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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

思考の断片

ワンパック(セット)野菜を20年したが、顧客が安定しなかった。「顔の見える関係」にこだわったが、それは理想であり、顧客が少なくなれば続けることはできない。

イタリア料理店は注文に応じて出荷していたので、いわゆるセット野菜ではない。イタリア料理店の場合も、料理長が代わると注文をもらえなくなったり、店を閉めたり、ある時期から注文が入らなくなったりすることもある。料理店はつながりが多いので紹介してもらえることも結構あるが、長く続けてもらうのは難しい。


直売所出荷で稼ぐ自信はないが、ワンパックで手にしていた収入くらいにはなると思う。自分の場合は、今までも今後も手取り100万が目標である。

手取り100万稼げる農業者は半分もいないと思う。だから農業に転身できないし、転身できても継続できる人は少ない。


セット野菜の場合、
(1)常時10種類はないと送りづらい。
(2)特定の野菜に失敗すると致命的になる場合もある。
(3)特定の野菜に失敗すると他の野菜にしわ寄せがいく。
(4)送る個数は決まっているので、春夏野菜の場合、成り物が多く収穫できれば無駄になるし、秋冬野菜の場合、少しずつしか出荷できないので冬の間に劣化してしまうことも多い。

直売所に出荷するようになったら、単価はセット野菜の3分の2くらいに設定する必要があるだろうが、比較的得意な野菜だけを作ればよい。

売れるか売れないかは様子を見てみるしかないが、1~2店の直売所だけに依存しなければならないなら、先は見えている。5店くらいは必要と思う。


考え始めた時、直売所が近くに5店もあるというのも後押しになった。1~2店では後押しにならなかったと思う。

最も遠い所で片道25分というのも、大きなメリットに感じた。


田んぼを見渡しても、出荷できる野菜は少ない。ワンパック野菜(セット野菜)の顧客は減っていたので、必要量の野菜しか作っていない。

ハーブティを飲むのは冬がおいしいが、ハーブティ用ハーブが成長するのは4月中旬~11月上旬なのでもう終わる。

菜っ葉を蒔き、定植を少し多めにしたが、イノシシにもくられたので、直売所へ出せる野菜は今期は少ない。


今日は先日の稲刈りの手伝いに続いて「ヨウス」の手伝いに行った。大型の乾燥機や籾摺り機やフォークリフトを目の当たりにして、やはり投資が大きすぎると感じた。
 自分の場合、
(1)投資できるような手元資金もほとんどない。
(2)どんな農業形態にも、余り自信がない(能力がない)。
(3)小さい農業、小さい生活、小さい圏域という人生観 。

何度も書いているが、農業や生活や人生のランニングコストが少なくてすむというのは「自由度」が大きい。

「農業が継続できることは最大の贅沢」だと思っている。


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郷愁

 
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当地の紅葉は11月の勤労感謝の頃がピークで、その頃、初霜が降りる。

1度は紅葉見学に行こうと思う。

春の花見ははずしても、秋の紅葉ははずせない。

コンビニで缶コーヒーとパンと弁当を買い、県北に向かってドライブする。1日でいいから、ぼう~っとしたい。

田舎に住んでいるのに、もっとひなびた田舎や、過疎の山村を見て回るのが好きである。

崩れ去ろうとしているものや、捨て去られようとしているものに郷愁を感じるからだろうか。

経済的余裕があれば、大都会のホテルで朝を迎え、雑踏の中を歩き回りたい。

ひなびた田舎と大都会の朝、これは自分の中で両立している。


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イノシシにもくられてから、手をかけるのがばかばかしくなり放任していたら、今度はもくられたジャガイモの葉を食われた。

イノシシはジャガイモの実は食べても葉は食べない。シカなら、隣にある好物のニンジンの葉も食べるはず。

雑食で好き嫌いなく何でもよく食べるニワトリやヤギでも、ジャガイモの葉は食べない。

いったい、どんな害獣がジャガイモの葉を食ったのだろうか。

どんな作物でも収穫まで至らないと、学べることは少ない。途中で悪さをされたら、途中までしか学ぶことができない。

 

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この秋、何年かぶりに直播きの菜っ葉を作った。

畝立てをして直播きという方法がどうもうまくならず、長年、育苗して定植という方法をとってきた。しかしその方法は、
(1)定植後の活着に時間がかかり、生育が遅れる。
(2)天候に影響され、雨が降らないと活着がなお悪い。
(3)黒マルチだと早朝か夕方しか定植ができず、時間が拘束される。
(4)やはり定植に時間がかかり過ぎる。

こういう理由で、定植より直播きの比重を増やそうと思う。直播きに変更しようと思う作物は、
(1)株張りシュンギク
(2)サラダミズナ
(3)ロケット
(4)ホウレンソウ

できる人から見れば、なぜこんなことができないのだろうと思うかも知れない。20年もやっているのに。


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ヤギのいる田んぼは楽しい。

ブログの画像も提供してくれる。

それでも、ニワトリは勧めてもヤギは勧めれない。ヤギの方が負担がかなり大きいと思うから。

しかし、負担は癒しと相殺される。

鳥取県の「レンタルヤギ」のような方式がなぜ全国的に広がらないのだろう。簡単に貸し借りができれば、とりあえず飼ってみることができるし、自分に合わなければ手放したらよい。


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自分のだけ売れ残っていた

他の6人の生産者が出荷した野菜はほとんど売れていたのに、自分のだけ半分ほど売れ残っていた。

単価は随分譲歩したつもりだが。
ムラサキイモ(750g)190円・・・18袋出荷
キクイモ(350g)120円・・・・・・・18袋出荷

ムラサキイモの説明には『ふかし芋用ではなく加工用(菓子用)です』と厚紙に書いた。甘味がないので表示した方がいいと思った。

キクイモの説明には『皮はむく必要はなく、スライスしてキンピラ風に』と書いた。食べ方がわからない人が多いと思ったから。

結果的にどちらも半分しか売れていなかったから、このスーパーの需要は10袋ほどかも知れない。Kさんに電話したら、芋は菜っ葉のように劣化しないし、土曜日までにはもう少し売れるだろうと言う。

キクイモは「完売御礼」と今日のブログに書く予定だった。

家人がキクイモを好み、味噌汁に入れたり、煮物にしたり、キンピラ風にしたりとよく使うので、売れると錯覚してしまった。

ハーブティ用ハーブは4袋(単価90円)だけ出荷したが、売れていたのは2袋だった。これも作り方の説明を書いた。
来春からハーブティ用ハーブを出荷する場合、各直売店で平均10袋と考え、40袋出荷するなら4ヶ所の直売店へ分割して置く必要がある。


昨日、昼飯を食べながらKさんに「直売所に出すようになったら、手取り100万になるじゃろうか」と尋ねたら楽勝だと言う。そして、1回に5千円売れるとして週に2回(このスーパーは水曜、土曜だけが産直の日)で1万で、月に4万円になり、10ヶ月出したとしても、この店だけで40万(実際にはその85%が取り分だから34万)になると言う。


害獣避けの経費が過大

今まで、農業に大きな投資はしていない。
農業用軽四                  62万(平成2年7月)
物置(6坪)と鳥小屋(4坪半)    41万(平成3年5月)
井戸                      27万(平成10年10月)
乗用トラクタ            父が購入していた

管理機(ミニ耕運機)やエンジンポンプやチェーンソーも購入したが、どれも10万円以下。

それなのに、ここに来て害獣避けに大きな投資を迫られる。すでに3年前に8万円ほど
の電柵を購入しているが、今回新たに10万円余りの追加投資を迫られる。

 

稲を作ってもらえなくなった

来年以降、圃場整備した田んぼ以外は稲を作らないので返却すると、委託農家に言われた。今までは小作料として年間に4俵もらっていたが、来年からは1俵だろう。

返却された田んぼは野菜には不適であり、放置しておけば草が生えるので定期的な耕運だけはする必要がある。草刈をするより耕運の方が楽だと思う。

60才以下で稲作をしている人は当集落には一人もいないし、稲を作ってくれる人はもういない。



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スーパーへ初出荷

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今日は記念すべき小さな一歩を踏み出した。

備前市の大手スーパーの産直市へ初出荷をした。

仲立ちしてくれたのはヤギ。

ヤギを見学に行った先で、10年ほど疎遠になっていたKさんに出会い、ヤギを通して話がはずみ、また交流が始まった。

そのKさんがスーパーを紹介してくれた。


Kさんはボクより8才ほど年下で、農業歴は14年ほど。逆算すると34才の頃に農業に転身したようである。

作付規模はハウスを含めて1ヘクタールほど。この内ハウスが5棟。

奥さんは勤められていて、農作業は本人とご両親。両親が戦力になってくれているらしい。

365日出荷することを目標にしていると言われる。つまり1年中というわけだが、ハウスが5棟もあるから「農閑期」はなく出荷ができる。

ボクも直売所に出すようになったら、毎日早朝の3時間を収穫・仕分・出荷作業にあて、午後からを農作業にあてようと思う。

出荷日は、月、水、金と1日おきに出荷しようが、毎日出荷しようが、農業者にとって労働時間の半分が農作業時間で、残りの半分が収穫・仕分・出荷作業というのは共通項と思う。

