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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

1日に40分、自分の時間を削られている。

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 杭は合計7本あるが、どれも使っている。だから、どこに打ち込んでいるか、よく覚えておかないと草にまぎれてわからなくなってしまう。1日に1回は頭の中で杭の場所を反復している。

 ヤギにかかる手間は、杭を抜く、打つ、つなぐという一連の行動だけであるが、午前と午後の2回、抜く、打つ、つなぐをすると短時間ではすまない。 

 ヤギはたいてい何でもよく食べる。夕方、ハチク(竹の子の一種)をやった。
 
  
  
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 ハーブの、セイジ、レモンバーべナ、ステビアの3種類の挿し木をした。ポットは発芽しなかった育苗ポットを使い、1ポットに2本立ちにした。例年、セイジとステビアの成功率は9割だが、レモンバーベナの成功率は4割ほど。
 その他、ビワ、クワ、月桂樹等の挿し木(地植え)をした。ヤギ用にビワとクワの木を増やしたい。初めてなのでうまくいくかどうかわからない。

  
 
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 蒔き直したので10日ほど遅れたが、エンサイを定植した。40本で足りる。
 同じく蒔き直したツルムラサキの発芽状況が悪い。明日の出荷の帰りに20本ほど購入するつもり。70本定植予定であるが、50本ほどは苗が上がると思う。うまくいかなくても、ツルムラサキは挿し木が簡単なので増やせる。

 明日はもう6月。6月は田植えの季節でもある。稲は作っていないが、水を張った田んぼを見るとほっとする。

 3月、4月、5月と少雨が続いたが、6月はどうだろうか。最近の気候はおかしいので、6月は梅雨入りだから雨が降るとは限らなくなった。
 ヤギは雨や湿気を嫌うので梅雨の長雨は困るが、野菜には適度の雨が降らないと水やりをする必要がある。

 いつもの農家民宿に泊まって棚田めぐりをしたり、ぶら~っとドライブしたり、農業仲間の田んぼ訪問などをしたいが、なかなか時間が取れない。各野菜の作付量(面積)はここ数年一定しており、そんなに減っても増えてもいないが、今年はヤギに関わる時間が新たに発生している。

 農業者としてこの選択がよかったのか悪かったのかわからない。現在、1日に40分ほどの時間は確実に「自分の時間」を削られている。


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紫外線、農業は最も発ガン性の高い職業

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 餌をたらふく与えれば、5年目のニワトリでも7~8割という高い産卵率を示す。そのことを実証して見せてくれる。

 たらふく与えても、コゴメだけではこんなに産まない。購入エサもやっているからきちんと産んでくれる。

 ニワトリの配合飼料は国内で配合した物かも知れないが、その内容物であるトウモロコシや大豆カスの大半は輸入物である。

 自給餌だけでなく、購入した配合飼料を与えると何故産むかというのは、長年にわたって研究し尽くされた、産卵率の最も高くなる飼料構成(内容比率)に組み立てられているからである。

 安全性の見地から言えば、自給飼料だけにしたい。しかし卵は日々の食事でよく使うし、交際費としても使えるので、できればたくさん産んでほしい。

 この場合の自分の基本的スタンスは、何回も書いているが、相殺、中和、解毒という考え方である。つまり、安全性の見地から疑問であるものを与えても、それを相殺、中和、解毒してくれるであろう自給飼料(コゴメ、今年作った麦、たらふく与える青菜、カキガラ)も飼料全体の少なくとも50%以上の割合で与える。

 ニワトリは餌に歴然と反応を示す。購入飼料の比率を高めれば翌日にはもう産卵率に反映する。だから、卵がそんなにいらない時は、購入飼料を切ればよい。

 ニワトリは今日食べた食事が、翌日には、糞と卵として表現される。

 5年目の今でもたくさん産んでいるのは、今までの4年間でゆっくりゆっくりしたペースで産んでいたからだろう。つまり、ほとんど産ませていなかった。それくらい購入飼料を少なくしていた。

 定期的に卵を売ろうとすると、どうしても産卵率を上げる必要があり、購入飼料の比率を高めざるをえない。そうしたくなかったので卵を売ろうとは思わなかった。だいたい、10個が400円くらいでの低価格では売りたくない。10個が700円くらいなら売ってもよいが、そうなると今度は買い手が見つからない。だから結局売らない。

 ヒヨコが卵を産み始める11月中旬頃からは、7羽のニワトリに購入飼料は与えない。自給飼料だけで飼う。もう卵は産んでもらわなくてもいいので、身体を維持するためだけの餌でいいと思う。引き続き飼うか、淘汰するかは、その時になって考える。
  
    
  

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 朝ここにつないで、2時過ぎまで外出していた。今日は曇りの予報だったが、よく晴れたので、帰るとすぐに田んぼに直行してヤギを日陰に移動させた。

 正午~3時頃は人間でも暑いので、ヤギも当然暑い。オゾン層の破壊で紫外線にあたりすぎると皮膚ガンになると言われているが、ヤギでも同じようになる可能性がある。50年前と異なり、人間と同じく家畜も受難の時代である。
 
 このままオゾン層の破壊が進めば、家畜も戸外で飼えなくなる可能性がある。
 
 戸外の自然の中で最も健康的な生活をしているはずの農業者が、紫外線を多く浴びることによって、他の職業より極めて多い「発ガン」の危険性があるという皮肉な逆説である。

 今後は正午~4時頃までは小屋に戻し、夕方また連れ出す方法も考えている。 

 種付けをするなら10月20日頃である。それまでに妊娠してもいい大きさにならないなら、1年見送る。ヤギの妊娠期間は150日(5ヶ月間)で、10月20日頃の種付けなら出産が3月20日頃であり、ヤギにも自分にも都合がよい。

 早く大きくしようと思えば、草以外の飼料をヤギにも与えた方がいいようだが、自分は純粋に「草木」とごく少量の米ヌカだけで育てるつもりである。

 ヤギも犬のように散歩に連れ出すことができれば、もっと遠方につなげるが、ヤギは犬ほど賢くないようだ。


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 今回導入したヒヨコは「卵肉兼用種」であり、サイズも今までの茶色のニワトリに比べて1.2倍ほどの大きさになるらしい。
(1)サイズが大きいと肉もたくさん取れる
(2)サイズが大きいと餌もたくさん食べる?
(3)産卵率は他のニワトリと比較して遜色はないらしい。

 一世代前の人は、ニワトリが「肉」に見える人が多かったと思う。飽食の時代の自分は、ニワトリが肉に見えたことは一度もなく、卵を産むことだけと考えていた。


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 オクラを定植した。150センチ幅の畝に1条植え、株間30センチで毎年定植しているが、今年は少し2条植えもしてみた。


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農業は異域の人、異郷の人、異邦人

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 ヤギのリラックスした無防備な姿をみると気持ちがなごむ。
 
 昨日と同じ場所につないでいるように見えるが、少しずらしてつないでいる。前日と全く同じ場所では、ヤギも飽きてしまう。

 2メートルの鎖、つまり直径4メートルの円の草を1日で全て食べてしまうわけではないから、連続して2日間つなぐことも可能であるが、それはしていない。

 食べないと思っていたソラマメの葉もよく食べている。大きくなるにつれて「食性」も少し変わるのか、それとも他に好みの雑草が少なかったのかも知れない。

 ヤギの草刈場(食事場)を10アールほど用意したが、5月下旬~9月末の4ヶ月間は草の再生力がすごいので、あぜ草と3~4アールほどの田んぼがあれば十分と思う。

 山のそばなので、冬はドングリなどの木を1本切れば2~3日の餌になるので、何種類かの木を組み合わせれば餌には事欠かないだろう。

 たとえばヤギを5千円ほどで購入でき、1年間飼育すれば10倍の5万円ほどで売れるのであれば、ヤギを飼う楽しみができると思う。

 50年ほど前まで、田舎の家々で飼われていた牛は、そんな楽しみがあったのだと思う。

 時代が変わってしまったと言えばそれまでだが、今は家畜を飼う余裕もなくしてしまった。

 農業をする楽しみも少ない、カネにもならない、始めるには大きな元手がいる、自給自足もできない、もらえる国民年金は厚生年金の約3分の1、土曜日曜もない・・・これでは農業に後継者は育たない。

 騙されて農業に参入し、負債だけを抱え込む人が増えるだけである。昨今の農業礼賛はペテンだと思う。

 商工業にいくら収入格差をつけられようと、農業で自給自足ができるなら、豊かな農的ライフもできるが、商工業と同じ土俵で同じ経済生活を営まなければならないのなら、格差の惨めさだけが浮上する。

 カネにならなくても農業をしたい人はいっぱいいるが、生活がほとんど回らないとなると、経済の後ろ盾のある定年帰農者しか、農業に新規参入できない。

 農業者は異域の人であり、異郷の人であり、異邦人である。商工業とは異なる時間の流れを生き、異なる経済動物であり、異次元の住人である。商工業といっしょにならないし、いっしょにしてはいけない。

 農業で一昔前のような自給自足(最低限の人間としての文化的生活)ができないなら、今後も農業人口は増えない。

 従来の大規模、機械化、単一化という資本主義的発想で農業を捉え続けるなら、農業は農業法人、一部の農業エリート、認定農業者だけのものになり、家庭菜園型と完全に「二極化」する。そして家庭菜園型は、
 場所がない、場所が遠い
 教えてくれる人がいない
 作る方が買う事よりかなり高くついてしまう
 時間がない
 作っても害獣に食われてしまう
 等の理由で、減り続けるだろう。

 かくして農業は、今の10万羽単位のケージ養鶏のように「密室化」し「隔離化」し一般人の目に触れなくなってしまう。

 里山の風景も稲作や野菜の風景も、森や川の生態系も家庭菜園や兼業農家の稲作の崩壊とともに崩れ去る。

 農業を資本主義的概念や商工業的発想で捉えること自体が誤っている。


 
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 人間ドックの帰りに煮干を買い、期限の過ぎた納豆を与えたら、大運動会が始まった。コゴメと青菜だけでは少し物足りない。

 
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 ナンキンは病気の多い作物だと思う。当地では毎年「ウドンコ病」に見舞われ、収穫期に入ると同時に病気が蔓延する。

 左はビール麦の間作として作り、定植した麦の列以外は「不耕起栽培」にして、右は前作の後に同じく「不耕起栽培」にした。

 ナンキンは今までは害獣の大きな被害はないが、イノシシとシカにはひやひやしている。

 
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宿業に命かける(戦う)

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 スイートバジルが収穫期に入った。バジルは種を蒔いて2ヶ月で収穫期になる。摘めば摘むほど脇芽が伸びて、11月の初霜の頃まで、休むことなく連続収穫ができる。


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 そのバジルと相性がいいのがトマト。トマトの株間にバジルを植えるとトマトの生育がよいらしいが、試したことはない。よく言われているのは、トマトの株間にニラかネギを植えるとよいらしいが、これも試したことはない。
 トマトはなかなかうまく作れない。カラスの防御も必要である。

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 ピーマンの花と実。ピーマンも6月上旬~11月上旬の5ヶ月間にわたって、休むことなく生り続ける。


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 一昨日、ハーブのレモングラスの株分けをした。稲そっくりで稲のようにおごる。ニラほどの長さで収穫する。1株でシーズンに10回は切り取れる。
 このハーブだけ「冬越し」が難しい。


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 青シソは「こぼれ種」で発芽したのを、いったんポットに鉢上げし、その後に定植した。ワンパックの必須野菜である。クール宅急便を使わなくても全く大丈夫。


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 タマネギは昨日夕方一括収穫して、今日午前中で結束して軒下につるした。雨が降り始める前に終わらせることができた。早生、中晩生品種を合わせて1250本ほどしか定植していない。


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  小雨がぱらつく中、昼からサツマイモの第2回目の挿し木をした。1回目、2回目合計で280本ほど挿し木をした。これで3分の2の挿し木が完了。
鳴門金時(購入苗)・・・・30本
ムラサキイモ・・・・・・・ 200本(イタリア料理店用)
高系14号・・・・・・・・・・・50本
 今後、
高系14号・・・・・・・・・・・・40本(挿し木予定)
すいおう・・・・・・・・・・・100本(挿し木予定)
 「すいおう」は友人が芋を送ってくれたので、現在「冷床」で芽出し中。6月20日頃には挿し木ができる。この品種は芋だけでなく、葉軸も葉も食べれるらしいが、ほとんど「エンサイ」と同じと思う。ただ、芋用と茎葉用は両立はできないので、茎葉用は冷床(苗床)を専用にする。


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 モンシロチョウの交尾?

