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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

口減らし

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明日、古い方の7羽の鶏を引き取ってもらう。5年と6日目。
これ以上は飼えない。口減らしのために。

卵はまだ驚異的に産み続けているが、5年目ともなると卵質は劣ってきて、人にあげることもできない。

2ケ所に分散していると、餌やり、水換え、青菜やりとそれぞれに手間も取られる。

もう少し早く処分すればよかったが、ずるずると引き延ばしてしまった。


昨年の5月に導入した品種は、体躯も少し大きく、従来の品種よりエサの要求量が多いような気がする。

現在30羽いるが、こちらも20羽くらいまで徐々に減らそうと思う。

この品種は卵肉兼用種であるし、「食べよう」とUさんがしばしば言われるので、こちらは2羽ずつ絞めて食べながら、2年ほどかけて20羽ほどに減らしていこうと思う。

本来、ニワトリは食べながら減らしていくのが常道。50年前まではそうしていた。

卵を産み始めて2年内なら、まだ肉も柔らかく、おいしく食べれる。
 

  
 
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サツマイモ予定地の麦を草刈機で刈った。近日中に耕運する。


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同じ日に植えても、キクイモとヤーコンでは、生育にこんなに差がある。キクイモの強さがわかる。


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オスヤギがいた小屋と、メスヤギがいた小屋の前だし(糞出し)をして、きれいにした。メスヤギがいた物置の一角は、来年3月出産予定(10月上旬、種付け予定)の時の小屋に使いたいので、このままの状態にしておく。


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エンドウを少しずつ片づけながら鶏に与えている。エンドウは収穫する手間が取れず、あまり食べずに終わった。何という実態。

現在、さやエンドウから実エンドウになっていて、収穫すればそれも食べれるが、やっぱり時間がなく、茎、葉、実とも鶏行きになっている。

 
 
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オクラとエンサイは、今日から3日間ほど「こわらせ」、水曜日の午後から定植する予定。

中晩生タマネギも、次に雨が降るまでには抜いて結束し、軒下につるす。

ニンニクの収穫と小梅の収穫も、次に雨が降るまでには終わらせる。


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2頭飼うと、それぞれの個性の違いがよくわかる。オスの方が随分と頭がいい。
(1)近づくと、オスの方はすぐに近寄ってくる。
(2)要求を必ず鳴いて訴えてくる。
(3)遠くからでも軽四の到着に鋭く反応する。


うっかり忘れていた「キンリョウヘン」の水やりのために、ジョロを持って山に上がると、そのキンリョウヘンにミツバチが10匹ほど群がり、1匹(探索蜂)が巣門を何度も出入りしていた。

すでに巣箱に入っているミツバチはキンリョウヘンに興味は示さないはずだから、ひょっとして近日中にもう1箱ゲットできるかも知れない。


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今季の初出荷

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初出荷。緊張していたのか5時頃に目が覚めたが、起きたのは6時前。

画像は左からレモンタイム、レモンバーム、アップルミント。量は適当に少しずつ入れてハーブティセットとして単価90円のシールをつけた。12袋ほど作った。

タマネギ3個(約600グラム)→単価90円のシールをつけていたら、単価120円で十分売れると同じ出荷者が言ってくれた。

他にサニーレタスとチマサンチュを出荷した。


ここはスーパーの産直で、自分以外の7人は30代、40代の若い生産者で、同じ瀬戸内市在住。それぞれ、かなりハイレベルの野菜を出してくる。野菜の最も少ない3月、4月も出荷を続けていたようだ。完全無農薬、無化学肥料の人も何人かいる。

7人ともハウスを持っているので、今日はすでにトマト、ピーマン、キュウリ等も出荷していた。

農業年数はボクよりかなり短いが、とっくに追い抜かれて真似はできない。

真似はできなくても、若い人と同じ場所にいると元気が出る。誘ってくれたKさんに感謝。

最近、近くに直売所がいっぱいできている。車で30分以内に8ケ所。過当競争であるが、生産者としては直売所を選んで出荷できる。

いくら直売所が多くても、出す野菜がなければ話にならない。 

ハーブティに関しては、POP(ハーブティの作り方の方法を書いた表示)をつけることと、店長さんが進んで販促してくれる直売所でないと、なかなか売れないと思う。売れても1日10袋ほど。10袋でも3店舗なら30袋。そんなにうまくいったら・・・


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夕方、ヤギが食べた後の雑木を焼いた。あまりにも量が多くなったので、この辺で焼いておこうと思った。

1時間近く焼き、火勢が衰えて下火になってから、トタン板をかぶせ、その上に土を置いた。

これで結構、炭が取れるのではと思った。

終わってから、もっと簡単な方法はないかと考えていたら、ふと、「クン炭作り」の時の消火方法が頭に浮かんだ。

クン炭作りの時は、最後に煙突を取り除き、クン炭を少し広げ、タゴで1荷(20リットル×2)の水をかけ、また元の山に戻し、もう一度表面だけジョロで素早く水をかけ、大急ぎで薄いポリをかぶせて空気を遮断して消火するが、この方法が応用できないかと考えた。

つまり、火勢が衰えて下火になってから、ジョロで1~2杯水をかけて表面上だけ消火し、籾殻(もしくはクン炭もしくは灰もしくは落ち葉)を素早く全面にかぶせて、ポリで覆ったらどうだろうか。

水を多量に使うと出来上がった時の状態がよくないと思うが、ジョロ2杯ほどなら全然問題はない。

ポイントは水を散布した後、籾殻、クン炭、灰、落ち葉のうちどれを使うかだと思う。

次回に焼く時は、今回焼いてできた「灰」を、ジョロで散布後にかぶせて見ようと思う。

「灰」でうまくいくなら、これが最も簡単である。


炭焼きは、時間と手間と技術がいるが、単に野焼きをして、上記の方法でいくらかの炭と灰がとれるなら、自分にはこの方法が一番合っている。

この方法でも年間では相当の炭と灰が確保できると思う。 


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出荷に向けて気持ちを高める

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エンサイはほとんど発芽したが、ツルムラサキの発芽率が悪い。この2種類も5センチポットから、144穴の発砲スチロールの連結ポットに切り替えた。

エンサイもツルムラサキも種が大きいので、この連結ポットで大丈夫かなと思ったが、使えるようだ。

ただ、穴が小さくて土の量も少ないので、発芽が出そろったら、市販の液肥を1000倍ほどに薄めて潅水時に与えるようにしないと肥切れすると思う。

穴が小さい分、水もきちんと与えないと、忘れたらアウトである。


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オクラは従来通りの5センチポットに播いた。種が大きいし2~3本立ちにするので連結ポットは使えなかった。発芽はまずまず。

 
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忘れた頃に「姫トウガン」が発芽した。タキイ種苗の小型トウガンで10粒が577円もしたし、初めて導入する品種なので失敗したくなかった。

 
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先日の大雨の時に雨にあてたら、サツマイモが急に大きくなった。今日から3日間ほど昼間はポリをとり、強光線にあてて、葉を「こわらせる」作業をする。これをしておくと、挿し木をした時にしおれにくい。

ただ、まだ植える場所の準備ができていない。


  
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この時期、井戸水をくみ上げる「つるべ」が大活躍してくれる。


明日が今季の初出荷。

長い農閑期だった。イノシシの被害が大きかったので、年明け以降、ほとんど出荷をしていない。

だらだらしていたわけではないが、気持ちを出荷に切り替えるには、テンションを高める必要があった。

明日朝は6時までに起床。農業者としてはごく普通のことでも、自分にとっては慣れるまで大変である。

出荷できる野菜はまだ少ない。早生タマネギ、サニーレタス、摘み取りレタス、ハーブティ用ハーブの4種類。

ここにきて、
ヤギにはほとんど手間がかからなくなっているし
ミツバチは1日1回の見回りだけで、他にする事はないし
古い方のニワトリは月曜日に引き取ってもらえる

だから、今後は農作業や出荷にエネルギーの大半を注ぐことができる。そちらに目を向けないと、稼げるチャンスは12月末頃までの7ヶ月間しかない。1月中旬を過ぎるとお彼岸の頃までの2ヶ月間、直売所の売り上げはがくんと落ちる。

旬に徹底して忠実な野菜作りしかしないし、いわゆる珍しい野菜も作る気はないし、野菜に関しては20年間やってきた作り方を継続するだけで冒険はしない。
 
病害虫が少なく作りやすい野菜を、その野菜の旬の時期に1回だけ、少し多めに作る。
 

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足音が肥やし

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稲作では「足音が肥やし」と呼ばれるが、それだけよく見回れということだろう。

ミツバチも同じことが言える。毎日見まわっていると、巣箱の微妙な変化や、出入りの蜂数の多少もチェックできる。

日本ミツバチは環境が気に入らなければ「逃去する」と言われているが、毎日見まわっていれば、予兆も感じることができると思う。

朝一番にヤギの顔色をうかがうことが日課になっているが、ミツバチも同じ楽しみがある。

当地にどれだけの箱数を養える蜜源があるかわからないが、巣箱の置き場所だけはすでに何度も頭に描いている。それに沿った山仕事を進める。
  

    
    
    
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ヤギは木の皮を好む。草を腹いっぱい食べ、木の葉もたらふく食べていても、なおかつ木の皮も食べる。



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好物でも、糞尿のかかったクローバーは食べない。雨で流亡しているはずだが、それでも食べない。




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放牧場の上の田んぼは小さく、10年ほど前にドラム缶窯も2つ設置していたので、長く遊休地にしていた。

もう炭焼きはしないだろうと思っていた。

なのに必要に迫られて、また炭焼きをしようと思った。

画像に見えるように、ヤギが食べた後の木の枝がたくさん残る。それに山仕事や竹林整備(シイタケの原木置き場・竹林の中の高い石垣を露出させて景観アップ・石垣の上に巣箱設置予定)もしているので雑木や竹が大量に出る。

それらをただ、燃やしまくるだけでは「環境破壊」である。循環(リサイクル)するには、炭にして利用する必要がある。

しかし、ドラム缶窯の炭焼きはつくづく苦手。
(1)一連の工程に時間がかかりすぎる。
(2)工程に苦手作業が多い。
(3)どうもうまく焼けない。
(4)使い道が少ないし、売ることが難しい。

何人かに、どうしたらいいか尋ねた。

そうしたら、簡易炭焼き法である「伏せ焼き」や「穴焼き」を教えてくれた。

インターネットで調べたら「伏せ焼き」は手間がかかりそうだった。

歩留まりは劣っても、最も原始的で簡単な「穴焼き」なら、今度は続けれると思う。

どうせ燃やさなければならないなら、燃やして灰にしてしまうより、少しは炭にして有効活用したい。

ただ「穴焼き」もいろんな方法があり、歩留まりを多くするために、何人かに方法を聞いてみようと思う。

穴焼きは、火を消す時(いぶす時)に、籾殻か落ち葉が必要で、その上に「トタン板」を置き、その上に「土」をかぶせる。煙突がいるのだろうか?