Kさんの強みはあらゆるジャンルの農業者とわけへだてなく付き合っているということである。たいていは農業形態の似通った農業者とだけ付き合いがちなので、この点の容量が大きい。

直売所や農協、自然食品店、業務用の大型店、給食関係等、異なる形態の出荷先を10箇所以上もっているのは、やはり実力。たいていの農業者は1~3箇所程度である。

直売所の単価は、1単位が90円、100円、110円、120円が大半で、これ以外の単価はあまり付けていないと言われる。いわゆる「100均」に近い。

初めて出会ったのは、ボクの農業歴が8年でKさんの農業歴が2~3年の頃。当時すでにハウスを2棟持ち、市場(農協)出荷をしていた。ハーブにも詳しく、瀬戸内市内のハーブ農家を案内してもらったり、中央市場の見学に連れて行ってもらった。

「できすぎる」のが敬遠の原因になったかもしれない。


スーパーの出荷の後、直売所の出荷方法等、いろいろ教えてもらおうと思って昼飯にさそった。1時間ほど、今後の参考になる貴重な話を聞かせてもらった。


農法や、出荷形態や、付き合いにおいて排他的で、自分の型に固まってしまったことが、長く停滞した一因になった。

 

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野菜の袋に貼るシールは、とりあえずこの画像にした。直径5センチ、1枚が2円。

袋につける値段シールも1枚が1円する直売所が多いから、直径5センチで2円は高くないと思う。

ただ、ボードン袋(穴あきの袋)の11号が2.08円、ボードン袋の12号が2.68円するので、シール1枚に2円以上はかけたくなかった。

ヤギの画像よりブログ・あめんぼ通信をアピールしようと思った。

直売所の野菜にシールを貼れば、地元の人の目にも多く留まる。

遠方の人がブログを見てくださるのはうれしいが、地元の人に見られると「なまなましすぎる記事」も結構書いてきた。

収入のこと、選挙のこと、農協のこと・・・

それでも屈せず書いていきたい。

 

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7羽で6個の産卵。驚異的な産卵を続けている。ニワトリはつくづくエサ次第だと思った。

いつも4年で淘汰していたが、ヤギ小屋を作ってくれたUさんが1坪ほどの小さな鳥小屋を作ってくれたので、ヒヨコが大きくなって卵を産み始めるまでの予定で7羽を残した。

5年目の7羽がこんなに産むとは思いもしなかった。貴重な経験をさせてもらった。


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今日は、6羽はこの止まり木に、4羽はこの止まり木に、残りは角の地べたでくっつきあって寝ていた。


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稲刈りの手伝い

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 義父の稲刈りの手伝いに行った。手伝いといってもコンバインで収穫した籾を軽四で倉庫に運び、乾燥機に入れるだけの作業で、だいたいは作業の見守り。

 一人でもできそうだが、にぎやかにやりたかったのだろう。

 田植えや稲刈りの手伝いに行くようになったのは昨年からである。妻はずっと行っていたが、ボクにも来てくれと言ったのは昨年が始めてである。

 機械化しているとはいえ、まもなく80才が来るので、体力的にきつくなったのだろう。ちょっと農作業をするとすぐにあぜ岸に腰をおろしていた。

 近くに息子夫婦が住んでいるが、今日は出勤していて手伝いには来ていなかった。父ができなくなった後の稲作をどうするか、まだはっきりした意思表示はしていないようだった。定年まであと4年ほど。

 ここは干拓地で米どころ。圃場整備された大きな田んぼが整然とならんでいる、大型機械を駆使した稲作である。

 工員としてずっと働きながら稲作もしてきた兼業農家である。農外収入を農機具の購入につぎ込んできたのだろう。高度成長のいい時代だった。

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 コンバイン、乗用田植機、乗用トラクタ、乾燥機、もみすり機という大型農具とそれらを収納する大きな倉庫。

 これだけ設備投資をしているなら、次の代が続けないと惜しい。しかし、10アールで3万、1ヘクタールで30万、10ヘクタールで300万ほどの差引利益しか出ない稲作は、やる気が起きないかもしれない。

 義父は1年に3日ほどしか使わないコンバインの操作を忘れずに、よくすると思う。

 使用後は大きなゴミを取り除いてから、元通りにしまうわけだが、ゴミを取り除く時に、各部を取り外したり、開けたりする必要があるが、それらの場所も1年に1回のことなのに覚えている。

 このあたりでは義父だけでなく、どこの家でも大型農具とそれらを収納する倉庫のようなものがある。稲作は大型農具を買うか、それとも稲作を止めてしまうか、どちらかの選択だと義父は言う。

 たった45年ほど前まで稲作は、苗代を作り、手植えをして、田草を取り、収穫の秋には鎌で稲刈りをして、束にして掛け稲にし、脱穀機で脱穀し、下図のようなムシロの上で天日乾燥して、ヨウス(もみすり)をしていた。

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 その後15年ほどの間に、稲作は大型農具を駆使する「重厚長大」な産業になってしまった。

 足が大地から離れてしまった稲作に興味は全くない。

 80才が近くなると1年1年体力は落ちる。来年のことはわからない。ただ、稲作をしてくれているおかげで、鶏のエサになるコゴメを毎年6袋ほどもらえるし、手伝った日当もきちんと支払ってくれる。


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田舎移住

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 昨晩から今朝にかけて良い雨が降った。雨量は少なかったが野菜は一息つけた。

 水曜日のスーパー出荷に備えて、ムラサキイモとキクイモの仕分をした。
ムラサキイモ(750gほど)190円・・・20袋
キクイモ(350gほど)120円・・・・・・・19袋

 
 パソコンが大きな唸り声を出すことが時々ある。購入して来年の4月で丸4年が来るし、日々何時間も使っているので、そろそろ寿命なのかも知れない。大事なデータは先生にバックアップをしてもらった。


 農業をしたい人がいるが、借家、借地でどこか良い場所はないだろうかと尋ねられた。

 ボクの集落にも空き家は何軒かあるが、貸してもらえるかどうかとなると、空き家の持ち主の移転先と電話番号を誰かに聞く必要がある。

 仮に貸してもらえることになっても、
(1)すぐに住めるかどうか
(2)修理が必要なら修理をどうするか
(3)家賃はいくらくらいになるか
 そんな問題が出てくる。

 そして、集落に移住すると、集落の行事や出仕事、葬儀の出席、集落の何らかの役(係り)もまわってくる。集落内ではなく町営住宅のような所が借りれれば、煩雑な付き合いは少ないように思う。

 休耕田はいくらでもあるので、喜んで貸してもらえる(田んぼを管理してもらえるとありがたい)が、野菜を作るなら、
(1)水の問題
(2)害獣の問題
 という大きな問題が出てくる。水は稲に必要な6月中旬~9月下旬頃までの3ヶ月間ほどしか田んぼの傍らの細い水路を流れないので、その他の季節の水をどうするか(自分の場合は井戸を掘った)。そして害獣の多発により無防備では野菜が作れなくなった。この二つのハードルがかなり高い。

 とにかく借家を探し、当分はアルバイト等をしながら農的生活をスタートする方法もある。

 田舎では1軒家で1月1万円ほどが世間相場だと思う。

 岡山県では「岡山晴れの国暮らし(グーグル検索)」という、県内各市町村の定住支援制度と地域情報を提供する田舎暮らし支援サイトもある。

 都会からのIターン定住を増やそうとしている市町村もあり、補助金が出るところもある。県下で熱心なのは、
西粟倉村・・・0868-79-2111
高梁市
新見市

 岡山県庁には中山間地域振興室(086-226-7267)があり、そこに電話をして尋ねてみてもよい。 

 県庁や市町村役場に電話をして尋ねるのと並行して、その地域に縁故ある人がいれば依頼する。

 縁故での紹介が最も確実で、ありがたい。

 市町村の議員さんに知り合いがあれば世話をしてくれる可能性もある。

 仲立ちすることはかなり面倒なので、動いてくれるかどうかわからないが、3人に電話をして空き家情報を依頼した。
 田舎では空き家がどんどん増えているが、実際に探そうとするとなかなか見つからない。