   
   
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 左上のポーズはこれから頭突きをするところ。けんかではなく遊び。



「宿業」に命かける
(インド仏教指導者・佐々井秀嶺さん。岡山県新見市出身)
 「人間失格のむちゃくちゃな若者だった。それでも、並の人間になりたいともだえ苦しみ、放浪のあげく自殺も考えた」。
 行き倒れた場所が寺だったことから仏門に入り、真言宗の高尾山薬王院で得度。毎夜の気合掛けなど独自の修行に励む若い僧に、師の山本秀順さん(故人)は、留学僧としてタイ国行きを命じた。時に1965年8月。その後インドへ向かった。
 日本へ帰る前夜、突然金縛りに遭い、現れた総白髪の偉丈夫から「われは大乗仏教の祖なり。なんじ速やかに南天竜宮城へ行け」とのお告げが。目星を付けて向かったインド中部の大都市ナグプールでの時を越えた出会いが、人生を決定づけた。
 「なぜ私が40年以上もインド仏教の復興に携わることになったのか。私は何者なのか。近ごろはこう考える。自分の力ではどうにもならない宿業だと」(山陽新聞5月27日)

 自分とは17才しか違わない73才。

 
 もう一人の方は「現職警官『裏金』内部告発」の著者である仙波敏郎さん。今年3月、42年間勤めた愛媛県警を無事に定年退職された。
 仙波さんは今までに何回も新聞に載ったことがあるのでご存知の方も多いと思われる。
 私生活では、長男が勤務先の消防署長を刺殺する事件を起こし、心労を重ねた愛妻はガンに倒れ世を去った。著者は、自分が造反したことが長男を窮地に追い込み、妻を死に追いやったのではないかと苦しむ。
 虚無感とともに生きていた著者を「告発」へと踏み切らせたのは、意見を同じくする弁護士らの存在だった。(山陽新聞5月25日)

 仙波さんを支えたのは多くの仲間たちの存在だろうが、仙波さんも佐々井さんと同じく、ある種の「宿業」と戦い続けておられるのだろう。

 凡人は記憶に残るような「出会い」は少ないし、戦うパワーもない。
 
 10年、20年と続けても何ら打開できない状況(局面)も多い。しかし続けることは戦うことより簡単だし、「状況を変える」ことより簡単である。

 サラリーマンから農業に「状況を変える」ことは、それまでにどんな生き方をしてきたかが問われる。状況を変えることは長年の習慣を変えることと同じくらい難しい。




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こんな社会に異議を唱えるには

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山陽新聞投稿記事(岡山市北区の農家)

 『早朝、異様な鳴き声のする畑の方を見ると、なんと猿の集団。一見してそれとわかる大柄なボスと小柄の猿7~8匹の集団が、畑のあちこちに分散して、ジャガイモを掘り起こし、エンドウを食い荒らしているのを目撃した。ついにわが畑にも来たかと一瞬、力が抜けた。イノシシやカラスに加え、ついに段違いの強敵が現れた。
 わが家の野菜作りも絶望だと腹をくくり、明日の攻撃をどう防ぐか思案、エンドウの周囲にのみネットを張った。
 
 予想通り翌朝も出てきた小猿は、ネットの外からエンドウに手を伸ばしていた。ボス猿は近くのあぜのサクランボの木に登り、食い荒らしていた。追い払うと素早く山中へと逃げた。その後、移動したのか姿を見せないが、とても安心できる状況ではない。今年はモモやスイカ、トマト、キュウリなどの野菜を守らねばならない。
 日本猿の習性を研究し、最強の軍団と「生存権を懸けた闘い」に臨む。知恵比べのゴングは鳴った。』

 
 明日は我が身かも知れない。20年前、イノシシが出るなど想像もしなかったのに、2年前の夏から出始めた。
 近い将来、猿の被害が発生している可能性も高い。こんな害獣との「せめぎあい」が始まると、農業どころではなくなる。


 農業で自給自足ができるなら農業の評価が高まるが、今は田舎でも自給自足できるものは何もない。自給しようとすると、あべこべに高くつく。

 
 大都会にいても、山村の過疎の村にいても、負担する社会保険料やライフラインに関わる料金はほとんど同一であり、逆に食料品や衣料品等の生活必需品の諸物価は田舎へ行けば行くほど高くなるという現実。これでは働く場のない山村が廃れていくのは当然である。

(1)現役農業者の社会保険料免除

(2)ライフラインの一定額補助

 こんな施策が望まれる。農業売上や農業規模(形態)に対する補助ではなく、自給自足型(家庭菜園型)農業者に対する「一定額の補助」に切り替えていかないと、農業への新規参入の大きなうねりは出てこない。

 現在の補助制度は、売上や規模の大きい農業者だけであり、ますます農業が特化されてしまう。

 田舎では都会で住むより生活費が高くつく。
(1)集落での冠婚葬祭費の出費
(2)土地と家屋の固定資産税
(3)家屋の火災保険料
(4)移動に必須の車両関連費
(5)非効率と思える過疎地にまで下水道(料金)
(6)山村ではスーパーもホームセンターも宅急便もガソリンスタンドも選択肢が少なく高い
(7)医院や病院が遠い

 加えて、村の出仕事も多く、人が少ないので地域の役(係り)も短期間でまわってくる。

 その上、いろんな害獣が増え続け、家庭菜園も無防備では作れなくなっている。

 田舎に「出目」はない。

 20~30羽の庭先養鶏や牛の1頭飼いが45年ほど前を境に消えていったように、今度は稲作や家庭菜園が放棄されようとしている。

 職業の単一化(サラリーマンオンリー)と、全国津々浦々同一化(社会保険料とライフライン)で、人間が生存できる場所が狭められている。

 こんな社会に異議を唱えるには、

 頑張り過ぎないこと

 作付を大きくしないこと
 
 作物は少しだけ売ってあげること

 何もしないで田んぼの中でぼう~っとすること




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野菜状況

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 ニンニクの収穫をした。タマネギと収穫期が同じである。植えたのは昨年の10月末で、ワケギ、ラッキョ、ニンニクの3種類は毎年同じ日に植えている。
 肥料が不足して例年よりかなり小粒。 

 
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 ラッキョは梅雨入り前の6月中旬頃に収穫予定。


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  サツマイモの苗床のポリは夜間だけかぶせている。日中はたっぷり太陽光線にあてて、3~4日、葉を「こわらせて」から挿し木苗を摘み取ると、枯れることが少ない。


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 オクラの発芽率が5割ほどなので、また蒔き直しをした。エンサイとツルムラサキも蒔き直しをした。発芽の頃に水やりが遅れたことが原因。


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 ナンキンの品種は、左が「坊ちゃん」で、右は「栗坊」。各10本定植している。左の成育がよいのは、一週間ほど定植が早かったから。


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  左はニンジンと同じ日に4月上旬に蒔いたイタリアンパセリで、右はそれより20日ほどずらして蒔いた。
 左は前年のスイートバジルの後に、右はエンサイ等の後に、どちらも不耕起栽培で、前年の植え穴に蒔いた。肥料は株間に穴を掘り、そこに液肥を施す。混み合った個所は別のところに定植し直す予定である。
 イタリアンパセリの収穫期は、6月中旬~翌年2月末まで、中休みなく8ヶ月間ほど連続して続く。


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 スイートバジルは265本定植した。ナスビ、ピーマンはネキリムシによる欠株はゼロだったのに、バジルはたくさん欠株が出た。補充苗を三段構えで準備しているので、収穫は遅れても苗はまだかなり残っている。



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  左はジャガイモの「デジマ」の花で、中は「アンデス赤」の花。今年はこの他に「セトユタカ」と「ダンシャク」を植えている。種芋は合計で12キロ。
 今のところはまだ病気も害虫も発生していないが、肥切れ症状になっている。肥料がよく効いて生育が良い時は、畝間の土が見えなくなるくらいおごる。
 セトユタカは6月5日頃から随時掘り始めるので、収穫まで後10日ほど。


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 ピーマンもナスビも今年はすこぶる生育がよい。ピーマンは6月1日頃から、ナスビは6月10日頃から収穫できそうである。
 品種はピーマンが「京波」と「京みどり」で、ナスビは「黒陽」と「千両2号」。どちらも市販の苗を購入した。
 ピーマンはナスビに比べて根張りが浅く、毎年「青枯れ病」がよく発生するので、黒マルチの上に草をたくさん敷いて、黒マルチの直下が高温になりすぎることを防ぐ。

  

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 手前がキクイモで後方がヤーコン。同じ日に植えても生育がこれだけ異なる。キクイモは頑健で野性的。どちらも70株ほどしか定植していない。
ジャガイモ1キロ200円・・・・これが最も有利
サツマイモ1キロ300円・・・野ネズミの被害が多い
ヤーコン1キロ350円・・・・・堀り上げが手間
キクイモ1キロ350円・・・・・イタリア料理店に売り込み中
サトイモ1キロ400円・・・・・収量が少ない。ばかばかしい
 


    
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 ヤギは頭突きが好き。鎖が絡まない程度に接近してつなぐと、しょっちゅうやっている。これは「闘ヤギ」ではなく、単に戯れているだけ。 


   
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 今日、オスヤギの首輪に付けているフックから鎖が2度もはずれ(画像の左のフック。右のフックははずれた事はない)、首輪だけの状態になった。
 1度目は午後田んぼに着いた時にすでにはずれていたが、近寄ってきたので、意外と簡単に捕まえることができた。
 2度目は、なかなか捕まえれなかった。100メートル10秒フラットのような猛スピードで何度も田んぼを駆け巡り、まるで野に放たれた「暴れ馬」のような様相だった。猛スピードで走っていても急ブレーキがかかったように止まる。自由を得てちょっと興奮しているようだ。こうなるともうお手上げ。しかしあきらめるわけにはいかない。どうやったら捕まえれるだろうかと考えていた時に思いついたのが、「塩」か「ビワの葉」だった。ヤギには塩もやった方がいいらしく、毎夕、小屋に戻した時に、手のひらに少量の塩をのせて食べさせていた。それを思いついてすぐ物置の塩を手のひらにのせて接近すると、案の定、誘いにのってきたので、左手でさっと首輪をつかんだ。
 2度目にフックがはずれたのを気付かせてくれたのはメスだった。遠方にいたがメエメエ鳴くので、何かあったと思って行くと、近くにいたオスがいなくなったという鳴き声だった。引き離されたと思ったのだろう。



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 コゴメと青菜だけでは成長が遅れるので、イリボシのようなものを買って与える必要がある。


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定額給付金「0点だ」

 5時過ぎに目が覚めた。夜が遅いのに朝早く目が覚めるのは、年がいった証拠。

 5時半頃起きて新聞を読む。

 朝食は取らず6時20分頃に田んぼ到着。今日は出荷。

 収穫を始める前にヤギを外に連れ出す。毛が夏毛に生え変わったのか、最近は抜け毛が少ない。しかし出荷の前だからヤギには触らない。鎖だけを持って杭につなぐ。

 出荷が始まって1ヶ月も来ないのに、5月末~6月上旬は「端境期」である。冬越しのエンドウ類が終わりに近づき、キュウリ、ナスビ、ピーマン、エンサイ等の夏野菜はまだ収穫期に入らない。
 だから今日は、
エンドウ・・・・・・・・ 400円
グリンピース・・・・・200円
スナップエンドウ・・終わった
ソラマメ・・・・・・・・・400円
キャベツ・・・・・・・・・100円
レタス・・・・・・・・・・・200円
タマネギ・・・・・・・・・300円
ルバーブ・・・・・・・・400円(ジャムにする。ハーブの一種)
ハチク・・・・・・・・・・・300円(孟宗が終わって出る竹の子)
送料は800円で合計3100円。
 その他にサービス品として、
レモンタイム、セイジ、アップルミント・・・ハーブティ
チンゲンサイ・・・収穫末期で少しトウ立ちし固くなっている。
 収穫と仕分けが終わってから、ニワトリとヒヨコの餌やり。

 家に帰り、朝食兼昼食。その後、新聞を読み、納品書、送り状、振込用紙の記入。

 箱詰めして、宅急便の営業所へ持参。帰りにスーパーで食料品の買い出し。

 3時頃~4時過ぎまで昼寝をしてから田んぼに行く。

 

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 田んぼは遊び場。ヒヨコもすくすく。

 
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 今日は宅急便の営業所へ行く前に、ヤギを日陰に移動させるために田んぼにわざわざ行った。通常は昼食に帰る前に日陰に移動させるが、出荷の日は10時頃には家に帰るのでまだ早い。
 
 オスは5メートル50センチのパイプ支柱に鎖をつないだので、動ける範囲が3倍ほど広がった。

 
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 昨晩の雨で鶏舎の床は濡れている。この鶏舎の天井は一部にトタン板を置いているだけで、他は露天であるし、オスヤギの小屋に降った雨が鶏舎内に落ちる。

 鶏舎の床は雨に濡れない方がいいが、この場所では、きちんとした天井は難しい。

 苗物に水を与えたり、収穫や仕分けで使った濡れた新聞紙を焼いたり(3週間ごと)、動物の世話をしていたら、あっという間に7時がまわった。
 昼寝をしているのに、夕飯を食べてパソコンの前に座ってしばらくするとまた睡魔に襲われる。


定額給付金「0点だ」

 
 ノーベル賞経済学者で米プリンストン大のポール・クルーグマン教授と与謝野財務・金融・経済財政相が対談した。クルーグマン氏は定額給付金の支給について「0点だ」と指摘するなど、日本政府の景気対策に辛口の評価もした(朝日新聞5月25日)。

 今週は5月29日に、年に1度の半日人間ドック(市のドック)があり、翌30日は親戚の法事で1日つぶれる。その前に散髪に行きたいし、タマネギの一括収穫も今週中に終わらせる必要がある。何やかやと忙しい。

 今日、家人が定額給付金の手続きをしたと言う。「そんなに否定するんなら辞退もできるんよ」と言うので、「貰うとかなんだら、後でこの何倍もとられるんじゃから」と返答をした。
 定額給付金は人間ドックの費用にまわす。


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ヤギは馬鹿か

 盲目的に尊敬し、支持していたのに、悲しすぎる死。
 ウエブに書かれていたらしい「ノムヒョンはこれ以上、皆さんが求める価値の象徴とは成り得ない。私はすでに民主主義、進歩、正義といったことを話す資格を失った。皆さん、私を見捨ててください」
 
 
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 昨日の深夜、強い雨音で目覚めたが、今朝はすでに雨は上がっていた。田んぼに着くと同時に車の中でヤギの姿を追う。最初にする行動は、今日のけい牧予定地に杭を打つことから。