画像の「土納袋」には、ドラム缶窯を一つ片づけた時の土を入れたが、炭を入れるにも重宝すると思った。コメリで購入したら100枚が980円だった。 


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リスク回避は集中ではなく分散

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チマサンチュというレタス。下葉からかいで収穫するので収穫期間が長いのが特徴であるが、普通のレタスのようにまるごと収穫して出荷している人もいる。

摘み取り系のレタスでも、株ごと出荷して何ら問題ないが、自分はこんな発想がきわめて乏しい。
 

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スイートバジルをこの育苗方法に変えたが、手間も経費も従来の5分の1ほどですんだ。

従来は稲の苗箱に播き、5センチポットに鉢上げしていたが、この方法だと、
(1)ポットに入れる市販の土がたくさん必要になる
(2)ポットの底に入れる腐葉土をとりに行く必要がある
(3)ポットに土を入れる手間がかかる
(4)ポットに植え替えの手間がかかる
(5)ポットに植え替えた時、活着が悪い
(6)定植の時に手間がかかる
(7)植え継ぎの時に手間がかかる

何とこの方法を10年間も続けた。頭が固すぎる・・・。


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青シソの植え継ぎ(欠株の補植)は、植えてから1週間ほど草をかぶせておく。サツマイモの植え継ぎも同様である。

こういう知恵が身につくまで、やはり5年以上かかった。

上記のスイートバジルでは根が「鉢(土)」にまといついているので、草をかぶせる(日除けをする)必要はない。 


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植え継ぎではなく、一定量を定植する場合は、画像のように黒い寒冷紗を使って日除けと風除けをする。今日、2回目のチマサンチュ(摘み取り系レタス)の定植をした。もちろん、ポット育苗のレタスなら寒冷紗をかぶせる必要はないが、レタス類はいつも地床育苗で根に鉢(土)がついていないから寒冷紗を1週間ほどかぶせておく。日除け、風除けの他に保温にもなる。 
 


農業補助金にこんなに税金を使っていたら、この国はつぶれてしまう。

農業補助金は公開も透明性も少ない。

莫大な農業補助金が30年以上にわたって支出し続けられてきたにもかかわらず、農業は斜陽の一途である。補助金の効果は全くない。

補助金を全廃し

そして農産物の輸入自由化を促進(企業にもメリット大)し

平等なベーシックインカム(現役世代の基礎年金)で農業者を支援すべきである。

年間80万円ほどのベーシックインカムが支給されるなら、若い世代の農業者人口が怒涛のごとく増える。
 
がんばらない生き方

異なる価値観の生き方

自然に還る生き方

21世紀的自給自足的生き方

80万円のベーシックインカムで、自分の雇用と、自然環境と、農業が保たれる。

少数の特定(大規模)農業者や、農業法人、集落営農を支援しても経済第一主義で逆に放棄田が多くなり、環境破壊につながる。
 
集落営農が補助金の受け皿になってはいないだろうか。

農業は、少数に「集中」するのではなく、多くの小規模農業者に「分散」しないと、環境も雇用(自分雇用)も農業も維持できない。

21世紀は「大規模集中」から「小規模分散」の時代である。
 
家畜もそうすべきだと思う。口蹄疫や鳥インフルエンザのリスク回避や家畜福祉のために。

自由な生き方、管理されない生き方、脱組織の生き方、がんばらない生き方、これが可能になるのは、最低限の基礎年金(年間80万円ほど)が現役世代にも支給されることが前提になる。

たった50年ほど前の、自由な大地に、一人でも多くの人が戻れるように。


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小さな循環の中でする農業

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雨後のタケノコ。ニワトリの大好物なので全てニワトリに与えた。

  
  
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桜の木の根元の巣箱を中心に上に3つ、下に3つ。この内の4つでミツバチが巣作りをしている。自然に入った3つは強群だが、巣箱に入らず、無理やり入れた1群は出入りするミツバチの数が少ない。 

   
   
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ヤギ、ミツバチ等、いろんなメニューがあると、田んぼに行くことが楽しくなる。

巣箱周辺の雑木整理→ヤギに与える→葉だけ食べる→幹と枝だけ残る→焼却(伏せ焼き法、穴焼き法の簡易炭焼き)→雑炭は田んぼに入れる

ミツバチのおかげで、こんな「里山の循環」も考えれるようになった。

山ぎわの田んぼは、イノシシやシカのリスクは大きいが、ミツバチをゲットしたりヤギを飼うには好都合だし、人通りも少ないので農作業に集中でき、風景もよい。


ヤギを飼う全てのハードルは1年めにまとめてやってくる。つまり、1年目のハードルを越えさえすれば、その後は随分と楽になる。


ミツバチはヤギと違って、一通りのことがわかるようになるまで、3年という歳月はかかりそうな気がする。
(1)ゲットできるチャンスは4月15日~5月15日の1ヶ月間ほど  
(2)巣箱の害獣被害はどうなるか
(3)大スズメバチ、スムシ等の天敵をよく観察する
(4)とにかくミツバチに慣れる。巣箱の状況の確認


出荷に対するモチベーションが上がらないが、5月29日の土曜日から出荷を始める。 それまでに、
(1)黄色のコンテナ(収穫容器)を洗う
(2)新聞紙→新聞店から新品をすでにもらってきている
(3)野菜を包むポリ袋の用意
(4)それぞれの野菜の単価シールの在庫確認
(5)遅くても朝6時までに起床(これが苦痛)
(6)リズムの変更→朝の食事は収穫・仕分けが終わってから。直売所等へ持参した後に昼寝。午後3時~午後7時頃が農作業。


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売る時が重労働

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サツマイモの冷床のポリをとり、雨にあてた。
 

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合羽を着て、ヤギを横目に見ながら、気になって仕方がないミツバチを見に山へ上がった。イノシシ、シカ、カラス、イタチ、ヌートリア・・・。

今日は数匹のミツバチが出入りしているだけだった。新たに設置した巣箱の住環境をミツバチになったつもりで考えながら、ぐるぐる回りをしつつ、木や木の枝を切ったり笹を刈ったりした。

来春に予定している第2養蜂場(第2置き場)の竹や木を切ったりもした。

ミツバチのことを考えていたら、野菜の世話が後手後手になる。

野菜はカネにならないし

直売所に出すには、いちいち袋詰めをする必要があるし

単価のシールを張らなければならないし

売れ残ったら持ち帰り、家で食べるか家畜にやるかだし

あまり忙しく働きたくない



昨日、久しぶりに「美しい森」に行ったが、土曜、日曜は意外と人が来ているんだと思った。

そこの駐車場で、土曜、日曜の昼の2時間ほど、野菜とハーブティ用ハーブが売れんだろうかと、ふと考えた。

軽四を店舗に直接販売をするなら、袋詰めは丁寧でなくてよいし、野菜の食べ方やハーブティの作り方などを、表示でなく口で説明することもできる。

しかし何か気が引ける。一歩前に進めない。

農業をスタートした頃には、セット野菜の固定客が一定数になるまで、軽四で引き売りを2年余りしたが、あの当時の元気が出てこない。

それでも、何らかの形で売らなければ、1円にもならない。



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この簡易トリ小屋には、きちんとした屋根ができなくて(キーウイの棚を利用したので)、ニワトリは雨で濡れている。ただ、雨にあたらない箇所もあるので、雨の日はたいてい雨宿りできる場所にいるが、足元はずたずた。
 
5月26日で丸5年が来る。今月中には別れの日がやってくる。  
 
導入したヒヨコはとっくに卵を産み始めており、このまま両方を飼い続けるわけにはいかない。

自分の農業では、ニワトリは30羽前後が限界の数字である。

ニワトリの餌は半分も自給できず、購入飼料に依存せざるをえないし、卵は売っていない(安く売りたくない)ので、30羽以上飼うと在庫に困る。

青菜(雑草)を毎日与えるにも、30羽ほどが限度である。 

  

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池に上がる第2ゲート近くで、藤の枝がまきついた竹が前夜の風雨で横倒しになり、電柵に覆いかぶさっていた。漏電して、昨晩は電柵の効果がなかったと思うが、害獣の被害はなかった。

害獣は大雨や台風の日に出没することが多いので、田んぼに着くまではちょっと心配だった。

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鉱塩


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日本ミツバチを飼っているベテランのアマチュア養蜂家が、当地の「美しい森公園」に、蜜源として有名な「ユリノ木」を撮影に来られるというので、同行させてもらった。

子供の遊び場の一面にクローバーがびっしりと生い茂っていた。

気にかけて捜すと、たくさんの「西洋ミツバチ(右の画像)」がいた。これだけいるということは、近くに誰か西洋ミツバチの箱を設置しているのではないかと話された。

集落でミツバチを飼っている人は多分いないし、美しい森公園から先は備前市に抜ける深い森の中の道があるだけで民家はない。

ほとんどが西洋ミツバチだったが、日本ミツバチも数匹見つけることができた。

外で戦ったりはしないが、西洋ミツバチの方が一回り大きいので、巣箱に入られると、日本ミツバチは逃げ出すようだ。

「西洋ミツバチは草花」、「日本ミツバチは木の花」と、だいたいの住み分けはできているらしい。

ミツバチに興味がなかったら、クローバーにこんなにたくさんのミツバチが来ていることに、全く気付かないだろう。


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これは「ソヨゴ」という木で、花はごく小さくて目立たないが、ミツバチにはとてもいい蜜源になるらしい。公園内にたくさん植えられていたが、「暖地の山に生育し、夏の初めに白い小さな花をつける。我が国では関西方面に多い」と、ミツバチの本に書いてあった。



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帰りに寄ってもらい、16日にゲットした4弾目のミツバチに箱を補充するのを手伝ってもらった。

丁寧に優しく取り扱えば、日本ミツバチはほとんど刺したりしないものだと理解した。実際ボクは、普通の蜂と違って「ミツバチは刺さない蜂」と子供の頃から思い込んでいたくらいである。ミツバチがこんなに団子になって巣を作るのも、捕まえるまで知らなかった。

念のためにメンプ(顔を防御する網)とゴム手はするようにと言われたが、扱いづらかったので、ゴム手は脱いで素手で作業をした。

巣門のある0.5箱の上に2箱補充して合計4.5箱にし、周囲はガムテープで留めた。

黄色のコンテナを隣に置いて、そこに巣箱を置けば、一人で難なく処理できると言われた。 

その後、昨日セットした2箱の巣門周辺と、上部の天井板(ベニヤ板)に「蜜ロウ」をガスバーナー(ライターでもよい)で溶かして塗る再指導をしてもらった。

実地指導と耳学問は本当に役に立つ。

4箱のうち、逃去したりして2箱しか越冬できなくても、分蜂を2~3回するので、そのうちの1回捕まえれば、すぐに4箱に回復するので、通常は倍々ゲームで増え、4箱が来年は8箱に増え、再来年は16箱に増えると言われた。

  
  
 

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夕方になってUさんが、ヤギに「鉱塩」をプレゼントしてくれた。鉱塩とは家畜のための「微量要素を含んだ塩」で、酪農家の必需品らしい。