 専門作物を持つ農業をする(行政や農協の支援がある)のか、あるいは有機農業系(支援は少ない)をしたいのか、目指す方向によっても、移住先探しは大分違ってくる。

 岡山県より鳥取県や島根県の方がIターン支援は大きいはずである。電話をして聞かれるとよい。


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気が変わってまだ1ヶ月ほど

 ワンパック野菜(セット野菜)に限界を感じたから、直売所出荷に切り替えていこうと思った(切り替えざるをえなかった)。

 それでも9月中旬頃まではまだワンパック野菜を続けるつもりでいた。収入の不足は農閑期のアルバイトで穴埋めしようと思った。

 そしてアルバイト先を探し、友人にアルバイト先探しの依頼もした。その過程で、アルバイト先がなかなかない、アルバイト賃金が安すぎるという問題に直面し、依頼した友人があるスーパーの直売の紹介をしてくれた。

 その後、町内の農協が年内に直売所を新たに開設することを知り、新聞広告で2号線沿いのホームセンターが野菜の産直を始めて生産者を募集していることを知り、同じく2号線沿いに青空市があることも知った。

 これらのことがきっかけで、ワンパック野菜から直売所出荷へと、大きく気持ちが変わった。気が変わってまだ1ヶ月ほど。
  

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 今日、2回めの直売所めぐりをした。瀬戸内市の3箇所と備前市の2箇所を見てきた。画像は備前の海。ここは子供の頃に何回か海水浴に来たが、すでに30年以上も前に廃れてしまった。沖合いに見える「飛び込み台」だけが、その昔、海水浴場であった面影をかすかにとどめている。

 瀬戸内市の3箇所の直売所はどこもよく流行っていた。

 単価は自分で自由につけれるが、単価で対抗することは難しい。単価以外の要素で特徴を出すしかない。
(1)鮮度のよさ
(2)包装の見栄えのよさ
(3)農園風景等の画像を置く
(4)特別なシールを作って張る
(5)こまめな食べ方の説明

 安全性を売りにしている生産者は少なかった。

 直売所でも、一元の客が多い直売所か、固定客が多い直売所か、直売所のある場所によって全然違う。

 固定客の多い直売所なら、きちんとしたものを出荷しないと、値札に書かれた名前で、すぐに覚えられてしまう。

 野菜の並べ方も、ナスビならナスビを一箇所にまとめて置いてある直売所と、生産者一人一人のワンボックス制でばらばらに置いている直売所とある。


 
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 夕方5時過ぎにはそれぞれの小屋に戻す。よく覚えていて、鎖を杭から外すと小屋の方向に向かって走り始める。

 もう一緒にしてもよいが、新しいパドックと小屋ができてから一緒にしようと思う。新しいパドックは下の画像の場所に変更した。
  

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 ここは太い笹が生え、その上に「くず」が覆い被さっていたが、刈り払うと、先人が築いたりっぱな石垣が姿を現した。石垣の上の田んぼは我が家の所有であるが、水路から石垣までの日陰の湿地は左の山の所有者であり、借りることにした。

 以前予定していたパドックは周囲が60メートルで、変更したパドックは周囲が120メートルあった。数学が不得意でよくわからないが、これは単純に面積が2倍ということだろうか?4倍?

 ここをメッシュ(鉄柵)で囲うと、懸案の「夏の日陰」が解決する。段差があり、大きな岩も3つあり、ヤギが喜びそうだが、石垣を壊される恐れもある。

 上の左の画像の水溜りは、イノシシが掘った「ぬた場(転げまわって水浴びし、身体についたダニを取る)」であるが、これはすぐ上が池であり、池の地下?からしみ出た水で湿地になっているが、ヤギの水飲み場にもなるし、もう少し広く深く掘れば「ビオトープ(生物生息空間)」になると思う。

 ヤギは疎遠になりかけていた人を何人も復活させてくれ、使い物にならなかった田んぼを開墾して復活させようとしている。


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ちょっとの期間の「第一位」を楽しむ

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 今日は3羽だけ、止まり木で寝ていた。


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 竹薮沿いの道にはツバキが多い。電柵を張るじゃまになるのでツバキを切る必要があるが、今までうちのヤギはツバキを好まなかった。本にはツバキはヤギの好物と書いてあるのになぜだろうと思っていたが、ヤギを飼っている人が「ヤギの嗜好は年によって変わる」と聞いて合点がいった。今日はツバキの葉を残さず食べていた。

 ヤギは草類より木の葉を好んで食べる習性があるので、どちらかと言えば山畑向き。


 カテゴリー「ライフスタイル」の『フリョウノウミン』さん、同じく『元気野菜園ブログ』さん、カテゴリー「転職・キャリア」の『新しい「農」のかたち』さん、その他、カテゴリー「地域情報」の各ブロックの中にも、農業ブログはたくさんある。この人たちに「農林水産」にカテゴリー変更をしてもらいたい。

 これら集客数の多いブログさんが転入して来られると、ついでに見てもらえる「おこぼれ」に預かれるし、カテゴリーに集まるブログが多くなればなるほど活気づいて訪問者数も多くなる。これは直売所と同じで、生産者が多くなれば活気づいて顧客数も多くなる。そして生産者(ブログ管理人)が競争するようになれば野菜(ブログ)のレベルも自然と上がる。

 自分のおさまるべきカテゴリーがなかなかできなかったが、3年余り経過してやっとそんなカテゴリーができた。

 じきにランクダウンするだろうが、このジャンルではベストテンは譲れない。というか、ベストテンを落ちると人の目にあまり触れなくなる。

 人は人を呼ぶので、ランクアップすればするほど訪問者数も増える。

 「鶏口となるも牛後となるなかれ」という諺があるが、順位が上位になれるカテゴリーに移した方が得だと思う。しかし寂れた直売所に人が来なくなるのと同様、多くのブロガーに来てもらって切磋琢磨して順位を競うのが良い。その中でのベストテンキープこそ意味がある。


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 パソコン教室に行く道すがら、休耕田にコスモスが満開だった。この地域では、道行く人にコスモスを楽しんでもらおうと、数年前から地域ぐるみで、休耕田にコスモスを蒔いている。

 ボクもコスモスを蒔こうと5袋ほど購入していたが、時間の余裕がなかった。

 レンゲはUさんが援農に来てくれた10月13日に一緒に蒔いた。

 景観作物のナタネも、種をもらって9月下旬に蒔いたが、これはイノシシに「もくられて」しまった。

 この後は12月上旬に麦を蒔く。麦は冬枯れの田んぼに青々とした緑を楽しませてくれる。冬に元気をもらえる作物である。

 合計面積は借地を含めて45アールほどあるが、野菜の作れる田んぼは35アールほどしかない。

 だから、景観作物や緑肥を作付する余裕のスペースは少ないが、麦は5アールほど蒔く。
(1)ヤギの好物である。
(2)シカや渡り鳥のヒヨドリに食われても、たくましく再生する。
(3)ニワトリの飼料にするのが第一目的。
(4)敷き藁もとれる。

 来年は、
ソルゴー・・・春夏系の緑肥は草が大変
コスモス、ヒマワリ・・・花より団子。やはり作る余裕がない
ナタネ・・・アブラナ科で害虫が多い
レンゲ・・・蒔く時期が10月上中旬で、田んぼの選択が難

 結局、キクイモ2~3アールと麦5アールを景観作物にする予定である。キクイモの花は9月上旬~10月上旬の1ヶ月間、ヒマワリに匹敵する景観作物になる。彼岸用に花も売りたい。
 

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 コスモスが咲いていた一帯は、イチジクの産地でもある。デジカメで写す許可をもらって、その場にいた主に聞いたら、イチジクは10アールあたり60~70万ほどらしい。もちろん手取りでの話。もっとなるのではと想像していたが。

 イチジクも、イノシシ、カラス、カミキリムシ避けに、周囲も天井もネットで囲んでいる。パイプ支柱もたくさんいる。10アールあたりの設備費はかなりになるのではなかろうか。