 小屋に近づくとヤギは近寄ってくるので、たいていすぐに捕まえれる。捕まえたらフックに鎖をつないで、けい牧予定地に連れて行く。鎖が絡まない程度の距離につなぐ。近くにいつももう1頭のヤギが見えることが安心につながるのか、1頭を日陰の場所に連れて行こうとすると、置かれたもう1頭がしきりに鳴く。
 
 ヤギは雨が降り出すとメエ~メエ~と鳴くし、画像の杭に鎖がぐるぐる巻きになってもメエ~メエ~と鳴いて、しきりにメッセージを送ってくる。だから連続した鳴き声を聞くと、何かあったと思い行って見る。

 杭は画像のような打ち込み方ではいけない。長い杭で打ち込めなかったら短い杭にして、杭の頭まで地中に打ち込まないと、時間の経過とともに鎖がぐるぐる巻きになる。

 
 日本で飼育される犬と猫は、ペットフード協会の推計で合計約2700万匹で増加中だ。このペットブームを背景にBS各局でペット番組が増えている(農業新聞5月24日)。

 我が家はペットを飼ったことがないし、ペットを飼う余裕もない。しかし、人から見たら「ヤギはペット」に見えるかも知れない。自分は純粋に経済動機(草刈)でヤギを飼い始めた。しかしすぐに、草刈どころか世話の方が余計に時間がかかると悟らされた。後の祭り。

 そしてヤギは「寿命はメス、オスとも、ふつう15才あるいはそれ以上を保つものである」と本に書いてある。

 どちらかと言えば衝動やグッドタイミングで飼い始めただけで、15年後のことまで考えて飼い始めたわけではない。

 「長生きし過ぎ!」・・・でもこんなことを言ってはいけない。口のある生き物は明日のことが言えない。

 ヤギは犬に比べて、
(1)餌代がほとんど無料(草木と米ヌカだけ)
(2)散歩の時間はいらない
(3)自然の中で飼っているので、犬より獣医さんの世話になる比率は少ないと思う

 
 今日、親戚の人が来て、犬はよく言うことを聞くし、賢いという話になった。

 犬は昔からペットとして飼われているだけに賢いのかも知れない。ヤギは「家畜」。

 牛とヤギと豚はどうだろうか。ヤギは牛ほど賢くないが、豚よりかなり賢いと思う。

 家に帰って家人にその話をすると、「ヤギは馬鹿じゃが」、「頭も犬より小さい」と言う。

 「ヤギは馬鹿」という話はよく聞く。

 それでも顔を見ると、とても馬鹿ではないと感じる時が多々ある。逆に本当に馬鹿と思えることも多々ある。両面を併せ持つ動物である。

 本には「スマートでひょうきんで愛嬌者、しかもツンとすまして仙人然としたヤギ、山に隠れて静かな生活を送っている聖者を思わせるような清澄な目を持っているヤギ、そうかと思うと、ちょっと人を小馬鹿にしたような振舞をするなかなか小馬鹿にできぬ貴公子然たるヤギ」と書いている。

 そして、「ヤギ飼養の大事な点は愛するにある。愛なくしてヤギは育成できない」と書いてある。

 ヤギをかわいがり続けることができるかどうか、ストレスや負担になりはしないか、それはわからない。両立していくのだろう。


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農業という選択肢も閉ざされて見える

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今日のニワトリ
 
 
 
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今日のヒヨコ 

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今日のヤギ


今、農業をしている自分が好きである。

10代や20代の時は、職業としての農業など考えもしなかった。

家は農家だったので、農業では食えないということが、骨の髄までしみこんでいたので、職業としての選択肢はなかった。

卒業して就職し、その後何回か転職して30代になると、いくらバブルの時代とはいえ、気に入るような正社員の口はもうない。

この先どうしよう・・・

この先どうなるんだろう・・・

と考え続けていた時に、突然、農業がひらめいた。 

農業がひらめいてからも、「果たして農業で食えるだろうか」と自問自答を続けた。

しかし、サラリーマンの道もほとんど閉ざされていたので、食える食えないにかかわらず、農業をするしかなかった。

ひらめいてから2年ほど準備期間をもって退職した。

その2年間の就農準備期間にイメージできた農業しか、現在もできていない。

今は不景気で、職業としての農業が脚光を浴びているが、農業に新規参入しても、10年後も農業を続けれる人は2割ほどだろう。

それくらい高い能力が必要な職業と思う。

農業をビジネスにするには、農薬、除草剤、化学肥料の3点セットで、大規模に大量生産するしかない。

少量多種類、生物多様性、有機農法などにこだわっていたら、それはもう「ボランティア」をしているのと同じである。

ボランティアでなければ、単なる自己満足農業である。

農業でそんなに稼がなくても、我が家の生活はまわっていった。だから農業を続けることができた。

ただ、この年になるともう農業を続けるしかない。

微々たる収入でも、それにすがりついて続けるしかない。

あまり未来のことは考えない。

考えてもどうすることもできない。

農業収入がアップすることもない。

その微々たる金額を稼ぐにも、かなりのエネルギーを注ぐ必用がある。

ふりかえってみれば、自給自足的な生活がまわっていた2世代前の時代の方が、時間的にも経済的にも精神的にも豊かだった。

時代は劣化してきている。

職業の選択肢さえ相当に狭まっている。

未来が全く見えなかった22年前の自分。今、その絶望を引き継いでいるのは20代、30代の世代である。

どうしようもない・・・

どうすることもできない・・・

農業という選択肢も閉ざされて見える・・・ 


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麦刈りの感動

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 黄金色に熟した麦を刈った。野菜とは違った感動がある。大半はニワトリに与える。ヤギは青草だけで十分だがニワトリは穀類が必須である。稲作農家からもらっているコゴメがなくなる5月末~10月末の5ヶ月間、代わりに麦があれば助かる。
 
 今日刈ったのはビール麦。来年は大麦を加えた3種類を蒔こうと思う。
 
 作付面積も少ないし、肥料は少ししか入れていないので収量も少ない。だから麦刈りに要する時間はしれている。
 
 麦の束を結束したのは、ハウスで使うチューブ潅水の廃品で、大分前に義兄にもらったもので、稲藁を結束したり、葉タバコ跡地の草刈をした時にも使っている。
 
 麦は他につるす場所がなかったので、とりあえず、鳥小屋の「止まり木」につるすことにした。残りの麦刈りは明日する予定。
 
 ナンキンがいつの間にかこんなに大きくなっていた。ナンキンの左にあるのは小麦。麦の畝間に定植するなら、ビール麦かそれより熟期が早い品種に限る。
 
 画像でもわかるように、折れている麦はスズメの被害。かなり食われている。
 
 折れていない麦で穂がないのは、麦穂だけを収穫してニワトリに与えたものである。穂のない麦藁はヤギ小屋の下敷きに使う。
 
 上段の中央の画像はトウガン。トウガンは高温性なのでまだ小さい。ナンキンの隣に植えている。
 

  
  
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 こちらは小麦。麦によってそれぞれ熟期が異なるのは、農作業の段取りの都合がよい。

 
   
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 ヤギは、ひょうきん、愛らしい、間抜け、時に興奮、等が同居した動物である。だからその日のヤギの状態によって自分も、「躁」と「うつ」の状態が交互に押し寄せてくる。
 
 薄暗くなり、帰ろうとしたちょうどその時、オスが柵の竹と竹の間をするりと抜けて外に出た。オスは初めてだったのでびっくりした。それでも以外と簡単に捕まえることができた。小屋に戻したら、すぐにまた同じ場所から外に出た。明らかに「学習」している。しまったと思ったが後の祭り。それでも今度は、メスのいる物置に入ったので、2回目も簡単に捕まえることができた。
 
 ヤギは柵の竹に足を乗せることが多く、いつの間にか、竹と竹の間が広くなっている個所があり、そこから外に出た。ヤギはアクロバットができるようなしなやかな肢体と、俊敏性も兼ね備えている。つまりヤギは「二重人格」であり、油断ができない。
 
 留守の間に外に出たら困るし、大事な野菜を食べられても困る。竹の柵の外側をメッシュで囲もうと思う。5枚買っても2500円ほどであり、メッシュなら将来の柵の補強も無縁になるだろうから。

 

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 昨日の続きで、ムラサキイモの挿し木をした。昨日、「鳴門金時」の苗を購入したのは、普通種の高系14号の目立ちが毎年芳しくなく、今年もあまりよくないので購入した。ただ、6月になればある程度の本数は切り取れるし、今年は他に、茎葉も食べれる「すいおう」という品種も伏せており、芽が出たところである。 

 

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 7羽の方の鳥小屋の巣箱を、地べたを止めて上に置いた。そうした方が床が広く使えるから。

 
 
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 ヒヨコは今日で10日目。全部、すくすくと育っている。


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メディア考

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 今はこんなに小さくても、1ヶ月もしないうちに、囲んだ場所が狭く感じるようになる。6月中旬頃には全面解放。
(1)毎朝、水を入れ替えて
(2)青菜を投げ入れ
(3)コゴメを振りまくと
 餌やりは終わり。かわいいので3~4回は様子を見に覘く。


 「雑誌休刊時代のメディア考」と題して、今日の朝日新聞に、あるノンフィクションライターが、情報まで「無料」「楽しい」「産地直送」の3原則に任せたままで本当によいのだろうかと書いていた。

 素人が自己発信できる媒体はブログしかない。だから無料でも仕方がない。いつでも、どこからでも「産地直送」ができるのも、ブログの最大の長所である。言葉だけでなく画像もセットにすることができるので、農業のような現場中心のブログでは、本を陵駕する媒体だと思う。
 
 ただ、ブログをカネにすることは難しい。ブログ自体が楽しみや生きがいにならないと続けれないだろう。

 農協に批判的な記事を書いていれば、「農業新聞」や「家の光」のライターには到底なれない。しかし「捨てる神あれば拾う神あり」だと思う。 

 ネットで最新のニュースがいくら読めても、新聞の役割は終わらないと思う。新聞は「自分にとって現在は不必要な記事も、目に留まる」という最大の長所がある。ネットなら必用な記事以外はまず目に留まらない。

 新聞にはある程度の「日和見」や「偏向」があっても、批判的に読めば問題ない。ただ、最初から斜めに構えて読むのではなく、心を真っ白にして読みすすめながら、自分はこう考えるという視点を常に持つ。

 ネットと新聞は補足しあうものと考えているので、どちらか一方に傾いてしまうことはないと思う。

 新聞や本がネットに駆逐されるとは思わないが、雑誌はネットに駆逐されるように思う。

 

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 ホームセンターへサツマイモ用の120センチ幅の黒マルチを買いに行き、ついでに鳴門金時の苗を30本購入し、さっそく挿し木をした。温床のムラサキイモの苗も大きくなっていたので40本ほど切り、同じく挿し木をした。
 
 今日の買い物
※コメリ・・・・・黒マルチ(0.02ミリ、200M、2380円)
※田中屋・・・サツマイモ苗、30本、780円
      ・・・オクラの種2袋、282円(失敗し、蒔き直し)
※すくすく・・・育苗土(50L、1660円)
 
 3店とも、農業資材店やホームセンターである。3店ともあまり離れていないのでハシゴをした。互いに競合している。
 
 コメリ、田中屋、すくすく、どの店もメンバーズカードがあり、一定のポイントがたまると500円引きの券をくれる。今日はコメリとすくすくが500円引きになった。
 
 家庭菜園でも一緒だと思うが、農業をしていると苗物や農業資材を購入するためにこれらの店に出かけることが多い。地下足袋、長靴、黒マルチ、防御網、各種苗物、ネズミ捕り、育苗土・・・。
 
 これだけの店が競合すると、農業資材を農協で買う人は少ないと思う。品揃えが全然違う。

 ほどほどの田舎に住んでいると、
(1)害獣の密度が山間地に比べるとまだまだ低い。
(2)買い物に便利。コイン精米、作業服の店、スーパー、銀行、郵便局、市役所、ガソリンスタンド、宅急便営業所、ホームセンターが全て車で10分以内(6~7キロ)で行ける。

 今年はヤギグッズをいろいろ購入したが、これも各店の比較ができてよかった。
 


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 19ミリ、5メートル50センチのパイプ支柱を利用して、これを地上10センチほどの所に固定し、これにヤギをつなぐと、ヤギが自由に動ける範囲が広くなる。これもUさんが考案してくれた。ただ、杭のように逐次動かせないのが欠点であるが、日陰になるので、よく晴れた日の午後はここに移動させる。


 
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 昨日書いた小動物防御の囲いはトマトとニガウリ。トマトはうまく作れた記憶がほとんどなく、よくできたと思える年でも8月のお盆頃までで、せいぜい5段までだった。
 ニガウリは9月末頃まで出荷できる。ニガウリとトマトが終わってから、その上にハヤトウリを伸ばせるようにした。画像の右下の金網の切れ端で囲んでいるのがハヤトウリ。

 

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 ヤギのすぐそばで農作業ができることは、ヤギにとっても自分にとっても有意義である。ヤギは目がよく届く場所で、ニワトリは離れた場所で飼うのがポイントと思う。
 ニワトリを近くで飼うと、人間の動きに反応して落ち着かず、巣箱に入って卵を産む体勢になっていても、途中止めにして巣箱から出てくる。


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小動物の防御、手間と費用

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 ヤギのために草刈場をたくさん用意したが、牛に比べると体躯がかなり小さいので、がばがば食べるわけではない。それでも直径4メートル(鎖は2メートル)の円内の草は半日でも結構食べる。午後からは日陰に移す。