鉱塩を入れる箱まで手作りしてくださっていた。

匂いでわかったのか、鉱塩の袋を開けようとするとヤギが口を近づけてきて、開ける先から舐め始めた。

頭突きを繰り返しながら、オスが独り占めしようとする様子が、鉱塩をなめる場所でわかると思います。なんと1時間近く、舐めては水を飲むのを繰り返していたが、その間なかなかメスは舐めるチャンスを与えられなかった。オスがちょっと油断したすきを狙って鉱塩に近づく様は、何とかして食べ物を獲ようとする動物の本能を感じた。

「鉱塩はこんなにヤギに喜ばれるものだったのか」と教えられた。ただ、ホームセンター等には売っていないので、酪農組合のような所へ買いにいくしかない。

鉱塩は聞いて知っていたが、実際に見るのは今日が初めてだった。



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1メートル四角の小屋の中には、コンパネを半分に切って入れているだけで、敷き藁などはしていない。ヤギは清潔好きなので、敷き藁を入れるとかえって何回も「前出し」をする必要があり、結構手間がかかるが、これだと前出しの必要がないし、小屋の中には糞尿をほとんどしていない。

逆に放牧場のあちこちに糞尿をするので草がよく伸びるが、好みの草でも糞尿のかかったものは食べようとしない。

放牧場で飼うようになってから、ヤギの糞尿は全く回収できなくなった(野菜に施すことができなくなった)が、雨によって地下水から近くの水路に流れ込んでも、2頭なので水系に影響を与えることはほとんどないと思う。メスは35キロ、オスは45キロほどで、合わせて80キロほどと思う。
 


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棚田の田植え

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ヤギは餌代が全くかからないのがよい。

万が一、口蹄疫にかかるようなことがあっても、2頭なら、いつの日かまた飼おうという気持ちになるだろう。

大きな衝撃を受けても、規模が小さければ復帰の道も開けるような気がする。


日本の棚田百選に選ばれている岡山県の美咲町ではすでに田植えが進んでいるようだ。

棚田でも今は、乗用田植え機を使った田植えである。


先日手伝いに行った家人の実家の籾播きも、苗箱に入れる土や籾は機械作業だった。

機械でする稲作は面白味がない。

稲作は機械が高くつくし、機械を保管する倉庫が必要だし、機械の操作も簡単ではないし、燃料代もかかるし、事故(怪我)の危険性も高い。米価もあまりに安い。

いいことが一つもないように見える。

しかし、田植えがされた田んぼを見るのは大好きである。

つまり自分ではしたくないが、人には田植えをしてほしい。

田植えがされた田んぼの風景を見ると郷愁を感じる。

カエルも水を張った田んぼがうれしいのか、にぎやかに鳴く。

特に棚田のような田んぼに田植えがされているとうれしくなる。

一昨年は農家民宿に一泊して、田植えや黄金色の稲穂を楽しんだが、去年はヤギ、今年はミツバチで忙しく、なかなか出かけれそうにない。  


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昨日の夕方ちょっと立ち寄られたUさんが、ジャガイモを見て「このジャガイモどうしたん。うちのはこの3倍ほど大きくなってるよ」と言われた。

明らかに栄養失調である。いつも通りの「液肥」を施したが、サツマイモを3年作った後地だったので、土地がかなりやせていた。


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農作業は2人でないとできない作業はないが、ミツバチで初めて、2人でないとできない作業が生じた。追加の箱を「待ち受け箱」に加える時、誰かに持ってもらう必要がある。 
  
1ヶ月過ぎても入らなかった巣箱を動かそうと箱をとったら、大きな黒い蟻が巣作りをしていた。これでは蜂が入らない。すぐに場所を移した。


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巣箱

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置き台の上に、半箱と3箱が重箱のように重ねられて、その上に蓋がある。これが、木工作家の巣箱である。

半箱は一か所が蝶つがいで開けれるようになっており、開けれる板に「巣門」がついている。

開けれるようにしているのは、1ヶ月に1回ほど「スムシ」予防の掃除が必要なため。巣門は内径の半分ほどで125ミリ。高さは8ミリ。

箱は正方形で内径24センチ、板厚1.5センチ、外径27センチ。

巣門の付いた箱の上に3箱をのせている。つまり、合計で3.5箱。



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箱は3つともずんどうであるが、そのうちの1つだけは、対角線に幅1センチほどの竹をハチミツ(蜜ロウ)の支えに入れている。

ミツバチを捕まえる時は、巣門のある半箱とずんどうの2箱を設置する(これを待ち受け箱と言う)。

ミツバチが待ち受け箱に入り巣作りを始めたら、10~15日ほど経過して落ち着いた頃に、最上段の下に対角線の竹のある箱を1箱もしくは2箱挿入する。

だから巣箱の完成予想図は、3.5箱もしくは4.5箱である。ミツバチは箱の最上段からハチミツ(蜜ロウ)を作っていくので、採蜜の時は上の2箱を針金のようなものを箱と箱の間に挿入して蜜ロウを壊して取り、すぐにまた2箱をのせて元通りに戻す(この辺り経験がないので間違っていたらお許しください)。



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最上段の箱に蓋をするが、箱と蓋の間に右の画像のようなベニヤ板をのせ、夏は左右に6ミリほどのサンをつけて暑さ除け(空気抜き)をし、冬は上下にもサンを入れて密閉する。


今回の改良点は、竹を並行ではなく対角線にしたことと、最上部の箱のベニヤ板に空気穴を設けた点。

なお、箱と箱はより簡素にガムテープで止めることにした。


とにかく、「待ち受け(対角線の竹のない2.5箱)」で蜂をゲットできさえすれば、後のことは自然についてくる(わかってくる)ように思う。

ゲットするには最低5箱は置いて見る必要がある。5箱は設置しないと置き場所の「勘」がつかめない。自分の場合、最初はベテラン養蜂家に場所を選んでもらった。2週間ほどその場所に置いていたが、竹藪沿いで自分がよく通る所であり、ミツバチには目ざわりだと思い、通らない山の中に移したら、それに入った。最初に入った箱の近くに残りの4箱を移したら次々に入った。

木工作家の箱は5箱(セット)で2万5千円である。1セットが材料代込みで5千円だから到底採算が合わないと思うが、5セットならぎりぎり採算ベースになるのではなかろうか。市販されているのは1セットで通常2万円以上するようである。1セット設置したのでは何の意味もない。


巣箱や日本ミツバチに関しては「8チャンネル」や「日本蜜蜂の飼育」でインターネットで検索すれば、具体的に書かれているようです。

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農作業に食い込むミツバチとブログ

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ミツバチが農作業に確実に食い込み始めた。

ほどほどにしなければ・・・

今日は朝から雨で農作業ができないことをいいことに、巣箱の新たな設置場所を考えたりしながら、昨日に続きまた半日、山の中を歩き回った。

こんなに簡単にゲットできるとは想像もしなかったから、

ただ、うれしくて・・・


1日1回の見回りでとどめておけばいいのに、2回、3回と見回りをするから農作業に影響してしまう。

しかし、そうせざるをえないほど夢中にさせる何かがミツバチにはある。

不思議な昆虫である。


56年間も生きてきて、20年間もこの地で農業をやってきたのに、今までミツバチのことをほとんど何も知らなかった。

本当に認識不足だった。

「ナンキンやスイカの交配にはミツバチの力が必要」とか「ハチミツ」程度の知識しかなかった。


ミツバチは生物多様性の王座に君臨する生き物だと今は思う。それくらい、自然のこと、蜜源作物のこと、この周辺の環境のことを考えさせてくれる。

こんなに面白い生き物は、飼い方をもっと簡略化、シンプル化、マニュアル化して、各家庭や学校で飼えるようになったらいいと思う。
 
実際、友人の木工作家が作ってくれる巣箱は一式が5千円で、重箱式の中はずんどうで、いたってシンプルなもの。(メールを頂ければご紹介します)

近くに公園や街路樹があれば、ビルの屋上でも飼えるし、都会で飼うミツバチの方がミツバチの生存環境としては安全(大スズメバチ等の天敵がいないから)で、蜜もたくさん採れる(プランターに花など植えていて、特に欧州等では都会の方が蜜がたくさん採れることもあるという)。



新パソコンに慣れない


DELLのインスパイロン1545というノートパソコンを購入し「ウインドウズ7」を使い始めたが、画像をアップする時の操作の手数が多く複雑で、なかなか慣れない。 写すデジカメはキャノンで、編集は最初に購入した富士フィルムのファイピックスビュアーを使っているせいかもしれない。それとウインドウズXPに比べて、ウインドウズ7の操作がかなり異なっている。しかし、身体で慣れていくしかないのだろう。
最もよく使うバックスペースとエンターのキーボードの配置が、旧パソコンでは右端にあったのに、新パソコンでは右端から1行手前になっていることも、新パソコンになかなか慣れない一因となっている。 


FC2ブログの容量は随分と大きくなった。1年と5ヶ月近く使ってまだ24%しか使っていない。画像も毎日たくさんアップしているにもかかわらずこの量なら、後4年は「あめんぼ通信2009」が使える。毎年2010、2011,2012・・・と作り変えていくのが理想だが、作り変える操作がかなり複雑で自分の力ではできない。だから来年も「あめんぼ通信2009」で続行するが、容量が大きくなって今後4年間は使えそうなので、気分的には大いに楽である。 

      
  
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ヤギに手がかからなくなった分、ミツバチに手がかかるようになった。今年の9月、10月頃にヤギの種付けを予定しているが、150日の妊娠期間を経て春に出産しても、果たして毎日乳しぼりをする時間が取れるだろうかと思う。それと口蹄疫の問題から、生まれた子ヤギを飼ってくれる人がいるだろうかという心配もある。両方のことを考えて対処する必要がある。


ミツバチに関しても今後、膨大な時間の消費が予想される。
(1)地元の「美しい森」施設の、季節ごとの蜜源探し
(2)日本ミツバチに関する本も何冊か読む必要がある
(3)7月か8月に予定している今年の採蜜
(4)養蜂家を訪問して見せてもらったり教えていただく
(5)巣箱の注文、納期に巣箱を受け取りに行く
(6)ミツバチの生存環境を整える山仕事と新たな設置場所を作る山仕事
(7)1日1回ミツバチを見まわってミツバチを楽しむ時間
(8)4月15~5月15日限定であるが、ミツバチの分蜂を探したりする時間
(9)ミツバチの害虫であるスムシの駆除と巣箱の掃除(1~2ヶ月に1回)
(10)9月、10月の大スズメバチの防御と駆除(見回り回数を増やす))
(11)冬季の保温(麻袋等をかぶせる)


ヤギと同じで、1年経過すれば、だいぶ手順がわかってくると思う。ただし1年間は相当の時間を費やして身体で学んでいかないと、2年目以降も手間は少なくならない。

どうしようこの1年、ミツバチが農作業に食い込んでしまう。
すでにブログが食い込んでいるのに、この上、ミツバチが食い込んだら・・・ 


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果樹の現況

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昨日、スイートバジルを110本定植。
今日、こぼれ種から自生していた青シソを100本定植。

