。
そして、自分が勝負していきたい作物はあまり一般的でない。
エンサイ、ツルムラサキ、青シソ、ハーブティ用ハーブ。
誰でも、勝負できる野菜はそんなに多くはないと思う。
自分の比較的得意な作物しか、カネにすることはできない。
野菜がそろわなくても、2~3種類でも出せる野菜やハーブがあれば、毎日それを出荷する習慣をつける必要がある。(セット野菜では8~10種類そろわないと出荷はできない)
農作業の半分の時間は収穫出荷作業だから、残りの半分の時間で野菜作りをする。
伸びすぎたハーブを草刈機で刈り、その後、ハサミでもう少しきれいに切った。
この後、水をたっぷりやれば、1ヶ月ほどでまた再生してくる。
ハーブはあまり肥料を欲しがらないが、様子を見て、化成肥料を追肥する予定。
黒マルチをしているし、追肥で液肥は使いづらい。
画像は「レモンタイム」。ミツバチが群がっていた「コモンタイム」は半分切り戻した。ハーブティには花を咲かせるのはあまりよくない。
ミツバチには申し訳なかったが、背に腹は代えられない。
コモンタイムは切り戻しても、画像のレモンタイムがある。今度はこちらが咲いてくる。
切り戻して捨てたりせずに、出荷しながら切り戻していくの本来の道。
一昨日、昨日と曇天や雨でミツバチはあまり来なかったが、晴天の今日はまたコモンタイムに西洋ミツバチがたくさん来て、日本ミツバチも少し見かけた。鑑賞ではなく観察を心掛けた。
クローバーの花も鼻に近付けて見ると、甘い香りがする。これもいい蜜源だが、ミツバチが目立って多くないと、目に入らない。コモンタイムは、ブンブンという羽音で気づいた。
少しでも先の草を食べようと、前足を折っている。鎖は2メートル50センチの長さ。杭は45センチの長さ。これだけあれば十分。
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1軒あたりの、飼っている頭数が多すぎはしないだろうか
鳥インフルエンザの時も毎回それを感じていた
こういう病気が今後とも日常的に発生するなら
たくさん飼うことはリスクが大きすぎる
たくさん飼えば、予防の観点から抗生物質や抗菌剤の投与が当然多くなる
「少数飼ったのでは生活ができない」かも知れない
しかし
牛なら、1軒あたり30~40頭ほどが
ニワトリなら、1軒あたり1000羽ほどが
限界の数字ではないだろうか
それなのに、こういう病気発生の場合、報道される飼育数は、ゼロが1つ、もしくは2つ多い
牛なら300~400頭、もしくは3000~4000頭
ニワトリなら1万~10万羽
普通に考えても多すぎると思うが、
そういう記事を農業新聞で読んだことがない
飼う頭数や羽数がもっと議論されるべきである
そうしなければ、
家畜があまりにかわいそう
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エサを持ってくる世話係を信用しきっていたのだろう。1羽ずつ簡単に捕まえることができた。逃げもせず、捕まえて横腹に抱えても鳴き声一つ出さなかった。
ニワトリの体温を感じながら、黄色のコンテナに2羽ずつ入れた。
夕方、最後の卵を集めようと巣箱を見て愕然。2個はカラスが持ち去り、1個は割られて黄身が食べられていた。
出入り口はきちんと閉めたつもりだったが、すきがあったかもしれない。
主がいなくなり殺風景になったが、たいした感傷はない。
最後を自分の手で絞めず、他人に依存したからだろうか。
iPad(アイパッド)のことは何もしらないが、ソフトバンクがアイパッド向けに、新聞や雑誌、テレビニュースなど31のコンテンツが月額450円で見放題になる配信サービスを6月1日に始めると発表した(朝日新聞6月1日)
アイパッド、もっと安くなるはずだし、機能も向上するだろう。何種類かの新聞がそんなに安く読めるなら、4年後くらいに買いたい。
新聞は「読むもの」というより、多くは「目で見る」ものだと思っている。
だから、その日の大見出しや、広告等を、一通り見る。
最近は朝日の社説や天声人語は読んでいない。主義主張が自分と反するから。
ここ何ヶ月も朝日は、「読ませる記事」が乏しい。
農業新聞も「農協の立場の主張」に終始して、めぼしい記事はほとんどない。
それでも2紙とも購読を止めるわけにはいかない。
テレビは見ないので、世の中の情報(流れ)を知るには新聞しかない。
新聞は総花的だから、自分の興味のない記事も目に飛び込んでくる。これが重要だと思う。
アイパッドでもそういう見方ができるだろうか。
主義主張がほとんど同じ(反民主党)で、横並び方式の新聞など、アイパッド等の電子メディアに淘汰されても一向に構わないが、電子メディアを使いこなすには「メカを買う経済力」、「メカを使いこなす技術力」、「情報を取捨選択する見識力」の3拍子が必要と思う。
新聞は「森」、アイパッド等の電子メディアは「木」だと思う。
電子メディアで「森」の役割をするような何かができた場合、新聞は淘汰されるだろう。
平均寿命近く生きるとすれば、ヤギは自分が70才の頃まで生きる。この現実を受け入れていかざるをえない。
ヤギの草刈効果はほとんどなく、癒し効果や風景効果だけでは、この先長く飼い続ける動機には乏しい。やはり、ヤギの最大の特徴である「ヤギ乳」を飲みたいという欲求が必要だと思う。
農作業の足を引っ張っているものは、ブログ、ヤギ、ミツバチ、電柵、山仕事。
しかしこれらは、ニワトリも含めて次の世代にどうしても欠かせないものばかり。
『80万円ほどのベーシック・インカムを「当然の権利」として受給しながら、ライフスタイルとしての農的暮らし。自給自足型農業を中心に据えながら、年100万ほどを稼ぐ農業』・・・これが自分の理想とする農業であり、次の世代にそのマニュアルを伝えたいと思う。
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