 ヤギにとっては鎖は2メートルより3メートルの方がいいが、2頭いるので鎖が絡むこともあるし、直径6メートルとなると、つなぐ場所が限られてくる。
 戸外につなぐと、舎飼いより、食欲が数倍旺盛になると思う。
 

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 アライグマかヌートリアの仕業だと思うが、野菜に敷いた敷き藁の下の土が掘り返される被害(黒マルチの場合は少ない)が毎日のようにある。軽度なら問題ないが、野菜の根元近くが深く掘り返されると枯れることがある。

 敷き藁が新しい間は少ないが、日が経って敷き藁が変色する頃から多くなる。敷き藁の下のミミズを狙っているのだと思う。
 
 これはニガウリで、ヤギの近くに植えているが、ヤギは何ら脅し効果になっていない。

 不耕起栽培とか、敷き藁を多用したり、落ち葉や枯れ草を畝の上に敷き重ねていくと、それらが土によく馴染んだ頃にはミミズが発生し、そのミミズを狙って小動物がやって来るので、このような被害が多発する。

 毎日のように掘り返されるので、鳥小屋に使っているブルーネットで周囲を覆った。

 イノシシやシカ以外にも、こんな小害獣の被害が近年は特に多くなった。防御ネット等の購入費用や設置の手間もかなりかかる。こういう手間と費用がばかばかしい。


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 動けるスペースが広くなると、水が汚れなくなった。狭いと水を入れた容器の中も平気で走り回るし、足で引っかいた籾殻が容器の中に入る。

 茶碗の残りご飯を茶碗のまま置いて、食べたら茶碗を回収する。人間とニワトリの容器が同じ。これを濃厚接触というが、ボクは平気。洗ったら問題ないし、家族はこうしているのを知らない。

 今日与えた青菜は、クローバ、コンフリー、セイジの花、キャベツ。ニワトリは、ヤギの好物であるオオバコ、ヨモギ、スイバ、スギナ等はあまり食べない。


 時々、援農してもらっているUさんには、援農というより、指導してもらうことの方が多い。Uさんは農業高校を出て、定年まで農業関連の仕事をしながら、30代の頃からずっと家庭菜園も続けて来られた。本格的に農業をしてはいないが、家庭菜園歴はすでに35年ほど。だから何でもよく知っている。ボランティア援農というより、ボランティア個人指導を受けている。

 ヤギの画像の後方に見えるビール麦が収穫期になった。いつが収穫適期か聞いたら、穂先が少しお辞儀する頃らしい。しかし自分の場合は売るのではないし、ニワトリとヤギの餌だから、もう刈り始めたらよいと言われる。

 刈った麦はメスヤギの小屋に吊るすつもりだが、そのためにはメスをオスの小屋に同居させる必要がある。そのオスであるが、昨日のこと、何気なくオスの仕草を見ていたら例のものが「勃起(人間より長い)」した。あれっと思い、昼に獣医さんに電話で相談したら、タマタマが縮まって丸くなっていれば問題ないから、触って確認するようにと言われ、触ってみたら手術前と同じようなサイズで同じように楕円形のような気がした。
 近日中にもう一度獣医さんに相談してから、同居させようと思う。


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自民と民主の農業政策

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 ダンボール箱だけを残し、ヒヨコのスペースを広げた。
 夕暮れになると箱の中に戻り、団子状態で寝る。


 
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 サツマイモに液肥を6荷、施した。サツマイモはあまり肥料はいらないが、窒素分の少ない肥料をある程度は施す必要がある。


 
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 キクイモの葉はあまり食べない。雑草はほとんど好き嫌いなく食べる。
 
   
    

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 キーウイの棚の下なので日陰になるが、時間帯によって西日が強くなるので、戸板をもたせかけて日除けにしている。
 右の画像のように、寝る時は外の止まり木には止まらない。外の止まり木では雨にあたることがわかったのだと思う。


補正予算の目玉事業(農業新聞5月19日)

 農業の担い手づくりに向けて、新規就農対策や雇用対策を補正予算の柱に据えた。

新規就農定着促進事業(55億円)
※農業用機械・施設の購入費を支援
(補助率)2分の1、最大400万円
(要件)39才以下の新規就農者
(対象)トラクタ、収穫機、ハウス、畜舎、保冷庫など

「農」の雇用事業(39億円)
※農業法人や農家による雇用を支援
月額13万円まで助成を受けられるが、要件として研修の実施、雇用保険、労災保険への加入。
 助成期間は最長で12ヶ月間。

その他
農業近代化資金の無利子化(99億円)
「田舎で働き隊」事業(6億円)
研修宿泊施設の建設に半額助成(2億円) 

  農業をビジネスとしてだけ捉える支援は万人向きではない。 
  機械やハウスのハード面の支援ではなく、田舎暮らし術(塾)のようなソフト面の支援こそ必用。 
  農業がカネにならなくても、面白く、楽しく、癒しになるなら参入したい人も多いはず。そういう側面の多い農業形態に支援をすることが、結局「雇用創出」になり「内需の拡大」になり「この国の農業を守る」ことにつながる。

 
 民主党の鳩山代表は「第一次産業全体を対象とする戸別所得補償制度(創設)は衆院選のマニフェストのど真ん中に入れ込んでいきたい」と会見で述べた。同制度創設を3大公約に格上げした小沢路線を継承し、1兆円の国費投入による農政転換で自民党と対決姿勢を強める。

 これも一種のバラマキ政策。もっとターゲットを絞って、画期的な援助にして欲しいと思う。

  不景気で、ロストジョネレーション問題があまり言われなくなったが、今30代のこの世代に農業支援を集中してはどうだろうか。
 30代の山村移住支援と名打って、月5万円×12ヶ月=60万円を5年間、合計300万円の無償支援である。これこそ200万人の農業雇用「自給自足支援」になる。

 300万円はそんなに多い金額ではないが、これを農的生活の足がかりにして欲しいと思う。農業をビジネスとして捉えるのではなく、農業で何とか自給自足していくという考え方である。


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引け目より優越感

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 早くも少し狭く感じるようになった。今週中にはブルーネットの囲いの中に広げる。
 今日は味噌汁の残りの具を与えた。コンフリーの花を入れると奪い合いの運動会が始まった。


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 天気のよい日の午後は、日陰になるこの場所に移動させている。
 
 ヒヨコとヤギのおかげで、田んぼが遊び場になっている。ただ、ヒヨコは4年、ヤギは15年、自分は20年(平均寿命)という時間の長さである。

 ちょっと前36才だったような気がするが、もう56才。今後の20年は今まで以上の早さでやってくるだろう。

 その日がやってきた時に、嘆き悲しんだり、未練や後悔のないように、心の準備をしておく必要がある。
 自分との別れだけでなく、それ以前に、親しい人たちとの永久の別れも生じてくるだろう。老いは別れの季節でもある。

 
 自分と同世代の人は、高度成長という比較的生きやすい時代を生きてきて、後数年すれば定年を迎えようとしている。

 田舎だと、定年後は農的生活に入る人が多い。家庭菜園をしながら悠々自適の生活を始める。きちんと勤め上げていれば、それなりの年金もある。

 現役時代にどういう役職であれ、定年を迎えればまた同一線上に並ぶ。現役時代にどういう生き方をしてきたかが、定年後の生活に現れる。

 環境の変化に落ち込む人もいれば、毎日が日曜日となって羽ばたく人もいる。

 自分の農業はもう大きな変化はないだろう。今年のヤギ導入は大きな変化だった。今のヤギが死んだら、もうヤギは飼わないと思う。今までに費やしてきたエネルギーと、今後費やすであろうエネルギーを考えると、飼わないだろうと思う。手放すこともない。大体、還暦を過ぎてから子ヤギを導入したりすると、自分より長生きをする可能性があり、それはかわいそうである。
 
 今でも結構、ヤギに振り回されているような気がするが、そういう選択をしたのだから、もう後戻りはできない。ヤギの運命と自分の運命に任せてみようと思う。

 他に収入の道が見つからなければ、65才くらいまでは現在の出荷を維持せざるをえない。そんなに無理をしていないので維持しようと思えばできる。

 これから目指したい農業は、現在の農業をキープすることであり、
(1)できるだけ農業経費を少なくする
(2)これ以上は種類を増やさない、作付面積も減らさない
(3)身辺のランニングコストを低くしておく

 
 社会的な地位も役職も定期収入にも、全く縁のない生活を20年ほど続けてきたが、農的ライフスタイルを自負していたので 、他の職業の人に引け目を感じたことはない。引け目より優越感の方が強かった。

 すでに残り人生も農業も短くなっているが、「打ち止め」がいつやってきても、あわてふためくことのないように、準備していく必要がある。

 でも凡人だから、いい知恵など浮かばない。「打ち止め」を準備することは唯一、ブログを続けること。

 ただ、2日に1日くらいはブログを止めて本を読んだりする時間にあてないと、同じことの繰り返しとマンネリになっている。


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ヤギと牛の放牧について

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 本家の銀ちゃんもそうだが、うちのオスヤギも豊かな表情とひょうきんなポーズをしばしば見せてくれる。

 届きそうで届かないキーウイの棚。今は届かないが、もう少し大きくなれば届くだろう。届く範囲のキーウイならいくら食べられてもよい。

 手術はタマタマを取り除いたのではなく、精管を止める手術(パイプカット)だったので、残っている。

 もう同居させてもよいが、ちょっとメスヤギを入れてみたら、竹と竹の間をするっと抜けて小屋の中に入ったので、ちょっと見合わせている。小屋でなく戸外に出られたら困るから。


 昨日は書いた記事の「保存」を押したら、保存できずに書いたものがほとんど消えてしまった。以前はよくあったが、最近はこんなことはなかったのに。
 逐次保存しながら入力しているが、ついうっかりしていた。

 
 今日は妻の実家へ「もみ蒔き」の手伝いに行った。義父母はだんだんと足腰が弱くなっているので、義兄夫婦と4人で作業をした。田んぼ枚数5枚で面積が175アール(1町7反5畝)。391パレットのもみ蒔きだった。
 機械播種だが、終わったらパレットを苗床に並べ、雨よけのトンネルをかぶせる。これだけの作業で4時間ほどかかった。


 今日は雨模様だったのでヤギは戸外に出さなかったが、夕方ちょっと出した。


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 昨日は前日に食べた魚のアラをやったが、きれいに食べた。青菜はまだあまり食べない。
 
 
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 残した7羽の小屋は屋根が一部にしかなく、ヤギ小屋の雨も落ちるので、羽も濡れるし、足も汚れる。雨量の多い時は雨のあたらない個所へ移動する。


 今日の農業新聞の「地域農業の担い手たち」に、岡山県新見市の33才の女性が登場していた。
 『放牧地は自力で情報収集して探した。電気牧柵で森林1.6ヘクタールを囲み、大学で習得した技術を生かし、子育てをしながら一人で(夫は会社員)黒毛和種の繁殖牛3頭と子牛2頭を飼う。
 牛は1年中昼夜にかかわらず放牧地に放す。人が立ち入れないほどうっそうと茂っていた山林は半年ほどで明るさを取り戻した。「自然の中で伸び伸びと育った牛は餌の食いつきが良い。繁殖や肥育でその効果を探りたい」。省力化経営のモデル実証と併せ、地域ブランド「千屋牛」の増頭にも貢献したいと考える』
 

 新聞で読むことと、実際に現地に足を運んで見たり聞いたりすることと、現実に自分が飼ってみることの間には大きな隔たりがある。

 当然にマイナス面も多いのだから、新聞はそれをきちんと書く必要がある。ヤギの場合は、
(1)小屋作りの問題
(2)戸外につなぐ場所の問題
(3)糞尿をどこでもするので、池の土手だと水系への汚染問題
(4)野犬や猟犬の問題
(5)抜け毛問題(出荷混入に関して)
(6)ヤギも電柵が可能かどうか
(7)ヤギには雨避け施設と夏の日除けが必用
(8)ヤギの場合は、ヤギ肉、ヤギ乳、ヤギ観光
(9)ヤギは子ヤギを売るくらいしかカネにならない気がする
 

 牛の場合は、
(1)田んぼの放牧では畦(あぜ)を壊してしまう
(2)雨避けと日除けの簡易施設はあった方がいいのでは
(3)ヤギはいらないが牛は水飲み場がいる
(4)牛の糞尿は多いので、特に水系への影響で、地域の了解が得られるかどうか
(5)1ヘクタールあたり1頭とすると、果たして経済的に成り立つだろうか
(6)1ヘクタールとなると、電柵代金がかなりかかるのでは

 
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コメントへのお返事

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 田んぼに着くとすぐヒヨコを見に行った。全部元気だった。昨晩の寒さが気になっていたが、5月だからそんなに冷え込むことはない。しかし今晩も寒い。今、ストーブをつけている。
 今日は4日目。3日間、1羽の脱落もなく越えてくれたので、もう大丈夫と思う。
 クローバとコンフリーの青菜を与えたが、まだ食べなかった。


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 左は麦を1列刈って定植したナンキンで、右は普通に定植したナンキン(合計20本、どちらも購入苗)であるが、麦の間に植えたナンキンはウリバエの被害がないのに対し、普通に定植したナンキンはウリバエの被害が大きい。
 麦がアブラムシやウリバエの飛来を防いだのかも知れない。
 その麦であるが、収穫が近づいたビール麦はスズメに食べられ、左の画像のようにかなり倒されて(折れて)いる。