スイートバジルは例年の半分以下に、青シソは例年の5倍ほど定植した。

135センチ幅で16メートルの畝が14列。内訳は、
スイートバジル・・・1列
青シソ・・・・・・・・・・1列
ナスビ・・・・・・・・・・1列
ピーマン・・・・・・・・1列
オクラ・・・・・・・・・・2列
エンサイ・・・・・・・・2列
ツルムラサキ・・・・5列
その他・・・・・・・・・1列

これは、井戸水の量、水やりの時間、収穫時間、仕分け時間等、トータルで選別した作付量である。

 



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植える場所は少ないが、今後増やしていきたい果樹はクワとビワ。右の画像のように、ビワは去年の10月に15本ほど「とり木」をしているのに、まだ根が出てこない。とり木の時期が悪かったのかもしれない。クワは挿し木で増やす。

クワ・・・成長が早く夏によく茂る。日除け、記念樹、景観、ヤギの餌として。落葉樹

ビワ・・・ビワの葉茶、各種薬効、ミツバチの冬の蜜源。常緑樹

 

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スモモ。6月中下旬頃に赤味を帯びて熟すが、毎年、カラスと競争になり、あまり口に入らない。



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5年目で初めて、カリンが実をつけた。秋の果実が楽しみ。


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クリは植えていないが、田んぼの近くにクリがたくさん植わっている。6月に咲く白黄色の花はきれいで、重要な蜜源でもある。



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4月~5月の低温と多雨が影響したのか、今年はユスラウメの生りが少ない。




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杜仲茶。ヤギが首をのぞかせて食べてしまうので、挿し木をして別な場所に1本植えようと思う。



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ユズの花が膨らんできた。ユズは利用範囲が広いので3本植えている。1本はまだ生り始めていない。ユズジャム、ユズ酢。

害虫被害の多い果樹であるが、売らないので外観は問題にならない。



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ハッサクの花も膨らんできた。隔年結果も今のところなく、例年よく生る。キーウイと同じく長期保存できる果樹で、2月、3月に食べれる重宝な果樹であり、害虫が少なく、柑橘類の中では、当地では最も作りやすい。



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先に熟したライ麦は、左の画像のようにさっそくスズメの餌食になった。右のライ小麦も熟すころには、どこからともなくスズメが集団で現れて、食べてしまうだろう。

ニワトリの餌になる前にスズメの餌になってしまう。青菜の少ない3月にヤギとニワトリに食べさせ、大きくなった麦は敷き藁用として使うくらいで、「実採り」は少ない。 


 
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マメ科の野菜は、エンドウ類、インゲン、大豆(枝豆)を作るが、これらは捨てる所がない。茎葉も実もニワトリとヤギの大好物であり、片づける時にどちらかにやれば、きれいにたいらげる。

今年は一手間省く意味で「手なしエンドウ(つるなしエンドウ)」にしたが、今よく生っている。収穫期間もつるあり種と比べてそんなに短くはない。ただ、味はつるあり種の方がおいしい。

 
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越冬したハーブのレモングラス。以前は越冬できなかったのに、暖冬なのかここ数年、株元を籾殻で覆って保温するだけで簡単に越冬するようになった。株分けは梅雨入り以降にすると活着がよい。 


   
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コンフリー。雑草なのか野菜なのか。食べ方は若葉をおひたし、天ぷら、青汁に利用する。友人はコンフリーの青汁をよく飲むという。

毎日、大量に食べ続けない限り全然問題ないと思うが、「発ガン性」が新聞に出てから、コンフリーに関する話題が少なくなったような気がする。

花としても見ごたえがあり、25年以上前の中島正さんの著作「自然卵養鶏」で始めて知り、ニワトリの青菜として作るようになった。
 



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ユリノ木

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お気に入りの岩。

3アールの放牧場は2人で、半日×4回でできた。援農のおかげだが、意外と簡単にできた。費用はメッシュ(鉄柵)代と針金代だけで3万円もかかっていない。1メートル四角の小屋は2つで1万円ほど。

放牧場ができたことで、
(1)世話が随分と楽になった
(2)ヤギがとても喜んでいる
(3)夏の日陰の心配がなくなった
(4)1日2時間、放牧場の外につなげばそれで十分(出し入れに2頭で合わせて10分もかからない。杭を打ち、1頭ずつ外に連れ出し、1頭ずつ連れ戻す)

1日1回、飲み水は入れ替えているが、あまり飲まない。米糠は一手間かかるので与えまいと思う。塩はたまに与えるが、いらないのではないかと思う。

ブラッシングも手間なので、ほとんどしない。小屋や、支柱のモロマツや、トリ小屋の板や金網や、メッシュに体をこすりつけて、ヤギ自身でブラッシング(かゆいところを掻く)している。

だからボクのしていることは見て楽しむことだけ。


小屋飼いの方が楽というのは「錯覚」であり、放牧場で飼う方が実際ははるかに楽だと思う。2~3アールなら、ヤギに提供できるスペースはいくらでもあるはず。

放牧場ができるまではヤギに手間ばかり取られていた。

ヤギを飼うことが重労働なのは最初の1年間であり、それを越えれれば楽しくなる。何でも最初の1年間はえらい。
 


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キンリョウヘンに群がっているミツバチ。5箱設置して残り1箱。何と8割の確率だった。ど素人なのに。

魚がいる所に釣り糸をたらせば誰でも釣れる。そして、下手な鉄砲も数打ちゃ当たる。
  
 

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暖地では「ハヤトウリ」は永年作物になることは知っていたが、実際にそれが現実になったのは今年が初めてである。
種ウリとして新聞紙に包み、5個越冬させたが4個が腐り、1個だけ残ったのを伏せたが芽が出なかった。しかし、去年の株元から芽が出た。

ハヤトウリは蔓性で、10メートルほど伸びる。棚がいるので連作になりがちだが、場所があれば植えておくと重宝する。ニガウリとミニトマト(どちらも連作)が終わる10月10日頃に、それらの支柱にハヤトウリの茎葉が伸びるようにしている。当地では10月10日頃から初霜の頃まで生る。




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指導を受けている養蜂家に、近くの「美しい森」の駐車場に、「ユリノキ」という蜜源がたくさんあると教えられた。

そんな木が植わっていたかなあと、さっそく行ってみた。地元なのに全然知らず、他所の人の方がよく知っている。

美しい森施設の駐車場は、巣箱の設置場所から直線で200メートルほどであり、半径2キロが行動圏と言われるミツバチの活動範囲である。

池の東側の山に美しい森施設があり、遊歩道もある3ヘクタールほどの規模である。

自然に生えたものではない、いろんな花木類が植えられているので、この中にはミツバチの蜜源になるものもたくさんあるだろう。

ユリノ木は「もくれん科」で、街路樹によく植えられている木であるらしい。今、花が咲いているから行ってみたらと養蜂家に言われて行ってみたが、大きい花なのに注意してみないと目立たない花だった。チューリップのような花が咲くのでチューリップツリーとも言い、ミツバチがおぼれるくらい好むと聞かされた。

実際、ミツバチも飛んでいて、花の中に昆虫もいた。

うちのミツバチには美しい森の蜜源はすべてかっさらって持ってきてほしいと思う。

もし、野生のクヌギ(シイタケの原木になる木)も蜜源になるなら、当地の雑木の葉面積の半分はクヌギである。

それぞれの木の花期は3週間ほどだろうが、当地には春夏秋冬たくさんあるように思う。

花木の他に、土手に咲くクズの花や休耕田に咲くセイタカアワダチソウ、早春のツバキ等、蜜源探索は今後の楽しみ。


今日、オクラ、ツルムラサキ、エンサイの種を播いた。例年5月3日に播いていたが2週間遅らせた。2週間遅らせても、収穫期に入るのは1週間も違わないと聞いて、そうしてみた。

ポット育苗は止めて直播をしようと、今朝まではその予定だったが、いざ直播を始めようとすると、その方が手間取るような気がして、急きょまた、ポット育苗に変更したが、ツルムラサキとエンサイは従来の5センチポットは止めて、144穴の発砲スチロールの連結ポット育苗にした。
オクラ・・・・・・・・・32ポット×5ケース=160ポット
ツルムラサキ・・・144穴×2ケース=288本
エンサイ・・・・・・・144穴×2ケース=288本
 



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ミツバチの嵐 第4弾ゲット

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一陣の風を巻き起こしたかのような、ミツバチの嵐。4つ目の巣箱の巣門の周りを怒り狂ったように乱舞していた。

時刻は3時前。籾播きの手伝いから帰ると田んぼに直行し、昨日播いたトウガンとキュウリを覆っていたポリを開けてすぐに水やりをした。暑かったのでこれが気になっていた。その後、ヤギを放牧場の外に連れ出し、鶏の水を入れ替え、草を与えてから、山へ上がった。

入っていなかった巣箱に近づいてびっくり。ミツバチがわんわんと飛び、巣門を出入りしていた。もうひとつの空き巣箱に近づいて2度びっくり。こちらも、巣箱の前のキンリョウヘンにまぶれついていた。同時に2ケースゲットと思ったが、キンリョウヘンのミツバチは時間の経過とともに少なくなった。


すでに5月16日だし、春の分蜂はもう終わったと思っていたが、終わっていなかった。
ここの置き場はちょっと薄暗く、太陽も1日中あたらず、設置して1ヶ月が経過しても入らなかったので、場所を変えようと思っていた矢先だった。ただ、前方は下の池に向かって開けている。


  
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今日はミツバチの「分蜂日和」だったのかも知れない。木工作家も今日、第2弾をゲットしたらしい。

1時間ほど巣箱にくぎ付けになっていたが、4時頃、下に降りた時、物置の上で何やら騒々しい音がする。空を見上げると、ミツバチの大群が乱舞している音だった。画像をクリックしてみてください、蜂が見えます。

これを見て、ここは5~10群どころではなく、20群以上飼育できるのではなかろうかと思った。


4時半過ぎにまた山へ上がったが、5時が過ぎた頃からまた巣門の周りを蜂が騒々しく出入りして、それが6時頃まで続いた。それを見て、ゲットできたことを確信した。


4箱目がゲットできたことで、木工作家に電話をして、最新バージョンの巣箱を2つ注文した。

最新バージョンとは、ベテランのアマチュア養蜂家から聞いた巣箱の改良点を木工作家に伝えて、改良してもらった巣箱である。


ミツバチは今、農作業時間にかなり食いこみ始めた。しかし、ヤギと同じように、1年経過すれば随分と楽になる(世話が分かるようになる)と思うので、この1年間はかなりの時間をミツバチに割くようになるだろう。 

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ミツバチが教えてくれた楽しさ

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竹藪のそばの道に次々に出てくるタケノコ(ハチク)を鶏に食べさせようとしても、今年はイノシシがハチクまで掘り返して食べている。