 これらの設備が自分でできず、他人に依頼するようでは採算が合わないだろう。ブドウを含めて果樹は理工系(設備造作)の能力がないと選択できないと思う。


 長い夜、インスタントコーヒーとふかし芋を食べながら、ちょっとの期間の「第一位」を楽しむ。


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明日から、カテゴリーを変更します

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 今日始めて、一部のニワトリが「止まり木」で寝ているのを見た。多分今月中には、全部が止まり木で寝るようになると思う。

 多くはまだ「地べた」で寝ていたが、7羽は天井への渡り廊下で、2羽は天井の止まり木で寝ていた。 

 ニワトリはどんな止まり木のどんな場所を好むかわからない。7羽が止まっているのは水平な止まり木ではなく、勾配があり寝づらいように思えるが、ニワトリに聞いてみないとわからない。

 出荷の帰りに農協に寄り、米ぬかをもらってきた。なぜか最近無料でくれる。ニワトリのエサ(ヌカ漬けにするか、又はそのまま与える)と、液肥に重宝している。3週間に1度、6袋ほどもらっている。


キクイモ

 今日の出荷でキクイモを掘った。1株で2キロほどあった。650グラムを200円にしたが、直売所に出す場合はできるだけ「百均」に近づけるために、300グラムを95円にしようと思う。
 一般的な芋ではないので、食べ方を書いた表示も必要である。例えば厚紙に下記のように、
「ゴボウよりうまい! 皮はむく必要がなく、スライスしてキンピラ風に」

 なお、当方のムラサキイモは甘くないので、「ふかし芋用ではなく、加工用(菓子用)のムラサキイモです」の表示も必要と思っている。

 茎も食べれる「すいおう」という品種は、高系14号ほど甘くないが、ベニアズマよりおいしいと思う。細長系ではなく丸系なので「天ぷら」には使い勝手がいい。

 野ネズミは良く知っていて、被害があるのは、田んぼで作っても甘い高系14号だけである。ニワトリも高系14号はよく食べるが、ムラサキイモは他に食べ物がない時に食べる。
 


 
未完成(未熟)な言葉

 人生に完成はなく、死ぬまで未完成で、死んだ時に完成なのだから、言葉も、その時点の未熟な言葉を書き連ねていけばよいと思っている。完熟した言葉を書こうと思ったら、いつまでたっても書けない。

 書き続けていたら、いつのまにか頭の中がからっぽになり、書くことがなくなるように思えるが、使えば使うほど湧き水が多くなる井戸と同じように、枯渇することなく書くことができている。

 ただ、書く時間と同じくらい、他人が書いたものを読む時間があれば理想的である。しかし忙しくて、書くだけで読めない。こんな時いつも自分を勇気づける意味で、「一日に千巻万巻のお経や陀羅尼を読むよりは、一念自心をみるにしかず」という禅師の言葉を思い出している。


 明日から「農林水産」というカテゴリーに変更します。よろしくお願い致します。


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年間総売上200万、差引手取り90万が目標

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キンモクセイのいい香りがする。田んぼを行ったり来たりしながら、過ぎ去った20年の農業を思い、今後の20年の農業を夢想する。

ちょっと前、農業を始めたような気がするが、もう20年。今後はもっとスピードを加速しながら瞬く間に20年後の76才が来るだろう。

来春からの目標は、

6時15分~7時30分・・・収穫
7時30分~8時30分・・・仕分
8時30分~9時15分・・・直売所持参・2店

早朝3時間は毎日収穫・仕分・出荷作業とする。その後で朝食、昼寝。

午後からを農作業時間とする。


1月、2月の2ヶ月間は、出荷も農作業もせずに農閑期とする。

1月、2月は農作業はほとんどなく、出荷できる野菜も少ない。出荷しようと思えば、霜よけ、渡り鳥避け等、手間ばかりかかる。


目標総売上200万円(1ヶ月20万×10ヶ月)。

どこの直売所でも15%の売上手数料を取られるので、実質売上は200万×85%=170万。

農業経費は袋代やシール代が新たに加わるので年間合計80万円として計上。

差引純売上は170万-80万=90万。 

90万から、
青色申告特別控除・・・65万
基礎控除・・・・・・・・・・・38万
社会保険料控除・・・・約20万(国健は減額されている)
を差し引くとマイナスになり税金はかからない。



農業は「手取り100万円の攻防」の世界だと思う。

しかもその100万の手取りはますます困難になるだろう。
(1)害獣の出没による手間の大幅な増加
(2)害獣の出没による防御柵等、経費の増加
(3)温暖化による大型台風の頻発
(4)温暖化による多雨、日照り、害虫の増加
(5)作物や農機具の盗難


農業に未来は見えない

それでも農業をするしかない

20年もやってきた経験を無駄にしたくないし

止めればまたゼロからのスタートになる 

田んぼで過ごす時間は本当に楽しいし

出荷や農作業で厳しいことがあっても

農閑期があるから農業は止められない

他の家人もそれぞれ働いているから

何とかして手取り100万にすれば

自分の生活はまわっていく

このランニングコストの少なさが

ボクを限りなく自由にしてくれる

でもたった100万稼ぐにも

農業への熱情と

たゆまぬ努力が必要


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カテゴリーの変更

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 最近、カテゴリー一覧の中に「農林水産」というジャンルが新しくできた。自分のブログはこのジャンルの方が的確だと思う。今度のパソコン教室で先生にジャンル変更をしてもらうつもりである。詳しくはカテゴリー一覧の「社会・経済」の中の「ビジネス・業界」の中の「農林水産」です。

 今後ともどうぞよろしくお願い致します。


 先日、野菜を入れる袋をコメリで購入した時にいっしょに「バッグシーラー」という、袋をテープでしめる器具を1680円で購入したが、それよりも「卓上シーラー」という電熱で袋をしめる器具が26000円ほどで売っているから、それにした方がいいと、昨日Nさんが教えてくれた。
 
 卓上シーラーだと、袋の先端を少しねじってしめることなく、そのままの状態でしめることができるので、
(1)野菜の見栄えが全然違う。
(2)シールも貼りやすく、どこに貼ってもはっきり見える。
(3)購入者が開封しやすい。
 
 少々高くても、直売で売るにはこんな所に差がでると言われた。そして、バックシーラーを使う場合には、袋をしめるテープは赤色より、野菜と同系色の緑色の方が「野菜の見栄えがよい」ので、こういう細かい点にも配慮した方がいいと言われた。とても参考になった。


 近々スーパーの産直に出荷する予定のムラサキイモに関して、1袋はどれくらいの量(重さ)にして、どれくらいの単価設定にしたらいいか、出荷を紹介してくれたKさんに聞いてみた。1キロ300円にしようと思うと言ったら、Kさんが、700~800gで200円くらいが相場だろうし、20袋ほどなら売れるだろうと助言してくれた。経験の長い人の言葉だからもちろん尊重する。

 
 田んぼでは、奇声を発したり、独り言を言ったり、頭の中も騒々しい農作業をしているが、ふりむくのはヤギだけ

 
 不器用なので、一度電柵を設置したらそれを動かすことができない。だからどの場所に設置してもらうかは特に重要になる。昨日Nさんが距離等を測りに来てくれるまでに何回もシミュレーションをしておいた。
(1)草刈がしやすいかどうか
(2)耕運しやすいかどうか
(3)みぞの泥上げがしやすいかどうか
(4)設置した後の歩き場所、出入口
(5)近所の田んぼの耕運のじゃまにならないか


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不思議なタイミング

日が暮れるのが急に早くなり、午後5時を過ぎてからの農作業があまりできなくなった。昼寝をして寝過ごしたら、午後からの農作業が全くはかどらない。

今日、備前市のNさんが電柵の距離や杭の本数、出入口などの下調べに来てくれた。

電柵の距離・・・300メートル×4段=1200メートル

イノシシは2段で足りるが、シカには4段が必要と言われる。

田んぼ全体は囲わずに、野菜を作る田んぼだけ(必要最小限を)囲うことにした。

出入口は2箇所に設けることにした。つまり公道に出入口を2箇所作るため、そこをゲート(門)にして、朝ゲートを開き、夕方帰る時にゲートを閉めることにした。これだったら迷惑はかからないし、行き止まりの場所だから、通られる人はほんどいない。