 
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 タマネギに病気がきたが、今年は例年になくできが良い。収穫中なのは早生品種。早生品種の後作には、2番蒔きのキュウリを定植するつもりである。

 
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 同じ日に同じ場所に植えたキクイモとヤーコン。キクイモの方がヤーコンよりかなり生育がよい。


 
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 お彼岸の頃にヤギに与えるために刈った麦は、その後これだけ成長した。

 

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 ヤギは石(岩)を好む。石の上でくつろいだり、眠ったりする。こんな所にこんな石があったかなあと思うくらい、横腹をなすりつけたり、足のヒヅメでひっかいたりして石を露出させる。
 
 右の画像のようなものまでよく食べる。「これは食べないだろう」というのは自分の思い込みであることが多い。

 

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 セイジの花にやってきた今話題のミツバチ。そういえば、あまり見かけないような気がする。

 
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 今日も5個産んでいた。画像は配合飼料。配合飼料の袋には次のような原材料区分が表示してあった。
穀類(59%)→とうもろこし、マイロ
植物性油かす類(28%)→大豆油かす、なたね油かす
動物質性飼料(1%)→魚粉
そうこう類(1%)→コーングルテンフィード、ふすま、米ぬか
その他(11%)→炭酸カルシウム、動物性油脂、食塩、


コメントへのお返事 

 「昨日の家庭菜園型農業で思ったのですが、西ドイツ型家庭菜園が日本ではなぜ普及しないのか? 西ドイツは家庭菜園型農業に補助金があるのですか、それともほかの理由をご存知なら教えてください」というコメントを頂いたので、自分の独断と偏見で考えてみました。

 西ドイツはそれだけ、日々の生活や労働に余裕があるのだと思います。日本の多くの企業組織は、人をボロ雑巾のように絞るくらい働かせて、拘束時間も長く、給料も休日も少ないのではないかと思う。

 リストラや配置換え、左遷に合わないように、四方に目配りし、空気を読み、上司に気を使い、しかも自己啓発の勉強が欠かせないという、ある種の強迫状態の中で日々の仕事を遂行しているのではないだろうか。
 時間が来たらさっと退社すればいいのに、その場の雰囲気で退社できない。仕事が終わった後の「どうでもいいような付き合い」もある。休日まで会社関係の交際があったりする。
 
 つまり、労働環境が全く改善されず、不況でますます企業側が強くなり、人間性を喪失するような労働環境が続いているのではないだろうか。
 
 だから休日はぐったりして、家庭菜園どころではなくなる。
 もう一つは、日本の大都会は諸外国に比べて圧倒的に緑と大地が少ないのだと思う。多分西ドイツでは、ちょっと郊外に出れば、貸し農園がいくらでもあるような「都市作り」が計画的に進められてきたのだと思う。
 
 もう一つは、大戦後の民主主義の発展度合いが、西ドイツの方がはるかに優れていたと思う。あの戦争とナチスをきちんと「総括」し、未だに弁償金を支払っていると聞く。日本では、太平洋戦争の責任がきちんと総括されず、逆にある意味で美化したり、歴史的事実を否定したり、戦争の加害者であるにかかわらず、被害者のような誤解を世間に流布してきた。
 
 これが日本社会の隅々まで 行き渡り、戦後の民主主義の発展が決定的に阻害されてきたと思う。これが現在の政治の企業寄りの姿勢や、劣悪な労働環境が平然とまかり通る遠因になっていると思う。
 
 人は、雇用の安定や職業の安定がなければ、他の趣味(日曜菜園)などに時間を費やすゆとりは持てない。
 どこの先進国でも「家庭菜園型農業」に補助金は出ないと思う。ただ、家庭菜園を始めようと思えば、近くにいくらでもそんな場所が貸してもらえて、他にたくさん先人がいて、いつでも教えてもらえて、そんな時間もたっぷりあるのではと思う。

 国境を越えれば、そこにはまるで異なった価値観と思想がある。

 戦争への道を止めることができなかった日本の民主主義と、戦争責任や加害責任をきちんと総括せずにうやむやにしてきた日本の民主主義が、戦後64年を経た今頃になっても顔を出す。日本人が培ってきた勤勉性や優秀性が戦後の経済成長を支えたのだろうが、肝心な民主主義が育っていない。
 
 最大の分岐点であった敗戦で、西ドイツは民主主義が機能し、日本は封じ込められてしまった。高度成長の時は問題にならないが、マイナス成長の時代になるとこの原点に突きあたる。日本では組織が優先されて個が見えない社会である。

 農業問題も政治抜きでは考えられなくなっている。日々の生活に余裕をなくすると、家庭菜園どころではない。安全性や環境よりも、日々食べることが第一順位になる。日本人の多くは今、そんな状態に追い込まれているのではなかろうか。自分はそれに近い状態である。


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ヒヨコ 3日目

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日中は暑いくらいだったのに、夕方から急に温度が下がった。夜になってもっと温度が下がっているようだ。ヒヨコに寒さはよくない。

寒いとすみっこにかたまり、下敷きになって「圧死」することもあるが、一群が40羽以内なら問題ないと聞いているので、まず大丈夫と思う。田んぼから帰る時に毛布で全体を覆った。

このヒヨコは「岡崎おうはん」という品種で、長野県松本市にある㈱小松種鶏場が1月から、雛の供給を始めた。7月までに1万羽を供給する。年度内に小規模農家を含め青森や長野、関東などの20~30軒が生産を始める予定らしい。同種は家畜改良センター岡崎牧場(愛知県岡崎市)が2006年に育成した。


今日の農作業


こぼれ種から発芽していた青シソを20本ほどポットに「鉢上げ」した。

蒔き直していた不足分のスイートバジルを100本ほど「鉢上げ」した。

一晩、水に浸していたオクラ、エンサイ、ツルムラサキの3種類を蒔いた。例年5月3日頃に蒔いてポリのトンネルで覆っていたが、温度が足らずに失敗することが多かったので、今年は10日間ほど遅らせたが、今晩の低温は想定外だった。

キュウリの2回目を蒔いた。3回目は6月20日頃、4回目は7月20日頃の予定。

ネギの発芽があまりよくなかったので、今日2回目を蒔いた。


家庭菜園型農業

家庭菜園型農業こそ最も大切だと思う。これを奔流にするような支援や補助があればよいと思うが、全く軽視されている。

家庭菜園型農業でも、一通りのことがわかるようになるまでには3年ほどの月日がかかると思う。 

現役世代は経済状況が厳しくなり、週末は疲れがどっと出てぐったりするか、あるいは自己啓発のための勉強に迫られて家庭菜園どころではない。

稲作は兼業農家が守ってきた。ところが米価が下がって、農機具を購入したりすることが割りに合わなくなった。

だから先祖代々の農地も荒地となっていく。高齢になれば土地の管理は難しい。若い人は農業では生活ができないので誰もしなくなった。

農業補助金は、農業法人、集落営農、認定農業者、行政や農協の奨める特定の農業形態(産地での新規就農等)が恩恵を受けるだけである。

これでは、農業が特化したり、専門化したりするだけである。

過去に、牛やニワトリが「特化」されていったコースと同じコースをたどって専門化、大型化、システム化する。

これこそが20世紀の農業だった。

21世紀の農業は、小規模化、手作業化、多種類化である。

システム化された10~50万羽養鶏は鳥インフルエンザに致命的欠陥がある。防疫の名の下にますます各種殺虫剤や抗菌剤が多用されるだろう。20~30羽養鶏こそ、鳥インフルエンザと戦える道である。

野菜でも家庭菜園こそが環境や景観を守る。

農業法人や集落営農や認定農業者や特定の農業形態では、逆に環境破壊や景観破壊、収奪農業、経済至上主義に陥る。 

小さな家庭菜園は心身を癒してくれる。

能力が足らなかったから、家庭菜園型農業に留まらざるを得なかったが、だからこそ、
(1)大きな投資をして過大な負債をかかえることもなく
(2)特定の作物が心配で夜も眠れないようなこともなく
(3)こういう農業形態ゆえに、農薬等に依存することもない

田舎にすんでいても、週末に家庭菜園をする余裕をなくし、
都会では、貸し農園など近くになく、

野菜を作るより買った方がはるかに安い現実では、経済に困窮すると家庭菜園どころではなくなる。

だからますます家庭菜園をする人も少なくなり

だからますます農業のことを理解できなくなり

莫大な農業補助金をいいように使われ

この国の未来の農業にたいした貢献をしないであろう農業形態に過大な補助金が使われる。

新規就農で補助金がもらえるのは、家庭菜園とは対極に位置する農業形態である。確かに、毎月15万円×2年間=360万円は「もらい得」のように見えるかもしれない。

ボクは逆に「もらい損」だと思う。360万円と引き換えに、
特定の農業形態に縛られ
それの何倍もの自己投資も必要となり
補助金と自己投資で方向転換も難しく
農業から他産業への転身も難しい

農業は道を追求するものではなく
技術をそんなに追求するものでもなく

自然の中のあるがままを受け入れ
自然の中のあるがままに任せて
自然の中で癒され
自然の中で自分を遊ばせる

それはライフスタイルとしての家庭菜園
西ドイツ型のクライムガルテン

一人一人が週末になると土に親しめる環境を整えることが国家(行政)の仕事である

しかし、土はあまりに遠い
土はますます遠ざかっていく

今、99%のニワトリはケージに閉じ込められ、土の存在を知らない。人間も99%が、土から離され、本当の土を知らずに(土に触れられずに)死んでいく。

ニワトリの運命と人間の運命は、何だかよく似ている。
 

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ヒヨコ 2日目

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 昨日も今日も夜間の温度が高く助かっている。それでも、田んぼから帰る時は、この上から毛布を全面にかぶせて帰る。

 湯たんぽは、買っただけで、結局使わなかった。使おうと思って湯を入れていたが、ヒヨコには不適切ような気がした。

 ヒヨコの数を今日あらためて数えたら、なんと36羽もいた。注文したのはメス30羽とオス2羽なので、4羽(オス1羽とメス3羽)もおまけが入っていたことになる。

 オス3羽は多すぎるので、いずれ、いっしょに買った友人に引き取ってもらう。

 
 ただ、このニワトリは今まで導入してきたニワトリの1.2倍の大きさになるので、35羽でもまだ多い。35羽×1.2倍=42羽

 ニワトリは坪に8羽が妥当なので、4坪半だと36羽が限度。

 つまり、42羽-36羽=6羽ほど多い計算になる
 
 

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 それでも今回はUさんの援農で、鳥小屋の上部の空間に止まり木を張り巡らした。上の画像がそうである。今日また、かなり補充をした。

 こういう作業は極めて不得意なので、自分ではできなかった。そして、どういう止まり木にしたらいいか、イメージもあまり湧いてこなかった。だから作りながら、いい方法を考えていくしかなかった。

 Uさんが「ここはこうした方がいいんじゃない」と、逐次アドバイスしてくれ、針金で留めたり、クギを打ちつけたりの大半はUさんがしてくれた。

 そして、単にクギを打ちつけるのではなく、棒の丸い部分は削って水平にし、棒の「すわり」なども考慮しながら、頭をぶつけない高さに、縦、横に取り付けてくれた。天井部分の止まり木に上がるための斜面も3箇所設置してくれた。

 今までは全く、鳥小屋の上部の空間を利用することができなかったが、今回は止まり木によって、この空間を活用できるので、少々羽数が多くても対応できると思う。



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 ヤギ小屋の隣に作った「ヒヨコが卵を産み始めるまでのつなぎの鳥小屋」も、下部90センチの周囲を金網で囲うことによって、右の画像のように、金網を上げ下げして、夕暮れ時にこの中に入れ、早朝にこの中から出すという一手間をかける必要がなくなった。これもUさんのおかげである。
 止まり木も横に1本渡した。

 ここまでしてもらったら、役目が終わったからと言って、簡単には取り壊せない。飼い続けようと思う。なお、出入口は左の画像の板の部分である。

 

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 56才から飼い始めるヤギはどうなんだろう。ただ、今まではどう考えても飼うことはできなかった。最大の理由はカネにならないから。

 でも、飼ってみてヤギに教えられることが多い。今後もいろんな経験をさせてもらえると思う。
(1)1年間でどれくらいの草を食べるか
(2)どれくらいの遊休地をヤギに提供するか
(3)冬の草をどうするか
(4)ヤギのためのビール麦、小麦の作付
(5)種付けの経験
(6)お産の経験
(7)乳搾りの経験

 50年前の人は、1~2頭の役牛を飼い、ニワトリを20~30羽飼い、ヤギを1~2頭もしくはブタを2~3頭飼い、これらの動物の世話を楽しみながら、自給自足的な農業をしていた。 

 今の農業は経済が全てであり、楽しみとしての農業ができなくなっている。
   
 


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ヒヨコの到着

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 8時半頃、西濃運輸の備前営業所から電話があり、さっそく受け取りに行った。ヒヨコの色が違うだけで、とても新鮮に感じる。
 右の画像で頭に赤い印がついているのがオス。1羽、おまけが入っていた。

 
 
 
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 数を数えながら箱から移していたが、持って行く18羽は残そうと思い、箱の中の残り数を逆に数えたら、その後、数がわからなくなった。


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 とりあえず、全部移した。すぐにエサと水を与える必用があると思ったから。
 今日の午前中の高温が幸いして活発によく動き、エサの食いもよく、水もよく飲んでいた。箱から移す時、口ばしを水につけてから移した。

 口ばしを水につけるのは、命の水のありかを教えるためだが、水は2箇所に設置した。

 最初の3日間は「コゴメ」だけを与える。この3日間で、生涯に与えるエサの「主要なもの」を覚えさせる。コゴメ以外は与えない。4日目あたりから、青菜を小さく手でちぎって与え始める。