まだ小さいから後1日待とうとすると、もうイノシシが食べている。だから、自分の口にもニワトリの口にもあまり入らない。タケノコは鶏の大好物なのに。


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夜が冷えるので、スイートバジルの定植を少し遅らせている。日中はポリの外に出して3~4日「葉をこわらせて」おくと、植え傷みが少ない。 



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朝、電柵のゲートの前に車を止めると、すぐに放牧場のヤギに目をやる。ちょうど柿の木が邪魔をして見えづらいが、白色なので少し体を動かせばどこにいるかわかる。
健在なのが分かると安堵する。生き物なので、明日の命はわからないものだから。

7羽の鶏は今月中に引き取ってもらえることになった。最後はやはり「きちんと命をいただく」ことが鶏を粗末に扱わないことだと思う。自分が食べれない(絞めれない)なら、誰か食べてくれる人にお願いするしかない。
 

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少なくとも1日に1回はミツバチを見に山へ上がる。
家畜だから・・・
巣箱の盗難が多いから・・・
イノシシに倒されていないか確認も必要・・・

ミツバチを捕まえたことで次のステージに進める。次のステージとは採蜜。教えてもらって8月に1箱は開けて見たいと思う。

イノシシの防御はまだできていない。農作業が忙しく、今はそちらを優先している。明日は家人の実家の稲の籾播きの手伝いがあり、半日は農作業ができない。

ミツバチが山にいるという、ただそれだけで、気持ちにいつも張りがある。

ミツバチが間近に見える楽しみ。

ミツバチの巣箱がある風景。

この風景が癒しになり、わくわくさせてくれる。

こんな小動物がこんなに癒しになるとは思わなかった。

ブ~ンと飛んできて、ブ~ンと飛び立って、その繰り返しだが、1巣箱に何千匹といるので、常時出たり入ったりしている。巣門は駅の改札口に似ている。

山の斜面の葉タバコ跡地の空間を、縦横無尽にミツバチが行ったり来たりしているのが、空を見ればわかる。

帰ってきたミツバチは体に黄色の蜜を携えている。

いつかミツバチの背中に乗って、蜜源のところまで行ってみたい。1キロ先、2キロ先、それとも100メートル先か目と鼻の先か。

ミツバチが教えてくれた楽しさ。それは巣箱のある風景と、巣門を出入りする数千匹のミツバチの旅の行く先と、蜜源の花園で花から花へと飛びまわっているミツバチの姿。

その蜜を持って、一目散に巣箱に帰ってくる。このけなげな姿にみとれてしまう。



風呂上がり、コップ一杯の炭酸飲料水が飲みたくなったが、冷蔵庫を見るとあいにくアクエリアスもウーロン茶もない。だから門先の簡易水道の山水を飲みに行った。水道水は生では飲む気がしないから。

ハーブを少し摘んで帰り、ヤカンが沸騰したら火を止めて、その中に入れ、5分ほど蒸らすとハーブティができるので、それを冷蔵庫に入れて冷やしておけばいつでも飲めるのに、その一手間がかけれずに、市販のウーロン茶を買ってしまう。

ヤマサキの薄皮アンパンをいつも買わなくても、ルバーブがもう収穫できるのだから、茎を3~4本収穫して帰り、そのまま小口切りして、目方の半分の砂糖を加えて、弱火で20分ほどことこと煮たら、少し酸味のあるおいしいルバーブのジャムができるのに、その一手間がかけれずに、市販のアンパンを買ってしまう。

いい作物を作っているのに、それが活用できていない。何だろう、この精神的な忙しさは。

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なぜ朝日新聞にしばしば竹中平蔵さんが登場するのか

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サツマイモの芽が出そろった。寒いので少し成長が遅れているが、6月上旬には第1回目が切り取れるはず。品種は、ムラサキイモ、高系14号、スイオウの3種類。

ムラサキイモ・・・多収、外観もよい
高系14号・・・晩生品種、低収だが味が良い
スイオウ…茎も食べれる、飼料用にも
 

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今年はタマネギに病気が来ていない。カモミールのせいではなく、もらった苗に全く病気がなかったからだと思う。自分が播くタマネギは、すでに育苗時に病気が発生していることが多い。



(農協の言い分)


JA監査
JAグループは、独立した全国監査機構による監査で第三者性の強化に取り組んでいる。JA監査は、財務諸表に加えて、業務全体を見て経営指導するのが特徴だ。JAへの公認会計士監査の導入は、指導と監査の一体性を損なう恐れがある。

・・・農協は大企業以上に巨大である。外部の公認会計士監査が入るのは当然のことではなかろうか。


独禁法の適用除外
独禁法は、協同組合が行う共同販売・購買事業、生産・出荷調整には適用しないと定めている。大企業に比べて経済的に弱い立場の者が市場で公正に競争するためのルールだ。仮にJA全農に独禁法が適用されれば、JAグループの共同経済事業が後退する。

・・・肥料や農業資材が農協以外の店で買えるようになったのは、確か25年ほど前からだったと思う。いろんな店で購入できるようになると、農家は選択できるメリットが生じる。


JAの総合事業
JAは、生産資材の購入、農産物の販売、信用、共済、厚生、医療事業などさまざまな事業を展開している。こうした事業を結ぶ付けることで、農業者の営農、生活に関する総合的なサービスを提供できる。農業が地域の経済、社会の基盤になっていることからも、JAの総合事業の果たす役割は大きい。

・・・農協は本来、農業を主体にすべきと思う。信用や医療事業まで必要だろうか。
  
   
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朝日新聞にはしばしば「竹中平蔵さん」がオピニオンや会談で登場してくる。

この人は小泉政権で経済財政担当相をされていた方であり、言うなれば、現政権とは経済政策を異にする方。

定期的に竹中平蔵さんが朝日新聞に登場することは、激しい格差と弱肉強食を助長した小泉政権(自民党政権)を、現時点でも支持していることにつながる。

自分には、現政権に対する「嫌がらせ」のように見える。

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伏せ焼き

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午後7時15分がまわってもまだ、追いかけっこや頭突きをして遊んでいた。いつ頃、小屋の中に入るのか知らない。

朝も、白々と明ける頃から小屋の外に出るのだろう。

放牧場ができてからヤギもボクも、同じくらい楽しくなった。


春の出荷はまだ全然始めていない。

出そうと思えば出せるものもあるが、量的に少ししかない。
早生タマネギ…イノシシにやられ、苗をもらって植えたのであまり多くない。
エンドウ…手なしエンドウがあるが、エンドウは収穫が手間なので出荷したくない。
キャベツ・・・肥料不足でできがよくない。
レタス…摘み取りレタスがやっと収穫期に入ったばかり。

初出荷は中晩生タマネギが収穫期になる5月末頃から始めようと思う。



例年、5月はまだ野菜がそろわない。
 
ワンパック野菜は5月連休明けから始めていたが、少し無理をしていた。送っていた野菜は、(1)早生タマネギ、(2)エンドウ、(3)スナップエンドウ、(4)春キャベツ、(5)春レタス、(6)チンゲンサイ、(7)フキ、(8)ルバーブ、(9)ハーブティ用ハーブ4種類

グリンピースは5月中旬以降にならないと収穫期に入らず、ソラマメは毎年病気が出て送ることができなかった。

ワンパック野菜を止めてしまったわけではなく、今年から、スタートは6月からにしてもらった。業務用は以前から、スイートバジルが収穫できる6月からだった。


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午後7時20分。最後の1羽が止まり木に上がった。

5月26日で、この7羽のニワトリは丸5年が来る。新しいヒヨコが卵を産み出すまでのつなぎとして7羽だけ残したが、産卵率は4~5割という驚異的な数字で産み続けている。別にエサを多くしているわけではなく、それまでの4年間にあまり産み疲れをしていなかったのだろう。 

ただ、2ケ所の餌やりは2倍の手間がかかるし、出荷も始まるので、今月中には処分しようと思う。

単に首を切って「土葬」では、5年間も世話になったニワトリに面目が立たない。最後もきちんと食べてあげてこそ、家畜としての生を全うすることができる。

電話待ちであるが、食べてくれる人に、ありがたくさしあげたい。


    
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放牧場の上の田んぼには11年前から、2種類のドラム缶窯が設置してある。どちらも人に設置してもらったが、実際に焼いたのは合わせて15回もない。2~3年で止めてしまい、それ以降は一度も焼いていない。

この冬から山仕事を始め、シイタケの原木にも薪にもならない雑木は大量に野焼きをしたが、単に焼くだけではもったいないと思い、また、炭焼きが頭をかすめた。

和気町のNさんが設置している農林試験場が開発した2万9千円の炭窯を購入し、その上に雨よけの小屋を建てようと思ったが、小屋に使うトタン板だけで2万5千円ほどかかり、炭窯と合わせると5万4千円にもなる。そして、炭窯の設置はNさんの世話になり、小屋の建築はUさんの世話になることを考えると、止めておいた方がいいと考えるようになった。


それでも踏ん切りがつかず、Nさんに来てもらって、山仕事で出る雑木や、竹藪を整理した竹や、ヤギが食べた後の木の枝の処理をどのようにしたらいいか相談した。

炭焼きを一度投げだしていることや、そういう作業が得意でないことをよく知っているNさんは、同じ炭焼きでも「伏せ焼き」を進めてくれた。


伏せ焼きなら、炭窯を購入する必要もなく、雨よけの小屋もいらないし、不器用でもできる。伏せ焼きを上達させ、そういう方法も普及するようにブログで発信したらと言ってくれた。そして具体的に伏せ焼きの方法を教えてくれた。

伏せ焼きは下の画像のように、トタン板とクン炭作りに使うクン燃器を利用する。他に、トタン板の上にかぶせる大量の土が必要になる。
 


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ヤギの飼い方のマニュアル化

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巣箱の防御用に、メッシュ(鉄柵)を半分に切り、アングル(杭に使う)は先をとがらせてもらった。Uさんはこんな道具も持たれている。

誰でも持っていると言われたが、農業でこんな道具が必要になったことは今まで一度もない。

その他、鍬(クワ)の先を研いでもらったりした。

メッシュや杭を巣箱のある山の斜面にまで持って上がる必要があるが、田んぼに巣箱があるのと比較して、山に持ち上げるのはやっぱり重い。

そのうち、趣味か実益かで迷うことになるだろう。

この周辺にはプロの養蜂農家はいないので、西洋ミツバチはいないと思うが、果たして日本ミツバチが当地で何群飼育(何群ゲット)できるか、蜜源の量もまだわからない。

 
  
 
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良かれ悪しかれ、「ヤギが田んぼにいると云う現実」を今後10~13年ほど背負っていかなければならない。嵐の日も病気で田んぼに行けない時も。

ヤギは県内でちょっと探せば、無料で手に入るだろう。通常3~5月が出産時期なので、その時期に探す。ヤギ生産者もヤギを飼ってくれる人を探しているのだから。

ヤギは無料でも、ヤギ小屋(材木代とコンパネと波トタン)、ヤギ放牧場(メッシュ代と針金代)、ヤギの首輪と鎖とフック、ヤギをつなぐ杭の合計で、約6~7万必要になるので、ヤギ購入にはカネをかけないことがポイント。

