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あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

松丘保養園  大友流星さん



面会のリュック溢れる親心




隣室の昼寝へラジオ低くかけ




何物もない気楽さを開けて寝る




月深く抱いて寒夜の水眠る




散薬をこれだけ服んだ千羽鶴




まどろめば瞼を故郷の蛍とぶ




雪便り書くペン先へ白い息




いざさらば唄う瞳に光るもの




投薬のコップへ伸びる細い腕




看護婦の肩杖になり足になり



大友流星さんの略歴
明治42年10月秋田県生れ。昭和23年北柳吟社入会。『浮雲』第二集(昭和35年)、『浮雲』第三集(昭和45年)に採録。




2030年 農業の旅→ranking

 
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松丘保養園  太田千秋さん



みちのくの春まだ遠い窓の冷え




試歩の道見守る妻の眼も歩き




貧しさの中に命のある笑い




思い出を抱いて生き抜く白い杖




冬越した金魚よく食べよく泳ぎ




歪む手で妻も生き抜く針仕事




指足らぬ手足へしみる秋の風




明暗の残る視力へ夢すてず




付添いの力半分借りて起き




北風の中を生きぬく白い杖




故郷の土を忘れぬ足の裏




雪とかす大地は母に似た温み



太田千秋さんの略歴
大正11年2月青森県生れ。昭和23年3月北柳吟社入会。『浮雲』第二集(昭和35年)『浮雲』第三集(昭和45年)『浮雲』第四集(昭和55年)に採録。


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松丘保養園  大川陸奥夫さん(2)



苦労した妻なり妻の肩を揉む




みちのくはまだ雪の降る雛まつり




ゆがむ手も何恥かしや無菌証




雑談をはなれ祈りの膝を折る




髭剃ってくれる娘があり待ち侘びる




郷愁は雲の流れへ佇ち止まり




丸薬を摑む指あり視力あり



大川陸奥夫さんの略歴
松丘保養園 明治34年10月青森県生れ。昭和17年9月北柳吟社入会。『浮雲』第二集(昭和35年)『浮雲』第三集(昭和45年)『浮雲』第四集(昭和55年)に採録。


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松丘保養園  大川陸奥夫さん(1)



言葉なく別れた夢の母恋し




足の骨けずる運命悲しまず




母のいる里まで続け雁の列




生涯をベッドで果てる冬の蝿




療に耐え寒さにも耐え聖書読む




眼帯の白さの中に神を置く





麻痺の手の指から抜ける一円貨




還暦をすぎても嬉し母来る日




試歩の杖見守る母の瞳も歩き




無菌証哀れゆがんだ手に握る




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松丘保養園  遠藤芳富さん(2)



聖堂へ来た野良猫を叱りかね




咳一つ深夜の壁にはねかえり




口先のように吾が足はかどらず




バラ匂う庭へ看護婦肩を貸し




舗装路へ僕の杖音君の音




春はよいもの万物がよみがえり




聖書読む窓辺に春の陽が届き




油欲しいと義足の軋む音




歩けない人より幸な義肢を撫で




代読も一緒に笑う子の便り




故郷の川の音する水枕



遠藤芳富さんの略歴
大正9年3月山形県生れ。昭和24年北柳吟社入会。『浮雲』第二集(昭和35年)『浮雲』第三集(昭和45年)『浮雲』第四集(昭和55年)に採録。



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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在67才、農業歴31年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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