あめんぼ通信(農家の夕飯)

春夏秋冬の野菜やハーブの生育状況や出荷方法、そして、農業をしながら感じたことなどを書いていきたいと思います。

宮古南星園  湧川新一さん



除夜の鐘小猫目覚めて共に聞く




看護婦の足音揃ひ百合香る




声便り聞く短日の誕生日




缶に切れし細き我が指痛み欲し




悟り得ぬ猫背丸めて聖誕祭




点字読むその唇の息白し




春冷や治療空しき手指の欠け




土産ぞと風鈴握らす大和人



湧川新一さんの過去記事


2030年 農業の旅→ranking


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宮古南静園  湧川新一さん



秋晴れの砂に句を書く一人ぼち




耳の幸我にまだあり蝉の声




繃帯の手と手触れ合ふ盆踊り




盲導鈴消えてとまどふ蝉時雨




裏土手や盲ひばかりの月見会




満開の浜木綿の茎を測る杖




垂れ足の古傷疼く冬の底




園一番の長者がめくる初暦




日没の浜どどどどと夜釣船




鈍痛のギプスに伝わる5月闇




振り上ぐる杖先に重し積乱雲




杖磨き枕辺に置く除夜の鐘




風発す音の折々椎匂ひ



湧川新一さんの略歴
宮古南静園 昭和2年沖縄県の漁村生まれ。小学6年の時発病。翌々年15歳のとき宮古南静園に入園。昭和35年カソリック教会で受洗。38年春37歳で失明の試練に遭遇。信仰の力で苦しみに耐えるなか俳句と出会い生活が一変。以来、入選を楽しみに琉球新報や沖縄タイムズに毎月投句。その力が認められ、「タイムズ俳壇」の瀬底月城や「雲海」の近藤忠らを師とする機会を得る。昭和62年、作句生活20年の集成として個人句集『島葛』(非売品)を上梓。


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宮古南静園  吉村清祐さん



飯台を片付けながら口笛を吹きつつ思ひおだやかならず




現身は癩とも言はれ結核とも言はれて生きる三十七歳の秋




わが病大方癒えしと嘘言ひて母の見舞ひのあん餅食ひたり




療園に老いし吾らを父母と呼びし恵美子が逝きて北の風吹く




人の運命神の摂理をたわやすく説くこの人の今日は憎しも


吉村清祐さんの略歴
大正9年生まれ。昭和15年宮古南静園入園。所属なし。『ハンセン療養所歌人全集』(昭和63年)


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プロフィール

Author:水田 祐助
岡山県瀬戸内市。36才で脱サラ、現在64才、農業歴28年目。農業形態はセット野菜の宅配。人員1人、規模4反。少量多品目生産、他にニワトリ20羽。子供の頃、家は葉タバコ農家であり、脱サラ後の3年間は父が健在だった。
yuusuke325@mx91.tiki.ne.jp


セット野菜のワンパック宅配 みずた観光農園

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