ヤギには、ほとんど除草効果はない。鎖の長さが半径の円の範囲内しか食べないので、毎日、杭を動かす必要があり「トラ刈り」になってしまう。草刈機の方がはるかにきれいで圧倒的に速い。

ヤギには除草効果を求めるのではなく、風景効果、癒し効果、観光効果を求めるしかない。野菜残渣の処理もニワトリに比べてかなり劣る。

エサ代はかからないが、手間は30羽の鶏の2倍かかる。慣れるまでは鶏の3~5倍かかる。
ニワトリ・・・餌やり、水代え、草やり、集卵
ヤギ・・・・・杭(45センチの杭で十分)を打ち、杭のある場所に1頭ずつヤギを連れていく。

エサは春、夏、秋は草だけでよいが、草の伸びない12月、1月、2月の3ヶ月はハクサイ、キャベツ、菜っ葉等の屑野菜と山の木(ドングリ等)を与える。自分の場合、山がすぐそばにあるので、山の木も年中与えている。


ヤギの飼い方がマニュアル化されていれば、大いに役立つ。

ヤギは1頭より2頭で飼うもののようだ。手間はそう変わらないと思う。

女性でも手軽に扱えるように、成ヤギでも50キロ以上にはならないヤギを選択した方がいい。ただ30キロ以下の小さすぎるのも自分は好まない。選択するうえで、ヤギの最終的な大きさを知っておくことが大切である。角もない方がいいと思う。

メスと去勢オスの2頭を飼うのが一般的。発情期のオスは異様な匂い(100メートル離れていても匂いが鼻につく)が続くので、その匂いを一度かぐと、去勢していないオスは飼う気になれない。

ヤギを飼うなら、メッシュで囲んだ2~3アールの放牧場を考慮に入れてほしい。これがあると精神的に随分と楽になる。雨の日でも放置できるし、1~2日の病気や旅行でも気をもむことはない。

ヤギは日射病対策が特に重要であり、5月~9月の5ヶ月間は、暑い日には日陰に連れて行く必要がある。戸外につなぐと「これが大きな手間」になる。

2~3アールの放牧場の中に1メートル四角の小屋(2頭なら2つ)を作ると、暑ければその中に入るし、小屋の周りに日陰ができる。

2~3アールの放牧場では2頭のヤギなら瞬く間に草はなくなる。というか、糞尿のかかった草はあまり食べようとしない。だから放牧場があっても、1日3~7時間は外につないでいる。
 
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赤磐市のMさんを訪問

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2日続きの雨だったが、午後には上がった。今日は赤磐市のMさん方へミツバチの巣箱と田んぼを見せてもらいに行った。

インターネットを見て手作りしたと言われる巣箱。左の画像のように内部は自分のとほとんど同じであるが、ミツバチが入る巣穴は右の画像のように縦に丸い穴が開けてある。

8箱設置しているがまだ入っていないらしい。山を背にした南向きののどかな山村地帯である。 

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ヘアリーベッチとクリムソンクローバーがたくさん咲いていた。看板に「耕作放棄地活用 蜜源植物栽培地」と書かれてあった。

ヘアリーベッチもクリムソンクローバーもマメ科の緑肥であるが、レンゲほど目立たず、景観作物としての価値がいまいちなのが惜しいと話されていた。
 
「緑肥」、「蜜源」、「敷き藁用」、「景観」の4拍子となると、レンゲとヘアリーベッチは拮抗する。ヘアリーベッチは「敷き藁用」になるメリットが大きい。
 
播く時期はレンゲもヘアリーベッチも10月20日頃。


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蜜源作物として「ニセアカシア」という木も5本ほど植えられていた。


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ルバーブ(ハーブの一種でジャムにする)の不耕起栽培の面積が多く、不耕起だとモグラの被害が多くなる。画像のようなペットボトルを利用した風車をパイプ支柱に取りつけて風で回るようにして、その振動が地中に伝わると、モグラが恐れる。  

      
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薪ストーブが納屋に据え付けられていた。煙突と合わせて1万2千円ほどと言われる。 

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薪ストーブに使う材料はこの小屋に置かれている。


Mさんは、「銀とガラスのアクセサリーの教室工房」を持たれていて、生徒さんが来られた時には、冬には下の火鉢で焼き芋などを作ると大変喜ばれるらしい。 

 
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理想的な半農半Xであるが、生活はそんなに甘くはないようだった。

  
  
 

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近くにヤギを飼っている人がいて、案内してもらった。メッシュ(鉄柵)で囲んだ6畳ほどの遊び場とヤギ小屋があった。2頭の子ヤギもいた。90才になるお年寄りが飼われているらしい。いろいろ聞きたかったが主がおられなかった。
 
    
    
    

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車で5分ほどの場所にも、3頭の母ヤギと7頭の子ヤギが飼われていた。「ヤギ放牧等棚田保全普及啓発事業」という県の補助金を活用して、傾斜地で手入れの難しい耕作放棄地に放すことで、荒廃を防ぐ取り組みが進められている。

1970~1980年代に、日本全国で「圃場整備」がいっせいに進められた。小さな田んぼをまとめて区画の大きい一つの田んぼにする事業である。

しかし「圃場整備」には大きな欠点が5つもある。

(1)農家に負債だけが残り、田んぼの資産価値もほとんど上がっていない。

(2)圃場整備と並行して減反政策が進められ、圃場整備していない田んぼは次第に放棄されるようになった。

(3)棚田のように、圃場整備をしてはいけない田んぼまで圃場整備されたので、画像のように、田んぼと同じほどの大きさのけいはん(畦)が出現した。その後の農家の「畦草刈り」が全く考慮されていない施工方法である。どこの圃場整備の田んぼでも、これと似たりよったりのけいはん(畦)がある。

(4)この国の農業(稲作)の衰退を見ると、圃場整備は何のための、誰のための事業だったのかと思う。このような圃場整備の場合、農家の負担は5%で市町村や国の負担が残りの95%と思う。下水道と同じ負担率なのではないだろうか。意味のない莫大な税金が圃場整備に使われてきた。

(5)圃場整備は先祖代々から何百年と続いてきた、この国の田舎の風景を破壊してしまった。失われてしまった風景を見て、自己の立つアイデンティティの喪失を感じた古老は、涙なくして変わり果てた故郷の風景を見ることはできなかっただろう。

精魂こめて何代にもわたって土作りをしてきた田んぼが、たった一瞬のうちにブルドーザーによって壊され、また一から土作りを始めなければならなかった。しかしそれ以上に、子供の頃から慣れ親しみ、遊び、目に焼きついた風景は、田んぼの圃場整備によって一変したのだった。

それを見た古老たちは「この国の農業に未来はない」と痛切に感じたはずだ。

農業はスピードや効率ではない。昔の人は土を耕すことによって、心を耕してきたのだ。

圃場整備によって、失われた風景、失われた故郷、失われた肥沃な大地、失われたアイデンティティ。 

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マスコミの低劣さとマインドコントロール

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これは昨日の画像。今日は1日雨で、小さな1メートル四角の小屋からあまり外に出れなかっただろう。 
 
新しい寝床で迎える2日目の朝だったが、別段問題はなかったようだ。ただ、向かって左の小屋が銀ちゃん(オス)、右の小屋がラムちゃん(メス)の寝床になったようだ。


昨晩はパソコンの前でうんうん、うなっていた。でも書けなかった。

昼の時間帯頃までに書くテーマがある程度決まっていないと、夜になってからでは遅すぎる。


今日は車検だった。4年間で約2万キロ走っている。年平均5千キロになる。後10年、67才の今頃まで乗りたい。前回の軽四は16年乗ったが、16年はちょっと長すぎるので今回は14年で買い替えたいと思う。

67才には出荷農業は止めている。65才になり84万ほどのベーシック・インカム(自分がもらえる年金)がもらえるようになったら、 自給野菜だけを作り、最後の農業ライフを楽しみたい。

かなり計画的に見えるが、本来の自分は転職回数からしても支離滅裂型である。

ことわざくらい転職しても、20年前まではすべて正社員採用だった。今は最初に入った会社にさばりついていないと生活が難しい社会である。

硬直した組織、硬直した社会、硬直した人生を生きていかざるをえない。それを打破するには現役世代にも80万円ほどの基礎年金(ベーシック・インカム)が支給される必要がある。


共産党は党名のイメージが悪すぎる。党名を変えたらいいのにと思う。たとえば「ベーシック・インカム党」と言う風に。

共産党がベーシック・インカムについてどう考えているのか、それは知らない。

5月8日の農業新聞に共産党の農政戦略が出ていた。
(1)農林水産予算を1兆円増額し、10年前の約3兆5千億円に戻す。
(2)輸入自由化・拡大に反対し、食糧主権を保障する貿易ルールを確立する。
(3)農産物の価格保証を中心に据えつつ、所得補償を上乗せして組み合わせる。米は60キロ当たり平均1万8千円前後を保障する。

共産党の農政戦略には全く反対である。

1兆円増額…今以上に増額してどうするのか。農業予算は往々にして既得権益集団を利するだけ。

輸入自由化・拡大・・・反対でなく、自分は大賛成である。

農産物の価格保証、所得補償という考えにも反対である。単純に市場の動向に委ねるべき。

つまり、農林予算を大幅削減し、輸入の自由化を拡大し、農業者に平等なべーシック・インカムで保障した方がよい。

環境面からは縮小した方がよい大規模系農家(集落営農や農業法人を含む)ばかりが支援されて、21世紀型農業の模範とすべき「有畜小農複合自給農家」がほとんど顧みられていない。

淘汰されるべき農業が補助金で保護されている。


現役世代(すべての世代)に、基礎年金(ベーシック・インカム)が支給されるなら、世の中ががらりと変わる気がする。
独立自営業   
組織からの自由
がんばらない生き方
自給自足農業
里山保全、環境保全、生物多様性

農業で最低限の生活がまわっていくなら、そんなにカネはいらないし、失業の恐怖もないし、自由な意見も言える。


朝日新聞にしばしば、創価学会の半ページの大広告が載る。広告だから自由というものの、とても違和感がある。

最近の朝日新聞や、朝日新聞に載っている週刊誌の広告の見出しを見ると、この国のマスコミの低劣さをひしひしと感じる。記事の配置、見出し、それに広告を含めて新聞から伝わってくる雰囲気が、当日の朝日新聞の主張だと思っている。

それなら読まなければいいが、どれか1紙は購読しないと、この国の情勢がわからない。


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我等は昔…と呼ばれた

人糞尿は貴重な肥料だった。50年後の今は産業廃棄物である。

草は奪い合うほど貴重な飼料だった。50年後の今は邪魔物である。

価値観は短期間にこれだけ変わる。

人の世もかくのごとし。


草刈機でする草刈りは、鎌でする草刈りの20倍以上の速さだから、時間にそれだけ余裕が生まれるはずだが、現実には逆に、鎌で草刈りをしていた時代より数段忙しくなった。理由は、