今日は包装資材会社の営業の人にも来てもらい、「シール」の説明を受けた。考えた末、やはりシールを作ろうと思った。直径3.5センチの丸いシールにしようと昨晩は構想していたが、居合わせたNさんに相談したら、同じ作るなら直径5センチにした方がいいと言うので、その意見に従うことにした。

まだ正式な見積もりは頂いていないが、1万枚だと1枚が2円70銭、他にフィルム代(シールの写真)が6千円で、合計3万3千円。

ボードンの袋も12号だと2円60銭ほどするので、シールと合わせると
包装資材代が1品につき5円ほどかかる計算になる。

1万枚という数字は1年間分になる。つまり、
1日に最低売りたい袋数・・・50袋
1月に20日間出荷するなら、50袋×20日=1000袋
端境期もあるので出荷できるのは1年に10ヶ月とすると、1000袋×10ヶ月=1万袋、つまり1万枚。

1袋の平均単価が100円とすると1万袋で100万円。これから年間の農業経費70万ほどを差し引くと、手元には30万ほどしか残らない。

つまり、この2倍以上を売らないと話にならない。

う~ん、厳しい。


ヤギは今年導入していなかったら、年齢的、経済的、タイミング的(たまたま子ヤギがもらえた。そしてUさんが見学に来てくれて、ヤギ小屋作り等の援農をしてもらえるようになった)に考えてみて、導入できなかったのではないかと思う。

今年度の「不思議なタイミング」をはずしていたら、永遠にこの家畜を飼うチャンスはなかったような気がする。

人生の節目節目でこういうことは多い。

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世界観、人生観、自然観、宗教観

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祷屋の行事が終わった9時頃から、産直市めぐりをした。行った先は瀬戸内市の3箇所と赤磐市の2箇所。

特に瀬戸内市役所前にある産直市は、12月末に同じ形式のものが我が家から車で5分ほどの農協支所にできるので、参考になった。

このワンボックス形式がいいと思った。サトイモならサトイモを同じ陳列台に並べるのではなく、このように個人個人のワンボックスの中に置いた方が、より個性的でお客様に喜ばれると思う。

この点では赤磐市の陳列方式より、瀬戸内市のJAの陳列方式の方が優れていると思った。この方式なら、なにもシールを作らなくても、ワンボックスの中に、画像のような簡単な個性的表示をすれば足りると思った。

ちなみに自分の場合なら、ヤギのいる農園風景の画像とブログ。他には、エンサイ、ツルムラサキ、キクイモの食べ方を書いたレシピや、ハーブティの作り方のレシピ等。

瀬戸内市は「日本のエーゲ海、牛窓」という観光スポットがあるので、海沿いを走るブルーラインには2箇所の「道の駅」があり、顧客層は京阪神の人が多い。今日は9時半頃に行ったが、日曜日ということもあり、すでにかなりの観光客でにぎわっていた。

家から25~30分ほどかかるが、土曜、日曜はこの道の駅に出す(同じJA管轄)のも一つの方法だと思った。



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ずっと以前、ジャージー牛(小型の牛)を1頭飼おうと真剣に考えたことがあるが、持ち運び(移動)が難しいので、それっきり進展しなかった。

子供の頃に我が家では、ニワトリ20羽ほど、黒い使役牛(その後は肉牛)を1頭と、豚を2頭ほど飼っていたので、農業に家畜はつきものと思っていた。

どの家畜も好きだった。それでも現在は「バクロウ」と呼ばれる仲買人さんが全くいないので、売買や移動を考えた場合、現実に飼えるのはニワトリとヤギくらいしか考えられない。


田んぼには、世界観、人生観、自然観、宗教観など、自分の全てが出る。

人生は短い。挫折の連続でもある。しかし、土に帰依する仕事ができて本当にラッキーだと思う。

現在の世の中では95%の人は、死ぬまで土から切り離された生活を余儀なくされる。そして「火葬にされて」、死後も土に還ることができなくなった。

土から切り離された自我は浮き草のように宙をさまよい、アイデンティティの形成が難しくなる。そして死後も土に還れない魂は、まるで亡霊のように浮遊する。

特定の宗教に入れ込んだり、ばかげたスピリチュアルに依存するのは土から離されすぎた人間の行き着く先である。


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時間の共有

人はある日突然、ガンの宣告を受けることもある

無念

誰の言葉もなぐさめにはならない

死ぬ時は一人

そして静かに自分のしてきたことを振り返る

取るに足らない人生と思えても

苦しい思い出しかなくても

いい時代もあったと思えても

結局、全ての行為と行動は自分自身が決めてしたこと

ガンに対する恐怖、絶望

しかし、あるがままに受け入れていくしかない

他人にされた宣告を、自分が受けたものとして疑似体験することの
何と難しいことか

その宣告が家族の誰かであったり

ごく親しい人であったら

それでも手を差し伸べれることは少ない


結局、自分自身が受容していくしかない

突然、生の期限を悟らされたとしても

あわてふためかないように常日頃から・・・

それは無理

絶望のどん底に落ちる

泣いて、叫んで、そして受容していく


今さら何の思い出が作れようか

できるのは時間を共有することくらい

 

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 ヤギ小屋の前だし(敷き草の入れ替え)をした。10時間は外につないでいるが、14時間は小屋の中にいる。だから糞尿もかなり出て、敷き草が湿気る。


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 イノシシは台風の日の夜に激しく荒らしたが、その後はあまり入っていない。出せる部分は出荷しようと思う。


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 右の画像の下の方に、イノシシが掘った「水浴び場」が見える。ここは山の陰で半日ほど日が当たらず、湿地であり、我が家の所有地でもないが、持ち主に話したら、自由に使ってもらってよいと言ってくれたので、生い茂っていた「くず」と「竹笹」を草刈機で刈り払った。

 トリ小屋の前に小さなヤギ小屋を二つ作り、その周辺をヤギの広場(パドック)にしようと思う。電柵で囲う予定だが、この湿地を加えたことで、10アールほどの広さになる。
 ヤギが見える風景効果と、自分に与えた心理効果は、カネに換算すればどれくらいになるだろう。

 
 有機農業とは、完全無農薬、完全無化学肥料という形式的な基準ではなく、
(1)何らかの家畜がいること
(2)規模が大規模でないこと
(3)肥料と飼料の自給率の高さ
(4)単一でなく多種類の作物を作ること
(5)生物多様性を感じれる田んぼ風景
 等の項目を満たすことが必要であると思う。
 
 

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 ここ5年ほど柿が害虫にやられることが多い。今年も全て落下し、口に入ったのは数個だけ。来年は適期に必ず農薬散布をしようと思う。

 近所のどこの家の富有柿も今年はまるで生っていない。


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 来年に備えてハーブの株分けをたくさんしている。産直市の需要があるかどうかはわからない。しかしハーブは、エンサイ、ツルムラサキと並んで、自分の数少ない得意作物だから、「需要を喚起」していくしかない。少ないだろうが一定数は売れると思う。根気よく出し続ける。
 
 
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 9月7日~9月23日頃の2週間の間に地床育苗した野菜やハーブを、今月中に定植する。日ざしが弱くなる夕方定植し、水やり後すぐに黒い寒冷紗をかぶせて、活着するまで1週間ほど日陰にする。


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シミュレーションを繰り返す

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 近所まわりの田んぼを見てまわったら、至る所がイノシシに掘り返されていた。こんなひどい状態を目にするのは初めてである。

 しばらく充電期間にして、その間、読書感想文を書く予定にしていたが、たった3週間ほど読み続けただけだった。

 日中は読む時間がないし、夜も何かと忙しい。今は産直市に出す春夏秋冬の野菜やハーブのシミュレーションや、イノシシの電柵の場所や出入口のシミュレーションを繰り返している。ヤギパドックの場所も考え直している。

 
 1年後の農閑期に1ヶ月間ネパールへ行きたいというシミュレーションをしたら、すごい高いハードルだった。

(1)旅費と滞在費で別途25万は稼ぎ出す必要がある。

(2)バスを降りてから半日ほど歩いてめざす農村へ入るが、10キロほどの重い荷物を背負い、険しい道を登っていくだけの体力。

(3)雄大なヒマラヤ山脈が間近に見えて、人生観が変わると言われるが、村にはトイレ(木陰でする)も風呂(川で浴びる)もなく、食事もごく粗食。寝るのは寝袋。

(4)ヤギとニワトリの世話(1日30~40分ほど)を有料で依頼する。懇意な人に頼むことができなければ、早めにアルバイト広告を出す。

(5)ニワトリのエサにキャベツ2個×30日=60個、ダイコン2本×30日=60本を作り、毎日これだけの量をニワトリに与えてもらう。その他に購入飼料、コゴメ、飲み水の入れ替えを依頼し、卵は依頼人に全て持ってかえってもらう。