 しばらくの間、購入エサは与えない。コゴメ、青菜、食卓の食べ残りの3種類だけを与える。

 半年したら卵を産み始めるが、それまでには「購入エサ」も少しずつ与えないと、上記3種類だけでは栄養が取れず、初産が1ヶ月以上送れてしまう。前回の時は5月26日導入で、初産は11月26日前後を予定していたが、12月末にずれ込んだ。

 今はまだ、手のひらにのせるのも痛々しいくらいだが、2ヶ月でハトくらいの大きさになり、購入エサを多く与えると、5ヶ月半くらいで産み始めることもある。長期間飼う予定なら、初産はできるだけ遅くした方がよい。

 「初産」と、「オンドリの初鳴き」と、「オンドリの最初の決闘」の3点は、ほとんど同一時期になる。前回のニワトリでは、この3点は同一日だった。

 ヒヨコが大きくなるにつれて、徐々にスペースを広げていき、50日後の6月末頃には、この鳥小屋全体に解放する。

 かわいいヒヨコの期間は短く、あっという間に大きくなる。それでも、大きくなる過程は楽しい。

 コゴメ、青菜、食卓から出る食べ残り、金鎚で割ったカキガラを時々与え、購入エサは3週間を過ぎる頃から、エサ全体の2~3割ほどの割合で与え始める。

 購入エサは市販の配合飼料で、「コメリ」か「農協」で購入している。すべてを自家飼料で育てようとすると、微量要素やトウモロコシ、大豆カスなどが不足し、栄養不良となり、生育も大幅に遅れるし、産卵も少ない。

 逆に半年経たずに産み始めたら、購入飼料は止め、生育をゆっくりにする。長く飼うためにはこれが大切である。4年間飼う予定


 到着したばかりなのに、腹が減っていたのかコゴメをびっくりするくらいたくさん食べた。

 午前中は飽きもせず、ヒヨコを見続けた。

 4時前に、この中から18羽を捕まえてまた箱に移し、片道50分ほどの友人宅に持参した。

 
 
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 ヤギは10時半頃には日陰に移動させた。11時頃からずっと日陰になる場所はここしかない。これから暑くなると、日中のヤギの居場所が少ない。


 
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 友人は準備万端だった。2日前の日曜日の夕方に「踏込み温床」を作ったらしい。この板の下の籾殻に手をあてると、かなり温度が出ていた。ヒヨコは熱かったのか、温床の外に出た。この踏込み温床は直径90センチ、深さ40センチほどの穴に、
枯れ草・・・・・80%
籾殻・・・・・・・10%
ぬか・・・・・・・・5%
おから・・・・・・ 2%
ほどの割合で投入し、水をかけながら踏込みしたと言われる。しばらくここで2軒分を飼う。

 
 


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ヤギ乳の経済効果

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 杭を打ったり抜いたりが1日に2×2回ともなると、
(1)打ち込みやすく
(2)ヤギが動き回っても抜けないように
(3)自分が抜く時は簡単に抜けるように
 という3拍子が望まれる。

 今日また新しい杭を買った。釣り針のような格好の杭である。430円だった。とりあえず使ってみて、よかったらまた購入しようと思う。

 最近は60センチの杭は使っていない。岩盤があって打ち込めない場合が多い。もっぱら40センチの杭を使っているが、ヤギに抜かれることは今のところ少ない。40センチだと、打ち込みやすく、抜きやすい。 


 明日は西濃運輸でヒヨコが届く。今日、その小屋の準備をした。小屋と言っても、従来のニワトリ小屋の中に、出荷用のダンボール箱を横にして置き、その中に籾殻を入れたシンプルなもの。

 3人で50羽なので、18羽は農業仲間に持って行く。新しい動物が入ってくるのは、ちょっと静粛な気持ちになる。最初の1週間が特に大事で、この時期を経過すれば、死ぬことは少ない。

 動物も少ない羽数(頭数)がアニマルウエルフェア(家畜福祉)の基本と思う。例えば去勢オス1頭とメス1頭では、何らヤギの経済効果はなさそうに見えるが、11月種付け4月出産(150日)で、ヤギの乳が飲める。
(1)ヤギの乳が飲めるという希望。
(2)ペットボトルに入れた簡易水道(山水)の水を水筒代わりにするのではなく、ヤギ乳で喉を潤したい。
(3)インスタントコーヒー中毒なので、ヤギ乳に変えたい。

 「ハーブティ」も「ユズ茶」もインスタントコーヒーを負かすことはできなかった。後はヤギ乳の挑戦しか残っていない。

 夜、ブログをしながら、インスタントコーヒーと清涼飲料水を並行して飲む。なぜかよく喉が渇くから。

 どちらも身体に悪いことはわかっているのに、止められない。

 ユズが収穫できる11月以降はユズ茶を飲むことが多いが、やはりインスタントコーヒーと並行になる。

 ハーブティはほとんど飲まなくなった。よく飲んでいたのは、ハーブを作り始めて、ハーブティが珍しかった頃だけ。その頃は夜、ヤカンでハーブティを作り、朝、ジョウゴでペットボトルに移し、それを水筒代わりに田んぼに持参していた。

 ハーブティは刺激がちょっと少ない。元来、お茶をあまり飲まないので、ハーブティも飲まなくなった。

 ハーブティを作るのは簡単である。
(1)ヤカン一杯の水を沸騰させて火を止める。
(2)2~3種類のハーブを一つまみずつ入れて5~10分蒸らす。
(3)きれいな草色がついたら出来上がり。
(4)ハーブはそのまま置いておくと苦くなるので、取り出して捨てる。

 要は麦茶パックを利用して麦茶を作るのと同じ要領である。

 これからの時期は、ハーブティは冷やして麦茶代わりに飲むとよい。

 今のひそかな願いはヤギ乳でインスタントコーヒーの悪癖を止めること。

 牛乳は嫌いでほとんど飲まないが、ヤギ乳に対する希望は大きい。自分で育てたヤギで、除草剤も農薬もかかっていない草と木の葉を食べただけのヤギの体内から出てくる魔法の液体。

 よく出る時は一升瓶1本ほど出るらしい。搾る時間は毎日20分ほど見ておく必要があるが、ヤギ乳ほど自分に与える経済効果はないと思っている。

 いつのまにか、卵の感動は忘れてしまっている。

 ヤギ乳もそのうち、そうなるのかも知れない。

 しかし、今はひたすらヤギの乳を待っている。

 子供の頃に1回は飲んだように思うが記憶に残っていない。


 農業の経済効果とは、
 
 規模拡大をするのではなく
 大きな投資をするのでもなく
 たくさん稼ぐのでもなく

 少ししか稼げなくても
 少ししか使わない生活を心がければ
 土や動物や自然との触れ合いに癒される

  多くを望まない 
 農業に道を求めたりしない
 技術の追求もむなしい
 自然にお任せしておけばよい
 それ以上、何を望むのか

 しかし、そんなささやかな「農の楽しみ」も貧乏人は奪われようとしている。今は年金の後ろ盾のある定年帰農者か、金持ちしか農業ができなくなっている。

 必要最低限の文化的生活を営むためには、高額なライフライン料金を払い続けなければならないし、自営業者にとって社会保険料は安い金額ではない。

 高止まりするライフラインと社会保険料は、農的ライフスタイルの最大の壁になっている。


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ハーブの営業と出荷方法

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レモンバーム    レモンバーベナ

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コモンタイム     セイジ   

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アップルミント    ブラックミント   

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ステビア       ルバーブ

 

 ハーブは職業別電話帳から、電話営業だけで顧客を獲得した。

 ハーブは全て1単位が150円にしている。

 目方を量るハーブもあるが、量らない方が多い。理由は軽すぎて量りづらいから。目分量でも、やっているうちに多い少ないはほとんどなくなる。

 夏でも冬でも、ジョロでさっと打ち水をしてから仕分けをする。こうすると包んだ新聞紙が適度に湿り、鮮度が保たれる。

 ハーブのような軟弱な葉物でも、盛夏に「クール宅急便」など使ったことはない。顧客から苦情が来たことはないから、鮮度よく届いているのだと思う。

 1単位の量は適当に自分で決めている。ハーブの荷姿も、ハーブの世間相場も全く知らない。知る必要もない。顧客から注文が入れば、何かが気に入ってくれたから注文してくれている。

 それは鮮度の良さかも知れないし、値段の安さかもしれない。

 とにかく1本の電話を入れないと、何も始まらない。業務用の顧客はブログでピックアップしてもよいし、京阪神地区の職業別電話帳をみて、イタリア料理店やフランス料理店にかったぱしから電話を入れてもよい。

 ただし、大きな期待は持たないこと。継続的な顧客になってくれるのは、ごくわずかである。

 ハーブは病害虫もほとんどなく、収穫期間も半年以上続き、まるで雑草のように強いので、小面積で足りる。だから慣れれば野菜と並行して簡単に作れる。売ることが難しい。

 増やすのは5月末~6月中旬にかけての挿し木。突然枯れることの多いセイジ、その他、レモンバーベナとステビアの3種類は挿し木で増やしている。セイジとステビアは80~90%の成功率だが、レモンバーベナは30~40%の成功率。成功率の低いのはたくさん挿し木をすればよい。


 ハーブに手を広げたのは、野菜があまり得意でなかったから。得意な野菜は5種類しかない。
(1)エンサイ
(2)ツルムラサキ
(3)青シソ
(4)不結球レタス(チマサンチュやサニーレタス)
(5)シュンギク

 この5種類以外はたくさん作る気がしない。

タマネギ・ジャガイモ・・・病気が多い
エンドウ類・・・収穫が面倒
キュウリ・・・支柱作物は好きでない
ナス、ピーマン・・・風で倒れやすい
オクラ・・・収穫に時間がかかる
ナンキン等・・・ウリ類は病気が多い
サトイモ・・・水の要求量が多すぎる
ヤーコン・・・よい芋が入らない

アブラナ科野菜・・・害虫が多い
ニンジン・・・たくさん作ると間引き作業が大変
ネギ・・・出荷作業に手間がかかる
ホウレンソウ・・・シカが狙う
サツマイモ・・・野ネズミの被害が多い
キクイモ・・・注文があるかないか

 上記5種類ならワンパックと並行してある程度の量を作付できるが、その時は契約生産という形でないと難しい。

 苦手な野菜が多くても、たくさん作る必要がないから作り続けることができている。

 

ニワトリをさばいて肉にする

 ニワトリをさばいて肉にするという授業は、今から50年ほど前の農業高校では、ごく普通に行われていたようであるが、時代が変われば変わるもので、今はそんな授業は侃々諤々の問題になるらしい。

 ボクは祖父がニワトリをさばくのを見るのが楽しかったし、その晩はすき焼きが食べれると思うとうれしかった。ニワトリをつぶすと決まって母はすき焼きにしていたから。

 現在、スーパーで肉を買って食べれるのは、「誰かが代わって殺して、肉にしてくれているから」である。

 4本足動物を肉にするのはちょっと勇気がいるが、鳥くらいならできる。

 鳥でも絞める瞬間はちょっと勇気がいるが、その後の料理は、なんらエネルギーはいらない。

 「ブタがいた教室」という映画で教師は「命についての授業は、子供個人個人で受けとめ方が違い、難しい。生き物を通じ、こどもたちそれぞれが命について考えを深める機会をつくるのだ大事だ」という。
 「映画でも、ブタをどうするか、出演する子供たちが台本なしで真剣に議論してくれた。今の子供たちも、そういう機会を欲しているのだと思う」と述べている。

 たった50年前の時代と隔世の感がする。

 食べる人は作る人(肉にする人)の現場を全く知らない。

 農業だけに留まらず、これは現代社会の病根である。進みすぎた分業、大きな歯車の一つしか見えない仕組み。


 生きている姿を想像しながら食べなさい!

 絞めて肉にしてくれた人に感謝しながら食べなさい!