ほとんど無料だったライフラインが、現代では月5万円台で固定化するようになった。

各種社会保険料の納付が強制になった。

資本主義の発達で、作るより買う方が3倍ほど安くつくようになった。農作物も同じ。

各種電化製品を買わないと、文化的な最低限の生活も維持できなくなった。

買うために、働き続けなければならなくなった。

しかしその働く場は、激しい「格差」が固定化している。

働いても働いても我が暮らし楽にならず。

富の偏り、搾取の横行、貧富の固定化、すさまじい弱肉強食の社会である。

これが資本主義の現実であり、この状態はますます顕著になるだろう。


我等は昔、ドン百姓、水飲み百姓、田吾作と呼ばれた。

しかし時代が変わって現代では、ある種「羨望の職業」になりつつある。 

 
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7羽のニワトリの処分がずるずると遅れている。

新30羽+旧7羽=37羽では多すぎるし、2か所にそれぞれ餌やり、水代え、青菜やりでは、手間がかかりすぎる。

それでもなぜか今回は自分で淘汰する元気が出ない。

飼うだけ飼って、絞めることを他人に依存するようでは、鳥飼い失格である。

家から20分ほどのところに持参すれば、引き取ってくれる人を紹介してもらっているが、これも先送り、先送りになっている。


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ヤギが食べた残りの麦が成長している。これは「ライ小麦」という品種であるが、後作にサツマイモを植えたいので、種どりができないかもしれない。

 


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今日初めて、放牧場の小屋で寝かせることにした。ヤギを狙う害獣は多分いないと思うが、地域によっては「イタチ」や「キツネ」などの動物がヤギを襲うという。

メッシュ(鉄柵)はかいくぐらないと思うが、ちょっと心配である。イノシシやシカは草食動物だから大丈夫と思うし、食べ物はないのでメッシュを飛び越えて入ってくることはないと思う。

電柵がなければ、どういう風に寝ているか行ってみたいが、電柵のゲートを2ケ所も通る必要があるので、行く気になれない。

慣れればこっちの小屋の方を気に入ってくれると思う。早朝から動きまわれるのだから。

小屋と小屋の間に雨よけと日よけのスペースを作ったが、その支柱に鍋をくくりつけているのが見える。米糠を入れた鍋をひっくりかえすばかりするので、どうしたらいいかUさんに尋ねたら、この方法を提案してくれた。鍋に釘で穴を開け支柱に打ち込み、取っ手を針金で支柱に縛っている。

「鍋を空中に浮かす」という発想にびっくりさせられた。こんな発想はなかなか浮かばない思う。ただ、水に関しては重い大きな陶器に変えたら、今度はひっくり返さなくなった。 



今日の朝日新聞に久しぶりにベーシック・インカムの記事が載っていた。農業に関する限り、ベーシック・インカムが支給されれば「現役帰農」が一つの流れになっていくと思う。

現実は、定年まで待たないと農業が始めれない「定年帰農」が主体だが、定年後に始めたのでは、せいぜい10~15年ほどしかできない。

既得権益集団だけを利する農業補助金をすべて「農業者ベーシックインカム」に振り替えるなら、里山整備は随分と進むだろう。

農業者ベーシック・インカムが導入されるだけで自給自足型農業者が増え、彼ら反資本主義的農業者は、出荷農業をめざさなくても、風景、環境、ミツバチ、炭焼き、少羽数のニワトリ、ヤギ等に価値を見出して、その存在だけで、里山整備が自然と進む。 

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トータルの能力が試される

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健康や、農業への転身年齢等も含めたトータルの能力が試されるのが農業である。

もちろん資本力、営業力、技術力、そして哲学も。

親から引き継いだ田畑や地域の人間関係も農業をする上では大きな財産である。

非農家で都会から転身してくる人はそれだけでもハンディがある。

そんなハンディを乗り越えて続けている人も多い。

逆に自分のように、田畑も農具もあり地域の人間関係も最初からできているにもかかわらず、アップアップしながら農業をしている者もいる。

トータルの能力でかなり劣る自分など、上記の有形無形の財産を引き継いでいなかったら、とっくに農業界から淘汰されている。

現に農家の跡取りでも農業ができない(農業で食えない)人はいっぱいいる。


能力がなければどうなるかというと、

(1)昨日の止まり木のように、改善されずそのままの状態が十数年続いてしまう。

(2)できないことは徹底して避ける農業をせざるをえない。

(3)どうしても必要なら有料で依頼する。

(4)友人とか地域の懇意な人に何かの折にちょっと頼む。


農業に適性があることと、農業の能力があることとは全然違う。

「好きこそものの上手なれ」という言葉は嘘。農業の場合はそれは全くあてはまらない。

苦手なことはいつまでたっても苦手が続く。

農業は100種類ほど(だから百姓と言われる)の農作業をこなさなければならないので、苦手なことは後回し、後回しになって、結局前に進めない。


ものすごく勉強ができる人の勉強法が全く役に立たないように、

勝間和代さんや香山リカさんの書いていることなど、凡人には何の役にも立たない。

それは勝間和代さんだからできる、香山リカさんだからできる、特別の人の特別なやり方であり、真似をしようとしても無駄。無視して見習わないことが正解。

それと同じで、農業売上の多い農家は、その人特有の能力があって稼げているのであり、そういう人の元で研修を受けても、多くの人にはあまり意味のない研修になるだろう。 


能力は劣っているのに、多くの好条件に恵まれて農業が続けれている。

たまたま援農してもらえるようになり、それまでの平面的農業が立体的農業に変身しようとしている。

いつまで援農してもらえるかもわからないのに、援農を計算に入れた農業を始めている。

だから、援農してもらえなくなり、ある日突然、空中分解ということも当然ありえる。

でもその時はその時のこと。

いままでしてもらった援農だけでも大助かりなので、この上、多くは望んでいない。

その時点で、農業の方向をちょっと変えればすむこと。つまり援農してもらっていなかった時代の農業に戻るだけ。


援農してもらいたい事項は、前もって箇条書きにしてメモしておく。今日は7項目あった。
(1)ヤギの爪切り…1人ではうまくできなかったので、つかまえてもらって足の爪切りをした。

(2)朝、電柵ゲートの前で止まることを忘れ、うっかり軽四で突っ込んでしまった・・・ゲートの一部修復。

(3)トウグワと木槌の修理・・・柄がぐらぐらしていたので、クサビを入れる方法を教えてもらった。

(4)池の土手下の水漏れを利用したビオトープ構想…広さや深さや方法を尋ねた。集落の常設さん(土木委員)の許可はもらったが、土地の所有者の許可をまだもらっていない。

(5)梅の木にまぶれついたカイガラムシの予防について

(6)ミツバチ巣箱の防御方法について

(7)炭焼き窯の雨除けの方法について(特にこれに時間をさいた)


次回、援農してもらえる日には、ミツバチ巣箱のメッシュ防御と、5月3日に捕まえた蜂玉を取り込んだ巣箱の間に追加の箱をはさげる作業を中心にお願いしようと思う。 


最終的な判断や施工はその道に精通している人に依頼している。

イノシシとシカの電柵…、巣箱…、巣箱の設置や取扱い・・・、炭窯の雨よけの方法や設置…、その他いろいろ・・・。

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巣箱のイノシシ防御法

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巣箱のイノシシ防御法がイメージできない。

不得意なことはいつもそうである。

だからミツバチ見学に来られた人には常に、「イノシシ防御はどのようにしたらいいだろうか」と尋ねている。

今日の訪問者は箱の製作者の木工作家で、1巣箱ずつメッシュ(鉄柵)で囲うのが最も簡単で長持ちがすると言われた。

メッシュ2枚を「クリッパー」という道具で半分に切り、1メートル四角にして囲えば、箱の左右に30センチの空間がとれ、前後には、後ろに20センチ、前に50センチの空間をとるように設置すればよいと教えてくれた。メッシュ1枚は450円だから2枚で900円。つまり、1巣箱を囲うのに900円で足りる。

もしくは巣箱の前方を長めにとり、80センチと120センチの長方形で防御してもよい。もしミチバチがメッシュを嫌がらなければ、この方法はいけると思った。ただメッシュはクモが巣を作りやすいかもしれず、ミツバチはクモの巣を嫌がる。

2枚のメッシュだけで防御できるなら、これなら自分でもできるし、巣箱を増やしていくこともできる。

何人かに尋ねれば、その人なりの案を出してくれるので、だんだんと形をイメージできるようになる。その中で自分にとって最も簡単な方法を選べばよい。 


巣箱のイノシシ防御もそうだが、「炭焼き窯の雨よけ作り」も、訪問客に必ず質問している。

何人かの意見を聞いて、その中で自分が最も気に入った方法を選ぶようにする。
(1)完成までにかかる時間
(2)かかる経費
(3)周囲の風景にマッチするか
(4)形の設定、場所の設定、素材の設定

苦手なことはそのようにしている。 
 

設備造作はある時点のほんの一時であり、その後の管理や世話の方が圧倒的に長い。両方得意な人は少ない。

ニワトリ小屋が建てれない

ヤギ小屋が作れない

ヤギ放牧場が作れない

巣箱が作れない

巣箱の防御ができない

炭焼き窯の雨よけが作れない


そんなことより、

ニワトリを飼い続けること

ニワトリに毎日青菜を与えること

ヤギを飼い続けること

ヤギの気持ちを考えること

ミツバチに自然の営みを感じること

炭焼きに昔の人の知恵や生活を思うこと


ヤギとミツバチは、人との出会いを促し、山仕事を促した。

そして山仕事は里山整備や風景作り、炭焼きの復活を促している。


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ニワトリは高所の止まり木を好む。こんな止まり木を作りたいとイメージしたのは自分だが、作ってくれたのUさん。

作れなかったので、飼い始めて18年間は、巣箱に平行に設置した低い4本の止まり木だけだった。 

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莫大な補助金が投下され続けても農業は衰退の一途

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ツルナシインゲンの種を播いた。予定より10日ほど遅れた。

  
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液肥にナタネカスを入れた。窒素分の補給にはナタネカスを使うしかない。


農業は個人(一人)でするから面白いのであって、組織でするなら加わりたくない。集落営農(集落法人)が長く続くとは全く思わない。補助金がなくなれば空中分解するだろう。

農業に大きな投資をしてはいけない。投資した金額はなかなか回収できず、負債として残る可能性の方が高いのではなかろうか。

農業になぜ大きな投資をするのだろう。自然の中で気分まで大きくなってしまうのだろうか。8万円ほどのパソコンを購入する時には相当に吟味するのに、農業には、思慮もなく300~400万を投資する。

農業が癒しになるのは、規模が小さく、機械をあまり使わず、少量多種類生産で、少羽数のニワトリがいて野菜残さをリサイクルしてくれるような農業をしている場合だけである。