(6)ヤギのエサに秋蒔きで12月収穫のエンバク等を作り、それを少しずつ刈ってもらい、ヤギのパドック(新しく作る)に投げ込んでもらう。もしくは山のドングリの木を切って与えてもらう。

(7)ネット環境が整っていなくても、パソコンとデジカメを持参し、日々のワード入力と画像の取り込みをする。

(8)古希を迎えられるKさんが今年も元気でネパールへ行かれること。

(9)ついて行かせてもらうにはKさんの了解が必要なこと。

(10)治安があまりよくなく、伝染病の可能性もあるらしい。
 これだけのハードルを乗り越えなければ、ネパールは夢物語である。売上に精を出し、日々少しでも体力向上のための運動時間を確保し、なおかつ1日1回はネパールへ行きたいとシミュレーションを続けなければ、実現は難しい。

 Kさんの年令や自分の年令を考えると、1年遅れるごとにハードルは年々高くなる。


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お祷屋、あなたの集落にもありますか

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今日でちょうど5ヶ月目。いっしょに購入して分けた2人の友人は、もういつ産んでもおかしくない大きさになったと言うが、ボクのはまだメンドリとオンドリの識別もできない大きさである。

この状態では半年が経過する11月12日が来ても産まない。

古い方のニワトリがまだ快調に産んでくれているので、7ヶ月が経過する12月12日頃に産み始めてくれればよい。前回導入したニワトリ(古い方のニワトリ)も、産み始めたのは7ヶ月が経過した頃だった。

順調に行けば普通は6ヶ月が経過する頃には産卵を始める。エサが足りないか、栄養素の何かが不足しているのだろう。

長期間飼う予定の場合、初産は遅い方がいいと思う。



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今日、4個目のワナを仕掛けに来てくれた。

日中は暑いくらいだが、朝、晩は急に冷えるようになった。

季節はもう秋祭りの時期である。

今日は集落の12軒の「株内(かぶうち)」の「祷屋」があった。多分、何百年か前の先祖が同じなのだろう。何百年といってもたかが150年ほどの昔かも知れない。祖父母の代までは、集落内での婚姻縁組みが多かった。祖母は集落内から嫁いでいるし、祖父の姉は集落内へ嫁いでいる。自転車もまだなかった時代である。

この祷屋の行事がややこしくて、せわしい。
10月3日・・・祷屋田の草刈
10月10日・・・御紫書下がり(午前8時にお宮へお参り)
10月12日・・・祷開き(今日は仕出しの膳が振舞われた)
10月18日・・・御紫書上がり(午前8時にお宮へお参り)

10月18日、19日・・・地域の秋祭り

10月25日・・秋の農業祭(天王山へお参り)

歴史書によれば、このあたりは奈良時代頃からの古い歴史があるようである。田んぼの西の低い山は、農業祭でお参りする「天王山」、南東の小さな丸い山は「城山」、北東の山は「寺山」、田んぼの名前は「大門田」。上流に池とダムが合わせて3つあり、城山をはさんだ左右の田んぼは、この地域一帯(5集落ある)の三角州の扇の要に位置する。

秋祭りの頃には、45年ほど前まで天王山にはマツタケがたくさん生えたが、今は全く生えない。松も枯れてしまった。祭られている「大岩」に通じる道以外は、全くの「ごそ」になってしまい、山に入る人はもう誰もいない。

山の木の適度の切り出し(割り木にする)も、
低木の下刈り(クドや風呂を沸かす)も、
落ち葉かき(クドや風呂の炊きつけ)も、
時代が変わって全く不必要になったので、山に入る理由がなくなった。廃れる理由がここにある。

我が家に初めてプロパンガスが入ったのは小学校の2年か3年の頃だった。それまでは「クド」だった。「クドの火」は未だに脳裏に鮮明に残っている。

クドの火は人の心を癒す。

プロパンガスの火は人の心を疎外する。

生活のためにまた山が必要になる時代が来るだろうか。

生活のためにまた下肥(人糞尿)が必要になる時代が来るだろうか。



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もらってきたのは2月5日だが、生まれたのは11月。まもなく生後1年が来る。まだメスの「発情」はない。オスは去勢しているのでほとんど「臭わない」。

忙しいので、朝連れ出して、夕方小屋に戻すまでヤギの相手はできないが、人間の気配を好むので、よく通る場所につないでおくと近づくたびに反応する。

イノシシの衝撃で数日落ち込んでいたが、遅かれ早かれこうなる状況にあったのだ。当地で農業を続けるには、田んぼ全体を囲わざるをえなくなった。

近所まわりの田んぼも「もくりあげられて」、耕運したようになっている。

国道2号線の1キロほど南に位置するから、今までイノシシの密度が少なかったが、すでに国道2号線を突破している。瀬戸内市全域(瀬戸内海沿岸)に後5年も経過しない間に到達してしまうだろう。

3年前までは、全くの他人事だった。
 



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イノシシのワナ

被害届けの電話を市役所にしていたら、すぐに猟師さんを手配してくれ、今日、ワナを仕掛けに来てくれた。よく知っている猟師さんだった。

3箇所に仕掛けてくれた。じっと手順を見ていたが、自分にはとても真似はできない。「仕掛け」は手作りらしく、その方は溶接器具とかいろんな道具ももたれている。

ただ、捕まえることは宝くじに当たるくらいの確立だと言われる。


イノシシに関してメールやコメントを頂き、まことにありがとうございました。

電柵の見積もりをしてもらうために昨日、出荷の帰りに「コメリ」によったが、何をどう見積もりしてもらえばいいのか、それがわからなかった。

何回も痛い目にあい、稲作も合わせて1ヘクタール以上の田んぼを電柵で囲っているNさんに来てもらい、電柵の長さ、立てる杭の本数、その他の必要な部品の数を計算してもらって、購入と設置をお願いすることにした。

45アールほどの周囲だったら、イノシシ、シカ兼用の電柵でも、そんなもの1日もあればできる、かかっても2日でできると言われる。

田んぼの真ん中に道が走っているから、2箇所に分けて設置する必要があるのではと聞いたら、道(通路)の上に車が通れる空間をあけてパイプ支柱を曲げて作ればいいから、現在持っている本体があればよく、電線と杭を買うだけでよいから10万もかからず、杭はコメリ等で買わなくても、もっと安くあげることができると言う。

Nさんは大都会の非農家出身で、30代の前半に備前市の吉永町へ入植された人だが、1500羽ほど飼っている平飼いのトリ小屋も全て自分で建てているし、ハウスを立てるのも朝飯前の腕だし、農機具の簡単な修理もする。何でそんなにできるのか不思議である。

イノシシだけでなくシカも多い。だからイノシシ、シカ兼用の背の高い柵にせざるをえない。どのように囲い、何箇所に出入口を設けるかは、Nさんに判断してもらおうと思う。


田んぼ全体を電柵で囲うとなると、ヤギのパドックも見直す必要が出てきた。

電柵で囲って、ヤギを放し飼いにしている人も県内にいる。そうするにはヤギを電柵に触れさせて怖がらせる必要がある。恐怖感を覚えさせるには1週間ほどかかるらしい。恐怖感を植え付けてでも「放し飼い」にした方がヤギは喜ぶだろうか。


電柵を張れば、一応安心して農業に励める。

突発的な台風も甚大な被害をもたらすことがあるが、害獣は台風以上の被害をもたらす。


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イノシシの衝撃

台風の被害はなかったが、田んぼを見て衝撃が走った。今までやられなかった作物までイノシシに「もくりあげられて」、ニンジン、秋ジャガイモが8割方被害にあい、今年から蒔き始めた菜っ葉類の田んぼも荒らされて見るも無残な状態。タマネギの育苗床やネギ、レタスも被害にあった。