 スーパーに並んだ鶏肉からは、生きている姿も感謝もできない。  

     

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 昼から昼寝をしたりして、4時頃から田んぼに行ったら、メスの鎖が外れて首輪だけになっていた。それでもあまり動じなかった。捕まえれると思ったから。

 鎖がいつ外れたのかわからないが、オスヤギの周辺にずっと留まっていたのだろうと思う。

 腰をおとして近づいたら、急にあらぬ方向へ全速力で走り出したが、そのうち、開けていた鳥小屋に入ったので、すぐに入り口の戸を閉めて捕まえることができた。


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国民一人あたり借金663万円

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 暑かったので、今日は何回か場所を移動させた。

 財務省は8日、国債と借入金、政府短期証券を合わせた国の債務残高が2008年度末で、846兆4970億円になったと発表した。国民一人あたりでは約663万円の借金を抱えている計算となる。
 09年度は経済対策のための補正予算で10兆円を超える国債を追加発行することなどから、債務残高全体も急増する。(山陽新聞5月9日)

 この国に生まれてくる子供は663万円の借金を背負って生まれてくる。生まれてこない方が幸せと思う。

 親がそんな借金を残して死んだら腹が立つと思う。

 しかし国の借金だけは、憤りの持って行き場がない。政治は手の届かない所にある。

 
 「およそ世の中に何が怖いと言っても、暗殺は別にして借金ぐらい怖いものはない」・・・福沢諭吉自伝(朝日新聞4月29日天声人語)

 
 納税や社会保障などを通じた受益と負担の「損得格差」は、今の高齢者と未成年で生涯に1億円にもなるという試算がある。
 また新生児は、生まれた時点ですでに1500万円以上の「生涯純負担」を背負っている。秋田大の島澤諭准教授が世代会計という手法を使って、そうはじき出している。「私たちは将来世代が払うクレジットカードを使っている」と島澤氏は例える。
 経済も人口も、右肩上がりの時代ではない。世代間負担の仕組みを根本から見直さなければ、子供たちの未来は削り取られる一方だ。(朝日新聞社説5月5日)

 
 農業に大きな投資をすると元が取れない。
物置、鳥小屋・・・41万円
井戸・・・・・・・・・・・27万円
井戸の小屋・・・・10万円(台風で飛んでしまった)
農業用軽四・・・・74万円(2台目)
乗用トラクタ・・・父が買っていた
管理機・・・・・・・9万円ほどした(19年間使用中)
草刈機・・・・・・・5万円ほど(2台目)
エンジンポンプとホース・・・・7万円ほど
 他に、物置、鳥小屋、軽四車庫のトタン張替えで15万円以上かかっている。乗用トラクタの定期点検(ツメの交換等)は6年に1回ほど5~6万円。

 農具はできるだけ購入しないようにしているが、上記くらいは農業をする上で最低限必要。 
 

   
  
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 サツマイモの温床。ムラサキイモは芽立ちがいいが、普通種がよくない。
 早く挿し木苗が取れても、まだ植える場所の準備ができていない。ここ数年はずっと「冷床」だったが、やはり温床にする必要はなかったと思う。


 
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 スイートバジルの定植をした。前回、購入苗を定植しているので、合わせて200本ほどになった。まだ50~70本ほど足りないが、蒔き直したバジルはまだポットに「鉢上げ」ができていない。

 村の出仕事(用水のそうじ)、親戚の冠婚葬祭、年一回の半日ドッグ(健康診断)、5月から始まった出荷、加えて各種農作業、義父のもみ蒔き手伝い、そしてヤギの世話、ヒヨコの導入と5月は忙しい。

 他の農業者に比べて作付量は決して多くないが、週1回の農休日はほとんど取れない。雨の日でも農作業以外の用事がたくさんある。

 


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自分に適した農業形態しか続けることができない

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日中、うっかり撮るのを忘れていた。6時半をまわってから、あわてて写した。

言葉だけでは殺風景。

言葉に自信がない証拠。

いや、やっぱり画像があった方がよい。

特に、動物の画像は癒しになる。

鎖をはずしてからどちらのヤギもうれしそうにしている。

大きな枝のドングリの木を投げ込んでも、鎖に絡んだりしないので、小さく折る必要がない。

ヤギの敷き床の入れ替え、ニワトリに草や大きくなりすぎた竹の子を与え、昨日作った止まり木の再度見直しなどをしていたら、またたく間に2時間ほどが過ぎてしまう。

動物のいる農業は楽しい。

ヤギは去勢オスとメスのコンビで2頭。

ニワトリはメス30羽、オス2羽の導入。

この数値がいいと思う。

しかし、どちらもカネになっていない。 

ヤギを飼い始めてから、動物が田んぼにいる農業の楽しさを始めて知った。ニワトリだけではこの楽しさがわからなかった。

今は動物を飼っていない農家が多いが、50年前までは、ほとんどの農家が複数の動物を飼っていた。

糞→肥料→野菜や米→くず野菜やくず米→動物→糞という循環のサイクルができあがっていた。そして副産物として卵やミルクももらえた。

少頭数、少羽数の動物を飼い、家族の一員のように世話をしていた。

野菜や米はほんの少し売るだけで生活はまわっていた。

現在のように、高額なライフラインを支払う必用もなく、高額な社会保険料の負担もなかった。

農業は本来、売るのではなく自給が基本だと思う。

農作物をそんなに売らなくても(換金しなくても)、生活がまわっていくような社会の構築ができるなら、農業人口は飛躍的に増えるだろう。

農作物を売って、第2次、第3次産業と同じ「経済という土俵」に上がるなら、農業に勝ち目はない。

しかし、自分がしているような農業が広まっていかない限り、生物多様性も、環境保全も、農業人口の増加も進まない。

旬に忠実に
ハウスはもたず
少量多品目生産をして
完全無農薬にはこだわらず少しは利用し
完全無化学肥料にはこだわらず少しは利用し
電話営業をして直接の顧客を40軒ほど探し
農閑期のある農業形態を選択し
ニワトリ32羽を飼い
できればヤギ2頭を飼い 
機械や設備に大きな投資はせず
100万円の純売上(総売上-経費)を目標にし
農業だけでなく、可能なら二足の草鞋を履く 

しかし、カネにならない農業は現役世代の参考にはならず

単なる個人の趣味やお遊びの領域にすぎない

そのように捉え続けられるのだろうか

しかし、人にはそれぞれ能力があり

自分に適した農業形態しか続けることができない



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明日から出荷開始

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 雨が止んでいた昼前から4時頃まで外に出した。雨が降り出すと「メエ~」という鳴き声が多くなった。これは雨が降り出したという合図と、雨にあたりたくないという両方のメッセージだった。雨脚が強くなってから小屋に戻した。
 小屋から出す時に鎖をつけるのも、入れてから鎖を外すのも、どちらもスムーズにできた。


 明日から今期の出荷を始めるが、5月はまだ野菜の種類が少ない。 

一類(長期保存野菜)
早生タマネギ 

二類(生り物)
エンドウ
スナップエンドウ
グリンピース・・・・・・出始めで少ししか収穫できない

ソラマメ・・・・・・・・・・ 出始めで少ししか収穫できない

三類(冬越し野菜→ウリ類→芋類)
レタス
キャベツ 

四類(菜っ葉類)
チンゲンサイ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まだ生育途上
春ダイコン、コマツナ、ホウレンソウ・・・作っていない

その他
ルバーブ
フキ・・・・・・・・・・・まだ少し小さい

ハーブ
タイム
ミント
セイジ
月桂樹

竹の子・・・探して、あれば出したい

 新タマネギ、エンドウ、スナップエンドウの3種類は保存がきくし、たくさん送っても問題はないので、この3種類が中心のワンパックになる。
 
 ハーブティ用ハーブも、5月は花季なのでたくさん送る。生(フレッシュ)で使うが、ポリ袋に入れて冷蔵庫に入れておけば10日ほど保存できるし、多すぎれば天日乾燥して保存してもよい。

 
 止まり木の完成 
  
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 雨が降ったり止んだりでも室内作業はできる。午後から援農に来てくださったUさんの指導の下、新しい止まり木が完成した。

 今までは並行に3本だったが、段違い平行棒にして4本にした。2本は今までと同じ高さにし、1本は画像のように金網の最下部の所に設置し、もう1本は、金網の中ほどの位置に設置した。

 床上40センチの個所に1本下げたのは、今回導入のニワトリは体躯が今までの1.2倍ほどあり、敏捷性が少ないと思い、止まり木に上がりやすくした。

 高い位置に1本増やしたことで、ニワトリが好みの高さを自由に選べるようになった。

  
 
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 Uさんの知恵が発揮されたのは、今までは止まり木に立てかけていた梯子を左の画像のように垂直に立て、そこを渡り廊下の起点にして、真ん中の画像のように、次は逆方向にして、右の画像のように天井近くの止まり木にニワトリが歩いて登れるようにした。

 寝る場所として、この止まり木が利用されるかどうかはニワトリの好み次第だが、子供の頃の我が家にもこんな廊下をつたって天井近くに止まり木があったので、多分、楽しく利用してくれると思う。


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 入り口を入ってすぐの右のコーナーに三角に150センチほどの止まり木を1本設置した。

 これだけするにも2人で4時間ほどかかり、随所にUさんの工夫が生かされている。棒と棒を固定するには、
(1)クギで打ちつける。
(2)針金で止める。
(3)紐で結ぶ。
 の3通りあるが、今回(3)は使わず、場所によっては(1)と(2)の両方を使って固定した。
 
 そして、
(1)クギを打つ時は打ちやすいように鋸で切り口を入れ、
(2)丸い棒を固定する時は、固定場所の丸い個所を少し削って水平にし、
(3)丸い棒と板を固定する時には板の先をV字型にして、それに丸い棒を置いて安定するようにし、
(4)丸い棒はどの位置が安定するか、クギで打ちつける前にまわしてみて確認する。

 人のやっているのを一度見て、なるほどと思ったら、よく覚えているとUさんが言われるが、苦手な者にとっては一つ一つが難しい。


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ヤギがしてくれたポーズ

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 2頭のヤギは、喜びを「耳」で表現してくれる。水平になったり、斜め上になったりする。とにかく、耳が七変化するので、そのうれしさがわかる。

 メスよりオスの方が表情が豊かで、喜怒哀楽がはっきり出る。

 3月15日に付けた鎖を今朝、50日ぶりに外した。鎖は小屋の外だけでなく小屋の中でも付けていた。付けていないと、なかなかつかまえることができなかったから。

 戸外に出すようになってから、やっと身体に触れることができるようになった。最初は逃げていたが、鎖を引っ張って無理やりに1日何回も触るようにしていたら、日1日と慣れ、その後あまり嫌がらなくなり、ここ2週間ほどは、近づくと寄って来ることが多くなっていた。

 今朝は久しぶりの雨が降っていたので、麦と草を刈って小屋に投げ入れたが、一日中小屋の中ではストレスになると思い、ふと、鎖を外すことを思いついた。

 昼間は出かけていたが、午後は晴れたので3時頃から外に出した。その時にも、オス、メスとも小屋に入ると近づいてきて、容易に鎖を付けることができた。

 小屋の中だけでも鎖を外すことができたら、ストレスからの大きな解放になる。

 この次は最後のステージ「同居」である。手術後3週間が経過する来週中には同居させようと思っている。こうなるともっと喜ぶと思う。

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 早朝は雨だったので、外に出たがらなかったが、看板を写そうとしたら、すごいポーズを取り続けてくれた。 

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 3時頃から外に出した。

   
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 買い物に出て、またまたヤギグッズを買い、ヒヨコグッズも買った。ヤギに買ったのはブラッシングの櫛。最初はタワシで、次に買った櫛は、使用後に櫛から毛が取りづらくて困った。今日買ったのはゴム製で、使用後の毛離れもよく、ヤギも気に入ってくれたように見えた。

 細い板は新しく作る止まり木の渡り廊下に使う。

 金網は、つなぎの鳥小屋の補強に使う。

 左の画像の「湯たんぽ」はヒヨコの暖房。ヒヨコは産まれてから1週間は30度ほどの温度があった方がよい。5月12日以後1週間暖かい日が続けば問題ないが、寒いようであれば使おうと思う。
 
 湯たんぽの右にあるのは「ソーラーライト」。ヤギ小屋は夜は真っ暗なので、明り取りの豆電球のようなつもりで買い、さっそくトマトの隣のニガウリの端に設置した。     
    
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 湯たんぽ・・・・・・・・・・・・598円
 ソーラーライト・・・・・・・・498円
 ダブルラバーブラシ・・・998円
 板・・・・・178円×4本=712円
 金網・・298円×8m=2384円
  合計5190円。  
 

 
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 ビール麦は今月末には刈り取って、物置につるし、順次ニワトリのエサにしたい。

    
   
    
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 今日も7個(100%産卵)産んでいた。29羽の時よりたくさん産み続けている。市販のエサを切っているが、もらった精米クズとコゴメを夕方になってなくなるくらいの分量(29羽の時は、与えて10分ほどの間にほとんどなくなっていた)で与え続けていたら、今回のような結果になった。

 ニワトリは金網で囲んだ木枠の中より、ヤギに近いこの止まり木を好んでいるが、外周の補強が終わるまでは、止まり木のニワトリを1羽ずつ木枠の中に移している。

 
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新規就農者のうち5年継続は何%?