農業は小さければ小さいほどよい。

農業は組織でするものではない。

農業は一人でするものである。
 
独立自営業だからこそ、農業に転身したい人が多い。

機械化するほど大規模にしてはいけない。

化学肥料や農薬を全く否定することはよくない。 


売ると損をするのが農業である。徹底して支出(経費)の少ない農業をし、売上に依存しない農業をすることがポイント。

旬に忠実な農業をすれば身体的に楽で、農閑期が持てる。

農業では手取り100万円の攻防だろうから、それ以上の収入が必要なら農業は止めておいた方がよい。自分ならもっと稼げる…凡人なら無理。

農協組合員であるが、20年間ほとんど農協とは関係なくやってきた。野菜を出荷したことは一度もなく、農業指導は同業の農家から受けたいと思ったし、農業資材は取り扱っている店が近くにたくさんある。

数年前から米ぬかを農協のカントリーエレベータで時々もらっているので、全く関係がないということもない。


健康のために、あまりがんばりすぎないようにしようと思うが、微々たる金額を稼ぐためにがんばらざるをえないことも多い。

サラリーマンの1年分の収入は農業の10年分の収入。

それでも農業補助金は反対である。農業補助金がもらえるのは国の政策に沿った一部の農業者であり、長年、莫大な補助金が農業の現場に投下され続けてきたが、それに反比例するように農業は衰退の一途である。ほとんど無駄な補助金になっている。 

個人に対する農業補助金の公開は難しくても、農業法人や集落営農に対する補助金はインターネット上でも検索できるように公開されるべきである。 

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田んぼは遊び場

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ナンキンを24本定植した。

敷き藁の問題、うどんこ病の問題から、これくらいの定植数が限度である。

保温とウリバエを防ぐためにパオパオをトンネル状にしてかぶせた。
 

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トマトを20本定植した。トマトは連作する予定なので、前年にニラを植えて、その株間にトマトを定植した。トマトとニラはコンパニオンプランツ(共栄作物)。

なぜ連作になるかというと、下からはヌートリアのような小型害獣が入り、上からはカラスが狙うので防御しやすい場所がよく、不耕起連作にしている。

トマトは病気が多いので、「うまくできれば儲けもの」という感覚である。 

 
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藤の花が満開になった。出かけなくても田んぼで花見ができる。5月連休は行楽シーズンだが、田んぼへ出ることが行楽という人もいる。
  
   

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4匹目のドジョウを狙って今日も山上がり。飽きもせず1日2~3回は上がっている。

ミツバチを見るのは楽しい。

50年前、父母の世代がこの箱を知っていたら、蜂蜜が楽しめたのに。

今はインターネットで情報を広く共有できるようになったので、ちょっと器用な人ならネット情報で箱を作ることもできる。

スロー人さんが始めた頃はまだ先がけであり、ネットを活用して独力で箱を作り知識を増やされたようだ。


ミツバチに関しては自分の限界箱数がいくらか、まだ定かではない。

ニワトリは30~35羽が限界だった…鳥小屋が自分で作れない。それと、半分は購入飼料に依存せざるをえないから。

ヤギは2頭以上飼う気はない…3頭になると外につなぐのが大変手間になる。

野菜作りは30アールほどが限界だった。

炭焼きは10年前に投げ出したが、山仕事を始めたことにより、必要に迫られて「雑炭作り」に目的を絞り、また始めるつもりである。

最初は無我夢中でも、3~4年のうちに自分の限界が見えてくる。というよりも、3~4年のうちに形作れたものが自分の現実(容量)である。

将来のミツバチの巣箱置き場も考慮しながら山仕事を進めるが、農業新聞に、巣箱の盗難の記事がしばしば出る。巣箱のイノシシ防御問題もある。8~10箱が自分の限界かもしれない。


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田んぼは遊び場。

それでもヤギとは1日5分も触れあっていない。

ヤギのいる風景を楽しむのが自分流。



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スロー人さんにしてもらった

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スロー人さんに来てしてもらった。蜂玉は昨日のままだった。

箱のふたの部分についた蜂玉をチリトリで少し下におろし、箱のふたを開け、チリトリで蜂玉をすくって、箱の中に入れた。

蜂を怒らさなければ、刺すようなことはなく、素手の指先を蜂玉の中に入れても刺されたりしなかった。スロー人さんが先にして見せてくれた。

蜂玉の巣箱への強制搬入はうまくいった。3日間の間に逃げ出さなければ居つくだろうと言われた。


 
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4月20日にゲットした最初のミツバチはすでにこんな巣を作っていた。まだ13日しか経過していないのに。

箱と箱の間に追加の箱を入れる時、持ち上げて見せてくれた。
 
   

   

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4月26日にゲットしたミツバチはまだ1週間しか経過していないので、上の巣箱ほど巣作りは進展していない。これも箱と箱の間に追加の箱を入れる時、持ち上げて見せてくれた。

追加の箱は2箱入れたが、周囲はガムテープで留めた。箱と箱は必ずしも板を使ってネジクギで留めなくてもよいようだ。



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左がミツバチをすくうのに使ったチリトリで、右は巣箱と重しのレンガと黄色のコンテナを結束したTPバンド。TPバンドの締め方を今日また教えてもらった。自分の場合は1回では覚えれず、3~4回教えてもらってやっと使えるようになる。

   

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放牧場に草はほとんどなく、半日は外の草場に出す。何か要求のある時だけメエ~と鳴く。何を要求しているか(今日は何を怠っているか)自問すると、ヤギの要求していることはたいていわかる。

 


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ミツバチ第3弾ゲットできるか、 運命はいかに

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午後2時15分、今日初めての山上がり。

山へ上がる時はいつも期待に胸を膨らませて上がる。

また新たな巣箱に入っているだろうかと。

実はこの蜂玉は、上がって最初に見たときは、まだ無かった。

その後、残りの2箱にも入っていないことを確認して、下りようとしたちょうどその時、さっき通った巣箱の側面に、なにやら黒い塊を見つけた。

この間、ものの1~2分の出来事だった。

上ってきた時には確かになかったのに、下りようとしたら蜂玉ができていた。

一瞬のタイミングだったが、ミツバチが塊になるところは見逃した。
 
20~30秒の間に塊ができたのではなかろうか。

それでもボクは仰天した。ここはまさに蜂王国だったのか。

2メートルほどの至近距離にへたりこんで見続けた。

15分、30分、45分、1時間経過、1時間15分、1時間30分経過。

それまで飽かずに見続けた。こんなチャンスは一生に何回あるかわからない。

時刻は3時45分。一度下に降りて、ニワトリに夕方の餌と青菜をやり、育苗中の苗物のポリを閉め、再び山へ上がったのは4時5分。

時刻は4時15分、4時30分、4時45分、5時、5時15分が経過。

この間、また飽かずに見続けた。

それでも、この蜂玉をどうするか考え、

いったん家に帰り、スロー人さんに電話をして尋ねた。

『蜂玉は、この巣箱が気に入らなかったから入らなかった。どこかに原因がある。巣門が大きい。箱の向きがよくない・・・。

それでも働き蜂は巣門をしばしば出入りしていたので、いつか蜂玉の女王蜂が働き蜂を引き連れて巣門から入っていくだろうと見続けた。結局入らなかった。

蜂玉は、いつまでこの状態をキープするかわからない。2日間ほどこの状態でいるかもしれないし、明日の朝にはもういなくなっているかもしれない。

まだ入っていない2つの巣箱にも「偵察バチ」が1~2匹、巣門から出入りしていた。つまり蜂玉は、蜂玉のある巣箱か、他の2箱か、もしくは山の中のもっといい場所を見つけたら、そこに入っていく。どうなるかは時間が経過してみないとわからないと言われた。

蜂玉は無理やりに巣箱に入れてもいいが、無理やり入れると逃げだす可能性も高いと言われる。

自然に任せる人もいる。どうするかは水田さん次第で、私(スロー人)なら無理やり巣箱に入れると言われる。

入れる時は、防虫網をかぶり、ビニールの軍手をつけ、柔らかいハケかホウキで箱の中に入れる。やさしく取り扱えば素手を蜂玉の中に挿入しても刺されたりしないらしい。』

以上の話を電話で教えてもらい、また田んぼへ行った。

時刻は6時15分。日が長くなり、この時間帯でもまだ明るい。すぐに山へ上がった。

蜂玉の運命はいかに・・・続きは明日のブログで。 
    


       
 



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田んぼの現況

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日生(ひなせ)の海の夕暮れ。パソコン教室の帰りに橋の上から写した。海に浮かんでいるのは日生の特産「牡蠣」を養殖する牡蠣イカダ。

新しいパソコンのデジカメ画像の取り込みや画像サイズの変更等を教えてもらったが、家でいざ始めようとしたら、操作方法にまたわからない箇所が出て、前へ進めない。

仕方がないので、古い方のパソコンで更新している。同じことを何回も教えてもらったのに。

世間は5月の連休に入ったが、忙しくて休めない。明日も午前中は他用で農作業ができない。それでも朝はとにかく田んぼに行き、電柵のゲートを開け、ヤギを放牧場に連れて行き、ニワトリに餌を与える。これだけで20分ほどかかる。


田んぼの現況


ムラサキイモ(早生品種)の芽が出た。4月7~9日に種芋を伏せれば、はかったように5月の連休の頃には芽が出る。温床でなく冷床でも当地では5月末には第1回目の挿し木苗が切り取れる。

昨日、ナスビ30本、ピーマン25本を定植した。

ホームセンターで購入したトマト(自給用)20本、ニガウリ6本は明日の午後から定植する予定。寒かったので1週間ほど定植を見合わせ、簡易なポリのトンネルの中に置いていた。

ナンキン25本は8日頃までに定植する予定。

スイカ6本、キュウリ5本は2日前に定植した。スイカ(自給用)はポリのトンネルをかぶせて寒さ避けをした。宅配の顧客は少なくなっているのでキュウリは5本で足りる。初回は購入苗であるが、2回目(5月中旬蒔き)、3回目(6月中旬蒔き)、4回目(7月中旬蒔き)は自分で種を蒔く。キュウリは直売所には出さない。理由は、支柱作りがあまり得意でなく、地這いキュウリで外観がよくないから。

オクラ、ツルムラサキ、エンサイは助言により、ポット育苗は止め、5月18~20日頃に直蒔きする。畝立てをしてメタン菌液肥を散布中。

姫トウガン(小型)は来週中に10粒蒔く。簡易なポリのトンネルの中でポット育苗する。

ツルナシインゲンは至急に蒔きたいがまだ畝の用意ができていない。5月5日までには蒔きたい。

青シソの種蒔きが遅れ、前年のこぼれ種からの発芽もよくない。50本ほど誰かにもらって早めに定植する予定。
 
少ないようでも、出荷用生鮮8種類ほどの収穫に最低90分はかかる。
ナスビとピーマン・・・15分
オクラ・・・・・・・・・・・・・ 15分
エンサイ・・・・・・・・・・・15分
ツルムラサキ・・・・・・ 15分
青シソ・・・・・・・・・・・・・10分
ハーブティ用ハーブ2~3種類・・・20分


早生タマネギは出荷可能だが、農作業が忙しく、出荷にまわせる時間がない。

ブログを始めてから、部屋の中が散らかり放題になっている。いつになったら部屋が片付くのだろう。

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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在67才、農業歴31年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp
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