ショックで農作業が手につかず、午後からずっと草刈ばかりしていた。動揺していても、草刈くらいならできる。

3年前の8月末、当地に初めてイノシシが出没してから、サツマイモには電柵をするようになったが、他の作物の被害はほとんどなかった。3年間はこの状態で過ぎた。

しかし今日から、イノシシとの攻防は次の段階に入った。

40アール余りの田んぼの全体を電柵で囲う必要が出てきた。

何人かに電話をして助言を求めた。

しかし、すぐには対処できない。新たに電柵を購入する必要もあり、また10万円ほどの投資を迫られる。

援農してもらっているUさんに相談したら、他の田んぼに作付を移すことはできないかと言われた。

田んぼは現在地以外に70アールあるが、その内60アールは湿田で畑作には適さず、10アールは畑作可能であるが、水は200メートルほど離れた川から引くしかなく、液肥も使えない。しかもそこは隣の集落の近くであり、すでに近辺にもイノシシが出ている。

つまりもう逃げ場がない。

撤退するか、進む(戦う、防御する)かどちらかである。

撤退したのでは、今までの20年ほどの経験と努力が水泡に帰す。

何度も被害を受け、自宅周辺の60アールほどの田んぼを電柵で囲ってすでに10年以上になるNさんに、
(1)どこのメーカーの電柵がよいか
(2)どこで購入するのが安いか
(3)バッテリーにすべきかソーラーにすべきか
(4)電柵はどう張ったら最も効果的か
(5)電柵は田んぼの畦に設置すべきか、山ぎわに設置すべきか
 来てもらって指導を仰ごうと思う。今は忙しくて出れないが、11月以降でよかったら手伝ってあげると言ってくれた。


電柵を張ったりする作業が自分は特に弱い。しかし繰り返して慣れるしかない。ただ、できうるならば一度張ったら、もう動かさなくてもよい張り方を指導してもらおうと思う。こんなことに時間を取られていたら、農業をすることがむなしくなってしまう。

囲うスペースが広くなると、定期的な見回りも欠かせず、電柵の下の草刈も回数多くする必要があり、今まで以上に手間がかかりだす。

今思えば、イノシシの出なかった16年半は、めぐまれた歳月だったのだ。イノシシ被害の話を聞いても他人事としか思えなかった。

3年前の初の襲撃は衝撃だったが、サツマイモさえ囲えばすんだ。それが今日からは、昨日までの方法では農業の継続が難しくなった。

すぐには対応できないので、田んぼの全体を囲うのは、農閑期までずれ込んでしまうだろう。その間、イノシシが再度やって来る可能性が高い。今日のところは被害をまぬがれたハクサイ、キャベツ、ダイコン、カブであるが、いつどうなるかわからない。

農業は自分の能力をためされることが多い。電柵を張り巡らすことも農業能力の重要な一項目になっている。

ニンジン、秋ジャガイモ、ネギ、レタス、タマネギ苗、直播した各種菜っ葉を合計すると、現時点で5~10万円ほどの被害が出ている。これに電柵購入代を加えるとすでに15万を越える被害になる。今後の被害額は未定。

それでも、派遣村の湯浅誠さんのいう人間関係の「ため」が少し残っていて、手を差し伸べてくれる方に助けられて、農業をまわすことができている。


富士丸の死

毎日見ているアメショッス(高じて、ヤギにも銀ちゃん・ラムちゃんと名付けた)という猫ブログで、「富士丸な日々」の主人公の犬が突然亡くなったことを知った。

ブログ管理人の穴澤さんのショックを思うと、言葉がない。富士丸が稼いでくれて家まで建とうかという勢いだったのに。

ブログというものがどこに出ているのかわからなくて、「ブログとは」とグーグルで検索した3年半ほど前に「ブログランキング」の存在を知り、ブログのおもしろさにはまったのが、「生まれる前から不眠症」という料理・飲食店ブログと、「富士丸な日々」という犬ブログだった。



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来年の農閑期の大目標

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仕込んでから日が浅く、液肥は未熟だったが、台風が来そうなので、この4アールの田んぼに液肥を施した。

雨にあててから黒マルチを敷き、10月中に、シュンギク、サニーレタス、ナバナ、ミズナ、タカナ、山東菜、ロケット、チャービル等を定植する予定。

10月中に定植すれば、年内に、出荷できる大きさに育つ。

有機肥料は色々と変えたが、液肥を教えてもらってから、これが自分には一番合っていると思った。

(1)最初は、自分で堆肥を作っていた・・・重労働で続かなかった。
(2)市販の鶏糞を購入していたこともある・・・得体が知れないのですぐに止めた。
(3)酪農家から2トン車(1杯7千円)で堆肥を購入した・・・一輪車で施していたが、これに比べれば、液肥を担ぐ方がかなり楽である。
(4)養鶏の友人の鶏糞をもらいに行った・・・遠いので、もらいに行くと半日仕事になった。

ただ、液肥は、
(1)かなり匂うので、住宅地周辺では使えない。
(2)水の便がないと、液肥は作れない。



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こっちは直播をする田んぼ。すでに種を蒔いて発芽している畝もあるが、残りの畝に液肥を施した。10月10日頃までに蒔けば、年内に出荷できる大きさに育つ。


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今日はずっと小雨が降っていたので、外には出さなかった。芋づるとドングリの木を切って与えた。

草を外から持ち込むとなると、今の時期はすでに、刈り取れる草が少ない。こんな時、芋づるは重宝である。

しかし来年からサツマイモを止める予定。

芋づる(葉)は、ニワトリもヤギも好物なので、ポット苗を1本買って増やしてもよい


サトイモ・・・井戸水は限りがあるので、サトイモにまわす余裕はない。来年は15株ほどに減らす。

ヤーコン・・・良いのができない。10株ほどに減らす。


農閑期

冬の農閑期くらいはゆっくりしたい。農閑期のある農業をしたい。ボクの場合は1月10日~3月10日頃までの2ヶ月間が農閑期である。
(1)業務用の注文は年が明けるとどんと減る。
(2)1月中下旬~3月中旬頃までの2ヶ月間は渡り鳥のヒヨドリが常駐するので、菜っ葉物はべた掛け資材をかぶせて防御する必要があり、たくさん作れない。
(3)ハウスはないので、冬の農作業は少ない。
(4)1月2月はここ数年、シカの被害が多い。べた掛け資材でヒヨドリは防げるがシカは防げない。去年はホウレンソウを3分の2ほどやられた。
(5)アブラナ科野菜を長く圃場に置いておくと、霜害にあって出荷できなくなる場合も多い。今後は1月上旬までに出荷してしまうような方法を取りたい。
(6)農閑期のある農業をしてきたから、今までいろんな事にトライできた。今年の農閑期は何をしようという目的を持つことができるし、農閑期が想像できるので農繁期ががんばれる。

ワンパック野菜(セット野菜)は「ジリ貧」になっていた。今後もこの農業形態を続けていたのでは、年収アップは期待できない。

とにかく、もう変えようと思った。

次の農業形態も、そんなに大きく稼げるとは思わない。しかし、20年前の就農準備期間と同じ高揚感がある。

ボクの大きな強みは200万や150万という数字ではなく、手取り100万をクリアすればよいという点である。それだけ稼げば自分自身の年間のランニングコストが賄えるということは、本当にありがたい状態である。

しかし、ひそかな大目標がある。

携帯電話を買いたいという、そんな陳腐な目標ではない。

来年の1年間に「プラス20万」、手取り120万のハードルを越え、その年の農閑期に1ヶ月間のネパール研修・取材旅行を敢行したいという大目標である。

農業歴9年目頃から~15年目頃まで7年間ほど、2ヶ月に1回ほど、農業指導を受けていた赤磐市のKさんが、冬の農閑期にネパールへ農業指導に行かれるようになって今年で21年目。年令も古希を迎えられる。

Kさんが元気な間にいつかネパールへ行ってみたいと思っていた。夢で終わらせまいと思う。


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産直で何とか100万円にする方法

作物を作る能力も、売る能力も欠けていた。

長く、儲からない農業をしてきた。

だからずっと、農業を否定的に捉えてきた。

自分の能力を棚上げして・・・。


しかしそれでは、うまく作れない、売れない、儲からない、で自分の農業が終わってしまう。

そういう農業にしてはいけない。

最後くらい、少しは稼げる農業をして「有終の美」を飾りたい。


もっと早く現状の打開にトライするべきだった。

うまくいってもいかなくても、10年を1単元として、次のことに転身した方がいいと、今は思う。

長いトンネルだった。

長い停滞だった。

しかし、今気づいたのだから仕方がない。

今、波が来ているのだ。


目標とする手取りは100万円。

ボクの農業能力では100万円が大きな壁。

しかしこの金額は自分だけでなく、農業に参入した半数近くの人にとって、大きな壁ではなかろうか。

つまり、農業者の半分は「100万円の攻防」になるだろう。


たった100万円?