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 岡山県担い手対策本部は今年度、新規就農者110人、定年帰農者ら100人の確保を目標に掲げ、就農相談会を県内外で30回程度開く。(農業新聞5月2日)

 県内の2008年度の新規就農者数は114人。団塊世代を中心に50、60代が目立ち、7年連続で目標(110人)を上回っている。(山陽新聞5月2日)

 最も大事な数字は、新規就農者数ではなく、5年後に果たして何人が残っているかということ。この数字が公表されないのは怠慢か、それとも公表できない理由があるのか。

 新規就農者のその後の追跡調査が新聞に載ったことがない。

 岡大医学部と倉敷市の川崎医大を合わせた定員は225人だから、新規就農者数はその半分。

 農業者数はまさに天文学的な数字。農業のことを知らない人ばかり。補助金をざぶざぶ投入されても、誰も農業のことをわからないからチェックもできない。いいように使われてしまう。

 県や農協が奨める新規就農は「重厚長大型の農業」であるが、なぜもっとハードルの低い農業を奨めないのか。家庭菜園型や趣味的農業では意味がないということか。

 50代、60代の人に、大きな投資を伴う農業形態を奨めてはいけない。いったい後何年頑張れると思っているのか。

 就農支援金があったり、機械や設備の投資の半分が助成されても、本人の持ち出しも多く、結局、縛られてしまう。
 最低でも500万以上の預貯金がないと相手にしてもらえない可能性がある。仮に設備投資の自己負担が200万としても、残りの300万円など1~2年の生活費で消えてしまう。そして、上手に作物ができる保証は何もない。

 農業という独立自営業は、将来は不明だから、初期投資は決して大きくしてはいけない。繰り返すが、就農支援金や各種助成金があっても、それはあくまで半分であり、残りの半分は自己の持ち出しであることを肝に命じておくべし。
 ハードルの低い農業なら8割の人ができる可能性もあるが、県や農協が奨めるような農業形態をやってのけれる人は、多くて2~3割ではなかろうか。 

 農業では、借りたら返せない。



農政改革案のポイント


 一、経営感覚を持った人材の確保を目指す。・・・・農業に商工業的感覚を取り入れることを言っているのだろうか。同じ土俵で論じてはいけない職業が農業なのに。

 二、農地を資産として保有する傾向を打破する対策を検討する。・・・・すでに田舎の土地(農地)は資産ではなく負債と考える人が多くなっていると思う。

 三、生産、流通施策が需要を起点としているかを点検する。・・・・これも商工業的発想である。農業は机上では計算できない。転変地変も常にある。需要を起点といっても、国産だけではなく輸入農産物も多いのに。

 四、産業としての努力を示す数値目標として農業所得に着目する。・・・・経済効率と反比例するのが、農業の喜びや農業の癒しである。農業所得をひたすら商工業なみの所得に近付けようとしても、それは無理。農業はその特質から「利潤」を多く生み出さない。成長までの時間的問題、広大なスペースが必要な問題、過大な設備投資が他に転用できない問題等、農業の収入は限られている。


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 2月5日にもらってきたので、今日は記念すべき3ヶ月目。そして生後6ヶ月目でもある。

 首輪がはずれても、鎖がはずれても、もうそんなに遠方へ行くことはないだろう。

 少し余裕があったからヤギが飼えたと思う。時間的余裕と経済的余裕。

 現実には経済的余裕は全くないが、自分は小遣いも農業経費も少ないし、我が家の主たる生計の維持者でもなく、他の家族3人とも働いているという意味での余裕である。

 ヤギは草刈機としての機能は低いが、見ていると元気が湧いてくるし、風景の中にヤギが存在していることは、計り知れない効果をもたらしていると思う。

 1頭飼うのも2頭飼うのも手間はいっしょであり、効果は倍増する。

 ヤギは岩場を好む。この場所はヤギのお気に入りスポット。


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牛の出し入れとヤギの出し入れ

 フルタイムで働く労働者の平均月額賃金(昨年6月分)は299100円だ った。3年連続で減少し、1998年以来、10年ぶりに30万円を割り込んだ。(3月26日山陽新聞)

 今年4月入社の大手企業の学歴別の平均初任給は、大卒が203937円で、高卒が160901円だった。(4月18日山陽新聞)

 この二つの記事を見て、農業収入との格差の大きさを感じる。すでに生きる世界が違っているので「関係ない」というものの、これだけ違えば、農業者の親も子も農業を継ぐことに二の足を踏むだろう。


県内の養豚農家 
 
 岡山県内には38戸の養豚農家があり、飼育数は約4万2千頭。ということは1戸あたりの平均飼育頭数は1105頭。ニワトリの1000羽と違い、豚の1000頭は桁違いに多い。しかし、誰が、どこで、どのような飼い方をしているか、一般の人の目に触れることはない。
 多頭数飼育の場合はニワトリでも豚でも、
標準化
マニュアル化
機械化
大規模化
オートメーション化
防御の徹底化
 等がなされる。こうなると生き物というより単なる肉の生産工場。

  
 能力の高い人の農業は1~2回見せてもらっても、そのうちに足が遠のく。

 本当に参考になる農業者は少ない。参考になっても少しである。

 結局、頼れるのは自分の数少ない能力だけであり、田んぼで表現できることは自分の能力の範囲内でしかない。

 
止まり木

 鳥小屋の「止まり木」の構想がどうもイメージできない。ニワトリを飼っている友人たちの「止まり木」もさほど変わったものはない。

 50年前の我が家の「止まり木」はとてもユニークだった。幅10センチほどの板の階段を伝って天井近くに止まり木があり、他にも止まり木はあったが、夜は決まってその天井近くの止まり木に上がっていた。にわとりの遊び場も竹で編んだ物だった。

 昔の人はなかなか芸術的な止まり木や遊び場をこしらえていた。遊び心があったのだろう。

 今回はUさんと相談しながら作るが、作りながら進めるので、どんな止まり木になるかわからない。

 どういう止まり木をニワトリが好むか、作ってみないとわからないし、気に入らなければ、その止まり木はあまり利用されない。

 止まり木がユニークであれば、それだけニワトリも楽しめるし、見ていて飽きないものである。 
 

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 鏡野町の「お田植え祭り」で牛耕の実演をするTさん(68才)が予行演習をしている姿が今日の山陽新聞に載っていた。「牛耕」は田舎の60才以上の方なら記憶に残っている人も多いだろう。
 
 その写真をみてふと思ったのが、昔の人は牛を家から遠い田んぼまで連れて行くのに、そんなに困った様子はない。 
 
 自分は、小屋からたった50メートルほどの場所につないでいるヤギの出し入れがなかなかスムーズにいかない。
 
 つまり、ヤギがいうことをきいてくれない。立ち止まって動かなかったり、急に走り始めたり、途中から逆方向に行ったりする。力ずくで鎖を引っ張ったり、急ぐ時は軽いメスは抱き上げて小屋に戻す。
 自分の扱いが未熟なのだと思う。


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ハーブの現在

 朝、6時半頃に目が覚めるとすぐに田んぼに直行し、ニワトリを金網の外に出し、ヤギを小屋の外に連れ出す。
 動物を2種類飼うと、夜明けから日暮れまでというサイクルに合わせる必要が出てきた。これからは午前6時~10時、午後3時半~7時頃という農作業になると思う。夜が遅いので朝起きるのがつらい。


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 鳥小屋の止まり木を切りに、池の上の山に上がったら、時期遅れの竹の子が数本出ていた。今イノシシは他へ移っているのだろう。
 いつの間にか新緑の季節になった。5月の連休はほとんど出かけた記憶がない。それでも田んぼは遊び場なので、出かけたいとはあまり思わない。
  
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 藤の花も今が満開で、居ながらにして楽しめる。

 

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 ヤギもいるのでにぎやかである。


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 5月に入りハーブも青々としてきた。ここにあるハーブは、
※スペアミント、ブラックミント、アップルミント
※レモンタイム、コモンタイム
※セイジ

※レモンバーム
※レモンバーベナ

 他に、
※ルバーブ・・・ジャムにする。
※ステビア・・・砂糖の数百倍の甘さ
※コンフリー・・・右の画像でニワトリの青菜として有名。若葉を天ぷら、青汁、おひたしにする。以前に新聞で発ガン性があると問題になったことがあるが、友人はこの青汁が欠かせないと言っていた。

 鳥小屋の前のこの畑以外のハーブは、
※レモングラス・・・よく茂ってから6月に株分け。
※ローズマリー・・・永年草で50株ほどある。
※イタリアンパセリ・・・今年はニンジンを蒔く時期にいっしょに直播をしたが、よく生えた。定植より直播の方がよいと思う。4月蒔きと8月15~8月20日(秋冬作のニンジンの種蒔きと同時に)に蒔く。
※スイートバジル・・・失敗したが、150本ほどは5月10日頃に定植できる予定。


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家畜福祉=人間福祉

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 農業は時代に翻弄されてきた。

 認定農業者、集落営農、農業法人のような大規模農業に支援を集中させようとしている。個人の趣味的な家庭菜園や、自給率にほとんど貢献しない小規模有機農家など、国家に必要とはされない。
 
 昔の農業は資本なしでできたのに、今、農業をしようと思えば、かなりの金額の投資が必要である。そして、例えば施設や機械に投資をすると、それに付随するまた新たな投資が必要になる。このようにして、投資が投資を呼び、費用がエスカレートしてしまうのが農業である。

 
 家畜のリラックスした幸せそうな姿を見ると、人間も癒される。つまり、家畜福祉=人間福祉なのである。

 しかし現実には、そんな飼い方をしていたら、全くビジネスにはならない。ところがそんな飼い方でもビジネスになったのが50年前である。

 玄関先や納屋で飼う一頭の牛や20~30羽養鶏でも、十分に生活の足しになった。牛がいくらで売れたとか、10~20個の卵でも、定期的に卵を買いに来る商売人がいた。 

 卵を買いに来る人
 ニワトリを買いに来る人
 淘汰する時にも、そのニワトリの年令を見て値段がつく

 牛もたいていの家に1頭いたから、仲買人がたくさんいたのだろう。子供の頃の記憶で「バクロ」という言葉をよく聞いていたが、正確には「博労(バクロウ)」でそれが牛の仲買人であることを知ったのは最近のことである。

 豚でも「種付け豚」が車に乗せられて、しばしば我が家にも来ていた。「今日は早すぎた」とか「また2~3日してから来る」とかそんな会話もよく聞いた。ランドレースという豚の品種も記憶に残っている。

 ヤギは家で飼っていなかったが、自転車に乗せてヤギを連れて行ったとか、里帰りする時に子供に乳を飲ませるために、チョウタ(猫車)に積んでヤギを連れて行ったという話も聞いた。

 50年前には、牛や豚、ニワトリ、ヤギなどのいずれかの動物が、もしくは複数の動物が少頭数(少羽数)日常的に飼われていた。

 その頃には、「家畜福祉」などという言葉はなくても、大事に育てられていた。ニワトリはしばしば肉にしていたが、愛情を持つことと肉にすることは、対立する概念ではなく同居していた。つまり、家畜だから人間が生きていくために命を頂くが、それまでは惜しみなく愛情を注ぐという感情である。
 
 黒い牛は時期が来ると売っていたが、別れの涙も伴った。

 きまぐれの猫かわいがりではなく、家族の誰の目にもよく届く場所で飼われ、主となる飼育者は、絶えずその動向を気にかけていただろうと思う。

 ヤギを飼いだしてから、自分がどこにいても、絶えずヤギの動向を気にかけるようになった。これは一方的な奉仕のように見えるが、そうではなく、家畜の面倒をしっかりみれば、家畜はきちんとお返しをしてくれる。

 50年前の人は世話が喜びであり、世話をさせて頂くという感覚だったと思う。そして、そのお礼として、肉や卵、乳、売ったときの報酬など、存分な見返りがあった。

 そんな、与える与えられるという回転の中で時間がまわっていた。

 それが50年後の現在は成り立たない。ニワトリやヤギの少数飼いなど、ペット以外の何者でもない。少数飼いでも食生活の足しになったり、少しのお金になった時代とは時代背景が全く違ってしまった。

 ヤギを飼いだして初めて、50年前に生きた人の動物を飼う気持ちが少しわかるようになった。ニワトリだけではわからなかった。

 ヤギはニワトリと違って表情を持っている。

 抜け毛のハードルも、かわいさが陵駕しようとしている。

 まだ超えていないのが、連れ出しと連れ戻し。自分のペースでやってしまい、動物のペースに合わせることができない。

 動物のペースに合わせるほど暇ではないが、一方的な自分ペースばかりでは、距離は縮まらない。ここのところの勘所というか折り合いをどうつけるかが、今後の課題である。
 草刈では草刈機にはるかに劣る。
 ヤギの乳を飲みたいという欲求は強い。
 のんびりとした姿に癒される。
 3年間はヤギという家畜に預けてみようと思う。


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無農薬、無化学肥料には反対

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 昨日、液肥を9荷担いだので、今日さっそく米ぬかを補充した。次はサツマイモ予定地に使う液肥なので、ナタネカスは入れなかった。サツマイモは窒素分が多いと「ツルボケ」する。

 今回の仕込みで、春夏作の肥料は早くも終了。春夏作の主な肥料は、
第1回の担ぎ・・・ジャガイモ予定地
第2回の担ぎ・・・ナスビ、ピーマン、芋類
第3回の担ぎ・・・エンサイ、ツルムラサキ、オクラ、バジル
第4回の担ぎ・・・サツマイモ
 液肥は随時必要な時に担ぐが、メインは上記の4回。

 だから肥料が残る。この他に、鶏糞やヤギ糞もあるので、肥料は十分にある。各種果樹も1~2本ずつ植えているが、それらにも十分まわる。ハーブ類はあまり肥料がいらない。

 肥料はあまっているが、液肥や畜糞が使いづらい場合もあり、その場合に少し(年間1袋ほど)は化成肥料も使う。
 使用例
(1)麦
(2)イタリアンパセリ等、ハーブの追肥

 完全無農薬、完全無化学肥料は農業者の身体的、精神的負担につながりやすいし、トータルな安全性の見地からも賛成しかねる。少しは近代科学の恩恵を受けることも大切である。


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 トリ小屋の掃除が終わった。最後に消毒の意味で消石灰を降ろうと思ったが、今まで降ったことがないので今回も使わなかった。
 
 初回の導入の時、家で飼い始めていたヒヨコを、トリ小屋の完成と同時に移したが、1週間ほどして一晩のうちに害獣に入られて全滅(地際の基礎が甘かった)したので、その後、地際をブロックにし、金網の下半分は2重にしたが、金網は2重にしない方がよかった。掃除しても塵が取りづらい。


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 ヤギ小屋の糞出しをした。その後、落ち葉を敷いたが、この1袋で2つの小屋とも足りた。
 下敷きには、稲ワラ、麦ワラ、枯れ草、落ち葉のいずれかを利用する。
 なお、箒(ほうき)は、トリ小屋のクモの巣払いや金網の掃除、床を掃くのに使った。


 
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 前々日7個、昨日5個、今日は6個。少しずつ長く産み続けて欲しいので、しばらく市販の飼料は与えず、コゴメと青菜だけにする。 

 
  
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 午後は半日陰になるような場所につなぐのが理想的。


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在67才、農業歴31年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp
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