そんなことはない。この金額はいかなる境遇の人にとっても、年収の一つの目標になり得ると思う。

国民年金は満額支払いをしていても、年に80万円ほどしかもらえない。 

民主党がマニフェストに掲げていた最低年金保障も月に7万円だから、年間で84万円。

ベーシックインカム(全ての国民に最低生活保障を支給する)で話題になる金額も月に8万円で年間96万円。

つまり100万円という数字は、人が文化的な最低限の生活を何とかまわしていくことができる金額と捉えられている。どんな境遇におちいろうとも。


時間給800円のアルバイトを1日7時間、月に20日間しても、年間では130万円ほど。

企業組織の正社員というレールから外れた人にとって、年に100万円稼ぐことが、いかに大変か気づかされる。

だから、自営業で年に100万円稼げれば、たいしたことでもある。

ボクのこの20年ほどの人生は、年収100万円の攻防だった。これからもそれが続くだろう。


たった100万円といえども、涙ぐましい努力が必要である。
農業形態を変えて、新たなチャレンジを試みることにした。

 

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明日から曇りや雨の予報なので、今日、スイートバジルを草刈機で刈り、その株間に、レモングラスを90株ほど株分けした。

今頃、株分けしておけば初霜(11月23日頃)の頃には根が張り、翌春に伸長してくるのが早い。ただ、レモングラスは冬越しが難しいので、株元に籾殻をかぶせ、トンネル状の支柱をして、ポリかべた掛け資材のパオパオで覆って冬越しをさせる。


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黒マルチをしていない2列には、アップルミント、スペアミント、ブラックミントを株分けして定植した。
 
黒マルチには、レモンバーム、レモンバーベナ、レモンタイムを定植する予定。


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自分がアピールできるもの

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産直をするにあたって、何か自分なりにアピールできるものを持ちたい。

でも考えてみたら、アピールできそうなものがない。

完全無農薬ではないし、

完全無化学肥料でもない。


もちろん、完全無農薬には否定的な考えだし、

完全無化学肥料は、農業者の労働強度を高めると否定。


かといって、ほとんど使わない方だと思う。

農薬は秋のアブラナ科野菜に1~2回だけだし、

化学肥料はこれまでの実績では、年間に1~2袋(20キロ入り)の購入のみ。


だから、アピールできるものと言えば、ひたすら「自分自身」だけ。

自分が作った野菜ということを強調するには、「有畜・小農・複合・自給」という農業形態と「ブログ」をアピールしていくしかない。

そのためのシールである。

きちんとしたものを、鮮度よく、一定の量を、継続して、出荷し続けることが大切だと思う。直売所の顧客で「固定客」をつかむことが最も大切と思う。

あのシールのついた野菜・・・ということになれば売上につながる。

また暇を見て、土曜、日曜の人出が多い日(農産物の出荷が多い日)に直売所めぐりをして、参考にしたいと思う。

 

束縛

動物を飼うことは、自分の自由を束縛されること。

それでもニワトリには19年間、ほとんど束縛を感じなかった。

ヤギにはかなり束縛を感じている。

ヤギが喜怒哀楽を表情に出す動物だからである。

昨日は雨で1日中外に出せず、今日は「祷
 屋(祷組)」の草刈があり、10時頃まで田んぼに行けなかったが、着くとすぐメエ~メエ~と2頭が甲高い声で鳴き、早く外に出せと騒ぎ立てる。何に対して怒っているか、飼い主だからよくわかる。

大急ぎで1頭ずつ外に連れ出すと、すぐに収まった。


草を刈ってヤギ小屋に持って行くより、ヤギを草場に出す方が、慣れれば手間がかからないように思う。

ただし、夏の間はいちいち日陰に移動させる手間があるし、雨が降り出すと、家に帰っていても小屋に戻すためにまた田んぼに行く手間がかかる。

農家にとって、ニワトリは必需品だと思うが、ヤギはやめておいた方がいいと思う。しかし導入した以上は、それにうまくのっかって飼育メリットを見出すしかない。

ニワトリは田んぼのくず野菜をすべて食べて掃除してくれ、その上、糞(肥料)と卵まで与えてくれる。

いずれにしろ、現役農業者は1年中、田んぼに拘束され、出歩く余裕は少ないだろうから、動物を飼っても、拘束はそれほど変わらない。



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ハーブは売れるかどうかが問題

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サツマイモは10月20日頃までに全部掘り上げて、黒マルチを片付け、電柵を片付け、ツルは持ち出す(耕運しづらいから)。

その後作に、11月中旬頃にタマネギを定植し、11月末頃に麦を蒔く。

麦の種は、雪印種苗に電話をして送ってもらった。
ライ麦・・・・・・1キロ
ライ小麦・・・・1キロ
大麦・・・・・・・・1キロ

送料、代引き手数料と合わせて2594円。1キロ平均は600円前後。出荷案内書に単価が未記入だったので、それぞれの単価がわからない。

去年は、シラサギ小麦とビール麦を蒔いたが、熟期が少し遅かった。だから今年は早生、極早生に代えた。

麦は毎年蒔く予定なので、今後は忘れないように種取りしようと思う。買うとかなり高くつく。
 

 
ハーブティ用ハーブは売れるかどうかが問題

もし売れるなら「青シソ」よりメリットは大きい。ハーブの多くは「シソ科」だから虫害もほとんどない。

収穫スピードは青シソと同じくらいスピーディであり、収穫期間は青シソの2倍以上。つまり、
レモンバーム  (4月中下旬~11月中旬)
レモンバーベナ (5月中旬~11月中旬)
レモングラス   (6月中旬~11月中旬)

タイム(11月~2月は伸びないが、年中、常緑草)
セイジ(11月~2月は伸びないが、年中、常緑草)
ミント(11月~2月は伸びない。冬の出荷は難しい)

色がきれいに出るのはレモンタイム(コモンタイムは主に料理用)なので、このハーブを中心にすえ、これと組み合わせる。

ハーブティは冬にホットで飲むのがおいしいが、夏は麦茶代わりに冷やして飲む。

ハーブは霜に弱いので、ハーブティのおいしい冬に出荷がしづらい。それでも、レモンタイムを大量に作っておけば、レモンタイムなら単品でもハーブティが可能。

レモンタイムと少量のローズマリー(常緑草)を組み合わせてもよい。


その他、単品出荷が可能で、湯のみに入れて湯を注ぐだけなのが、
カモミール・・・5月中旬頃、雑草化したカモミールがタマネギの畝間(タマネギのコンパニオンプランツとして特に有名)で咲き乱れる。

ステビア・・・砂糖湯ができる。他のハーブとの相性はよくない。

ユズ・・・ユズ茶もおいしいが、ユズは極めて虫害が多く、外観が悪すぎる。出荷するなら適期に1回は農薬散布する必要があると思う。 


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来春からのハーブティ用ハーブの出荷に備えて、タイム(レモンタイム)の挿し木をした。挿し木はいつも5センチポットにしているが、大量なので、露地に挿した。

時期的にちょっと遅いが、タイムはサツマイモと同じように、節々から根を出しているので活着すると思う。3分の1ほど活着してくれればよい。

45日後の11月中旬頃に黒マルチに定植する予定。



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昨日も書いたが、ボクは直播より、地床育苗して定植という方法を好む。左上から、株張りシュンギク、サニーレタス、ロケット(ゴマ風味のハーブ)、サラダミズナ。

この場合、ポット育苗と異なり、根に土がついていないので、定植は早朝か夕方にして、その後すぐに黒い寒冷紗を1週間ほどかぶせておく。10月でもこれが必須。そうしないと太陽光線で枯れてしまう。



産直では「サラダセット」も考えている。組み合わせは、

レタス数枚+ロケット1株+イタリアンパセリかチャービル

サラダミズナ+ロケット1株+イタリアンパセリかチャービル
キャベツ半分+ロケット1株+イタリアンパセリ

イタリアンパセリとチャービル(グルメのパセリと呼ばれている)は秋冬系のハーブなので、霜には強い。ロケットも霜にはめっぽう強い。

レタスは霜に弱い。サラダミズナは今年初めて作るので、霜にどれくらい強いのかわからない。もし強ければ、ロケットとのコンビで冬中出荷できる。


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在67才、農業歴31年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp
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